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ラン



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【この小説が収録されている参考書籍】
ラン
ラン (角川文庫)
ラン

ランの評価: 4.13/5点 レビュー 47件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.13pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全47件 41~47 3/3ページ
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No.7:
(5pt)

晴れ晴れとした気持ちになる!

久々の新刊!、とても楽しみにしていました。
最初はすこし風変わりな設定にとまどいましたが、
主人公の環が走り出すところからは、
一緒に走っているかのようにその勢いに乗っていました。
さすが、森絵都! 期待を裏切りません。

そもそも走るきっかけというものを、
ポジティブな人間なら掴みやすいのでしょうが、
運動が苦手な人や、ネガティブな気持ちになっている人には高いハードルです。
私は自分が後者のため、
走り出すまでウダウダしていた気持ちも含めて、環に共感できました。

やりたいことだけやっていると、今の人生から抜け出せないし、
走ることに限らず、今と少し違う自分になりたい、という気持ちがあるなら、
快楽の一つは手放さないとダメなのかもしれません。
そのかわり、新たな楽しみと苦しみをまた得ていく。
大げさだけど、日々はそんな気持ちの積み重ねだと、
今作を読んであらためて思いました。

個性的すぎるメンツに囲まれて走る環の姿に気持ちを重ねつつ、
もう一方の個性的な人たちの人生も垣間見ることができて、
そちらもかなりおもしろかったです。

個人的には、環の宿敵・真知さんのキャラが、よかった。
ふだん自分が苦手な人に対しては
「こういう人いるよね……」と流してしまいがちだけど、
二人が面と向かって言い合ってくれたことで、
どんなに平凡に見える人生だって、十把一絡げな人生はないのだと、
老若男女問わず、共感できる作品でもあります。

人生をちょっと休憩をしすぎて、復帰するタイミングを逸してしまった人や、
なにかきっかけがほしいなあと思っている人には、
よいきっかけになるのでないでしょうか。
読後感もよく、晴れ晴れとした気分になれるのでオススメ作品です。
ラン (角川文庫)Amazon書評・レビュー:ラン (角川文庫)より
404100165X
No.6:
(5pt)

生きていくために必要な力

著者得意のファンタジックで独創的な設定を使ってストーリーを巧みにおもしろく読ませながら、虚構の、ご都合主義の肌触りのいい話では終わっていないのがすごい!「カラフル」で好きだったあの著者の世界をまた読むことができました!主人公の環は大きな喪失感を抱え、今自分のいる世界にどこか違和感をもち、現実にフィットできず不器用な生き方をしている女の子。でも…不器用だし素直じゃないのに、環はファンタジックな心地よさに身をうずめることは選ばないのです。ネタバレしたくないので詳しくは書けないけれど、環は「走る」ことを選び、毎日毎日走るつらさを引きうけながら、同時に生きていくために必要な力を一歩ずつ一歩ずつ身につけていく。そこが本当に丁寧に描かれていて読みながら何度もじんときたり、我が身を反省させられたり、環をただただ応援したくなりました!!!環が現実世界で新しく出会っていく、世代&性別の多彩な脇キャラたちもとっても魅力的です。茶髪のウエイター大島くん、みんなのリーダー(変わり者?)ドコロさん、ぽっちゃり大学生のハタくんなどなどみんな個性的ですが、とくにわたしは口のものすっっごくわるい真知おばさんが大好きです!毒舌の中に著者なりのユーモアがたっぷり込められていて爽快でした。さわやかな家族小説、青春小説を読みたい人にも思い切りおすすめしたいですが、さらに今何か生き辛いようなもやもやを抱えている人もぜひ読んでほしいと思います。読み応えもたっぷりで、読後の満足感は保証します☆
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No.5:
(3pt)

舌ったらずな文体が気になって落ち着いて読めない。

本書の主人公は22歳の女性です。冷めてます。生きることに対して。
家族や愛するものを失い続ける人生に疲れているのです。
クセのあるメンバーとのぶつかり合いや
さまざまな事件にぶつかる主人公。彼女は果たして、
スタートラインに立つことができるのでしょうか。

やはり「前向きに誰かが走る物語」的になっちゃいますが、この話、
ホラーファンタジーな要素もあるんですよね。ヒロインの周りには
死がたくさんあふれてて。
ただし、その向こう側に恐怖とか違和感をあまり覚えないヒロインの
緊張感の無い描写にちょっと読んでいてえっ?って感じ。

全体のうしろの4分の1は凄くよかったです。
登場人物の個性が凄く活きてきて、エピソードも
テンポよくたたみかけられ、いいセリフもいくつもあって。
でも、そこまでの話が退屈で…「つまらない本は途中で投げる」という
タイプの人だったら、後半のいいところを読むまでに至らないかも
しれません。あと、文章の途中に、携帯小説とか、ブログ的な
「〇〇なんだよね」という文体が頻出なのも、いくら一人称小説とは
いえ、すごく違和感。別にそうする必然性を感じなかったので
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No.4:
(5pt)

やっぱり森絵都っていいな

交通事後で両親と弟を亡くし、孤独をかかえた主人公の環にはじめのうちはじれったさを感じましたが、いつの間にか「ここで負けるな・・・」と夢中でエールを送ってしまいました。また彼女が所属するゆるーいランニングチームのメンバーたちはダメ人間だけれども何とも愛すべき人たちばかりで色々あってもこの世はおもしろいかもと感じさせてくれます。
これまで出る作品を何気なく読んできましたが、やっぱり森絵都っていいなぁと思えた1冊!!
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No.3:
(5pt)

好感が持てる作品でした!!

両親、弟、叔母が亡くなり一人ぼっちの環。そして、たまたま仲良くなった自転車屋さんの紺野さんまでもが環の元を去って行った…。1人ぼっちで孤独の殻に入り誰とも打ち解けられない環。そんな時にひょんな事から合いたかった人達に再開することが出来るようになるが…!?★この作品、とても面白かったです。森絵都さんらしいほんわかとしたぬくもりの良さと前向きさをたくさん感じる事が出来ます。★それぞれに暗い過去。そして「あの時にこうしていれば…。」という自分への後ろめたさを背負って行きている登場人物達。しかし、そう思う事はあっても後ろ向きになるばかりで前に進む事は少なく得るものが当然少ない。そんな時に様々な動機から「走る」ことを学ぶのですが…。いつの間にかスポーツを通じて前向きに進むことそして掛け替えのない仲間という物を得て行くのです。自分が孤独でない事を知るってとってもこんなに心強い。そして、走る事を通じて辛い現実を逃避せずに心を強く持つ主人公の姿が、最後にはとても好感を持つ事が出来ました。ぜひ読んで欲しい作品です。
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No.2:
(3pt)

オビのとおり、感動作ではあるんだろうが。

内容は省略するとして、主人公が家族に会う方法を見つけてしまったところから、結果はわかりっきていたというか、「こうならなければならない」というところに落ちついてしまっている。
確かにラストの方でじんわりとした感動はあるが、核となるマラソンチームでの話がさして面白みを感じなかったため、★3つで。
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No.1:
(1pt)

あってはならない怪奇譚

ヒロインのタマキには全く身寄りがいない.そうして不思議なロードレーサーに乗ると,10年前に事故死した家族に会える.ロードレーサーは死んだ子供が冥界で今も執着しているために冥界に出入りできるので,その子に返したら走って 40km のあの世への道を辿らねばならない.そこでタマキはマラソンを始める ... こんな安易なあの世とこの世との接触が考えられるだろうか.素材から見れば,これは明らかに DIVE !! と カラフル の混成である.あの世との接触は カラフル に由来するが,あそこではこれほど濃密な接触はなかった.何か不吉な新興宗教の宣伝を読まされている感じで,私は最後まで共感できなかった.このありえない物語は,作者の名声にプラスする筈がなく,マイナスに作用するだけだろう.読んではならないものを読んでしまった,と言うのが読後感で,とにかく不愉快である.
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