毒入りチョコレート事件

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毒入りチョコレート事件の評価:

3.73/5点 レビュー 48件。 A ランク

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平均点3.73pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全47件 21〜40 2/3ページ
No.27
(4pt)

セサミストリートの人形劇で…

“毒入りチョコレートを食べた女性が死亡した!”事件。
だから『毒入りチョコレート事件』。
物語の核心をド真ん中に語りかけるタイトル。
ながら、読んでく裡に…一筋縄どころか幾筋もの推理が絡み合って…。
アガサ・クリスティの原作を映画化したジョン・ギラーミン監督の『ナイル殺人事件』。
事件が起きた客船に居合わせた人々(各々、容疑者でもある)の推理を
イチイチ映像で見せる構成&演出が、
こんな感じだったなぁ。
我が国の作品では我孫子 武丸『探偵映画』なんかモロ本作の影響下だなあ。
セサミストリートの人形劇で…
パンを持ってる人とピーナッツバター持ってる人が出会って、
更にナイフを持ってる人が切り分けて
“ピーナッツバターサンドイッチ”が食べられる。
というのがあった(多分・・・)。
そんな感じのお話。
ネタバレとか気にしてたら、こんな説明しかデキないよ!
毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)より
4488123058
No.26
(4pt)

セサミストリートの人形劇で…

“毒入りチョコレートを食べた女性が死亡した!”事件。
だから『毒入りチョコレート事件』。
物語の核心をド真ん中に語りかけるタイトル。
ながら、読んでく裡に…一筋縄どころか幾筋もの推理が絡み合って…。
アガサ・クリスティの原作を映画化したジョン・ギラーミン監督の『ナイル殺人事件』。
事件が起きた客船に居合わせた人々(各々、容疑者でもある)の推理を
イチイチ映像で見せる構成&演出が、
こんな感じだったなぁ。
我が国の作品では我孫子 武丸『探偵映画』なんかモロ本作の影響下だなあ。
セサミストリートの人形劇で…
パンを持ってる人とピーナッツバター持ってる人が出会って、
更にナイフを持ってる人が切り分けて
“ピーナッツバターサンドイッチ”が食べられる。
というのがあった(多分・・・)。
そんな感じのお話。
ネタバレとか気にしてたら、こんな説明しかデキないよ!
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.25
(4pt)

翻訳がちょっと

内容はとても面白い。
もう少し読みやすく翻訳してもらえたら星5かな。
毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)より
4488123058
No.24
(4pt)

翻訳がちょっと

内容はとても面白い。
もう少し読みやすく翻訳してもらえたら星5かな。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.23
(5pt)

三人寄れば文殊の……なのか?

他のレビュアー同様、米澤穂信「氷菓」および「愚者のエンドロール」(角川文庫)を読み、本書を手に取ったくちです。
製造元を装って送られてきたチョコレートによる未解決の毒殺事件を『犯罪研究会』の6人がそれぞれの推論を立てることにより、
また、それぞれの推論の矛盾や穴、着眼点を埋めるべく各々の推論をマッシュアップすることによって真相にたどり着かんと
しているが――というストーリーにより、一つの事件に対し探偵が調査を行ない、真相にたどり着くという一般的な推理小説の
フォーマットにまったく頼らない、かつアンチテーゼ的な作品なので、ミステリ小説(漫画でも可)をある程度読んだ方向けの作品で
あると考えます。
毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)より
4488123058
No.22
(5pt)

三人寄れば文殊の……なのか?

他のレビュアー同様、米澤穂信「氷菓」および「愚者のエンドロール」(角川文庫)を読み、本書を手に取ったくちです。
製造元を装って送られてきたチョコレートによる未解決の毒殺事件を『犯罪研究会』の6人がそれぞれの推論を立てることにより、
また、それぞれの推論の矛盾や穴、着眼点を埋めるべく各々の推論をマッシュアップすることによって真相にたどり着かんと
しているが――というストーリーにより、一つの事件に対し探偵が調査を行ない、真相にたどり着くという一般的な推理小説の
フォーマットにまったく頼らない、かつアンチテーゼ的な作品なので、ミステリ小説(漫画でも可)をある程度読んだ方向けの作品で
あると考えます。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.21
(5pt)

推理小説の可能性或いは枠を拡げた画期的推理小説。

毒入りチョコレートを食べた婦人が死亡し、犯罪研究会の面々が様々な推理を展開し・・・というお話。
この小説に関しては識者の多くが様々な卓見を披露し、その殆どがその通りの素晴らしい評論になっているので、ここで私が何かを言っても屋上屋を架すだけの様な気がしますが、一応読んだということで、感想ぐらいは書き込もうという事で文字を入力している次第です。
一見、単純そうに見える事件でも深読みすれば様々な解釈が可能という理論を実際の推理小説で提示したのが本書で、これ以前はこういう物はなかったとのことで、推理小説の可能性或いは枠を拡げたという意味で画期的な推理小説であったという事は今、21世紀を過ぎても揺るぎない事実だと思います。小説の扉に題名と一緒に理論的推理小説と掲げた著者の意気込みが本書を凡百の推理小説と位相を異にした怜悧さを備えた作品にしていると思います。解説にもある様にこの後の推理小説に与えた影響力は甚大。私見ではコリン・デクスターなんかにも影響を与えたのでは・・・と邪推したくなります。兎に角、推理や推測の過程だけで小説を構成しても面白いという事実を見事成し遂げた事は重要だと思いました。
画期的な推理小説を物したその慧眼ぶりに脱帽の傑作。是非ご一読を。
毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)より
4488123058
No.20
(5pt)

推理小説の可能性或いは枠を拡げた画期的推理小説。

毒入りチョコレートを食べた婦人が死亡し、犯罪研究会の面々が様々な推理を展開し・・・というお話。
この小説に関しては識者の多くが様々な卓見を披露し、その殆どがその通りの素晴らしい評論になっているので、ここで私が何かを言っても屋上屋を架すだけの様な気がしますが、一応読んだということで、感想ぐらいは書き込もうという事で文字を入力している次第です。
一見、単純そうに見える事件でも深読みすれば様々な解釈が可能という理論を実際の推理小説で提示したのが本書で、これ以前はこういう物はなかったとのことで、推理小説の可能性或いは枠を拡げたという意味で画期的な推理小説であったという事は今、21世紀を過ぎても揺るぎない事実だと思います。小説の扉に題名と一緒に理論的推理小説と掲げた著者の意気込みが本書を凡百の推理小説と位相を異にした怜悧さを備えた作品にしていると思います。解説にもある様にこの後の推理小説に与えた影響力は甚大。私見ではコリン・デクスターなんかにも影響を与えたのでは・・・と邪推したくなります。兎に角、推理や推測の過程だけで小説を構成しても面白いという事実を見事成し遂げた事は重要だと思いました。
画期的な推理小説を物したその慧眼ぶりに脱帽の傑作。是非ご一読を。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.19
(4pt)

翻訳がイマイチ

この作品は1929年つまり昭和4年の作品と言うことです。
今読んでも十分に面白いです。ただ翻訳が機械翻訳されたみたいな訳しかたなので読みづらかったですね。日本語になってなってないところとか英語独特のクドい言い回しがそのまま訳されていたりとか。なので読むのは相当つらいと思います。ですがそれだけの価値はあると思います。
毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)より
4488123058
No.18
(4pt)

翻訳がイマイチ

この作品は1929年つまり昭和4年の作品と言うことです。
今読んでも十分に面白いです。ただ翻訳が機械翻訳されたみたいな訳しかたなので読みづらかったですね。日本語になってなってないところとか英語独特のクドい言い回しがそのまま訳されていたりとか。なので読むのは相当つらいと思います。ですがそれだけの価値はあると思います。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.17
(5pt)

間違いなく著者の術中にはまる

どんでん返しの連続、といった感じのミステリ。これを楽しめるのは、ロジック中毒とでもいうべき本格ミステリの解決編好きマニアといったところか。ちなみに私は大好きな作品だ。

 多重解決ものというのは、その中にはどうしようもないダルダルな解決も混ざっているのが普通である。本作でも、展開される全ての解決がすばらしいわけではない。でも、その緩急さもまた、この手の作品の良いところだ。すべて緊張感みなぎるものばかりだったら、半分以上が解決編という本作の最後にたどり着く前に力つきてしまうことだろう。

 バークリーという一癖も二癖もある作者の作品である。眉につばをつけて読んでもらいたい。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.16
(5pt)

間違いなく著者の術中にはまる

どんでん返しの連続、といった感じのミステリ。これを楽しめるのは、ロジック中毒とでもいうべき本格ミステリの解決編好きマニアといったところか。ちなみに私は大好きな作品だ。

 多重解決ものというのは、その中にはどうしようもないダルダルな解決も混ざっているのが普通である。本作でも、展開される全ての解決がすばらしいわけではない。でも、その緩急さもまた、この手の作品の良いところだ。すべて緊張感みなぎるものばかりだったら、半分以上が解決編という本作の最後にたどり着く前に力つきてしまうことだろう。

 バークリーという一癖も二癖もある作者の作品である。眉につばをつけて読んでもらいたい。
毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)より
4488123058
No.15
(5pt)

《多重解決》を創出したマスターピース

漁色家のユーステス卿の元に、新製品と
いう触れ込みのチョコレートが送られてくる。
そのチョコを譲り受けたベンディックス氏は、彼の妻とともに試食したのだが、
チョコにニトロベンゼンが混入されていたため、夫人は死亡、彼も重体となる。
この事件に対する警察の捜査が難航するなか、シェリンガムを会長とする
〈犯罪研究会〉の会員六人がそれぞれに調査・推理することになるのだが……。
一つの事件について複数の“解決”を並列してみせると
いう《多重解決》形式を創出したメルクマール的な名作。
名探偵の推理により、作中の手がかりから唯一絶対の結論が導き出されるという
従来のミステリの“お約束”にツッコミを入れ、揶揄しているわけですが、一方で、
そうしたクリシェからミステリを解き放つことによって、推理に特化した純粋な知的
遊戯としてのスタイルを呈示してみせた作品でもあります。
また、本作のような《多重解決》形式では、事件そのものはシンプル
にし、手がかりも制限することで、“解決”の多様性を担保しています。
そうした条件整備をした上で、作家には、豊かな発想力と緻密な構築力が求められることになります。
なぜなら、手がかりから引き出される推論の真偽や、前提となる手がかり自体の真偽、
そして、複数の手がかりを組合せる際の適否などの観点を踏まえ、何通りもの“解決”
のヴァリエーションを構築していかなければならならないからです。
その点、本作では、プロットと連動するように配列されたそれぞれの“解決”に一定
の説得力があり、なおかつ、それらを繰り出す探偵役たちのキャラと見合ったものに
なっているのが秀逸です。
ミステリにおいて手がかりから推論を構築する際、避けることのできない
恣意性という弊害を、推理の仕方によって複数の推論が成立する面白さ
として呈示してみせた本作の逆転の発想は、今なお色褪せていません。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.14
(5pt)

《多重解決》を創出したマスターピース

漁色家のユーステス卿の元に、新製品と
いう触れ込みのチョコレートが送られてくる。
そのチョコを譲り受けたベンディックス氏は、彼の妻とともに試食したのだが、
チョコにニトロベンゼンが混入されていたため、夫人は死亡、彼も重体となる。
この事件に対する警察の捜査が難航するなか、シェリンガムを会長とする
〈犯罪研究会〉の会員六人がそれぞれに調査・推理することになるのだが……。
一つの事件について複数の“解決”を並列してみせると
いう《多重解決》形式を創出したメルクマール的な名作。
名探偵の推理により、作中の手がかりから唯一絶対の結論が導き出されるという
従来のミステリの“お約束”にツッコミを入れ、揶揄しているわけですが、一方で、
そうしたクリシェからミステリを解き放つことによって、推理に特化した純粋な知的
遊戯としてのスタイルを呈示してみせた作品でもあります。
また、本作のような《多重解決》形式では、事件そのものはシンプル
にし、手がかりも制限することで、“解決”の多様性を担保しています。
そうした条件整備をした上で、作家には、豊かな発想力と緻密な構築力が求められることになります。
なぜなら、手がかりから引き出される推論の真偽や、前提となる手がかり自体の真偽、
そして、複数の手がかりを組合せる際の適否などの観点を踏まえ、何通りもの“解決”
のヴァリエーションを構築していかなければならならないからです。
その点、本作では、プロットと連動するように配列されたそれぞれの“解決”に一定
の説得力があり、なおかつ、それらを繰り出す探偵役たちのキャラと見合ったものに
なっているのが秀逸です。
ミステリにおいて手がかりから推論を構築する際、避けることのできない
恣意性という弊害を、推理の仕方によって複数の推論が成立する面白さ
として呈示してみせた本作の逆転の発想は、今なお色褪せていません。
毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件【新版】 (創元推理文庫)より
4488123058
No.13
(4pt)

多重解決ミステリの先駆的作品

1929年という、ミステリの黄金時代に書かれた作品ですが、
「多重解決ミステリ」の先駆的作品として、
ユニークな内容となっています。
実業家のペンディックス氏は、知り合いのユーステス卿のもとに
送られてきたチョコレートを譲り受け、
帰宅後妻と分け合って食べたところ、
妻が死亡、ペンディックス氏も重体に陥ります。
そして、この事件をロジャー会長率いる
「犯罪研究会」のメンバーが推理していくというのが
本書のあらすじです。
ストーリー展開としては、
6人のメンバーが順番に自らの推理を
披露していくというもので、
一部メンバーが調査に赴くシーンもありますが、
あとはひたすらメンバーの推理結果の発表と
それに基づく議論だけで物語は展開していきます。
この作品の面白さは、一見単純に見えた事件が、
どこに重点を置くかによって、
様々な解釈が成り立ち、
6つの解決方法が提示されるという点です。
作品の中でも触れられていますが、
これまでのミステリが、
探偵によって唯一かつ正解である推理が
結末に述べられるというものであったことに対する、
一種のアンチテーゼとして本書は組み立てられているといえます。
ミステリの本題である「推理」という点について、
新しい可能性を開いた作品として、
一読の価値はあると思います。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.12
(5pt)

まさに横綱相撲

殺人事件に対する6つの仮説に対して、論理的に検証していく過程は、現代のロジカルシンキングといった、ビジネススキルにつうじるところがある。確かに短絡的な、仮説もあるのだが、ロジャー・シェリンガムを含む、3名のプレゼンは、どれが真相でもミステリとして、納得できるものとなっている。
一旦つくったものを、何度も再構築し、一冊の本にまとめあげたバークリィの粘り腰に脱帽。まさに横綱相撲。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.11
(5pt)

《多重解決》の魅力と限界

探偵役六人による、六人六様の推理が楽しめる《多重解決》ミステリの金字塔。
最初の探偵役の推理が、次の探偵役によって、その矛盾や欠陥が指摘されるという
試行錯誤が繰り返されていくなかで、より説得力のある新たな推理が構築されていく
過程は、知的興奮に溢れ、じつにスリリングです。
また、六人目の探偵役によって「真犯人」が名指しされるのですが、そこまでの段取りと構成も見事。
まず、それ以前の探偵役の推理で、「真犯人」と同じ属性を持つある人物が犯人として
挙げられるのですが、即座に否定されたという事実があるため、そのパターンはもうない、
という予断を読者に持たせるといったミスディレクションの妙。
次に、「真犯人」と目される人物に、六人目の探偵役が最後の推理をする
直前に、犯人という人物像とは真逆の振舞いをさせているという構成の妙。
これは、意外性というより劇的効果という点で抜群です。
このように、本作が傑作であることは、疑い得ないのですが、野心作であるゆえの瑕もあります。
それはデータの後づけ(新しい物証や新事実の追加など)が
多く、読者に対し、必ずしもフェアとはいえない点です。
このことは、作者の恣意で「何でもあり」になる可能性を潜在的に持つ、
ミステリという形式への批評性のあらわれでもあるのですが、同時に、
本作自体の完成度も低くしていることは否めないと思います。
しかしそうだとしても、たった一つの真相を追求するという、従来のミステリに対し、
ミステリが本質的に内包する恣意性を暴露し、批判しながらも、その一方で、論理に
基づき、推理をすること自体の面白さを洗練された手つきで提示した本作は、今なお、
決して色褪せない輝きを放っています。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.10
(4pt)

デクスター、ブランドファンには必見

イギリスのレインボークラブ、そのクラブにユーステス卿あてにチョコレートが届いた。この試供品の感想を求めたいと。
しかし、卿は、こんな下世話なものをこのようなところに送ってくることは勘弁ならない、と怒り狂う。
そこで、同席していたベンディックス氏がこのチョコレートをもらい受け、家で妻と食べると妻は死に、ベンディックス氏も一命は取り留めたものの、倒れ込んでしまった。チョコレートには毒が混入されていたのだった。バークリーの作品を読むのは2度目で、前に読んだのはこの作品の原型ともいえる「偶然の審判」でした。
多くの作品が翻訳、紹介されるなか、この作品を選んだのはそういう理由からでした。
六者六様の推理が展開され、新しい推理が前の推理を凌駕するという構成はとても面白かったです。
クリスチアナ・ブランド、コリン・デクスターの好きな方にも楽しんでもらえるんじゃないでしょうか。
個人的に、クリスチアナ・ブランドが書いたという、もう一つの解決も是非とも読んでみたいです。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.9
(5pt)

謎解きに重点を置いた最高傑作

 たった一つのシンプルな事件を、あらゆる角度から検証し、読者になるほどと思わせる作品。
 これを読むと、この世の中にあるほとんどのミステリが、作者のご都合主義で書かれているのではないかと思わされてしまうほどです。
 ただし、文体が古いので、普段本を読み慣れていない人には勧めづらいです。新訳版を切望します。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015
No.8
(4pt)

アンチ・ミステリの芳醇な香り

著名な短編「偶然の審判」を長編化した作品。6人の関係者が自慢の推理合戦を繰り広げる。この辺の趣向がアシモフの「黒後家蜘蛛の会」に引き継がれたようだ。興味深いのは「偶然の審判」での解決が、本作では6つの解決(案)の1つに過ぎなくなってしまっていることだ。また、最後に示される解決(案)が、必ずしも途中で示される解決(案)より優っているとは限らないところも面白い。この辺がバークリー一流の諧謔で、全体にアンチ・ミステリーの味を醸し出している。そして、その味わいは芳醇なのだ。本格ミステリ黄金時代の貴重な一作。
毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1) Amazon書評・レビュー: 毒入りチョコレート事件 (創元推理文庫 123-1)より
4488123015