才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

中学校にはいろいろな生徒がいる。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

中1の奈緒がピアノを教わっている絹子先生の元に、フランスからサティのおじさんがやってきた。

真夜中の屋根のぼりは、陽子・リン姉弟のとっておきの秘密の遊びだった。不登校の陽子と誰にでも優しいリン。

中学2年生の柊也は、クラスメイトの翼に誘われて渋々行った中華街で無銭飲食の罪を着せられてしまう。

さゆきは中学1年生。近所に住むいとこの真ちゃんが、小さい頃から大好きだった。

今、言わなきゃ、きっと二度と言えない――言葉をめぐる9つの物語。 子どもからおとなまで、すべての人に贈る珠玉の短編集。

「私は、“永遠”という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。

巨額の遺産を相続した若い独身女性の家に侵入してみると、なぜかどの部屋のなかも鏡だらけ。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

柏原野々は天然石を売る店で働く25歳の独身女性。厳格な父の教育に嫌気がさし、成人を機に家を飛び出していた。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

国の規制が増し監視ドローン飛び交う息苦しい社会で、負けじとタフに生きる母・姉・弟の入谷ファミリー。

前へ七歩進んで、後ろに五歩さがる。くるりとターンして、カニ歩きで右に三歩。

釜ヶ崎のドヤ街に暮らす僕に、奇妙な依頼が舞いこんだ。金持ちの奥さんの話を小説に書けば、三百万円もらえるというのだ。

中学入学直前の春休み、父の転勤で岡山県の山間の町に引っ越してきた原田巧。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

昭和36年。小学校用務員の大島吾郎は、勉強を教えていた児童の母親、赤坂千明に誘われ、ともに学習塾を立ち上げる。

中学3年になったさゆきは、高校受験をひかえ揺れていた。

コロナ禍による休校や緊急事態宣言、これまで誰も経験したことのない事態の中で大人たち以上に複雑な思いを抱える中高生たち。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

みちると優子は中学３年生。２人が通う宮前中学校は崩壊が進んでいた。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

郷里ゆかりの地で漁師になった長尾。

嘘を見抜く名人、天才スリ、演説の達人、精確な体内時計を持つ女。

箱根駅伝出場を逃がした大学のなかから、予選で好タイムを出した選手が選ばれる混成チーム「学連選抜」。

5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。

何気ない言葉に傷ついたり、理想と現実のギャップに嫌気がさしたり、いきなり頭をもたげてくる過剰な自意識にとまどったり…。

専業主婦の小夜子は、ベンチャー企業の女社長、葵にスカウトされ、ハウスクリーニングの仕事を始めるが…。

『元気ですか?浮上したら漁火がきれいだったので送ります』彼からの2ヶ月ぶりのメールはそれだけだった。

満月の夜にだけ開く不思議な珈琲店。

仕事も人間関係もうまくいかず、毎日辛くて息が詰りそう。２３歳の千鶴は、会社を辞めて死ぬつもりだった。

古書店『無窮堂』の若き当主、真

憂鬱な不採用通知、幼い娘を抱える母子家庭、契約社員の葛藤…。

まったく新しい高校野球小説が、開幕する。 秋山菜々子は、神奈川で看護師をしながら一人息子の航太郎を育てていた。

川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。

月島美佐はネイルサロン『月と星』を営むネイリストだ。

「ここで始めたい、もう一度」。星がつないだ、心ふるえる大人の青春物語。

貧乏大学院生で人見知りの律は、留学費用を稼ぐため、不本意ながら成金令嬢・理緒の家庭教師をすることに。

本当に「あの日」に戻ることができたなら。そんな切実な思いが叶えられる――それが鎌倉一条神社。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

思い描いていた未来をあきらめて赴任した高校で、驚いたことに“私”は文芸部の顧問になった。

ろくに高校に行かず、かといって夢中になれるものもなく日々をやり過ごしていた大田のもとに、ある日先輩から一本の電話が入った。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者」。

東京でピアニストとして活躍していた柏木ユリが音楽教師として長崎にある中五島中学校へ赴任してきた。

ひとがなんと言おうと、わたしはそれを我慢しない。日常の小さな抵抗の物語。

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

4月。桜祭りで開放された米軍横須賀基地。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。