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密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック



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密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリックの評価: 3.02/5点 レビュー 44件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.02pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全44件 21~40 2/3ページ
No.24:
(2pt)

「死体があった犯行現場の床で居眠りをする」という事を普通に起こり得る事として書ける方が書いたラノベって感じでした。
【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)より
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No.23:
(3pt)

もったいないほどの密室密度

ふつうなら2~3冊の「密室推理小説」にできるほどのたくさんの密室トリックです。「密封」「鍵」「器具」「館」などもうテンコ盛り状態です。この賞、出版社の特徴として「居丈高で毒舌の女子」「オドオドした草食系男子」「会話、変」が気にならなければ楽しめると思います。

もちろん「今度は自分が殺されるのでは?」というギリギリの心理戦が描き切れていないし、動機がほとんど不明というあたりはご愛敬と割り切って読めば「密室モノの新境地」を開拓した作品に違いありません。
【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)より
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No.22:
(1pt)

半分程読んだところでギブアップ

このミス大賞受賞作ということで読んでみましたが、酷かった。
「元彼の遺言」で、このミス大賞も地に堕ちたと感じたが、もう確信しました。このミス大賞は一切信用しません。

皆さん、ご指摘の通り、ダジャレ人名設定が酷いのだが、それはまあ許すとしよう。登場人物分の回数を我慢すればいいだけだし、名前が覚えやすいというメリットも無くはない。
ただ、人が死んでも登場人物が淡々としている感じや、軽い文章はラノベみたいな感じで読み進めるのが苦痛になりました。頑張って半分ほど読みましたが、全然面白くならず、「あと半分もあるのか」と思ってしまい、本を閉じました。
【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)より
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No.21:
(5pt)

密室のフルコース

ガストン・ルルーの「黄色い部屋の謎」以来、古今東西『密室の中で起こる不可能犯罪』、というミステリならではのテーマにワクワクしながら挑んできた読者は多いだろう。
この作品は徹頭徹尾「密室」殺人をテーマに、次々と起こる不可能犯罪のフルコースを味わっているような気持ちになり、久しぶりに読後満足感があった。
普通密室殺人がこれでもかと連続するプロットには流石に不自然さを感じると思うが、物語の前提としての状況をある種の特殊設定にする事で、その違和感が中和され、前菜のような軽めな密室から変化球的密室、メインデイッシュとなる最後の密室まで、胃もたれすることなく読み通せた。
作者は米澤穂信の『古典部シリーズ』を好きな作品の一つとしているようだが、それを思わせるジュブナイル小説のような表面上の主要キャラクター設定のせいで全編をテンポよく読み進めることが出来た。
しかし、クローズドサークルで起こる密室また密室の連続事件という重めの展開は、話が進むにつれ明らかにされる一件ライトな登場人物の見せる人物像の意外性に反映されており、バランスは取れていたと思う。
改めて「密室物」の面白さを再確認出来た作品だった。
【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)より
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No.20:
(1pt)

読み進めるのが苦痛

まだ、事件が起こってない時点でうんざりしてる。

まず、ヒロインが面倒くさい。ヒロインの「語呂合わせで人の名前を覚える」という設定がウザく、いちいち新しい人が出てくるたびに発する「医師の石川さん」とか「社長の社さん」といったセリフにイラっとする。
それに合わせて、登場人物がその「語呂合わせ」させるためだけに名づけられてるのも嫌。
医師の石川さんや社長の社さんはまだいいほうで「支配人の詩葉井さん」と「メイドの迷路坂さん」はもう語呂合わせさせるためだけの名前でしかない。
もう少し工夫できなかったのか。

もともと「濃いキャラクターが多数登場し、なおかつ事件や謎解きではなくキャラクターに重点を置かれて書かれているミステリ」が嫌いなので、この時点でそう感じるのかもしれないが、名前にしろ設定にしろ、とりあえず登場人物たちのウザさのおかげでこの作品を読む気が失せてる。
とりあえずこの作品の「売り」である「密室」の部分を読まなければ真の評価はできないのだろうけど、そこまで自分の根気が持つか疑問。
【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)より
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No.19:
(2pt)

本格マニアは喜ぶのかな

密室トリックが解けない限り、犯人が明らかでも無罪となる。新しい法律が生まれたため、日本では密室殺人が流行していた。今は亡きミステリ作家の残した館「雪白館」に十人の客が集まり、惨劇の幕が開く。

密室のための密室というのか。不自然で嘘くさいトリック探偵小説の世界を描くために、開き直って刑法の改正された世界を作り出した。戦前からあるような後ろ向きレトロ小説にこだわる態度は、ある意味天晴である。娯楽文化は科学技術のように真っすぐ前に進むものではない。横にそれたり後戻りしてもいい。ただし、どこかに新鮮な魅力がないといけない。

ラノベ風の薄っぺらい人物が殺人と謎解きを繰り広げる。トリックは良く出来ているし、続きが気になる程度の牽引力も備えている。でも、新鮮味やオリジナリティに乏しい。
ある種の見立て殺人らしいが、所詮は一部のマニア向けに書かれた楽屋落ちに過ぎない。探偵とトリックが出てくれば喜ぶ無邪気な本格オタクは喜ぶだろうが、私はひねくれ過ぎているので、あまり「すごい」とは思えなかった。
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No.18:
(3pt)

密室づくめの一冊

【混じり気なしの密室づくし】
 近年の注目作では珍しく、叙述トリックやロジックものでない純粋な細工による密室ものになっている。とにかく密室を楽しみたい人に向けた作品だ。

【評価】
総合   3
読みやすさ3.5
意外性  3.5
読後感  3.5
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No.17:
(4pt)

密室いっぱい

なかなか読み応えはありましたけど、そんなに手間をかけて密室を作っていたらどれだけ時間がかかるの?って思うものや、そんなにうまくいくかな・・・と思うものが多くて、ま、推理小説の密室はそういうものが多いのかもしれませんが、それにしても・・という感じで。ただ、密室が解けなければ、アリバイがあるのと同じという世界である設定なので、そのくらい手間暇をかける価値があるのかもしれません。説明が難解でした・・・。
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No.16:
(1pt)

期待外れ

このミス受賞作とあり期待して購入しましたがいまいちでした。
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No.15:
(5pt)

正統派本格ミステリー

素晴らしい出来です!!!密室のトリックには唸りました。それが6つも・・・出し惜しみしないところがいい。キャラが立ってて良し。低評価の方がいるのが意味不明です。まあとらえ方感じ方の違いでしょうが・・・。次回作が待ち遠しいです。
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No.14:
(3pt)

清々しき本格密室パズラー

「密室」がアリバイ同様に犯行否定の証拠として採用され、結果、密室殺人が激増した日本にて、ある館で立て続けに発生する密室殺人を解決する本格パズラー小説。

「密室殺人を解く」いうゲームの意義を成立させるためだけに、密室が犯行否定の証拠として採用されるようになった日本という舞台を設定してしまうその剛腕ぶりが清々しい。密室も全部で6つという大盤振る舞いで楽しかった反面、中にはさすがにこれは無理だろうという例もあったり(支配人のあれとか)、文章があまりに生硬だったり、個人的にキャラクターに魅力が感じられなかったりと瑕疵も多く感じられた。
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No.13:
(3pt)

ミステリー好き対象の娯楽小説

橋が落とされ電話線が切られてしまったというクローズドサークルの中で5つの密室殺人が発生します。この物語はそれに加えてこの物語の発端となった3年前の密室殺人を主人公が解明するか、というところで終わっていますから6つの密室殺人を登場させたことになります。著者のサービス精神には頭が下がりますが、それだけに事件の背景設定などはやや雑であることはしかたがないのでしょうか。殺される側も生き残る側も含めて人物設定が不完全だと思わざるを得ませんし、さらに問題なのは殺されたひとたちが何故殺されなければならなかったのかにいまひとつ説得力がありません。またトリックにやや無理があるのではないかと懸念されます。しかしこうした欠点とは別に、洒落の分かるミステリー好きの読者には格好の娯楽小説となっているのは確かだと思います。作者にとっては事実上のデビュー作であるので、こうした娯楽ミステリーもありだとは思いますが、今後ご活躍するためにはこの路線は2度3度と通用するものではないので、ちょっと心配です。
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No.12:
(1pt)

文章が稚拙すぎて事件発生まで読むことすらできなかった

魅力的なタイトルと、期待感を煽る帯と、ぐっと引き込まれるプロローグから繰り出される、山田悠介全盛期を彷彿とさせるような稚拙な文章に困惑した。
とはいえ、ミステリー小説には(いい意味でも悪い意味でも)裏切られ続けてきたため、もしかしたらこの作品も「意図的にセンスを感じさせないような文章を演出していて、それすらも伏線」かもしれないと期待を込めて読み続けたが50ページを過ぎた辺りで限界に達し、事件発生まで読むことすらできなかった。
そのため正確なレビューとは言えないが、「本を読む」ということが好きな方には向かない作品と感じた。

あまりにも稚拙すぎる文章自体によって読むことへのストレスを感じる。
さらに、登場人物がそれぞれの肩書をもじった名前を持っており(例:マネージャーのマネイさん、支配人のシハイさん、メイドのメイロザカさん等)、それ自体はギリギリ許せる範囲なのだが、それに対して登場人物が言及するという演出にセンスのなさが際立っていて、不快だった。そのため、新しい登場人物が出てくるたびに、ページを閉じたい気持ちにさせられた。

おそらくその後、斬新な密室トリックをこすりつけてくるはずなので、文章を読むことよりもトリックの質や意外性を重要視する方は諦めずにそこまで読むことができるだろう。推理クイズ集でも読んだ方がましだとは思うが。

プロローグはよかったんだけどなあ…
【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)Amazon書評・レビュー:【2022年・第20回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】密室黄金時代の殺人 雪の館と六つのトリック (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)より
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No.11:
(5pt)

「密室殺人」ものの傑作が登場

【本作品を選んだ理由】
私は、ミステリが大好き。ミステリにもいろいろなジャンルがありますが、「密室殺人」ものは、特に関心が高く、あの「不可能犯罪の巨匠」と呼ばれたミステリ作家、ジョン・ディクスン・カーの作品のほとんどを読んでいます。
そんな私ですから、本書に飛びついたのも、当たり前のことでした。

【率直な感想】
久々に「密室殺人」ものを読みましたが、大満足です。
何しろ、副題から推察できると思いますが、「連続」密室殺人事件を扱った作品で、密室トリックづくしの展開。
カーを信奉する人間にとっては、これほど嬉しい趣向はありません。
作中でも述べられていますが、「密室トリック」は出尽くしたと言われて、何十年が経ったことでしょう。
そんな中、独創的なトリックを次々と披露する展開には、驚きと感動がありました。

<密室殺人は、ミステリ作家の最大の関心事>
最近の若い作家はともかくとして、かつては、ミステリ作家なら、一度は「密室殺人」ものを手掛けるという風潮があったように思います。
それは、世界初のミステリと言われるエドガー・アラン・ポーの「モルグ街の殺人」が密室殺人をテーマにしたものだったから。
そこで、彼に続くミステリ作家たちは、密室殺人を扱った作品を発表していきました。
アーサー・コナン・ドイル、アガサ・クリスティ、エラリー・クイーンといった巨匠たちは言わずもがな。
日本では、東野圭吾のデビュー作では、密室殺人が扱われていましたし、少し時代を遡ると、ユーモアミステリーで大人気だった赤川次郎も、「三毛猫ホームズシリーズ」の第1作で、密室殺人を扱っています。また、森村誠一もデビュー作は、「密室殺人」ものでした。
さらに、横溝正史の生み出した名探偵金田一耕助シリーズの第1作「本陣殺人事件」は、初めて日本家屋での密室殺人事件を扱った作品として、ミステリの歴史に大きな足跡を残しています。

<本格ミステリは、虚構と割り切って楽しむ>
しかし、最近は、ミステリもジャンルが広がり、ミステリ作家が必ずしも密室殺人を扱った作品を書く時代ではなくなったように思います。
密室殺人を扱った作品は、本格ミステリと呼ばれますが、ミステリは好きだけど、「密室トリック」がメインの本格ミステリは苦手という読者の方がいらしゃるからかもしれません。

〔トリックにリアリティがない〕
斬新で奇抜なトリックになればなるほど、「こんなこと、現実に可能なのだろうか?」と疑問に思う読者が出てきます。
本作品でも、理屈上は成り立つけれど、現実にそのトリックを使えるのか、と深く考えてしまうと、疑問に感じる部分はあります。
そこで、私の場合は、あくまで「虚構」と割り切って、「密室殺人」ものを楽しんでいます。
リアリティを重んじるなら、社会派など別ジャンルの作品を読めばよいだけです。

〔密室にする理由づけが難しい〕
「何故、そんなに苦労して密室トリックを使ったの?」という素朴な疑問です。
この点について、本作品では素晴しい設定を生み出しました。
「殺人現場が密室なら、無罪」という最高裁判例により、密室殺人が増えだした日本。
これなら、密室に拘る犯人が登場してもおかしくないですよね。

【全体評価】
本作品は、本格ミステリの傑作と感じています。
ただ、リアリティを重んじる方には、おすすめはしません。
本格ミステリは、あくまで虚構。
理屈上、密室が成立していればよくて、現実に可能かというところには深入りせず、楽しもう、という方には、おすすめ。
私は後者なので、高評価させていただきます。
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No.10:
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新人?とは思えない!面白い!久しぶりにグッときた作家さん!

文章のテンポ、組み立て、素晴らしいと思います。密室のトリック、登場人物について、レビューで指摘してる方もいますが、全く気にならなかったです。このミスの文庫大賞ということですが、ベテラン作家さんの作品のように感じました。(この賞ってたまに酷いクォリティのものがあると個人的には思ってます、)ミステリーが好きなんだなぁというのが伝わってくる作品です。この1作で終わらず、この先テンポよく新作を発表し続けてほしいです。
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No.9:
(5pt)

快作。p.140までで、いったん成果あり。

覚えやすい部屋の位置配置、覚えやすい登場人物の名前、要素が9つに限定された密室トリック解決の挑戦と、p.140まででひと仕事終わります。

これは、楽しみな作家が現れましたね。また新たな作品が出るのを待っています。

なお、個人的には、p.338「でも夜月のおかげで自分のやりたいことがわかったのは確かだった。」の箇所がとても良いと思いました。転換点です。
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No.8:
(3pt)

密室にとにかく特化した作品

『密室のみに特化』した作品となっています。
殺人が起こっても淡白なものでみんなどこか他人事で客観的。なので陸の孤島で密室によくある『誰が殺人犯で次に殺されるのは私か、ヒリヒリとした疑心暗鬼のなか殺人犯を特定していく』のがお好みの方は肩透かしを喰らいます。
密室がとにかくこれでもかっというくらい出てくるのでそこのみに重点を置くなら楽しめると思います。
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No.7:
(1pt)

普通に積雪がある地にお住まいの方は納得できないのでは?

あまりにも杜撰すぎる。これでいいと思っておられるとしたら、作者も高評価した方も積雪がある地で暮らしたことがないのでしょう。積雪がある地方の家屋の構造(1Fの床そのものの高さとか、暖房のためのドアなどの厚みや設置方法)はもちろんのこと、暖房がある部屋にはつきものの結露も、雪の吹付けも考慮されていません。
 密室トリックにしても、共犯者がいるのならばともかく、単独犯では困難というか無理でしょう。ましてや、使用人がいる家での話ですよね? 当然、使用人たちは強い違和感を持つと思います。
 残念ながら、個人的には全然納得できない作品でした。
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No.6:
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飽きて読み飛ばした!

ミステリーはかなり読んできた自負がありますが、これは久々につまらなかった。コナンに出てきそうな『なんとか理屈上できそうなカラクリ仕掛けの密室トリック』。読み進めるたびにどんどん興醒めしていく作品でした。ミステリー小説ってトリック思いついて仕掛ければいい訳じゃ無いんだなーって分からせてくれただけの作品。てかトリックだけクイズ形式でやった方がいいかも。地の文や人物描写を放棄してテキトーにすんならいっそストーリー要らんでしょう。犯人ももはや誰でもいい。途中からかなり読み飛ばしました。がっくり。
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No.5:
(3pt)

密室は濃いが,それ以外は薄い

※以下の内容には【ネタバレ】が含まれる可能性があります

キャラの立った登場人物や,そのやり取りの軽さに,『 屍人荘の殺人 』が浮かび,
あちらと同じく,お堅い雰囲気を期待していると,肩透かしを喰らうかも知れません.

一方で,そのイトルの通り,密室のハウダニットにかなり偏った内容となっており,
孤立した洋館を舞台に,よくもこれだけ…と,数々の仕掛けに驚かされはするものの,
犯人周りの描写はかなりあっさりとしており,このあたりも好き嫌いが分かれそうです.

また,連続殺人が発生しているにしては,緊張感に欠けていると言わざるを得ず,
このほか,活かし切れなかった各キャラクタや,ためらいもなく現場をいじるなど,
密室の『濃さ』に対して,それ以外の『薄さ』が気になり,物足りなさが残りました.
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