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正欲
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正欲の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全249件 221~240 12/13ページ
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みんな、まともでありたいと、自分は正しいのかとどこかで不安がってる。みんなが進む王道に行けない人達の、溺れながらも必死に世の中を泳いでいくお話。辛いけど面白かったです。 | ||||
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またですよ。またやられました。朝井さんの手で私の儚い当たり前が打ち砕かれました。 | ||||
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正しいと間違い、正常と異常の線引きがいかに恣意的かを感じさせられた。 | ||||
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とても哀しい物語です。多様性が叫ばれるこの時代に、多様性という言葉から外れた人間の生き様を描いたお話です。自分の想像できない世界を、この本を通して少しだけ考えられるようになったような気がします。けど、そうやって私が考えている世界から溢れる人は沢山いるのでしょうね。人間とは孤独で、その孤独から逃れる何かをいつも探しているように思います。物語の登場人物のたちが、いつか本当に孤独でなくなる世界が来るといいなと、上から目線になるのかも知れませんが、心から思います。 | ||||
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多様性を謳う奴らの価値観はじゃあどうなの?本当に正義や正しさを理解しているのあなたは?という価値観を揺さぶる小説でしたね。NPOとかの胡散臭さが嫌いな私には痛快でした。結局世の中は不公平であり、マルクスレーニンの考える社会主義は幻想であり、我々は資本主義経済に組み込まれた駒に過ぎず、その世界においてただ性欲を満たすことのみ本能的であり絶対的な動物的本能で、人間が人間たらしめるのは性欲である。 だってどんな悪人も善人も偽善者も偽悪者も性欲はあるじゃん?性欲は裏切らない! では正欲とはなんだろ?他人を是正する事=正欲の欺瞞性、独善性を朝井さんは喝破してます。コロナという時代に即した既存の価値観や固定観念をひっくり返して見せたパラダイムシフト的小説である。 | ||||
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テーマが深いところにあって、軽々しくこれはこういう話だったと終わらせるのが難しい。ただ佳道の残した言葉「いなくならないからって」に涙が出そうになった。 多数派の理解を得ることを諦めて、分かってくれる人とだけ繋がろうとする思い。そこに含まれた縋るような人間味のある心と、同じような人を救済したいという優しさ。 今書いていて、更に涙が出そうになった。この涙は何なのだろう。無力感か。 | ||||
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多様性を認めようというテーマは最近の流行りで目新しさはない。 ただ読み進めていくと、マイノリティとマジョリティの現実を考えさえる点で、このボリュームが生きてくる。 自分の経験や想像を超えるものを無条件で受け入れることの難しさを問われるが、それが単純に良い悪いの問題ではない。 著者の作品としては今までの表面的な面が消えつつあり読み応えある。 | ||||
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傑作だと思う。心が揺さぶられた。外出先で読みながら、何度か涙が出そうになって外だからなんとか堪えた。とくに「居なくならないから」のあたりが辛かった。 | ||||
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「多様性」 これまで生きてきて、何度この言葉を耳にしただろう。ただ、本書を読んで、その言葉は姿を変えた。いや、正しくはその言葉を見る目が変わった。これまで見てきた「多様性」は、あくまでみんなが想像しうる範囲の話でしかなかった。 これまで虐げられてきたような人全員が認められる。それが「多様性」。そのような考えがいかに甘い考えであるか、読み進める中で嫌と言うほど痛感した。 「多様性」という言葉にすら含まれない、世間一般の人にはとても想像し得ない世界。 本作品は、そんな世界に正面から足を踏み入れている。 ただ、なんだろう。そんな世界は自分とは遠い世界のように思っていたのに、なんでこれほどまでに心に突き刺さるんだろう。なんで...いや、たぶん、、 | ||||
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鋭いナイフで胸の下を突きつけられた感覚。多様性の海があるなら僕らはそれを水面でしか捉えない。深く冷たい底にある、暗を除外する。マイノリティに理解を!と言う聞こえのいい言葉で本当のマイノリティを殺してしまう。受け入れる側の人間でありたいが為に、ジャッジしたがる、公平さを謳う。昨今の多様性を発信する自分を含め殆どの人はマイノリティを受け入れる事が出来ると主張しているただのマジョリティでしかない。 多様性を理解するのではなく、多様性を諦めた先にジャッジをしない。そんな世界があってもいいのかも知れない。 | ||||
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何かを表現する時、 「自分の表現力の拙さ故に、うまく伝わらないんだろうな」と感じる。 同時に、「うまく伝わらなくてもいいや」と思ってしまう。 このレビューでは、本書の良さを伝えることはできない。 だから、それは他のレビュアーにお願いしたい。 それでもレビューを書くのは、 「本書は星5に値する」と私が感じたことを、 他の人にも知ってほしいからである。 あなたと”繋がり”たいからである。 本書を「面白かった」と現実世界で言うのは、少し勇気がいる。 自分の思想が透けそうで怖い。 さらに、「読んでみてほしい」とは、なかなか言えない。 それでも、どうしても読んでほしい人がいるため、 電子書籍で読み終わった後、プレゼント用に紙も購入した。 | ||||
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タイトルが言い得て妙 公式のあらすじがあまり情報がないのも納得 ネタバレになってしまうが、まるで叙述トリックのよう。 前情報なしに読み進めると段々と自分が思っていた話ではないことに気が付き始める。 クライマックスのある登場人物の吐露には感心する。みんなが思っているもやもやを言語化できる才能がプロの作家なのだろう。 自分の器の小ささを実感する作品 勧めたいけど人を選ぶし映像化は無理だろう | ||||
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同調圧力の強い社会で生きるとはどう言うことか、マイノリティとマジョリティを考えることで分断により壊れかけている民主主義をどのようにしていきたいのか、バブル世代の生き残りとして今後の作品に期待しています。一人称語りが読みやすかった。逆にそのせいなのかもだが著者が登場人物として出過ぎる感があった。 | ||||
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偏った意見のため、作品を読む前に閲覧することをお勧めしません。 ジェンダーレスや女性進出などが取り上げられている中、「じゃあ、力仕事を男に押し付けるのは…」のような声はよく耳にします。 確かに、目の届いていないマイノリティはまだ多くあり、これから少しでもすくうために探していく必要があるかもしれません。そのような中でもマジョリティの中にあるマイノリティ、そんな足元にあるような問題に気づかないことこそが特殊性癖をもたない私からすれば危惧するべきことでもあるのです。 どちらの視点からもどちらが悪いといった優劣をつけることなく、この時代背景にもあるような葛藤を映し出しているそんな内容だったと思います。 卒論のテーマの参考にします。ありがとうございました。 | ||||
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市民権を獲得した「多様性」という言葉。使い勝手のいいその言葉を安易に多用することの浅はかさと危うさを突き付けられた。 わたしが使っていた多様性とはつまり「世の中にはいろんな人がいる。いろんなバックグランドを抱えた人がいる。そういった人たちを受け入れていこう」といった程度だ。いろんな人、いろんなバックグラウンド、そういった人たちとは自分の想像の範囲内の人々で、自分の想像を超えた人たちは多様性から漏れ出る。自分の想像だけで作った多様性という網ですくい取れなかった人は存在しないことにされる。自分の想像を超えた人の存在を認めることは難しい、存在を認めないほうが簡単だ。自分が行ってきた残酷な行為をこの作品によって暴かれてしまった。 正しいとは何か。正常とは何か。正義とは何か。それらに絶対的な普遍性などないのではないか。結局は自分の考えが及ぶ範囲で思考を止めてしまっているのではないか。個人の総体である社会が生み出すルールや法律。それから逸脱すれば、非難され罪を償わせられる。今の日本で生きていくとはそういうことかもしれない。しかし、彼らの言葉にならない思いは?対話することへの諦めや他人、社会への絶望は? 自分の頭の中だけで勝手に作り上げた常識や正義で他人をジャッジなどしていいのだろうか? わたしが明日死なずに前向きに生きていくには? 『正欲』にはそういった問いが散りばめられているように感じた。 「『いなくならないから』その言葉を頼りに、明日死なず前向きに生きていこうとする人。その人が自殺を考えるような社会ではあってはならない」 『正欲』で描かれていること、作者が伝えたいメッセージを一度読んだだけでは理解できなかった。いや、何度読んでも完璧に理解などできないのかもしれない。自分の思考の限界を思い知った。しかし、『正欲』には朝井リョウの小説には、自分の思考を広げてくれる可能性を感じる。 | ||||
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広告から、自分の中の近年の多様性に対し感じていたモヤモヤの行き場があると感じ予約。確かに求めていたものはあったが、同時にそれとは違う新たなモヤモヤが自分の中に新たに出てきてしまい困惑中。 色んな気持ちになれていい意味で振り回された。文も読みやすかったし、個人的に読んでとてもよかったと思う。 | ||||
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理解できないかも。途中まで読んだ時に思ったのだが、身の回りの常識を説く声を聞いた時ものすごい違和感を持った。向こうの人がこちらの人より多数なら、私は隠れて生きることになるんだ。その判断は誰が行い、どこで線が引かれるんだろう?正しいと言う言葉を、しばらくは使いたくないなと思っている。 | ||||
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僕たちが生きてるこの世界の「正常」ってなんでしょうね。逆に「異常」ってなんでしょうか。 当たり前って実は当たり前じゃなかったり、当たり前じゃないことは当たり前だったり。 ある考え方に賛同する人が多数だからって、その考え方はスタンダードな考え方として捉えていいのでしょうか。 この世の中に本当のことなんて、正しいことなんて、あって無いように思います。 朝井リョウさんの作品は、いつも僕たちに何か大切なことを教えてくれる。 | ||||
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マイノリティの中のマジョリティ、というフレーズが印象的でした。 時代が変わるというのは、色々なことが明るみに出ることなんだと思います。 朝井リョウさん含め、作家の想像力には驚かされます。 | ||||
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①なかなか哲学的な内容を持つ短編集である。第1話では、児童ポルノに手を出すパーティーのリーダーが逮捕されるが、犯罪を否定する。子供に性欲を感じることと、同性に性欲を感じることに何の違いがあるのかと思う。性欲の対象は年齢や性別を問わず誰に対しても向けられ得るものだ。 ②子供を性犯罪から守るために児童ポルノ禁止があるが、正しい性欲とは何なのか、考えさせられる。 ③第2話は不登校になる私立小学生を対象に、学校で同じことを学ばなければならないことに意味はあるのかと正しい教育とは何かを問いかける。険峰で定められた教育を受ける権利・義務とは別な問いかけである。学校へ行かなくても、好きなことを自分で学べば良いのではないか? ④教育に学校が必要なのはなぜなのか?人生のレールの上を歩かせられるのはなぜか?人格の完成は学校へ行かなければ不可能なのか? 本質的な問いかけに対して答えに詰まる。 こんな問いかけが詰まった本である。 お勧めの一冊だ。 | ||||
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