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わたしの美しい庭
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わたしの美しい庭の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.36pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全39件 21~39 2/2ページ
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登場人物すべてが複雑な過去や忘れがたいものを抱えて生きている。統理は離婚し、後に交通事故で死亡する元妻の忘れ形見(実子ではない)百音を引き取って縁切り神社の跡取りとして暮らしている。半同居人の路有はゲイで、両親とは仲違いしたまま、ゲイの彼氏に捨てられたところを統理に助けられて今はスタンド形式の移動式バーを経営している。昔、縁切り神社の経営するマンションに住んでいた桃子は、幼なじみで恋人の創と添い遂げるはずが、交通事故で創を失う。創の弟の基は、大手ゼネコンに就職するが、心を病んで帰郷する。けれど、みんな自分の思いをたぐりよせながら、お互いに支え合い懸命に生きている姿に感動する。 | ||||
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流浪の月を読んでから、興味を持ち読んでみました。 ほかのレビューを見ると、BL作家のBL物語と書かれていますが、そんなに不満が出てくるほどではありません。ただの同性愛者が出てくるだけ。 内容は、舞台の縁切り神社があるアパートに住む住人の物語です。住人それぞれの視点から過去、現在の出来事を詳細に描写されています。 ちょうど1ヶ月で読破しました。 オススメです | ||||
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凪良ゆう作品はどれも好き、それを再認識。すぅーっと世界に引き込まれる。登場人物が繊細に描き分けられてる。 | ||||
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この本に出てきた登場人物は小学生の百音ちゃんや移動屋台で仕事をしている統理、ゲイであることを隠していない路有、40歳手前で医療事務をしている桃子、そして30代の働き盛りにうつを発症した体育会系元サラリーマンの基がいる。 どの人物もどこかのタイミングで大きな挫折や生きづらさを経験していて、そのどこかしらが自分と重なってみえる人は多いのではないだろうかと思った。 自分は、全然知らない他人が生活したり一緒に朝ごはんを食べたり、一つのスポットを軸として色々なストーリーが織りなされる物語が好きでこういった本がもっとたくさん出ていたらいいのにとふと思った。 | ||||
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流浪の月、滅びの前のシャングリラ、神様のビオトーブに続いて、凪良さんの作品4作目。 読むたびに好きになります。 出てくる登場人物それぞれの視点から描かれる作品。どの人にも感情移入してしまいます。 この作品で特に好きなのは、ロンダリング。 ネタバレになってしまうので詳しくは書きません。 世界には色々な人がいる。もちろん日本にも。自分の世界なんてちっぽけでもっと広く周りを見たくなりました。 どの作品も読むたび読むたびに自分の世界が広がっています。 次はすみれ荘ファミリアを読む予定です。 | ||||
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もちろん若者だけが楽しめるわけではないですが、どちらかといえば若い方向けかなーという感じはします。 細かい内容は伏せておきますが、ちょっとした映画を一本見るような感覚でスラスラ読めますよ。 映画化しても面白そうな内容です。 | ||||
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凪良ゆうさんの文体や流れの特徴なのでしょうか、この淡々とした人物の描き方に慣れると少しずつストーリーに自分が吸い込まれていく感覚を覚えました。 主要な登場人物の設定や関係性が一般的なものではありません。その突拍子もない人間関係から生まれるストーリー展開が特異ですが、それを破綻なく紡ぎ合わせていく凪良ゆうさんの水彩画のような淡い色合いのストーリー展開に読者は徐々に染まっていくような小説でした。 屋上に神社を配置し、そこには管理が行き届いた美しい庭があり、そこに関係する人々の絡みが絶妙な距離感をもって存在しているところに本書の風変りな空気感が醸成されていくのでしょう。 主要な登場人物の描き方も風変わりですし、その人たちを結びつける関係性もよくある話ではありません。結構な年齢に差し掛かっているのに、それを感じさせない「大人」になりきれない登場人物たちの姿に戸惑いを覚えながら読了しました。ファンタジーだと思えば良いのでしょうが、現実世界の厳しさの前にこのような小説を読むと浮世離れしているとしか思えなくなりました。 それでもこの危うく成立している人間関係が織りなすドラマを読者が受け入れていくのもひとえに作者のストーリーテラーとしての上手さと温かいまなざしが登場人物に反映されていることに他なりません。 そのなかなか成立しがたい危うい環境設定と展開をもちながら、最後まで持ちこたえて、連作として読者に提示していくという作者の力量には感心しました。 | ||||
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「縁切り神社」 縁を切るというと、人と人とのことと漠然と思っていたけれど、すべてのこと、もの、思い、ひと、すべて…… 「執着を切る」ということと、重なりました。すべてのことに執着しないで、何も持たない……何も持たないということの不安も大きいだろう〜、「世間体」や「世の中の言う正しさ」「へんな思いやり」そういうものから自由でいるのは大変なことかもしれない。でも、そうありたいと思えるとてもいい作品でした。 | ||||
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色々考えさせられました。面白いかどうかは好みに分かれると思いますが。 | ||||
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凪良ゆう先生の本はBL小説の時から大好きで 流浪の月、神さまのビオトープからのこの本 普通って何?って考えさせられる本ですね。 | ||||
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過去を忘れず、未来に向かって進もうとしている | ||||
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日常を描いていますが、心が自由にきれいになるような文章でした。 いつまでも、この美しい庭の世界観に浸っていたいと思い、読み終えるのが惜しかったです。 | ||||
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家族の多様性は子供を不幸にはしない、感受性豊かな子供が育つ環境になる。と、村社会に育った私には、共感ではなく、関心が最初の感想。 | ||||
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自分らしく生きていいんだよ。そう言われている気がして、涙が出ました。人とは違う、生きづらい 、世間体が気になる。そんな人がたくさんいるんだろうな。この本で、勇気づけられる人がたくさんいるだろうなって思いました。 | ||||
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本屋さん大賞で凪良さんを知りました。大賞本がとても良くて、検索し『わたしの美しい庭』に出会いました。 とても、とてもいい本、優しい本でした。 コロナ禍の状況下にあるからこそ、こんな優しい本に出会えたことに感謝しています。 「縁切り寺」が、主軸にあります。 でも、それぞれ「縁を切りたい」のは 一個人ではないところが この物語を深いものにしています。 ミステリーでもないし ハラハラどきどきのお話しでもないですが、 絶対、読んで時間の無駄遣いはさせないです! 100冊の啓発本を読むより 得るものはそれ以上です。 ここに出てくるみんなが 好きになります。 | ||||
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あらすじをみて、興味を持った。 けれども、辛い話だったらいやだなあ、読んでて心が重くなる本はちょっと勘弁、でも読んでみたい。 そんな風に思っていたら無料配信で物語の冒頭を読むことができた。 読んでみたらとても面白い。ぐんぐん物語に惹かれていく。「生きづらさを抱えた人たち」は出てくるけど 読んでいて胸が苦しくなるような重苦しさはなくて、そして作者の視点が優しくて心地よくて続きが読みたくなって即購入して一気読み。 登場人物はそれぞれに「普通」でない事情を抱えていて、苦しんだり悩んだりしているけれども 暖かい語り口で語られる物語は読んでいて身を切られるような辛さはない。 悩んで、苦しんで涙を流して、でもそんな自分を受け入れていく人たち。 語り手の視線を通して、人々が、そしていろいろな景色が淡い色合いをまとって目の前にふんわり優しい姿を表したような感じがした。 すごく優しい読後感を味わえた。 あらすじに興味を持ったら、そして冒頭で面白いなと思ったら絶対に読むのをお勧めします。 | ||||
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もう3回は読みました 不思議な気持ちになる1冊。 凪良さんの文章は本当に引き込まれます。 | ||||
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「神さまのビオトープ」でハマり、近作「流浪の月」でも大いに唸らされた凪良ゆうの新作。 物語の方はある地方都市にある屋上に縁切りの社を構えている事で「縁切りマンション」というちょっと変わった呼ばれ方をされている年季の入ったマンションに住む一組の「父娘」統理と百恵、半ば家族も同然の付き合いをしているゲイの男・路有を軸に描かれる。 「父娘」となんでカッコ付きで書かなきゃならないかと言えばこの二人血の繋がりは全く無い。統理の分かれたヨメが再婚相手と作った娘を両親の事故死に伴って引き取った結果の親子というちょっと変わった形の家族である……ではあるが最早ガッツリの凪良ゆうの世界にハマってしまった読者の一人としてはこのぐらいでは驚かない。そこに三十路のゲイが家族も同然に暮らしている事も含めて「まあ世の中色々だわなあ」と受け止められてこその凪良ゆうファンであると言えよう。 そもそも短編三本から構成される本作ではあるが路有が主役を務める二本目以外はこの「家族」が主役という訳でも無く、あくまで彼らは各章の登場人物が関わり合いになる人々ぐらいの扱いで留まっている。一本目の四十近い年齢で職場ではお局様ポジションの独身女性・高田桃子や三本目のうつ病を発症して失業した三十路の元サラリーマン・坂口基といった読者にとってひどく身近な存在を主役に据えた章にこそ本作の特徴が出ているかと。 この「読者への身近さ」はどうも作者が意図的に演出している様に感じる。「統理」や「路有」といったちょっと独特の名前の登場人物と比べても「高田桃子」や「坂口基」なんてのはどこにでもいそうな名前であり、そのどこにでもいそうな所にこそ本作で作者が描きたかった部分があるんじゃないだろうか?流石に二本目の主役である路有の様にキッチンカーを走らせて毎夜違った場所でバーを営業するカミングアウト済みのゲイというのは些か珍しい生き方であるのかも知れないけど、こと一本目、三本目に至っては恐ろしいぐらいに「どこにでもある話」なのである。 ただ、その「どこにでもある話」、あるいは「世の中にゴマンといそうな人物」の話だからこそ身に染みる部分というのは間違いなくある。2015年の調査では40代女性の未婚率は約20%弱、およそ5人に1人が該当し、精神的不調で退職したサラリーマンは正社員に限っても12%程度とこれまた10人いれば1人は該当するという本当に珍しくも何とも無い人物を主役にしているのだけど、桃子も基も自分を「こんな筈じゃなかった」と些か持て余している様子で描かれている。 女性であれば適齢期までに結婚して子供を産まなきゃ、男たるもの大企業の正社員として一つの会社を勤め上げなければ、なんて昭和の幻想でしか無い、と言い切るのは簡単なんだけどそう簡単に解放されないのが世間の中に生きている凡人の難しさ。「レールの上」から外れてしまった自分を受け止めるのはそう簡単な事じゃない。凡人であればこそしょうもないプライドみたいな物が自分を受け入れる上で邪魔をしてきたりもする。 老いた親が知り合いを通じて持ち掛けてきた「ありがた迷惑な見合い」に渋々臨んでも先方から断りが入れば傷付くし、下請けを怒鳴り付けながら自分も上司からの罵倒を浴びてバリバリ働いていたサラリーマンが変な気遣いを受ける「うつ病でリタイアした三十代」みたいな立場に陥れば世間の目すら怖くなる。いじましいと言えばそれまでだが「世間並み」を望む俗人らしいとも言える。「みんな以外」になってしまった自分をどう扱い、受け止めれば良いのかと右往左往する姿にこそ味わい深さが出るという物。 ただ、自分を受容できないまま生きていくというのはもっとしんどい訳で、その「しんどさ」の中で足踏みをしていた桃子や基がどう考えても世間とは隔絶してしまった様な「親子」として生きる統理と百恵の在り方を、互いを一個の独立した人格であると認めた上で手探りで関係性を成り立たせている様な家族の在り様を知る事で、あるいはゲイとして生きていく事を受け入れてる路有の生活に関わる事でレールから外れた受け入れ難い「ダメな自分」を少しずつ受け入れる様が描かれる。 日本全体が経済的に落ち込み、個人が社会から切り離されていく時代に在っては昭和の様な「世間並み」を生きる事こそが難題となっているのだけど、逆に言えばそれだけ「自分らしさ」を生きる事が個人にとっての課題となる時代となったと言える。世間でいう所の「普通の人生」では無いかもしれないけれども「でもこれが自分だから」と自らの在り方を他ならぬ自分自身が受け入れる事の難しさと、自己受容する事で得られる「救い」を世間や常識みたいなものから外れた人物を描き続けてきた凪良ゆうならではの視点で描き出した作品というのが本作では無いだろうか? 誰もが「マイノリティ」として生きていかざるを得ない時代であるからこそ凡人が「自分を認めてやれるのは自分だけだ」と気付かされる様な物語が求められる部分はあるだろうし、そう簡単に割り切れる問題じゃないからこそそこにはドラマが生まれる。そんな事を考えさせられ、その上で世間のどこにでもドラマはあるのだなとしみじみ我が身にも落とし込みながら大いに楽しませてくれた一冊であった。 | ||||
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屋上に庭園と縁切り神社がある、同じマンションの住人・またはそれに関係する人物の視点で描かれた全5章からなる今作。 世の中の「普通」に苦しんだり、他人からの「変な思いやり」に息苦しさを感じている人々を救済してくれるようなとても優しい作品だった。 中でも、第二章・あの稲妻が印象に残る。 桃子に感情移入する読者は多いのではないだろうか。 誰かが決めた「当たり前」や「正しさ」「世間体」から一歩はみ出てしまったり、はみ出しそうになってしまうだけで生き辛くなってしまう世の中。 それらに縛られず、自分と折り合いをつけながら自分らしく生きていく。 あなたはあなた、わたしはわたしで良いんだと思わせてくれる。 このマンションの住人はとても優しくあたたかい。 一冊を通して深く考えさせられ、読後はどこか穏やかな気持ちになれる秀作。 | ||||
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