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昨夜のカレー、明日のパン
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昨夜のカレー、明日のパンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全144件 141~144 8/8ページ
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大事な人を亡くしても明るく前向きなテツコやギフ、その周りの人々が少しずつでも進んでいくのが暖かく、自分もそんな風に生きてみたいと思えました(死について思うところがあったので余計かもしれませんが(汗))。 物語は、テツコを含む周りの人々の視点で描かれているのですが、読み進めるうちにこの人はあの章の人なんだとかわかるというか、自分の中で整理され繋がっていく感じも読んでいて心地よかったです。 早く続きが読みたくて、でも一気に読んでしまうのが惜しいような気もして、と自分にしては持ち歩いて少しずつ時間をかけて読みました。 そのせいで人前で泣いてしまいそうになり、堪えるのに苦労しました(笑) Q10でも思ったのですが、木皿さんの書かれる言葉にはふっと心に響いてくるものがあると思います。 それは人によって違う言葉だと思いますが、この小説の最初の話に、ギフがテツコに「人って言葉が欲しい時あるだろう?」という話をするんですが、その言葉がこの本の中には詰まっていると思います。 読み終えてからも、枕元に置いていてしばしば気になる箇所を読み返したりしてます。 どうでもいいことですが、食パンが5枚切りなのが関西住まいの自分は余計に親近感がわきました。(木皿さんが関西住まいだからですよね多分…) 2014年1月21日追記 2014年の本屋大賞にノミネートされましたね。より多くの人の目にこの本がとまるのが一ファンとして嬉しいです。 | ||||
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人間関係で上手くいかず、もうどうしようもなく、どーんとへこんでいて、大好きな「すいか」を夜な夜な見続けていました。 そんな時、この本が発売されました。 やっぱり優しくて、とても良いんだけど、最初はなんだかピンと来ず(落ち込みすぎてただけですが)...それでもなんとなく読み進めて行くうちに、少しずつ少しずつ明るい気持ちになっていったので不思議です。 そして最終章。 夕子の言葉にハッとさせられました。 私、動かなくちゃダメだったのかも。 間違えたって、傷ついたって、それでもどんどん進んでいけばいいんだ。 そんなことを思って、自然と笑える自分に戻れました。 いまの私には夕子の台詞が効きましたが、とても素敵な言葉が散りばめられているので、読む人やタイミングが変われば、グッとくる部分もきっと変わるのではないかと思います。 | ||||
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登場人物たちの心の奥底にはいつも、大切な人を亡くした悲しみが横たわっています。 悲しみは消えないけれど、楽しかった思い出もまた消えることはありません。 主人公、テツコは、25歳で逝った夫の思い出を、ときおり大切な宝石を取り出すように眺め、 ゆっくりと死を受け入れています。 そしてギフもまた同様に、妻と息子の死をゆっくりと受け入れながら、 ゆるゆると日常を生きている。 悲しいだけじゃなくて、テツコとギフの日常が、読んでいて、とても心地よいのです。 決して、悲嘆にくれず、マイペース。 死はとても悲しいことですが、悲しみと共生していくのも悪くないな。 そう思える作品集でした。 短編すべてに、テツコとギフの世界がいろんな登場人物たちの視点で展開されているのですが、 ギフの妻の話、『夕子』は泣けました。 だけど、たいていの話は、クスッと笑えるものばかりです。 疲れている人、そして悲しみを乗り越えられなくてつらい人におすすめです。 | ||||
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木皿泉さんは「すいか」をはじめとしたドラマなどの脚本を書いている脚本家のご夫婦ユニットです。 とはいえ、この本は脚本ではなく小説。 若くして夫を病気で亡くしたテツコさん(27歳)と亡夫の父で今も同居中のギフ(義父)、そして二人をとりまく人たちの連作短編集です。 テツコさんとギフは夫(息子)が亡くなった後も同居生活を続けています。 この二人には血のつながりがなく、(だからなのかもしれませんが)お互いのことを一定の距離を置いて見守っていて、ちょっとした時にはすっと横から手を差し伸べて支えてくれるような優しさがあります。 その優しさは、2人の近所の住人や一樹の従弟にも時に「コトバ」として差し出されます。 その「コトバ」が素敵で、ほんわかあったかい気持ちになってきます。 「すいか」ほどキャラが濃い人は出てきませんが、個々の短編の主人公は、それぞれに個性的で無器用でちょっとだけおバカで失敗もする様子が、作者によって、少しのおかしみとたくさんの愛おしさを重ねて描かれています。 私は、「すいか」が大好きで毎年、夏になると繰り返しDVDを見てしまうのですが、この本も折に触れて読み返したい本になりました。 | ||||
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