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春琴抄
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春琴抄の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.53pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全94件 41~60 3/5ページ
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平成20年出版の中古本ですが、まるで新本のようで、本の形容を全く気にせずにじっくりと読みふけることができました。感謝感謝です。 | ||||
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句読点を極力使わない流れるような文章は読みやすく美しい。 もっと難しく書くこともできたはずだが、完全にコントロールした形で あえて日本語の美しさを表現して見せた究極の小説ということができるかもしれない。 内容よりも谷崎の底知れない文章力に驚嘆する作品であると思う。 | ||||
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谷崎潤一郎の昭和八年の小説。内容は「春琴伝」に興味を持った私(谷崎のことか)が春琴と佐助の墓参に行くところからはじまり春琴は九歳の時に盲目となり光を失う佐助は春琴より四歳年上で丁稚奉公人であり春琴の身の回りのことをすべてしてやる春琴は美貌で三味線の名手しかし我侭放題に育つ佐助は奉公人の分際ながらこっそりと三味線を独習するそれが春琴の両親にばれて怒られてしまうが三味線を弾かしたところ独習にしては上手く春琴は自分が教えてやるといい両親も春琴の寂しさが紛れるならよかろうと春琴と佐助は師弟関係となるある夜に賊が忍び込み春琴は顔に熱湯をかけられ犯人は春琴に恨みを持つ者とされ醜い顔を他人に見られたくない春琴は佐助にも見られなくない旨を佐助に伝えではと自分の両目に針を突き刺し自ら失明してしまう。そして盲目の世界に入った佐助の脳裡にあるのは美貌であったかつての彼女の面影であった……、 佐助の献身的な愛が著者の性癖と合致したのかサドとマゾの以心伝心の愛を描いている独特な文体は最初は読みにくいかもしれないがこの作品は謎解き(謎解きのひとつに春琴への暴行はほんとうに賊によるものなのか?)もあって何か異常な官能世界が成功していると思う。 | ||||
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ほんとうの愛とはこういったものか、と思わせる物語でした。一気に読み終えました。 | ||||
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『春琴抄』は本文が100ページにも満たない短い小説ですが、谷崎文学の中でも屈指の傑作だと思います。 この小説は、三味線の才能に恵まれた盲目の春琴と、苛烈な性格の春琴に仕える佐助の深い愛の物語です。師弟関係や盲目という設定を活かして、献身やプラトニックな愛の醍醐味が巧みに表現されています。愛する女性に従属する苦しみと、愛する女性に身を捧げることによって得られる悦びが、短いページの中に凝縮されています。 私はこの小説を読んで、肉欲にまみれた「性」ではなく、目に見えない精神的な「愛」の美しさに感動しました。目に見えるものが壊されても、滅びるどころか一層輝く愛や幸福の素晴らしさに気付かされる感動的な物語だと思いました。 | ||||
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第三者の視点で物語が語られていくのでどのように終わるのか気になって読んでいたが、終わり方が秀逸でよかった。 | ||||
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確か翌日発送と表記されていましたのでつい、注文。よく読むとメール便使用で到着迄4-6日とあり間に合わないのでキャンセルを伝えましたが返信なし。諦めていたところ2日後、なんと速達便にて無事到着。安いうえに本体もきれいで文句なし。大変ご損をかけてしまい今もって恐縮しています。 | ||||
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物語は今更言うまでも無いほど有名であり、小説の後ろ表紙のあらすじ以上の展開はない。 三味線などの芸の師匠の弟子に対する冷淡さが淡々と展開されるだけある。時に師弟、時に主人と使用人。一方は完全に支配し、他方は完全に支配される。 性的な描写などほとんど皆無にも関わらず、官能的ですらある物語は、読者を全く飽きさせない。 特筆すべきは、文章である。蒔絵を見ているような、簡潔で美しい描写にため息が出る。永久に語り継がれるべき日本文学の金字塔と言っても過言ではないだろう | ||||
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玉のような小説と言えば良いでしょうか。 日本語の小説というジャンルの極限に位置するような作品だと思います。 この小説は有名ですので、実際に読んでいなくても筋立てだけはご存知の方も多いでしょう。 でも、この小説はまだお読みでない方は、絶対的にお読みになるべきかと思います。 春琴と佐助の深い恋の世界にも心を奪われるでしょうけれども、それ以外にも様々なものが見つけられると思います。 言葉という物、日本語というものの奥の深さ、美しさ。 学校でもしこういう書き方をしたらどう評価されるのか、気になります。 生きている相手を夢でのみ見続けるという究極の恋の姿。 この世には、とてつもない小説があるものだと昂奮しています。 | ||||
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30年以上前に読んだが、手元にないので再購入。 文章が優れ、おもしろく読んだ。 | ||||
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挑戦も何も相手は大文豪で、三島や中上も敬愛したほどの一流作家。さりとて、愚門を発したつもりもない。なぜ思うたか、本文の最後の一行である。天竜寺の峩山和尚という高僧まで出てきた。佐助が師匠と同じ片羽を選ぶ問題に、読者ならどうするか、と自分は受け止めた。佐助はそもそも盲人の師匠が美しいと思ったのなら、とすれば、自らも美の境地へ向かうは必然であったようにも思える。しかししかし、熱湯をかけられた師匠の容貌から目を背けた、現実から逃げたともみれる。誰も知るように、生きるためには逃げることも必要なのだ。あくまで、私の個人的な意見であって自分の価値観を押し付ける気はないんである。漫画なんかは、自分にとって価値観の押しつけに見えて好みでないが、本書みたく読者の意見を求める姿勢は好きだ。最後に、本書は字が大きく、本自体薄いので岩波文庫のように読みやすい。背表紙にも谷崎文学の頂点とあるように小説読みは必読のようだ。ただ、通俗性の色は薄く、たとえるなら幸田露伴の「五重塔」のような感じも当初受けたが、妖しくも魅力的で、圧倒されるものに関心がおありなら、谷崎はいつでも読者を待っている。読者がいなければただの独り言になるのだから。 | ||||
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そう聞かれたら迷わずこれ 日本に現存する最高にポジティブな恋愛小説がこれ 結局最終的不治の病、とにかく好きな人が死ぬ、、、かと思えば何故かよみがえり でも結局やっぱ死ぬ そんなんばっかだろ それでカタルシス得るのは小6までって帰りの会で議題に上がってたよな? いや、新垣結衣も榮倉奈々も歯茎の、、、獅童の元女も好きだけどさー。。。 これ以外にポジティブな恋愛小説があるなら教えろ つまりこれ、そういうこと | ||||
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作者(谷崎と思われる)が手に入れた「鵙屋春琴伝」なる大阪の薬屋の娘「琴」の生涯を綴った本を読み、「琴」に纏わる話しを調べ上げ、その門下である佐助との関係性を語った物語です。「琴」は9歳で盲目となり、その美しさと音楽の才能が飛びぬけて素晴らしく、琴と三味線の師となって「春琴」と名乗り、その身の回りを世話する丁稚の佐助も、その門下として丁稚の身でありながらも三味線を習うのですが・・・というのが冒頭です。 特殊な関係、傍目には受け入れがたい関係の中にも美しく光る何かがある、という事を表した小説だと思います。 とても短い、しかし濃密な話しであり、しかも実験的な手法をいくつも積み込んだ小説でして、なかなかびっくりしました。 作者が手にした「鵙屋春琴伝」なるものから紐解かれ、関係者の証言をまとめ、作者の想像を交えながらの物語なので、作中作という入れ子構造になっています。しかも、墓参りまでしておきながら、どこまでがフィクションでどこからが事実であるのかが、極めて曖昧になっています。そして、句読点を極端に減らし、改行を少なくし、なにやら一息継げ難いスタイルにすることで、より一層物語内への吸引力が増す作りになっています。こういう仕掛けが見事です。 物語も非常に突き詰めた内容の話しでして、まるで登場人物が役割を演じているかのようなキャラクターの徹底ぶりです。だからこそ、フィクションなのか事実なのかが余計にわかり難いのです。まるで迫真の演技を行っている役者さんのように感じさせるのです。 非常に高圧的な態度を取り続ける春琴、そして盲目的に額ずく佐助の関係性を、ある事件を起こす場面をピークに引っ張りクレッシェンドをかけ、謎を付け加えることでのフックの強さもあって、どんどん引き込まれます。また一見高圧的な春琴と従う佐助という構造が繰り返されつつも、よくよく読んでいると、その漏れ伝わってくる様々な逸話からは表面的な関係性だけが表されているだけのような印象を与え、事実佐助も春琴も認めないのですが子供を身籠った事や、最終的には夫婦に近い関係である墓の場面を最初に明らかにしています。 つまり、まるで書かれている文章の字面だけで判断していると、ただの高圧的な女性と、それに従う男という関係性しか見えませんが、文脈的に、文章から想像する関係性を持った男女間を想像するに、ただ単純な関係でないように感じさせ、想像させるのです。文脈的に、もっと奥深い当人同士でしか分かり合えない関係だったのではないか?と思わせるのです。当然ただ単に冷酷な女師匠と従順な男弟子ではない関係性の妙が描かれていると思いますし、個人的には全部が創作であると感じます。 最後まで残る謎ですが、あえて解決しない部分も、上手い作りになっていて、それぞれ受け手が勝手に想像し、その人にとっての犯人を挙げられるところが、また非常に掴みが上手いと思いました。 | ||||
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佐助の眼に針を刺す佐助の心境。…何度読み返しても解せないし、解せなくてもいいと思う。非現実的な、小説だからこそ表現し得る美しい狂気の世界、歪んだ愛の形。全編通してただ1度だけ描かれる、終盤の仲睦まじい2人の情景描写に恋愛小説としての全てが凝縮されていてとてもロマンチック。 | ||||
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文体を見て、読むのに時間がかかりそうだな、と思っていたのですが、 すぐ読み終えてしまいました。 とても面白かったです。 最後には、佐助を可愛くすら思えてきました……。 私自身は周りにこれを知っている人がおらず、 全然知らないままに読めたこともよかったと思っています。 最後の締めも好みです。 星を一つ減らしたのは、子供には勧められないこと、 文体が特殊なので敬遠されがちなこと、ちょっとグロい描写があることです。 どうしても人を選んでしまいますね。 | ||||
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筋はイマイチです。滑稽小説だから良いと思うならグッドですが谷崎本人も焼き捨てたいと願った作品です。 高評価が多いのでやっぱりネットの中では心中主義が強い気がしました。 | ||||
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自分自身がそれなりに歳を取って文学作品を多く読むようになり、又”文学”というものをそれなりに理解できるようになってからこの作品がいかに素晴らしいかが分かったような気がしました。 「この作品を悪く言う人は絶対にいないでしょう!」と言いたいくらい私はこの作品が好きです。自分の愛蔵書に復刻版も持っているのですが、とにかく文体がとても美しく流麗です。又、少し非現実的ではあるものの、佐助の生き方が人間として見習いたくなるほどの謙虚さで、非常に高尚な道徳観のある生き方を思わせられるこの作品に多大なる感銘を受けました。 作品の内容云々はここのレビューを参考にするのではなく、まず読んで何かを感じてほしい!思わずそう言いたくなるほどの作品ではないでしょうか。 | ||||
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粗筋に関してはWikipediaの記述が非常に簡潔かつ的確なので、未読の方はどうぞご覧になって下さい。 ざっくばらんに申し上げるならば、主従の愛情の物語、というよりも性癖を満たし合っていた男と女の惚気話ではないでしょうか。 しかし、星三つという評価は形式上にすぎず、低い評価を付けたい今のわたくしの気分と、これは最高峰の文学の一つであると確信する意思がせめぎあった結果です。 句読点が少なく淡々と物事を語るだけの非常に読みにくい文章ではありますが、その文体は流れるように滑らかでリズムもよく、最早それだけで芸術と言えましょう。 この作品を読み抜くことで疲れきった今、これ以上の感想は控えますが、これが色々な意味で究極であることは間違いないと存じます。 ついでに申し上げますと、この「春琴抄」という作品をこれからお読みになるならば新潮さんの、この文庫本をオススメします。 朱色の地に金茶の梅が慎ましやかに匂い立つ、この作品を読むには相応しい装丁です。 | ||||
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盲目の三味線師匠であった春琴がごく幼い頃、四つ年長の佐助が、彼女の実家である薬屋に丁稚奉公にやって来た。佐助は、彼女がまだ幼い頃から、彼女に憧憬の念を抱き、爾来、生涯に渡る弟子として、また、盲目の春琴の手曳きとして、そして、生活を共にする恋慕の対象として、献身的に春琴に仕える。 佐助は―これは物語の冒頭で明かされるのであるが―、ある事件を期に、自らも愛する師匠である春琴と同じ盲目の世界で生きることになる。そして、逆説的にもそれが、佐助の愛を、恍惚の境地へと導く。 驕慢で奔放、ときに意地の悪い春琴への、佐助の無条件の愛と献身、憧憬は、哀しく、狂おしいほどに美しい。 | ||||
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自分の目に針をさしてまで、愛する人を守り抜く。 切ないほどの圧倒的な「愛」の力に迫まられる。 献身的な「愛」は、常にまっすぐで、力にあふれていて、狂気じみている。 彼の志の高さは本当に美しく、すばらしい。 | ||||
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