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夏化粧
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夏化粧の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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面白かった。 沖縄独特の文化がファンタジーを一味違う面白さを加味している。 | ||||
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沖縄の島を舞台に、産婆のオバァのマジナイにより、子どもの姿が他の人には見えなくなるという事態に陥った母親が、そのマジナイを打ち破るために奮闘するという池上永一らしいファンタジー。 ここのところ、著者の旧作を立て続けに読んでいるけど、これはその中でもかなり私の心を揺さぶった。 主人公の子を想う気持ちはまさに鬼気迫るもので、ラストシーンなんてうかつにも涙してしまったぐらいの切ない話なんだけど、著者らしい沖縄のおおらかさがあふれるユーモアのおかげで、非常に読後感のいい作品だった。 これは、この文庫版に付けられた北上次郎氏の解説にも書かれていたけれど、この物語の良さは、ファンタスティックな設定ながら、主人公をはじめとする登場人物の感情がリアリティを持って描かれているからだろう。 しかし、こういう話を書かせたら著者は右に出るものがいないぐらいうまいな。最近の私のお気に入りの作家で、新刊が出版されれば、中身を見ずに買ってしまうぐらい。それでも損はしたことない。 | ||||
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正直ラストは予想外でした。前半はジタバタ感が否めず、強引にストーリーを進めた印象は拭えませんが、何でだろう…ラストの数ページに入って、読み終えた時、涙が込み上げてきました。前半のジタバタ感はこのラストでチャラになる位…切ない結末。でも、これがベストなんでしょうね。 | ||||
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沖縄・石垣島を舞台にした不思議な物語。 強力な呪力をもつ産婆のまじないをかけられた我が子を取り戻すため、若き母親・津奈美は夜な夜な奇妙な世界へと飛び込んで行く。 前半は笑いを交えたユーモラスな展開、後半はがらりと雰囲気が変わり、最後は切ない涙が溢れる、そんな作品なのですが…。 息子を取り戻すために悲壮な決意をした津奈美は、時に他者に対し残酷で、一方では限りなく自己犠牲的。 母の愛というものの強さに戦慄すら覚えました。 | ||||
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産婆の呪術によって姿を見えなくされてしまった赤ん坊。 若きシングルマザーの命をかけた愛を描いたファンタジーの傑作。 B級なのりのアクション 壮大な古代文明 沖縄文化 そして、せつないラスト 異質なものが溶け合った不思議な作品だ | ||||
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沖縄の暖かくて鮮明な描写と主人公のひたむきな思いが伝わってきて、涙しました。 | ||||
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本を開いたとたん、津奈美の勢いにのまれてしまいました! 大切な我が子を守るため、日々奮闘する母津奈美を応援するとともに、 私まで元気をもらっちゃいました。 そしてそして、沖縄の自然を大舞台に繰り広げられる物語は、 とても壮大で清々しい気分にさせてくれます。 自分にとって大切なことをしっかり大切にしていきたいと 思わせてくれた作品です。ありがとうございました! | ||||
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人は、妊っているときに母親がかけた7つの願いによって活かされている。 主人公の息子は、出産の時産婆によってその願いを奪われ、母親以外の人には見えなくなってしまった。息子の姿を取り戻すには、他の人間からその母親がかけた願いを奪ってこなければならない。 母親の願いによって人は活かされているというメッセージとは裏腹に、物語は、良く言えば痛快に、悪く言えばハチャメチャに進行する。 それを助ける老民俗学者がなかなかいい味を出している。 作者の最良の作品ではないかもしれないが、なかなかの佳作です。 | ||||
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以前に読んだこの著者の「風車祭」と同様、細部の結末に消化不良は残るが、沖縄の文化と伝統、言い伝えなどを踏まえた面白い本である。 展開や読後感は浅田次郎のピカレスク小説に似ている。 最初はドタバタ喜劇かなと思いながら読み進んだ。「そんな馬鹿な」と思いながら笑っていた。そのうちに「馬鹿な」設定が自分の頭の中で、当然のこととなった。その「馬鹿な」設定の上でいくつもの哀しみや危機、決断が生まれ、次第に緊張感が増していき、最後には生命の燃焼となる。少し涙も浮かんだ。 付:夏の沖縄にて読了。暑い。 | ||||
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知り合いに「すごく感動するから!」と薦められて読んでみましたが、 いまいちでした。 ストーリーにこれといった起伏がなくて飽きるし、心理描写も薄っぺらかった。 ラストは涙なくして読めないみたいなことが書いてありましたが、私には安っぽいドラマを見ているような感じがしました。津奈美が息子にかけた七つ目の願いも「それって願いって言うの?」と、拍子抜けしてしまいました。 同じ著者のものを読むなら「風車祭」のほうが断然おすすめです。 | ||||
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子供を想う親の気持ちって本当にありがたいもんだなぁって思った。自分はまだ親になった経験はないけれど子供を持つとこんな風に思えるものなのかなぁ。文章はからっとしていて読みやすいし沖縄の雰囲気も味わえます☆ドキドキの冒険シーンもあっておもしろいですよ! | ||||
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崖に置かれたニガイ石。満点の星空と波の音が頭に浮かび、それに向かって駆けていく津南美の姿が目に浮かびました。 前半はすごくユーモラスで、後半はしっとりしてくるのは、いつもの池上ワールド。 でも個人的には津南美が幸せになって欲しかったなあ(;o;) あと願いを取られた人が可哀想過ぎる・・・ | ||||
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「ラストは涙なくしては読めない」という帯が、初めには想像もつかなかった。…でも、熱く胸が焼けた。泣かされたのではなく、まるで、主人公の宿命を共感するかのように猛々しく、自分の気持ちがストーリーの中を走っていた。そして、悔しいくらいの切なさに、渾身で奮い、涙が止まらなかった。 彼の物語には沖縄の風景がよみがえる。熱気と風がよみがえる。ファンタジーだけど、けして絵空事だけじゃない、本物の沖縄の豊かな人間像があるからまた、彼の物語に会いたくなるのだと思う。 | ||||
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運命がもし産婆のおばあによって決められるのならば、そういういいかげんなものならば、きっと変えることも出来るはず。ただしそれには相当の強い意思の力が必要なのだが。 主人公は、子供の運命をその強い意思で変えてしまう。その過程で、多くの罪のない人の運命も変えてしまうのだが。親の愛情の深さとは罪深さと裏腹である。子を持つ親なら泣けずして読めないだろう。多分。 | ||||
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沖縄の作家さんの沖縄の話。 若くして母になった主人公は、あろうことか生んだばかり子供を産婆の悪戯で 「母親以外の誰にも見えない子供」にされてしまう。 (島中の子供の人生に仕掛けられた産婆の「悪戯」が笑える。) 子供を助けるため主人公が井戸の精霊と駆け引きしたり、同じ目的で井戸に飛び込む ライバルと渡り合ったりの奮闘の末、最後にはホロリとさせられる。 登場人物の皆が魅力的で、読んでいて楽しい本でした。 | ||||
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まじないで姿を消された我が子を取り戻すために、他人の子供にかけられた親の願いを奪う物語だ。二人の母親が名乗り出て、裁判官役の男の前で子供をひっぱりあうという昔話がある。子供が泣き出して、可哀想に思い手を離した女が本物の母親だというモラリスティックなオチだったように記憶する。池上永一のラストはこんななまやさしいものではなかった。なのに読後のこの美しい余韻は何なのだろう。とんでもない人物ばかりが登場する。子供をとりあげるたびに、出鱈目なまじないを掛け、さっさと死んでしまう産婆。世界記録を目指しているのに、フライングを直せないアスリート。妄想癖で仲間をひきずりまわす小学生。何がおきようとも、彼らは決して後悔はしないのだ。だから美しいのだろう。けっこう笑える小説でもある。 | ||||
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