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飛べないカラス
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飛べないカラスの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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不良漫画の金字塔『BE-BOP-HIGHSCHOOL』の著者である作家・木内一裕氏によるハードボイルド小説第12弾! 今回は元売れない俳優にして元受刑者という異色の経歴を持った男が主人公の物語だ。 刑期を終えた元俳優・加納健太郎。出所した彼の元にかつてお世話になったシナリオ界の重鎮・大河原俊道から別れた娘についての依頼を任される。それと彼には服役する原因となった1億円の行方が絡んでいた。 本作では初めて映画やドラマの世界が絡んだ展開となっており、著者である木内自身も初監督作品『カルロス』以降、映像の世界には造詣が深く、近年では久々となる監督作品『アウト&アウト』を撮った経緯からこのようなプロットを思い付いたのだろう。 事件性の展開はあるものの決してヘビーな内容ではなく、木内作品の中では珍しくイイ人ばかりが印象に残る内容だった。 40を前に刑期を終えて出所した主人公・加納は何もかも失った男であるのだが、弟(祐太郎)が弁護士で逮捕された時から何かと力になったり、依頼人であるシナリオライターの大河原や後輩の役者である原口拓馬、面識のある助監督の坂元や監督の長谷川など、刑務所帰りの加納に対してもみんな暖かいのだ。 大河原の別れた娘である沙羅に関係する真実や加納が逮捕されて服役するきっかけとなった真相もすごくイイ話であったり、内容的にはいつもの木内節のユルイ展開ではあるのだが読後感としてはほのぼのとした内容だった。 これまでの木内作品でも大沢在昌『新宿鮫』、柚月裕子『孤狼の血』のような骨太なハードボイルド小説は描けないが、いつかそのような作品にも挑戦してほしいと思うし、本作を読んでみて純粋に撮影所現場を舞台にした木内版『蒲田行進曲』のような作品も読んでみたいと思った。 | ||||
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個性的な元役者で、父親の工場を経営することになった加納健太郎がトラブルに巻き込まれて受刑者として刑務所から刑期を終えて釈放されるところから物語は始まる。 世話になった脚本家からの依頼で、ある女性の素性を探ることになった加納が、自らの過去を振り返りながら色々なことに気づいていく展開で、とんとん拍子に進むので読みやすかった。 ただ、全体的に加納のやることがうまくいきすぎて少々物足りなく感じた。また、加納にずっと付いてくる日菜の行動理由も意味づけが弱く、その日菜を信用する理由もよく分からなかった。 物語全体はほんわかとした空気に包まれているのだが、1億円を巡ってトラブルが巻き起こる等、もう少し変わった展開がほしかった。 | ||||
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