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星夜航行
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星夜航行の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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ディテールの描写が濃密でした。が、そのせいでほとんど歴史研究所か論文書のようになっており、読み進めるのに難儀しました。 小説的でおもしろかったのは、主人公周辺の物語でした。 | ||||
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上巻を読んだ時点での感想。私は「出星前夜」や「狗賓童子の島」等の作者の時代小説のファンなのだが、本作の冒頭には驚いた。貧困や死病に苦しむ民衆、それに立ち向かう医師や篤志家の情熱と正義といったテーマを扱って来たこれまでとは異なり、いきなり"お家騒動"とは。主人公の甚五郎は、家康の嫡男でありながら廃嫡・切腹させられた信康(築山御前の実子)の小姓(元々は馬飼い)。信長、家康、勝頼、築山御前、本願寺を中心とする一向衆といった著名人が登場し、陰謀が繰り広げられるが、これでは通常の戦国小説と大差ない。信康が勝頼・本願寺と結託して、信長・家康連合軍に歯向かうという構想は雄大ではあるが、惹かれるものがない。家康と築山御前との関係、信長と勝頼・本願寺との関係を考えれば結末は目に見えているからである。見所は、この間の事由を家康の家臣団の思惑を中心に非常に子細に描いた作者の筆力と信康を守るために刺客を何人も斬った甚五郎が味わう「無限地獄」であろう。 仏教臭くなった所で、第二部は舞台を堺へと移す。堺という土地柄と題名から甚五郎が世界へと航海で雄飛する展開を予感させる。その序章として、「本能寺の変」から九州征伐までの秀吉の天下統一の過程が描かれる。特に、九州征伐が詳しく、これは船乗りとしての甚五郎の門出であるが、何だか「黄金旋風」を想わせ、既視感が強かった。益々作者の意匠が不明。次いで、「唐入り」である。作者はこれを秀吉の蒙昧としている(定説)が、実は、西郷「征韓論」の300年近く先を行った政策(天下統一後は武士が余る)で、元々は信長の構想の真似である。それはさておき、島津領の山川港→博多港→対馬→朝鮮半島が当面の航路らしい。一方、「唐入り」の方は定説通りに非常に子細に語られる(小西行長の評価が高い)が、天草で甚五郎が大砲を打つとは驚きで、「出星前夜」の焼き直しじゃない。作者としては本作を集大成と考えているのかも知れないが、舞台・内容が発散しているために求心力が乏しい。家康への甚五郎の復讐は何処へ行ったのか ? 下巻に期待したい。 | ||||
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確かに力作には違いないと思いますが、内容が歴史小説ではなく歴史書になっちゃってますね。主人公と思われる沢瀬甚五郎の描写部分があまりにも少なく、読んでいてどうにも人物が立ってこない。歴史の記述も同じことの繰り返しが多く、しつこいです。「はずれ」ではないかも知れないが、「当たり」でもないと思います。 | ||||
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