オススメ?ダメダメ? 推理小説(ミステリ)について読書管理や感想を書いていく書評サイトです。 はじめての方はこちらからどうぞ。 サイトの要望はこちらからどうぞ。
2026年度雑誌ランキング
会員機能
その他
テスト稼働中自由に遊んでみてください!
【佐々木譲】
【この小説が収録されている参考書籍】
【この小説が載っている参考書籍】
降るがいいの評価:
4.00/5点 レビュー 3件。 B ランク
Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです
平均点4.00pt
絞込み:
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。 未読の方はご注意ください
人生の断片を鮮やかに切り取った掌編集。
「聴く」読書もいいかもしれない
どの作品も20ページ程度の短い作品だが、さまざまな人生の断片を鮮やかに切り取っている。転職の採用を取り消されて、行き場を失った男が雪の降る街を彷徨する物語、「病気」のために出演できなくなった女優をめぐる物語、だらしない男としかつきあえずに死んでいった女、マンションの清掃業務をしている女とヘンな住人とのエピソードなど、いろいろな人の人生の断片を簡潔に描いている。読み終わったあとに、このあと主人公はどうなるのだろうか、という余韻にひたれるのが心地よい。
考えてみれば、文字のない時代、物語は語られて伝承されてきた。伝承の過程で、無駄な表現は削られ、想像力を刺激する短い言葉で綴られてきたのだろう。パソコンにより、肉筆で書くことがなくなってから、やたら会話の多い冗長な小説が増えたと思うが、この作品集は、物語の原点ともいうべき簡潔でありながら深い輝きを放つ文章で綴られている。
佐々木さん、短篇もぜひ書き続けてくださいね。