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正欲
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正欲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全249件 161~180 9/13ページ
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おすすめします。 正しい欲って、、? 読んでる間も、 読み終わってもずっと考え続けてます。 | ||||
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多様性の重要性が叫ばれる昨今の流れに良い意味で一石を投じる内容だと思いました。個人的に読んでよかった。 | ||||
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当然のように自分は「まともな」側にいると考えている読者を「まともでない」側に引きずり込み、その視点から「まともな」側を直視させるような本だった。 DE&I、LGBTQがうたわれる今、読むことができてよかった。 | ||||
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面白かった。タイトルには2つの意味が込められているように感じられた。 一つは、登場人物たちが抱える変わった種類の欲望を通して論じられる「正しい欲望」である。 "正常"(=一般的)な欲望を持つ中学生時代の同級生や、セックスの際に妻が流す涙に密かに興奮する夫、制御の聞かない水流に性的興奮を感じる男女、小児性愛、など様々な種類の欲望を持つ人々を描くことで、 我々が良く口にする多様性という概念はいったいどこまでを許容するのか、正常・異常な欲望とは何か、という問いを考えさせられる。 加えて、こういった問題を考えることもなく多様性という言葉を表面的に称賛する人々を描くことで、「自らを正しい立場に置きたい欲望」がいかに軽薄であるか、を筆者は読者へ突きつけているようにも感じられた。 これは「多様性の欺瞞」に留まらない普遍的なメッセージだと思う。 近年(東日本大震災以降?)の異常を徹底的に排除しなければならない空気は、根本的には「正しい立場にありたい欲望」を持つ、想像力のない人々が作り出した虚像ではないのだろうか?そんな筆者の批判の声が聞こえてきた気がする。 | ||||
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こういうタイプの物語を読んだ事がありませんでした こういう物語での最後の締め括り方というのは色々と難しいのだろうなと感じました | ||||
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この本によって、救われた人もいるのではないか。 そう感じる作品だった。 ここ数年で、日本でも「多様性」や「ダイバーシティ」という言葉を聞くことが多くなった。 「いろんな人々の個性に目を向け、認めていきましょう。」改めて文字に起こすと上から目線のように見えなくもないが、要はそんなことだと思う。 そしてそのたびに、LGBTQ+などセクシュアルなテーマが取り上げられ、私たちは知らず識らずのうちに「そういうのももちろんアリだよね」というムードを作っている。もちろん、個性を認めることは悪いことではない。 しかしこの本ではもう一歩先、「社会が想像もしえない特殊な状況に置かれている人々の個性も、多様性の一つとして扱えるのか?」という命題に挑んでいる。 社会にはルールがある。それは「法律」という形で明文化されていたり、「常識」という暗黙知だったりする。この「正欲」では、それらのルールからはみ出している「個性」は「多様性」として社会は受けて入れてくれるのか?受け入れてくれないだろう?じゃあ多様性を認め合うってなんなんだよ?そんな主張を繰り返していく。 作中こんなセリフがある。 "幸せの形はひとそれぞれ。多様性の時代。自分に正直に生きよう。" "そう言えるのは、本当の自分を明かしたところで、排除されない人たちだけだ。" きっと世界には、私が想像も及ばない考え方や趣味、性的指向etcを持っている人がごまんといるんだろう。そんな時、社会が魔法の言葉のように使っている「多様性」という言葉は、どれほど信頼していいんだろうか。 「私はみなさんのことわかってますよ」みたいなフリをして、理解できないものが目の前に現れたら、どうせ蓋をするんだろう? そんな浅慮な社会に対する強い批判を感じた一冊。 よかった。 | ||||
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すぐ隣の人が思っていること。自分の奥底に潜んでいるかもしれない感情。 誰も誰をも決めつけることは出来ないことを 誰もが深く知るべきである。それは昔も今も未来も変わらない事実であるという根源的な問題を小説として提示することは、とても意味あることだと思う。 | ||||
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凄い作品だし傑作だと思います。(最近の朝井リョウ先生は凄い) でも響かない人には気持ち悪い面倒なだけの作品だと思います。そしてそう思うことも自由です。 どんなことでも明日は我が身です。そのことだけはずっと忘れないでいたいです。 | ||||
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既に何人かの方が指摘していますが、「水に性的興奮を覚える人達」を中心にしてるのはずるいと思いました。なぜなら彼らの性癖が社会と全く矛盾しないからです。 社会と矛盾する性癖というのは、自らの欲求を満たすことが、社会全体にとって不利益となるような性癖のことです。例えば、「小児性愛」や「窃盗」などが挙げられます。当然ですが、小児性愛者の性欲が満ちるには、小さな子供が犠牲が伴いますし、「窃盗」の欲求には金銭的な損害が生じます。そんな彼らの性癖を社会は糾弾するし、当人も自らの性癖と社会との矛盾に苦しむのだと思います。 一方、本作で中心に据えられている性癖が、社会全体に不利益となることはありません。誰にもバレないやり方で水を楽しむとは至って簡単です。彼らを邪魔する人間はいませんし、社会がそれを糾弾することもありません。その点が小児性愛や窃盗との決定的な違いです。 多様性の抱える問題点は単に「マイノリティの孤独」だけではなく、「社会全体にとっての利益と個人の性癖をどう折り合いをつけていくのか」ということが、最大の問題点だと思います。 本作は上澄みだけ掬ってきて喜んでるような気がして腑に落ちませんでした。 | ||||
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以下、ネタバレ感想です。 最後、八重子の気持ちを折れさせるのではなくちゃんと反論させたのが凄いと思いました。 普通、ああいう問答になると八重子みたいなキャラはだいたい黙り込んで終わりそうな気がしますが、そうはしなかった。 八重子は自分のことをかなり曝け出してるけど、大也は最後まで隠している。 「水フェチ」をカミングアウトするのってそんなに難しいのかな?って不思議に思います。 小児性愛や同性愛のほうが遥かにハードル高くない? 自分が特殊だと思い込みすぎというか、それに酔っているようにすら感じました。 私からすると大也や夏月や佳道は擬態できる分まだ生きやすいように感じます。 選択肢がないっていうけど擬態する選択肢があるしそれで実際生きてこれたじゃん、てね。 偽装結婚っていう選択肢もあったしね。 傍から見りゃこの人達もじゅうぶん普通の人に見える。 同じ特殊性癖を持ってなけりゃ理解しようとしちゃいけないんでしょうね。きっと。 その同じ性癖持ちですら他のフェチも持ってるし結局部分的にしか分かり合えないんじゃないかな、と思いました。 | ||||
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今叫ばれている多様性も結局マジョリティーなのか? 理解したい風な人、理解しようとも思わない人、どうせ理解されないなら沈黙して静かに暮らしたい人、それでも理解したいと思う人、当事者あるいは当事者に近い人の色々な視点からここまで繊細に描けるのはさすがだなあと思いました。 (この本は性マイノリティーが扱われていますが、)少数派の部分を感じたことがある人もない人も、いずれの立場の人を少なからず共感できる部分があるのではないでしょうか。 また読んでいて暗澹たる思いもありましたが、結局いずれの立場の人も最後はどんな形であれ繋がりを必要としているように、また世情関係なしに理解したいと思う人の存在を描写してくれたのは救われます。 朝井さんの著書を何冊か拝読いたしましたが、時世のものを題材にしている作品が多く、背景などに共感しながら読めるので同じ世代に生まれよかったです。 | ||||
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『正欲』という言葉があるのか調べてみた。 やはり造語でした。 この本を読み進めるなかでアインシュタインの名言「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことをいう」を思い出した。 私なりの解釈では自分を生成する常識の養分は少なくとも周囲の環境の影響が大きいと思います。 なので、それが本当に『真実』なのかというと『事実』でしかない。 ということになります。 『勝てば官軍、負ければ逆賊』もそれにあたり、世論が変われば簡単に歪められます。 ただ、本書の中身は その常識を常識として捉えることも許さず。 常識ではないことを理解することも許さず。 非常に厳しく私にのしかかってきます。 | ||||
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はじめて、朝井リョウ作品読みました。 凄く良かった。 ずっと不安でずっと不快。 貧乏ゆすりをしながら爪を噛み、どんどん呼吸が乱れてく…そんな自分を傍らに想像しながら読んだ。 知らない価値観からみた視点は非常に怖く、当たり前がいかに異質なものなのか。 多様性やマイノリティという安直な言葉にずっと感じていた違和感。 多数を押し付けられ孤立する。理解されない側と理解できない側。 この社会では、誤解を招き弁解すら意味がない。 繋がりとか、トラウマとか、差別とか、共感とか…簡単に言えてしまう社会の中にいる私は、せめて越川の視点でいたいと思った。 あと、わかる人にだけ伝わるように、ネガティブな価値観を絶妙に前面に打ち出し、真意を隠しているような書き方は凄いと思う。 この題材は、あくまでひとつの側面に過ぎず、もっと世の中に溢れてる、「知らない理解できないこと」を想像させ、しばらく頭の中を支配する。 そう思わせてくれるだけで読んで良かったと思った。 ずっと感じる冷たさの正体も込みで、違う作品も読んでみたいと思った。 | ||||
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最近,多様性という言葉を聞くような聞かないような. 本でいうと,ブレイディみかこ氏の本や「多様性の科学」,「異文化理解力」といったものが印象に残っています. 女性の社会進出はよく聞きますね. 学校へ通う理由はリスクヘッジのためではないでしょうか. 大卒から就職して,というルートにある程度安定性はあると思います. やりたいことがあるなら学校に通いながらやればいいですし. 「こういう買い物に必要なのは,納得ではなく勇気」(location 344) 研究がたくさんなされているのであれば,必要なのは納得ではないですか. | ||||
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この世にまだ、私がいてもいいんだって思えた気がします。 「居場所は作るもの」ってずっと思っていたけど 与えてもらえるものでもあるんだなと思いました。 それに、読んでてちゃんと気持ちが痛くなるし苦くなりました。 私は、この作品を読んでよかったと思います。 筆者の熱量がすごい感じられてすき。 | ||||
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傑作。SNSを見たり人と話していると嫌と言うほど狭い「正しさ」を押し付けられてうんざりする。抽象的な意味でこのイライラの源を解明してもらえた気がする。 あとは知らないうちに自分も狭い価値観で他者を排除してることに気付かされました。 | ||||
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読んでいて、『独学大全』の「悪く言えば「論理病」とでも言うべき「非論理的なものが存在すること自体許せない」石頭の持ち主は、・・・」という文章を思い出した。 社会人のほとんどは、その石頭の持ち主だろう。 | ||||
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面白かった | ||||
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もし、仮にも自分が「正欲者」でなかったなら。 いったいどんな生活を送ってただろうか。 登場人物のような行動をとってたか、 それともさっさとこの世からおさらばしてたのか。 社会で生きる上で、新たな考え方を生み出してくれる作品でした。 | ||||
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ADDを抱え、幼少期から『変わってる』と言われ続け、他の人が普通にできる事ができない。 勉強も仕事もできない。 特性に合わせ向いている仕事とやりたい仕事が合わない。 発達障害も一般的な言葉となりましたが、特に著名人と一般人では周りの人々の反応も大きく違います。 多様性とは言うけれど、一般社会では『個性』と上辺だけ心地の良い言葉で片付け、放置か蔑まれる生きづらさをどうしたらいいのか。 『個性』が他者から理解されないものだったらどうしたらいいのか。 普通になりたい、正しくなりたい、この『個性』と一生付き合わなくてはいけない将来への不安という自身の抱えていた痛みと共感して苦しい一冊でした。 | ||||
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