苦役列車

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評判

苦役列車の評価:

3.84/5点 レビュー 276件。 C ランク

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平均点3.84pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全554件 201〜220 11/28ページ
No.354
(4pt)

良かった。

芥川賞はだいたい読んでるけど、西村賢太は面白いんだよね。
ただ、どうしても毎回同じような感じはしてしまう。
これが芸風だからしかたないし、ぶった切りのアホの豊崎みたいに「これは毎回新しいんだ」という意見も、まあわからないでもない。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.353
(3pt)

良く解らない

芥川賞とゆうので一度読んでみようと思い購入しました。
文才のない私にはどこが良いのか良く解りません。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.352
(4pt)

西村濃度45%

先ず個人的なタイトルの考察を述べさして頂くと、「苦役」は北町貫多の自尊心、自己嫌悪、悪態な素行、等を全部ひっくるめて「苦役」としており、「列車」とはそれがこれからもずっと続くだろう、と云う至極後ろ向きな題だと私は思った。西村氏の作品の大きなテーマをここで掲げているように感じたのである。
今作は芥川賞受賞作として名高く映画化もされた、云わずもがな西村氏の代表作となった私小説であるが、これ以前から西村氏の著作を愛読してきた者としては「これじゃない」感が多分にあり、理由は迫力不足である。
確かに、面白さは健全であるが、如何せん淡々とし過ぎていると云うか、退屈な気がする。
当然この作から西村氏の私小説に触れる人がほとんどであろうけれども、これが西村氏の本領ではないことを大声にして言いたい。
これより面白い作に、「暗渠の宿」や「小銭をかぞえる」がある。私は「小銭をかぞえる」が現在までの西村氏の著作で一番面白いとおもっているのでお薦めだ。「苦役列車」で終わるのじゃなくて、「苦役列車」で始めてほしい。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.351
(5pt)

度胆を。。

久々に度胆を抜かれた作品である。
私小説は初めての体験であるが、ほぼ著者の経験をそのまま作品にしていると考える。(計算もあるだろうが。。)
正直、人間の赤裸々な暮らし、行動や考えをそのまま記述されると引いてしまうところがある。
男性ならニヤリとしながら読む場面も女性は引くであろう。
しかし正直面白い。これからも読み続けたい作家である。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.350
(4pt)

結句、立派な主人公

日常的に使われないような単語や言い回しが出てくるので、少し前の時代に書かれた小説を読んでいるような気分になった。結句ってなんだろうと、思わず辞書を久しぶりに引いた。
 主人公の貫多は勝手気ままで自堕落な生活を送っているように見えるが、私からみたらそういう生活を意志を持って選んでいる、発止とした青年に感じられる。
 家賃は平然と踏み倒し、その日暮らしの収入だけで良しとし、それでいて風俗へ行く分の貯金はきちんとしている。世間からはみ出した生き方は意志を持たなければ出来ない。だからこの青年は立派だと思う。社会の枠内から見ると、そんな自由さは真似できない憧れも感じるし、ダメ人間でもいつか何か起こるぞという、夢や将来も感じる。

 だけど併録されている「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の40代になった貫多は、なんだか情けない。腰痛持ちに文学賞の名声を神頼みで待つ始末で、ちょっとあたふたしているようで無様。行く末は孤独死かと思わせられる心細いこちらの貫多に、逆に私はちょっと共感というか親しみを感じた。なかなか面白い二編でした。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.349
(3pt)

西村賢太の作品中最も面白くない部類に属する

まだ西村賢太が芥川賞を受賞する前のこと。偶然、書店で文芸誌(『新潮』2010年12月号)の表紙に「苦役列車」というなんとも直球なタイトルと西村賢太という未知の著者名を目にし、なんとはなしに心惹かれて、平素はほとんど買うこともない文芸誌を購入してしまった。

帰ってすぐにその「苦役列車」を読んでみた。現代(80年代)を舞台にしたバリバリの私小説であるのが物珍しく、いささか古風な言葉づかいが印象に残った。一気に読ませる力はある小説だとは思ったが、さほど目を見張るような作品だとは思わなかった。

芥川賞受賞後、西村賢太の他の作品を読んでみて驚いた。なんと目を見張るほど面白いではないか!
そして、「どうで死ぬ身の一踊り」から始まり「暗渠の宿」、「二度とはゆけぬ町の地図」と読み進むうちに、超マイナーな大正期の私小説作家 藤澤清造への常軌を逸した偏執や、恋人へのせこいDVなど、普通に考えればあまり面白くはならなさそうな題材を、どこかユーモラスで良質なエンターテイメントにしてしまう西村節がどんどんやみつきになっていったのだ。

芥川賞受賞作はあまり面白くない、とはよく言われることだが、西村賢太の小説を読むなら、この作品ではなく他の小説から始めることをお勧めしたい。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.348
(4pt)

私の中にもいる”貫多”

前々から読みたかった作品が文庫本になったので購入しました。

まず文学性と反権威を両立させたタイトルが秀逸。
そして中身も正統派の文学作品でありながら、鋭い爪と毒々しさを持った作品です。

10代の頃の貧乏なんて不幸でもなんでもありませんが、”貫多”が真に不幸なのは、
必死で働いてせっかくお金が入っても、しょうもない居酒屋や風俗で散財してしまう、
勤め先で待遇改善のチャンスがあっても理由ともつかない理由で棒に振ってしまう、
そんな非上昇志向な気質を持っていることでしょう。

そしてそのような気質は、なんとか人並みの社会人になった私の中にも間違いなくあり、
この作品を読んでいると、「私の中の”貫多”」に、暗い沼の底へ引きずりこまれるようで
怖い反面、心地よくもあるのです。

解説は石原慎太郎氏。いまや権威の象徴のような石原氏とこの作品は真逆のように見えますが、
氏のなかにもやはり”貫多”がいるとしたら、非常に健全だし心強いことです。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.347
(2pt)

怠惰の慣性の法則

主人公は、所謂ダメ人間であり、それを自認してます。
肥大する劣等感に苛まれ続けながらも、生き続ける。
生きる事そのものが苦役ということなのだ。。。仏教っぽいですね。

日雇い人夫として肉体労働をこなすのは、一見辛く、大変な苦行だけれども、
労働は生活に一定のリズムを与えてくれます。
これが安定感・安心感をもたらしてくれますが、浸り切っちゃうと、思考停止状態に陥ります。

となると、苦行からは抜け出せません。
一度列車に乗っかってしまうと、あとは惰性で終着駅へまっしぐら。

ただ、この安直なリズムを捨てて、
相対する “優れた人たち” と肩を並べて勝負することも、更なる苦行だと描かれています。
もうどこへも行けない、勝負にならない、やってられない。って感じ。
その鬱屈としたストレスが、ネジ曲がった自己愛に変容して、
私小説としてまとまったのが、本作なのでしょう。

ある意味で、ナルシシズムに満ちた私小説らしい私小説なのかもしれません。

そして、最後に主人公の文学への執着が描かれている。結構唐突に。。。
最終的には筆者は、この苦役列車からは飛び降りているのではないだろうか。
そんな意味で、本当に陽の目を見ることのない人々にとっては、ちょっと手厳しいかな。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.346
(2pt)

なんだこれ・・・。

感想。なんだこれ・・・。

この作品が作者自身をえがいた私小説なるもので、やがて小説に芽生え川端康成賞候補、芥川賞候補等の文学賞候補に選ばれ、終には芥川賞を受賞すると分かっているのなら、ああそうか、日雇い労働者の底辺の生活から上流社会まで一気にのし上がったのね・・・と想像を膨らませることもできるけど、家賃も払えずフーゾクまみれ、酒まみれ、毎日自慰三昧の主人公の日常をえがいた作品がなーんで一体芥川賞なんてとれるのかねーと甚だ不思議でなりませんでした。

そうか、選考委員はそんな底辺の生活なんて想像するより他にないから、新鮮さもあって選んだのかねーとしか思えません。
解説は石原慎太郎。

因みに夏に映画化されるらしいが、大丈夫ですかねぇー。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.345
(1pt)

最後は恐ろしいまでの肩透かし

主人公の劣等感、19歳に至るまでの恵まれていない過去など、いろいろと共感できる部分はあった。
すべては本題に入るための導入部だと思って読んでいたら、そのまま終わってしまった。
いやに導入部が長い、この後どんな急展開が待っているのだろう。と期待して読み進めたが。一切の期待を裏切り、何も起こらず突然終わった。
仕事は人間のバックボーンであり、過去や、人間形成の過程にリアリティをもたせるための説明はうまい、と思います。
しかし、主人公貫太の本質が実は一切描かれていない気がしてならない。
貫太とは何か。
ここにはその答えが、ない。
描かれていたのは貫太とは、どういうタイプの男か、だけだ。
劣等感や風俗依存、はあくまでその人間の一面に過ぎない。
劣等感と酒好き、風俗好きで24時間は終わらない。
寛太を寛太たらしめる、二人といない主人公の一瞬のきらめきを掴む感じが皆無だった。
自分の本質を見つめることから逃げて走り続ける苦役列車。
このタイトルはよく理解できる。
言っても仕方ないけど、著者に言いたい。
たった19歳で、夢や情熱がなさすぎるね、貫太。金や環境は関係なく。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.344
(3pt)

本日、文庫版を購読して。

少し面白い。でも普通だな〜と読み終えて感じた自分にとって
1番唸った箇所は最後の石原慎太郎さんの解説でした。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.343
(2pt)

より不幸を!

作者の波乱万丈ともいえる人生を書き写した私小説という事で、貧困と孤独に苛まれ一般的な幸せを羨望しながらも妬む
鬱屈としたストーリーを期待したのですが、全くの期待はずれでした。

父親の性犯罪を機に歪んだ人生を歩まざるをえなくなった主人公に同情はしますが、その呪縛から逃れようとせず敢えて甘受し自らを堕落させていくさまには
稚拙で身勝手と言わざるをえないでしょう。
一事が万事、そのような性根の主人公ですから、社会の底辺を生きる事となっても自らを律する考えは生じず、諸悪の根源は自らの外から振りかかってきたのだと
事あるごとに父親と社会に呪詛の念を吐いています。

主人公にあるのは、刹那的に食欲や性欲を満たしたい欲求と自堕落な性格が招いたともいえる社会からの隔離に対する怨嗟だけです。
このような薄っぺらな人間性しか持たない主人公から紡がれていく物語は実に底が浅く、なんの救いもなければ読後に達成感や考えさせられる事もありません。
それでも何か心に引っかかるものがあるのは作者の文才に因るものなのかもしれません。

そこで私が期待するのは、作者は私小説家とのことなので、ぜひ今までの半生を上回る不幸を体験していただいて、それを基に新たな作品を発表していただく事です。

今でこそ芥川賞受賞作家として脚光を浴びる存在ですが、今のままでは今後発表される作品もこれと大差なく底の浅い不幸を呪った浅薄な内容となる気がします。
すれば、競争の激しい世界なのですから凋落著しい結果となり、人並みを超えた幸せを掴んだあとの没落はさぞ御身に耐え難い不幸となって襲い掛かることでしょう。
その不幸は必ず今までよりもどす黒く淀み、身を引き千切らんばかりの衝動となって作者の作品に反映されると思います。

自らの望む作品を読みたいがために人の不幸を願うのも卑しい限りですが、ぜひより深く昏い作品を作者には書いてもらいたいと思います。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.342
(5pt)

ジャパンドリームか!最底辺からのし上がるこの猛獣をみよ!

主人公:北町寛多は、著者:西村賢太の単純変換だそうです。ということで、著者の私事をデフォルメ脚色したまさしく私小説。本書は、著者一連の寛多シリーズ?の一遍で、寛多19才明日無き青春編といったところ。芥川賞受賞作、映画化も決定した。氏の他の著作は大人になった寛多が表で文学趣味に没頭し家ではDVの両輪が痛々しく生々しいですが、本作はまだなにかほのぼのします。たぶんバブルピーク時崩壊直前のころと思われる。デズニーランドがオープンし、ディスコブーム、ポパイが売れ、大学はレジャーランドと化し、大方の若者は新人類とちやほやされ、合コンサークルとはしゃいで浮かれていた時代。その片隅にこんなやつがいたのかよっ。ストーリーではなく、著者独自の世界観を堪能するというか、これマジっすか?サイテーっスッゲーなどといいつつ、夢を求めましょうなどと言う文部省推薦の薄っぺらさでない、生きてる人間の生臭ささに圧倒される。驚愕と苦笑という複雑な感情を惹起させる作品なので、この本だけでは、はあ?でよくわからないかもしれない。他の著作も併せて読む必要あり。
 一連の作品のどの辺がフィクションかは著者のみぞ知るですが、著者曰く相当ノンとのこと。現実著者は性犯罪者の親、自身も暴力沙汰で前科持ち、学歴中卒、容貌醜悪、風呂も入らず衛生観念なし、女性は単に性のはけ口で、風俗通いは日常の重要関心事、肝心の人間性もネガティブかつ、自意識過剰という、社会的にも人間的にも破綻者。最近TVでよく見るが、暴言の数々は伝説的ともいえ、芥川賞授賞式における風俗発言を始まりとし、中でも「笑っていいとも」で、お昼時間にもかかわらず、風俗通いや女性蔑視の言行は、放送事故スレスレ、現場の女性客、日本中の良識ある人々を激怒させ、良識のない人々、下品な中高年男性を驚喜させた。著者によると、やっと得た異性のパートナーに些細なことでDVのあげく逃げられた。酒ぐせも悪く、暴言暴行も茶飯事だが、たいていは自分で起こしたトラブルの返り討ちにあうという情けない結末。また、関係した人々に小金を土下座で借金し、それを風俗で使い踏み倒す。風俗通いで、たまに相手に惚れたりすると、金をだまし取られたりする。著者は、まさしく社会的破綻者で、悪事をやってのける度胸はないが、カッとして殺人などおこして、殺意はなかったんですなどと主張しつつ刑務所に入る確率120%であろう人物だななどと周りから思われ、常識ある人々から関わらんとこなどと見られていたのだろうと想像する。
 しかし、そうはならず、この破綻者の著作が数々の賞をとり、現実受けて判を重ねているのは、自業自得のくだらぬトラブルと同列に、幸運の出会いや運も相当にあるという奇跡。さらにの注目は、人を楽しませるのが好きであったという、かの太宰治と同質のサービス精神が根底にある点。自身のだめ人間ぶりが、実は他人を喜ばせ楽しませるネタとしての価値に気づき、それを提供したいというサービス精神。そこにそれをうまく提供できる文才に恵まれるという希有なコラボ。そこにそんなものが世に出るなどけしからんと、常識ある人々が押さえつけたが、それがまさしくたまったマグマの大爆発ということになった奇跡。我々は、新たなる何者かの登場を見ているのかもしれません。ただ著者の成功や、調子に乗ってニヤニヤとTVで暴言を吐く著者を複雑な思いで見ているであろう、関わってひどい目にあった被害者?の方々、特に逃げた同棲相手の心情を思うと、今後、猛獣注意の看板、檻に入れての厳重管理は必要かも(笑。人目のないところで二人きりなど、絶対厳禁。
 著者にぞっこんで作品解説もしている石原慎太郎は、今後の活躍を期待しつつ、金も名誉も得た彼を逆に心配もしている。それを知ってか知らずか、著者は、私小説しか書けないので、今後は題だけ変えたようなモノを書くなどと、ファンをも愚弄するかの、さらなる暴言を重ねている。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.341
(4pt)

一気に読んでしまった

作者の他作品は未読。
身を削っている。
私も随分病んでいる。過半数の人が病んでいると思うが、その闇を作者のように表現し芸術にできる者はそういない。
後味はよくないがそんなことはどうでもいいことだ。
他作品も読んでみたいが、なかなか覚悟が要りそうだ。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.340
(4pt)

貧困と性欲と病気。自然主義の三大要素で出来た作品。

表題は『苦役列車』だが『苦役マイクロバス』っといったところか。

学歴も家庭もコネもない世をすねた少年が港湾労働に従事する話。現代版の蟹工船と言えるかもしれない。

現代の私小説というか自然主義作品、プロレタリア文学と言った趣である。

描かれるのは貧困と性欲と病気である。現代において、こんなにも私小説&自然主義作品の三大要素で出来上がった作品もめづらしいと思う。そこが今の読者には目新しく共感を呼ぶのだろうと思う。

文章がうまいという評判だが、プロレタリア文学などに見られる汚らしい表現が多く、潔癖症の人が読んだら眉根をひそめそうな感じである。その薄汚いところが小説の内容とマッチしていて読者を揺さぶるのだろうけれど、おおよそ漢文の素養から来る日本語の流れとは違うところにある文体である。これもある意味、名文ともいえるが。

主人公の『北町貫多』はまぎれもなく『西村賢太』氏で、氏に興味がある読者には堪らなく面白い小説だろうと思う。

しかし、私小説はいつか行き詰まるのは歴史が証明しているので、身辺を書き尽くしたあとが西村氏の正念場であろう。
これからも氏の小説的精進を見守りたいと思う。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.339
(2pt)

文章が短すぎる

下流社会を感じるところと、誰にも思い当たる不器用な人間が感じる
心理描写がかなりいいです

しかし、いかんせん文章が短すぎるので、キャッチコピーみたいな小説です
下流社会を描いたというTVから受ける作者のイメージが文章から抜けること
がないので、タレントが書いた文書のような印象があります

もちろん、長いだけでつまらない小説よりマシなのは確かですが、これが漫画
ではなく小説でならなくてはならない理由がまったく感じられない

これであれば、闇金融ウシジマくんを小説化した方がいいのではないかと思っ
た次第です

小説である意味があるのか、小説ならではのメリットを出せた作品かと問われ
れば疑問が残る
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.338
(1pt)

期待ハズレ

父親が性犯罪を犯して逮捕され、いびつな性格になってしまった主人公が友人がほしいんだけど、わざとききょうな行動に走ってしまうというか、内容はそれだけでした。人との距離感をうまくつめられないというのはけっこうよくあるはなしでは? 八割は事実らしいけれど、こういう私小説っぽいのがいまどき珍しいというだけで話題になっているのではないかという印象です。 同時受賞の「きことわ」がいまいちだったし、その対極にあるようないいやさぐれ感はでています。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.337
(1pt)

日記以下?

物語としての構成がまったく無い小説。
これはもはや小説とは言えない。
起承転結も無ければオチもない。
ただ、だらだらと日々の生活を綴っているだけ。
最後に強烈なカタルシスを期待したがみごとに肩透かし・・・・
読むだけ時間の無駄。芥川賞は日記コンテストではないはずだが・・・・。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.336
(5pt)

ダメ人間と言う言葉を文字に表したような本

普段から小説はほとんど読まないのですが色々な所で噂されてたんで、買ってしまいました。

読んだ感想は、作者は本当の「ダメ人間」をこの本一冊にまとめたかったんだなぁと個人的に感じました。
文章は本人の好みなのか又は単に作者が中卒と言うことから自分の頭の良さを見せ付ける為にわざと難しく書いているのか、いずれにせよ本の内容から自身の止められない欲とコンプレックスがにじみ出てくる作品でした。 劇的なクライマックスがある訳でもなくただ単に欲に負けてしまう自身の人生を分かりやすく説明しているかの様な内容ですが、 恐らく作者が自身のだめっぷりをとことん分かってもらう為に意図的に練りだした拘りの様な気がしました。 起承転結もさほど無く特に光る様なところもないが、最終的にはこの本の主軸に沿った自身の欲とコンプレックスに溺れる様を語るだけで見事に一冊の本にまとめてしまっている。 「コイツ本当にバカだなぁ(笑)」 という感じで読めば後味の悪い終わり方もダメな方向にしっかり完結している(笑)。

現代の「ダメ人間」という言葉を一冊の本に表す一つの芸術作品である事は間違いない、と思いますよ〜。
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842
No.335
(5pt)

阿部、西村、川上

阿部和重が好きだった。彼の作品が時代の最先端のような気がしていた。芥川賞よろしく、その人のピークから一歩遅れた作品に賞をあげてしまう。それが グランド・フィナーレ 。

5年後に西村賢太の作品を文芸誌で読んだ。「けがれなき酒のへど」だった。時代錯誤な私小説。だが圧倒的なリアリティがあった。
出自が同人誌というのも、彼らしい。いかにも雑草。比べれば阿部和重は「つくりもの」めいた感じがしてきた。
西村賢太が初めて芥川賞候補になったとき、けっこう衝撃だった。時代が動いた?感じ。

阿部和重と西村賢太。まったく作風もキャラも違うようなふたり。
でも実はほぼ同い年(1968年と1967年)。それにもびつくり。

が、合点がいった。
ニューアカや90年代のサブカルチャーを偽装してみせた阿部。
大正時代の私小説を平成の世に偽装してみせる西村。
どちらも文学ぶりっこ。

つーか、もうベタは無理で、文学やろうと思えば「ぶりっこ」しかない。
サブカルだろうと私小説だろうと。

しかしこのほぼ同い年の芥川賞作家。ふたりとも情念は(やっぱり)半端ない。だから作家、か。

にしても、このアマゾンで 苦役列車 と「よく一緒に購入されている商品」が川上未映子 すべて真夜中の恋人たち とは??
この川上が阿部の奥さんなのだ。

この「僥倖」をみなさんはどう思うだろうか?
苦役列車 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 苦役列車 (新潮文庫)より
4101312842