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春琴抄
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春琴抄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全85件 81~85 5/5ページ
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授業中に内職で読み始めたら止まらず、一気に読み終えてしまったのを覚えている。 句読点が微妙に省かれているのがむしろ読みやすく、すらすらと美しい文章の上を眼をはしらせることができる。 そして読みやすい上に美しい。 春琴の美しさへの憧憬を同じく感じ、また佐助のひたむきな思いを身近に感じ。 最後の佐助の自らの視界を閉ざす行為にはっと驚かされながらも 一方でその佐助のなかの思いがしっかりとわかる気がする。 | ||||
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古文のような字面で一見読みにくそうですが、すらすらと物語に引き込まれる、美しく素晴らしい文章です。 ストーリーもスリリングで、一流の小説とはこういうのをいうのでしょう。 盲目で驕慢な美貌の春琴、そして彼女に絶対服従でひたすらつくす佐助。 主従関係を超えた強い純愛・・・なのですが、そんな綺麗な言葉には収まりきらないこの妖しさ。 どう考えても、「ドSとドMの幸福な出会い」ですよね、これ・・・。 そして、ここからは一読者の勝手な妄想。きっとこの二人、夜はSとMが逆転するに違いない。 でなきゃ、佐助はともかく、春琴がなんだかんだいって佐助に執着する説明がつかない。 下品だ、と怒られそうですが、きっと、大谷崎先生はニヤリと笑って許してくれるでしょう。 「まあ、あの道は奥が深いんやで・・・」と。 | ||||
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あぁぁ「大谷崎」しかるべき。でもオトナになってからで良かった、子供の内に読んでたら悪影響(笑)受けてたと思う。クライマックス前のシーンはまともに文章読めませんでしたぁぁ。こんな所で細かい描写すんなぁぁぁ。 解説より。この作品に対して「人物が描けていない」だの「生への問いかけがない」だのという批評がなされたって、現代の作品ではほとんどが「できてない」って事になっちゃうんじゃないすか? つか、第四者というか完全なる他人の視点で物語を描いている作品に対して「人物が描けてない」つーのも的はずれな批評に感じる。「鵙屋春琴伝」という(架空の)冊子を元にした調査報告を加えた作者のレポート(抄)という形になっている事で感情が抑えられている分、クライマックスまでの流れがより以上に感情に訴えているように感じる。いや、全体的に淡々と「書かれて」いるので、数少ない主役二人の会話が際だって瑞々しく感じられるので、その会話という窓を通じて覗く事ができる二人の人間性を見れば「人間が描かれてない」という批評はちょと違うんじゃないかなぁと思う訳で。 「文庫背表紙にあらすじが全部書いてある」系だけど、中味を読む前と読んだ後では感想が違うよなぁ。文学作品の醍醐味は最近流行の「あらすじ抜粋本」ではゼッタイ味わえない、断言できる。 | ||||
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この話は、70ページ弱しかないのだが、非常に密度が濃い。話に強烈なインパクトを感じ続け、読み終えた後は「春琴」に盲従しているとともに愛人でもある「佐助」の人生が、果たして幸福であったのかどうか、非常に気になるところであった。 この本は短いにもかかわらず、ある1ページで突然に展開が変わったりせず(短い小説などではこれは往々にしてあることで、読んでいると「この1ページだけを抜き出しすれば随分ページ数を削れるんじゃないの?」と思うことが多い)、春琴と佐助の話が起承転結を持ってしっかりと繋げられているように感じられた。 とにかく、最後の展開が感動を誘わずにはいられない。盲目で我がままな春琴であるが、彼女に本当に一生をささげている佐助の一途さは、非常に美しいと言えるだろう。とにかく「何をここまで彼を彼女に惹かせるのか」と言う疑問を感じるよりも、彼のその彼女への尊敬と愛情の美しさを感じずにはいられない。 この作品での真の見所は、春琴の性向もさることながら、やはり佐助の「自らの生涯をすべて彼女に捧げる一途さ」にあると言えるだろう。 佐助は死んでも春琴の墓に自らの墓を寄り添わせる。輪廻転生、そんなものがあるのかどうか知らないが、死んでからもとにかく永遠に彼女に尽くしたい、と言う彼の思いが伝わってくるようで、そんな彼の思いにはひたすら「美しさ」を感じるのだ。きっと、彼は幸せだったのだろう。時には春琴にきつくなじられながらも、彼女をひたすら愛し、尊敬し続けた。そしてそれは幸福感がなければやり通すことができなかったことであろうと思う。 一生涯の間ずっと尊敬させられる相手を見つけることは困難であるが、彼は見事にそれを果たしたのだ。それだけでも、彼は十分我々の羨むに足る人物であると言えそうだ。 | ||||
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私の大好きな本です。 少し読み返そうと適当に本を開けると、そこからつらつらと 入り込んでしまいます。 谷崎さんの全ての著作のなかで一番好きな作品です。 「完璧!」と言いたくなります。美し過ぎます。 | ||||
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