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夏の終わりに君が死ねば完璧だったから
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夏の終わりに君が死ねば完璧だったからの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 21~27 2/2ページ
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| なかなか深い 本です。読んだら、気になる内容です。 | ||||
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| 分かりやすい文章や構成、登場人物たちなどからすんなりと読める。 二人の選んだ『正解』や『証明』の方法、考え方にも引き込まれ、読後感はとても爽やかだった。 ただ個人的にはタイトルなどからもう少し曖昧さのようなものを期待していたので、少しイメージと違っていた。 たぶん作中としてもそういう曖昧さを残す要素が込められていると思うのだけど、そのわりに登場人物の動き方がくっきりしすぎているというか、負った役割が明確に過ぎていてあっさりした印象を受けてしまう。 あとがきにもある「証明できるのか」というテーマについて、本質的にそれを否定しうるものが存在しないように感じるのが、物語がはっきりし過ぎているようにも感じてしまう理由だと思う。 弥子とエトの関係性についてそれを否定しているものがモブであるマスコミ程度しかなく、大まかの人物たちがそれを肯定している動きをしているのと、なにより当人同士にそうした要素はなく、きれいに通じ合っている印象が強いためテーマ的には証明できている、正解できている……ように思えてしまう。 エトという「少年」の物語なのだとすればその分かりやすい構図というか世界観のようなものは好感が持てるが、エトを視点とする「証明」の物語なのだとすれば、彼の家族や遊川のエピソードなどにはもう少し別の役割を持たせてもよかったように思う。 きれいな物語ではあるしそれ自体は好きだったが、タイトルなどからイメージする深く考えさせられるようなものはあまり受け取れなかった。 少なくとも三億円という要素が二人の間にそれほど強い影響を落としている印象はあまりなく、なんなら金塊病という病でなくともそれは「遺産相続などで急に大金が手に入る(入った)」のような題材で多くの映画や小説、果ては漫画などでも大なり小なり主なり副なり描かれてきたある意味お決まりのテーマだともいえる。あえてその価値と想いの部分に焦点を当てた物語としては、それら以上の解答や、あるいは問いかけを与えるものではなかったと感じた。 過度の期待がなければこのきれいなお話にも、もっと感動できたと思う。 あとこれは細かい部分というか編集さんの仕事だと思うけれど、冒頭から中盤にかけて行頭の空白忘れがあったり、北海道の方言が地の文に使われていて耳慣れない響きに困惑することがあった。 | ||||
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| 「夏の終わりに君が死ねば完璧だったから」の題名はちっとも完璧でないけれど、でも感傷的でなく涙腺崩壊も誘わず適度にクールで謎めいていてバッチリ決まっていないのが人生に正解がない事と同義で良いと思いますね。不治の病・金塊病に冒されたチェッカーの達人の女子大生・弥子には同じく男言葉で喋る櫻子や桜良の遺伝子が共通していそうです。貧困家庭で暮らす中三生・江都は彼女とのチェッカー勝負に勝利し彼女が死と共に変貌する3億円の金塊を手にできるのか?彼女の思い遣りの心を受け止め濃密な時間の思い出を胸に真の幸せを掴んで欲しい。 | ||||
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| よくある”難病ヒロイン物”と大きく違うのは、「金塊病」と称された病気で、死後肉体が硬化し金に変わる その価値は三億円 彼女が死ねば、貧困な主人公はそれを相続出来る、という点 それによって変わりゆく人間と「変わっていく価値」 お金目当てじゃない、只彼女と居たいという想いの「感情の証明」 周囲に値段をつけられたくない時間「人生における正解」 これらが非常に読みやすく綿密に描かれており、こういった作品が苦手な人にもオススメしやすい1冊 ラストは賛否が分かれるかもしれない(個人的には賛) でも小説もまた「正解」が無いように、「不正解」と感じた人も数年後に読み直すと「正解」になっているかもしれない | ||||
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| 斜線堂さんの作品は二作目となります。 私にはまだまだ理解できない部分がありもやっとする部分もありますが、色々考えさせれれる良作であると思います。 出来れば最後に出てきた金額の意味が分かると嬉しいかな。 よくある奇病の作品と似た部分もありますが、色々と考えさせられる良作であると思います。 オススメです。 | ||||
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| ネタバレを避けた内容の投稿となります。 とても読みやすい文体、そして役割のわかりやすい登場人物たち。儚くも美しい世界観。 人によっては「ああ、ありきたりだな」と思うかもしれません。作者がこの作品に込めた思いに触れられるかどうか、それが自分に刺さるかどうかはとても大きいと思います。 人生を諦めてしまった大人、これからを生きていく少年、両者に読んでほしい作品です。 この作品に出会えてよかった。 | ||||
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| 「私が死ぬまでに私に勝てたら私の死体に国が支払う三億円の受取人を君にする」 という条件で余命幾ばくもない女性・弥子と少年・エトがチェッカーに興じる。 本作はそういう物語です。 作中では「正解がある(完全な最善手が解明されている)ゲーム」であるチェッカーと人生が対比されますが、ルールも勝利条件も定まらない人生での正解とは恐らく「納得できること」なのだろうと思います。 この物語の目的が語り手のエトが正解を得る≒「自分の弥子への思いが三億円目当てではないと自分自身に証明すること」だとしたら、それは果たされずに終わります。 また、彼女にとっての「正解」を得ていたらしい弥子も、それが具体的にどういった心境だったのか、彼女が死の直前にしたある選択の意図は何なのかはわからず終いです。 エトは弥子を理解できないまま、彼女のいない人生を生きていくことになります。 敢えてモヤモヤしたものを残したのはもちろん意図的なのでしょうしその意図もなんとなくはわかりますが、人によって評価の大きく分かれるところかもしれません。 私はそんなに好きなタイプではないです。 それでも、「正解」できていないエトがこの先の人生で正解を得るべく、弥子との日々を胸に抱いて生きていこうとする姿はベタですが美しかったと思います。 | ||||
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