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アンダークラス
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アンダークラスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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評判通りの良書です。 | ||||
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秋田県の高齢者介護施設の入所者が、近辺の用水路で転落死した事件の解明を通じて、日本の流通業界の転生に潜む、社会の暗部が浮き彫りにされたストーリーを味わう事が出来る良い作品だと思いました。 | ||||
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田川さんがでてくるまで作者の名前確認してませんでした。またかよと思ったけど最後まで面白かった。田川さんがかっこいい。 | ||||
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ここに書いてあるサバンナってAmazonのこと?すごく好きな通販サイト。Amazonは私の生活を変えてくれたってくらい便利に思ってる。それがこの本に書いてあるみたいに過酷な労働者の犠牲の上に成り立っていたとしたら悲しい。この本はタイトル通りアンダークラスの人の悲しみが描かれている。 | ||||
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偶然にも同じ思いの人たちが出会うと、喜びも、憎しみも倍増される。 | ||||
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有名私大卒でありながらスーパーに就職し、都銀に就職した同窓生からパートの管理は大変だねと嘲笑される。 巨大GMSにつぶされる商店。 私と同じだと、リアルな現実を書いている。 下野市という街を調べてみたら、800人いる外国人のうち一番多いのはベトナム人でした。 八千代町では、ベトナム人が雇い主を殺したという事件もあった。 小説というより、ノンフィクション。 推理小説というより、経済小説に分類してもいい。 むしろ、経済の専門書を書いてもらいたい。 商店街をつぶした大型店は、生き残れるのか?むしろ、ヨーカ堂だけではなく、イオンも一斉に撤退するのではないかと思える情報があった。すべてを焼き尽くしたGMSがなくなった街に、だれが生活するのか。 新しい大型コンビニなんだろうと思った。 | ||||
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本作で描かれたような底深い不幸の連鎖は、程度の違いこそあれ、現代日本に巣食うものだと感じています。表面化しない悲しみが、ゆっくりとこの国を、底の方から蝕み、やがて大きな悲劇をもたらすのではないかと案じて止みません。 | ||||
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田川警部補シリーズは、とても読みやすく内容も社会派サスペンスのようでじっくり読んでます! | ||||
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現実に限りなく近い、ストーリー展開でした。相場氏の作品、ひさびさに涙。 | ||||
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ノンキャリ老練刑事とキャリア女性警視が事件の真相究明の現場に立つ。 その過程は下層階級に至る背景に迫る。 厳しい経済情勢。 ビッグ・テック、ECの影響を受ける社会現象。 成果主義を重視する企業の問題点。 企業は見せかけではなく真のCSRに取り組むべきだと。 そして、どんな状況であれ、人として”矜持は失うな”と。 | ||||
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田川さんと一緒に、焦って怒って安堵する。 今回もあっという間に読んでしまいました。 | ||||
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『アンダークラス』(相場英雄著、小学館)は、真の殺人犯と、その犯罪の全体像が明らかになった後も、重苦しい気分から容易には立ち直れない、そういう類いの推理小説です。 秋田県能代市で、老人介護施設に入居している85歳の藤井詩子が、29歳のベトナム人女性のヘルパー見習い、ホアン・マイ・アインによって水路に突き落とされるという事件が発生します。ステージⅣの膵臓がんが見つかった藤井のよき話し相手になっていたアインは、藤井から強く頼まれて車椅子ごと水路に押し出したと、自殺幇助の容疑を認めているというのです。 この事件を担当するのは、30代半ばのキャリア警視・樫山順子と、彼女から協力を依頼された、還暦が視野に入ってきた窓際刑事・田川信一のコンビです。 この事件の根底には、ベトナム人技能実習生問題が横たわっています。 「『私、そして友達のベトナム人、みんなスレイブ。奴隷だったね』。スレイブ、奴隷・・・アインが発した言葉が耳の奥に突き刺さった」。 「圧倒的な労働力不足を補うため、実習生制度という耳ざわり[ママ]の良い言葉を使い、彼らを酷使する日本のやり方は理不尽だ。腹の底から湧き上がった怒りを抑えるため、田川は腕を組んだ」。 「『お二人は別に怒っていないから、好きなだけ食べて』。安藤の言葉にチャンが安心したようにサンドイッチを頬張り始めた。『彼女たち、日本人はすぐに怒り出すと思っているのです。色々とお察しください』。田川はサンドイッチを食べる二人のベトナム人女性を見つめた」。 「安藤が声を荒らげた。『懲罰房です。見せしめとしてケージが使われていた時期がありました。労基署が立ち入り検査したときに発覚したので、現在は使われていないはずなのですが』。『ケージとはまさか・・・』。樫山の声が上ずっている。『大型犬用の鉄製の檻です』。田川らのやりとりをチャンとハーが不安げに聞いているのがわかった。『jailはひどいね。ご飯食べさせてもらえないし、トイレも・・・』」。 「アインにしても、母国に幼子と家族を残し、希望の国と言われた日本で奴隷のように扱われた」。 「コウベテキスタイルの社長は以前から、ベトナム人実習生を取引先との会食に同席させていると言っていた。同席と言えば聞こえはよいが、実態は温泉街の酌婦と同じであり、ときには食事の世話以上のことを強いていた」。 さらに、日本人にもアンダークラスが存在することが明らかにされていきます。 「渋谷を行き交う若者たちのほとんどは、一生低賃金を強いられ、ボロ雑巾のように使い捨てられる運命が待っていることを知らない。下層民は下層の世界だけで交わり、上に別のクラスがあることさえ知らずに死んでいく」。 「『日本人の格差拡大が問題になりましたが、現状、事態はより深刻になっています。一度下層に落ちれば、這い上がれなくなる。貧乏が固定化され、孫子の代まで貧困と下層の輪廻が続きます』」。 そして、流通業界の覇者として君臨する世界的IT企業サバンナが絡んできます。 「アインを苦しめたコウベテキスタイルの生殺与奪の権利は、元請けががっちり握っている。その元請けにしても、サバンナという巨大な流通プラットフォーマーが手綱を持っている。世界中で幅を利かせているサバンナの要求に応じるため、アインや他のベトナム人実習生たちは寝る時間さえ奪われ、働かされている」。 「サバンナが扱う工業製品や様々な部品、食品等々の生産には今や外国人の安価な労働力が欠かせない」。 「『労基法違反はおろか、人権蹂躙をもメーカーに誘引させるサバンナの理不尽なやり方に対し、アインから話を聞いた藤井さんが怒りを募らせ、電話を入れて抗議した』」。 「ネット社会の急激な台頭とともに商業の寡占化が急速に進み、外資系の大手物流会社が国境を越えて日本の仕組みを破壊した。日本社会の高齢化、人手不足など深刻な問題を巻き込み、ネット企業という怪物と、そこに巣食うエゴ剥き出しの人間たちが、健気に生きてきた人間をいとも容易く踏み潰してしまった」。 世界的IT企業サバンナがどこをモデルとしているかは読者の判断に委ねられているが、サバンナを描くに当たっては日本の大手IT企業の事例も採り入れられています。 | ||||
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相場さんは、EXITで初めて出会いましたが、今回は外国人労働者の搾取というトレンディなテーマを取り扱っています。事件を追う刑事の被疑者の置かれている過酷な状況に対する共感や正義感が、救いとなっています。日経新聞や経済関係書では具体性が無いのでやり過ごしてしまいますので、こうした小説による具体的に何が今日本に起きているのかを、自分に対して印象付けをしておくという意味で、この作者の著作を追っかけています。 | ||||
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よく目にする外国人労働者、年収が1億円を超える起業者や経営者、大学を出て働いてもなかなか手にできない優雅な生活。日本社会で生じている歪を捉えながら、サスペンスにしっかり仕上げてありました。一気に通読でき、内容も充実しており、大変楽しかったです。本に入り込みすぎて、降車駅を忘れ乗り過ごしてしまうほどはまりました。 内容は日本の現実かもしれません。迫りくる現実を直視できる点もよかったと思います。でもアンダークラスになることは本当に不幸せなのでしょうか?上位のクラスに這い上がるのは並大抵の努力では難しいですが、下位のクラスに転落するときには一瞬な感じがします。今回の作品は上位クラスに固執するエリートの転落劇ですが、固執するほうがある意味アンダークラスなのではと感じます。金銭や経済だけでなく、精神的な自由が本来の上位クラスではと考えました。 | ||||
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日本人及び日本という国をアンダークラスとしてとらえているのをベースに、ある殺人事件に関わる謎を解いていく。 相変わらずの田川信一シリーズの面白さを引継ぎ、重厚な物語である。 ただ犯人が分かってからの展開がいただけない。 無駄な描写で焦点がぼやけているし、途中までの緻密さがなくなりいきなり大ざっぱな展開には、何で急にこんな別人が書いたような内容に変わるのか。 社会派小説でありこの良さを生かして、次回シリーズは展開してほしい。 | ||||
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Amazonをモデルにしたサバンナという通販大手会社を巡り、デフレ経済へ進みながら、多くの国民が下級国民(アンダークラス)へ引きずり込まれていく中で、技能実習生の問題点を浮かび上がらせた話題作です。 ミステリーの形を取りながら、経済や社会を学べる教育的な側面を持っているのが相場作品の特徴と言えるでしょう。いわく、 「企業は利益を生む人間しか正社員として採用しない。その他の頭を使わない業務は非正規労働者で十分なんだ」 「インバウンド景気の本質は、日本の物価が主要国に比べ極端に安くなっていることだ」 「例えばこの15年間で日本のGDPは5%しか成長していないが、成長著しいアジア諸国は2倍近く伸びている」 「2025年に国民の三人に一人が65歳以上になる。低賃金の単純労働力不足は深刻で外国人に頼らざるを得ない」 「サバンナの究極の目標は、地球上からリアル店舗を一つ残らず消すことだ」 「米国では、大手書店や百貨店、ホームセンターなど、サバンナに顧客を奪われた企業は数知れない」 「日本はとっくに日が沈んだ国、貧乏人ばかりの国だよ」 「これからは、日本人が景気の良いアジアに出て、仕送りする日が来るね」 「外資系の責任者にはAIP(アクト・インプルーブメント・プログラム)というのがあって高い目標が課せられ、 出来なければクビになる」 ビジネス書ばりに情報が詰まっていて、トクした気分になれます。 | ||||
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介護施設に入居中の老女が水路に転落死し、ヘルパー見習いのベトナム人女性が逮捕される。警視庁継続捜査班の田川が女性キャリア警視と共に捜査をしていくと、世界的巨大ネット企業に辿り着く。 経済記者出身の筆者らしく、厳しい社内競争や外国人技能実習制度、貧富の格差などの社会問題や歪をふんだんに取り入れて、社会派が色濃く出している警察小説です。 そのため、捜査の過程も、事件そのものよりも、被害者や犯人達の心情や背景というものが炙り出されていくことに重点が置かれている印象でした。 | ||||
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「震える牛」では、巨大ショッピングモールを展開する企業と狂牛病について 取り上げていましたが、本作ではネットのプラットフォーマー企業と アパレル企業と外国人技能実習生を取り上げています。 事件の始まりは、秋田県能代市で高齢者施設勤務のベトナム人女性介護士が、 入居している高齢者の末期がんの女性に依頼され、車いすごと冬の水路に突き落としたとして、 自殺ほう助として逮捕されたことです。 そして警視庁の田川信一警部補が捜査を始めます。 自殺にしては不審な点があったので、キャリア組の女性警視と共に、 ベトナム人介護士が技能実習生として最初に働いていた 縫製工場のある神戸に聞き込みに行きます。 そこでは実質賃金300円程で実習生たちを酷使し、従わないと 大型犬用の檻に監禁するなど、人権無視の扱いが横行していました。 デフレ経済下の日本では、アパレル製品は安くてさらに品質も良いものしか 売れないので、下請けである縫製工場にも、単価の低い仕事しか回って来ないことから、 人件費圧縮のためにベトナム人実習生を呼び寄せて働かしているのでした。 捜査を続けるうちに、田川警部補はネット通販企業の管理職にも事情聴取して、 事件の真相を探るのでした。 そして真相が明らかになっていくのですが、「震える牛」と同じように、 犯人が実際に自ら手を下す動機がいまいちリアリティのない展開になっていました。 社会派小説とミステリー小説とを組み合わせて作ることの難しさが 伝わる展開でした。 しかし社会派小説としては出色の出来になっていたので、十分な読み応えのある 小説です。 著者の相場英雄氏は地方の経済に詳しい方のようなので、 それが十分に活かされた一冊になっています。 | ||||
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世界的IT企業、下請け企業、外国人技能実習生の実態がリアルに描かれる。目を背けたくなる現実が悲壮感漂う物語として綴られる。最後の詩子の言葉に胸を抉られる。 藻谷浩介のコメントが的確。橘玲の的外れなコメントはいらない。自分の著作の売り上げに繋げようとするセコさが出ている。 | ||||
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普段は小説はあまり読めないが、社会派の相場英雄の新作サイン本を書店で購入。 外国人労働者(技能実習生) 通販サイト 日本経済 階級社会等に興味があればエンターテイメントとして楽しめます。 蛇足ですが、本書と同じようなトリックを名作『刑事コロンボ・殺人処方箋』でやっている。 主人公のベテラン刑事もメモ魔でコロンボっぽい。相場英雄もコロンボファンなのだろうか? ちなみに私は刑事コロンボ全作品をDVDで持っている… | ||||
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