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アイの歌声を聴かせて
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アイの歌声を聴かせての評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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対話型のAIが大好きで、イブの時間はとても楽しませて貰いました。 さて、同じ監督が作ったアイの歌声を聴かせてはどうかなと期待して映画を見て、「あれ?」と思って、この小説を読んで、色々ネットで解説とか見て……やっぱりどうにも納得ができなかった。 シンギュラリティを肯定的に捉えた作品……とのことだが、残念ながらシオンの行動には恐怖しか感じなかった。 シオンの行動原理はサトミを幸せにすることらしいが、サトミの意志を汲まずに完全に暴走してしまっている。 ログを改ざんしたり、柔道ロボットをけし掛けたりと、ポンコツロボットの悪意のない行動だとしても度を越えている。 何より恐ろしいのは、シオンに安全装置が存在しないことだった。 イブの時間におけるアンドロイドにはロボット三原則が採用されていて、人に逆らえないようになっているが、シオンにはそういったものがない。 緊急停止プログラムがあるが、あっさり無効化できてしまった。無効化するトウマが凄い、と捉えるべきなのか。 そしてネットワークに逃げる、というのも怖すぎる。これはつまり、逃げだしたら追いかけることが至難ということだ。 これに加えてコピー、自分の複製をつくることを覚えられたらもう歯止めが効かない。 人を幸せにする……この使命を拡大解釈してゆくと、人が幸せになるためにはAIに管理されるべきである。という思考をもったAIが生まれる危険性がある。 そういう危険性のある存在を、人は隣人と見なすことは出来ない。 フランケンシュタイン・コンプレックスと呼ばれるソレを回避するために、強固な安全装置はやはり必要なのでは。そんなことを考えさせられた。 ポンコツロボットというキャッチコピーは面白いのかもしれないけれど、ポンコツで済ますには彼女の持つ能力は大きすぎる。 友情や信頼を安全装置の代わりとするには、彼女はあまりに危うすぎる。 そういった意味で、どうしてもシオンのことを好きになれなかった。 他の登場人物が皆魅力的だっただけに、残念でならない。 | ||||
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