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ピクニック・アット・ハンギングロック
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ピクニック・アット・ハンギングロックの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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実際の事件を基にした小説だと聞いていたが、解説を読むと、モデルにした事件があったのかは不明との事。いずれにして小説として面白かった | ||||
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先に映画を見て、結末が違うと聞いたこともあり、購入。 映画に影響されてしまっている部分もあるとは思いますが、全体に漂う不穏な空気と少女たちに纏わる甘やかなイメージ、不可思議な消失と、引き込まれる要素がたっぷりでぐいぐいと読み進めました。 喪失により、その存在がよりくっきりと輪郭を持つように思えるなど、様々にイメージを喚起させてくれる魅力があります。 映画化にあたり、どんな風に構築したかも分かり、二重の意味で楽しめました。 | ||||
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内容紹介は他レビュアーさんに譲りますが、描写に文学性の高さを感じるオーストラリア発ゴシックノベルです。少女と女性教師が失踪し、ラストに至るまで彼女たちの身に起きたことは判然としないのですが、それにも関わらず読後の満足度が高いのは、全てが明確に謎解きされなければならないエンタメ系ミステリー小説ではなく、文学作品だからでしょう。デュ・モーリア「レベッカ」等のゴシック小説好きにはもちろんおすすめですし、桐野夏生「柔らかな頬」のように登場人物が失踪し、なおかつ真相が作品内で明らかにされない、しかし大傑作という小説は世の中存在しますし、そのような作品の魅力を理解出来る人にももちろんおすすめです。訳も素晴らしいです。この作品を訳した井上里さんはかなりの目利きだと思います(上からすみません)。井上里さんの訳した他の作品にも注目していきたいです。 | ||||
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突然、オーストラリアのハンギング・ロックにピクニックに出かけた少女達が行方不明になる話。 これははっきりとした真相を求めるというよりも、名門お嬢様学校の少女達の光景を楽しんだり。 そして他にもオーストラリアのゴシック小説や幻想的な雰囲気を味わったり、真相については読者が自由に想像するのを楽しむ作品だと思う。 それから私個人としてはこの話には超自然的な要素を濃厚に感じたが。まさに神隠しのような。 実は十九世紀に書かれた小説だと知り、全体に流れるゆったりとした、クラシカルな雰囲気にも納得がいく。 それからこの作品の誕生の経緯自体がとても興味深い。 どうもこの作者は不思議な能力があり、その場所で過去に起きた出来事が視えたりとか。 この話も作者が見た夢に基づいているらしい。 また、作者や編集者もこの話はあくまでフィクションだと言っていたが。 後に出版された、この作者に関する研究書によると作者はフィクションだと言っているものの、実は1818年に起きた実際の二人の少女の失踪事件を元にしたのではとのこと。 しかし、作者は厳重にこの話はフィクションか実話か追求しないようにしてとか語っていたらしい。 実際の事件に基づいたものでも実証できないからだと思ったのか、それともそもそも、超自然的な力による少女達の失踪だから実証できる性質のものではないと判断したからなのか? それから私は今回の話を読んで、なぜか大勢の来訪者が行方不明になる、アメリカ各地の自然公園の話を思い出した。 その上、どう考えても人々の失踪の原因が超自然的なものらしく。 アメリカやオーストラリアのような雄大な自然のある地域には超自然的な力が宿る場所が多いのだろうか。 | ||||
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カルト的な人気がある映画の原作です。読んでいるだけであの映画の雰囲気が脳内に再現されます。映画は本当にビジュアルが素晴らしいので。(特に寄宿舎の様子からからピクニック場面) 映画においては、主人公の美少女ミランダの美貌による説得力で、多少のアラや結局何だかよくわからない結末などは二の次です。 このお話、確か当初の触れ込みは実話ということだったのですが、結局は創作ということがわかりました。少女たちが岩山に忽然と消える、いったいなぜ、どうして、どうなったのか?・・・という謎めいたストーリーも、創作だとすると、なんでもありですから、多少魅力も減るかもしれません。なので、純粋なミステリとして楽しみにするとがっかりすると思います。個人的には、あの不可思議で不可解な幻想的な空気をミステリ風に味わう作品かな、などと思います。 映画を何度も見返したので、映画に書かれなかったエピソードなどを補完できる点では楽しく読めました。 ところで、この失踪した少女たちはどうなったのか?・・・以前、あるサイトで発表されなかった結末の梗概を読みましたが、正直、知らなくても良かったな・・・程度のお話でした。謎は謎のままに、というのがこの小説のミソのような気がします。 | ||||
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普段は推理ものを好んで読んでるからなのか、起承転結の起承までしかない感じです。事件は起こるが何も解決しない覚えていない、モヤモヤしたままのラスト。文章じたいはクセも少いのでダラダラ読むには耐えられます。 | ||||
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正直言って、あまり面白くないですよ。 本屋でこの本を手にとったときは、もっと崇高で恐ろしい描写、もっと不穏なで危険な雰囲気を想像したんだけどなあ。 私は、小説の登場人物に’思い入れ’を望むタイプではないのだが、それにしても、これほど、魅力的な人物、気になる人物、面白い人物が一人として登場しない小説も珍しい。 まあ、校長先生がちょっと気になる程度かな。ひたすら、子供の頃に読んだ『小公女』のミンチン先生を思い出すばかりであったのだが。 きちんと説明しろとか、合理的な解決が欲しいとはまったく思わないのだが、なんというか、小説世界を構成する上でも、なんでこんなエピソードを挿入する必要があるの? と思わされる部分が多いというか、そればっかりだというか。 あとがきを読むと、作者は自分の見た夢をそのまま小説化しようとしたらしいが、この弛緩しきった雰囲気は確かに、なるほどそういうことだったのか、とは思わせる。 | ||||
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ピクニックに岩山に上った女子生徒と引率の先生が行方不明になり・・・というお話。 映画化されていて、そちらの方が有名で、私も予告編で観た記憶がありますが、映画は観ないでそのまま経年し、今になって原作を読むという奇遇を得ました。 実際にあった事を小説化した物と勝手に勘違いしておりましたが、虚構だそうで、ただ、その後も事実か虚構かしばしば議論になるとの事で、そういう余白を残した著者の筆力が素晴らしいと思います。事実だとすると、最近話題の「ディアトロフ峠事件」みたいで、あれ程ではないですが、やはり気味の悪い話しだと思いました。 結局、終章に至っても何の解決もしないで終わるので、人によってはカタルシスに欠けると思う方もいらっしゃるでしょうが、敢えてこういう風に余白を残して終わらせた所が個人的には○でした。 文章は透明感があって読み易いですが、長く普通切れ目で一行開ける所もベタに続けるので少々読みずらかったです。あまり長く読むと目が疲れて熱が出たりして楽しめないので、こういう場合は編集で一行開けてもいいのでは。直訳ではなく翻訳の範疇に入る事項だと考えるので。 ともあれ、幻想ミステリーとしては風雪に耐えるだけの作品ではあると思います。機会があったら是非。 | ||||
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あっという間に引き込まれ、2日で読了。めくるめく読書体験でした。素晴らしい翻訳をしてくださった井上里さん、出版してくださった東京創元社に心より感謝。 | ||||
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