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ひとつ海のパラスアテナ
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ひとつ海のパラスアテナの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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『広大な海原を疾走する双胴船と、それを操るメッセンジャーの少女』という明確なコンセプトを持ったエンターテイメント作品。水没した世界に浮かぶフロートの島々でかろうじて人類が生き延びている様を、リアルに描いている。 海洋冒険物として、世界観、設定がしっかりしていて入り込むことができた。 過酷な海と自然の猛威。そして、強烈なサバイバル描写が素晴らしい。描写が的確で臨場感に溢れています。 一章は衝撃の連続。最初にあれだけの盛り場を持ってくると、目が離せなくなる。このあとどうなってしまうんだろう……と、先を知りたくなるパワーを持っていました。 オウムガエルのキーちゃんの使い方は秀逸で、見事に泣かされました。「たくさん生きろ」というシンプルな言葉にぐっときた。「生きること」これがこの作品の大きなテーマだと思う。 主人公が対照的な少女二人というのも、インパクトがありました。どちらもキャラクターの魅力がしっかりあって良かったです。厳しい環境下に置かれているにもかかわらず、明るく逞しく動き回る主人公たちが可愛らしい。二人のお喋りもほのぼのして和みます。 ただ、漂流記ゆえか、中盤なかなか物語の山場が出来ない点はちょっと残念。 「いついつまでに何かをしなくてはならない!」という切迫した条件が無く、漂流期間中も妙にのんびりした感じが漂っている。それが味でもあるのだけれど、その分ストーリーの推進力が弱まっているのは否めない。 終盤はドキドキハラハラでした。女の子でありながら、海賊のアジトからタカを救い出そうとするアキには、少し勇気をもらえた気がします。でも、ちょっとがんばりすぎかな……。ジブリ映画とかなら1人でどうにかできる気もするけど……。あと、ドリル氏が登場するところとか……色々ご都合展開に感じました。 ラストは強引なところもありましたが、総じてよくまとまっていると思います。 | ||||
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正直言って見所は世界全体が海という世界観しかない。 キャラクターはラノベにしては弱いし、百合は取ってつけた程度。ストーリーは前半はまだしも、中盤はだれるし、後半に至ってはご都合主義のオンパレード。盛り上げたいのは伝わってくるが、戦闘経験もないズブの素人たる主人公にメタルギアの真似事をされても全然ワクワクしない。そして挙げ句の果てには死ぬ死ぬ詐欺、いやに頁を割き過ぎて白けた。最後なんて詰め込み過ぎで駆け足の二重苦。主人公の成長シーンに頁を割かないから、バトルでの活躍は二重人格を疑った。 世界観の見せ方や情景描写は上手いのに、構成や演出が弱くて下手なので世界観に振り回されている印象を受ける。なまじ真面目そうなテーマを扱える物語ではなかった、何故ならご都合主義的展開を多用するから。 最後に、翠星のガルガンティアの監督が推薦文を寄せているが、えらい違いだ。それでふと思ったが、今作のラストは海賊とのバトルではなく船でのレース対決にでもすれば良かったのではないか。それこそ紅の豚みたく。 これなら戦闘経験の有無は関係ないし、何より主人公の強みを活かせる。尚且つ男への恐怖心もやりようによっては介入させずにできるので二重人格を疑うこともない。 この作者は地力を鍛えて、エンターテイメントとエゴを両立させれば化ける筈、ぜひ頑張ってほしい。 | ||||
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冒険活劇だというので、あまり百合度には期待してなかったのですが、 すっごく熱くてゆるくないガールズラブストーリーでした。 | ||||
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100ページぐらいまでの内容なら星5でもおかしくないぐらいに面白かったです。否応なく自然と向きあわなければいけない世界観の中でその美しさと厳しさがしっかりと描かれています。よくも悪くも主人公は単純な人間で、それゆえ彼女の一挙手一投足を見逃すまいと物語に引き込まれます。 ただ、後半からはよくあるラノベレベルです。またあまりにも都合よくというか、推理もので証拠と証人と動機が一気にでてくるような急展開です。そこを今後どうするかだと思います。 前半星5、後半星2、2巻以降へ期待を込めて星3という評価にしました。 | ||||
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読んだ感想は「面白かった♪」です。 内容を要約すると、 舞台は、数百年(数十年?)後の地球。 地表のほぼ全てが海に覆われた世界に生きる、 「ヒロイン「アキ」の、出会いと別れの物語」 です。 物語は、アキと相棒のキーちゃんが、愛挺のパラス号で旅立った直後に嵐に遭い、漂流するところから始まります。 その後、フロート(浮遊ゴミの固まり)に漂着するが、パラス号が流されてしまい、アキはフロートでサバイバルすることに・・・ その後、相棒のキーちゃんとの悲しい別れ、後の親友となるタカと(表題の)「パラスアテナ」との出会いを経て、アキとタカの冒険が始まります。 アキとタカのお互いを思いやる気持ちや、守られるだけだったアキが、タカを守るために出す勇気。 健気なアキはもちろん、タカの根の優しさにも、途中で涙が出そうになりました(^^;) 最期はアキとタカの別れで終わってますが、 「悲しさより、再会が楽しみ」 という終わり方なので、次巻以降が楽しみです(^^) 悲しい出来事も多々ありますが、微笑ましい(感動できる)出来事はそれ以上あり、お勧めできる作品です。 ちなみに、他の方が言うように船に関する専門用語がたくさん出てきますが、「くどい」という程ではないと思います。 むしろ、船に関する知識が得られると思えば、かえって楽しめると思いますよ(^^) | ||||
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女主人公、海洋ファンタジーというなかなかの異色作。ラノベというよりはジュブナイル。ただ、残念ながらレベルはそこまで高くない。 若者向けの小説にこんなことを言うと酷かもしれないが、素人受けはしそうなものの、普段から読書をしている人間にはあまり評価されないだろうと感じた。 とはいえ、21回受賞作品の中という相対的な評価では大賞であることは間違いない。序盤にピークを持ってきながら、最後をご都合主義で締めるなど構成力に難はあるものの、場面場面では高い筆力を感じさせる。 好意的に解釈するなら、中高生がこういう作品を足がかりにして、先達の傑作文学(二年間の休暇やロビンソン・クルーソーなど)を手に取るようになって欲しいとの意図があって大賞に選ばれたのではないか。 手放しに賞賛することはできないが、読んで損はないはず。 | ||||
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読了して表題のように思いました。 ※表題は「作品の外で損しているのが惜しい」です(文字化けする場合があるようなので)。 同じ内容であっても、その作品に対してどのような印象をもって臨むかで評価は変わってきます。 例えば帯で「本格ミステリー」と謳ってトリックが超能力なら多くの人が「はぁ?」と思うでしょう。 しかし「サイキックミステリー」とか謳っていたなら、作中で辻褄があっていれば、文句を言う人 は少ないでしょう。というか文句を言う人は帯がサイキックミステリーならそもそも読みません。 そして本作は、裏表紙にもここの「内容紹介」とほぼ同じ内容が書かれていますが、 その内容から本編の内容を想像するのは難しいのではないかな、と思いました。 ネタバレのため詳述はさけますが、裏表紙で書かれている内容の多くは序盤で終わってしまいます。 裏表紙に書かれている内容が話の本筋だと期待していた読者からすれば、序盤以降はずっと肩すかしです。 序盤以降は「え? え?」と思いながら読んでいくことになってしまいます。私はそうでした。 内容紹介が本編の内容を想像できるものであったなら、印象はもっと違ったのではないかと思いました。 そしてこの手の裏表紙の文章とかは作家ではなく編集者が考えていると思っていたのですが、 その辺どうなのでしょう。もし作家が考えているなら、作品の外ではなく中で損しているということになります。 その場合はさらに☆をマイナス1です。 | ||||
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ラノベというにはキャラや描写が薄味で淡白、 小説というほどには、文章こそまともだが、専門知識やテクニックなどには富んでおらず、 なんとも中途半端なデキ。 最初なので作者も書きたいことが多かったのだろうが、 色々詰め込みすぎでごちゃごちゃと精彩を欠いた印象。 題材自体は結構面白いだけに肩透かし。 続編で、化けるか? | ||||
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電撃大賞の大賞作はここ数年読んでますが、 今年の受賞作はこれまでのとはだいぶ違うなと思いました。 タイトルや絵だけを見ると海洋冒険ぽい感じで、期待していました。 しかし、読んでみると、ちょっと期待外れでした。 展開に起伏が少なくて、ストーリーのあらすじを書き出すとすると、 おそらく七、八行で過不足なくまとめることも可能なくらいです。 正直、読んでいて退屈でした。 もう少し量を減らして、内容を濃くしてもよかったのでは。 この世界ならではというような要素が少なく、 これなら世界を全部海に沈めなくても話が成立しそうな気がします。 最後も予定調和的な感じで、新しさを感じられませんでした。 良い点としては、船や航海の記述が詳細で、かなり調べてあるなという感じでした。 また、どこまでも続く海を感じられ、また、海の怖さなども十分伝わってきました。 この作品を大賞に選んだのは、まんねりを避けるためかもしれませんが、 正直、ヒットにはつながらないかなと思います。 | ||||
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文章・ストーリー・キャラとラノベで重要な部分に数多く気になる点があった。しかし、世界観には深み・勢い・独自性があるように思う。 1巻は弱点を強みで補いきった、とはいえない出来になってしまったが今後の修正に期待したい。 世界観☆☆☆☆☆ やはり、この作品の一番の売りはここ。陸が全て海に沈んだ世界にて人々がどうやって生きているのか。この視点から様々な職業・暮らし方・人の考え方を描くことで、ひいては文化を描こうとしている。これは非常に良いスタンスだと思う。翠星のガルガンティアとはまた違う海洋ファンタジーを期待したい。 文章☆☆☆★★ 読みやすい文章だった。作品の肝である海に関する描写もうるさ過ぎず良い。 ただ、書きたい雰囲気に対しての言葉選びに拙さを感じた。特に、女性の描写に関してはそれが如実に現れていたように感じる。 また、地の文に主人公視点と神(作者)視点が時折入り混じって書かれているのが気になる。 つまり、作者が文章の中で余計な主張をしているように感じる。 キャラクター☆☆☆★★ キャラに関する設定そのものはそれなりに作りこまれている。キャラのパーソナル設定からキャラ同士の人間関係まで。ただ、それを物語においてどのように使っていくのかという点で非常にもったいないことをしているように感じる。もっと上手に話の中で設定を表現していけばより印象に残るキャラになる気がする。 ストーリー☆☆★★★ 1章から2章までで書きたいことが終わってしまったよう。以降の展開はありきたりかつ投げやり、更にはその展開のためにキャラの設定に不具合が生じるなど非常に残念。設定はラノベではあまりないものなので2巻ではそこから何が書けるのかを吟味してほしい。 イラスト☆☆☆☆★ 派手すぎず、地味すぎず。作品の雰囲気に合った良いイラストだと思う。ただ、ラノベなので挿絵は盛り上がるシーンで使ってほしい。 | ||||
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第21回電撃小説大賞 大賞受賞作品 他のレビューにおいては評価賛否両論分かれている様ですが、個人的にはこの作品は、Amazonレビューにおいて☆5、また、電撃大賞においての大賞を受賞するに疑い用のない作品であると思いました。 近年、電撃大賞、大賞受賞作品においては面白くはあるものの、ライトノベル界最大手レーベルの【電撃】の大賞を受賞するに相応しいかと言われると、素直には頷けない作品が続いていた様に思えましたが、ここにきて応募総数6000件越え、ライトノベル最大の新人賞、電撃小説大賞の「大賞」と言うに相応しい作品が来たように思います。 いままで、電撃文庫の大賞といと基本的には異世界冒険 バトル物、所謂【王道】が主でしたが、今回は王道の路線からは大きく外れている様に思います。理由は複数ありますが最大の差異は、主な登場人物が二人とも女性であると言った点でしょうか。 あらすじは、現代の未来世界であり、現代を「ビフォア」舞台年代を「アフター」と呼び、アフターでは地球温暖化や異常気象によって、現代の陸地部分は海底に沈み、世界は全て海に覆われました。そんな世界で14歳の少女アキは自分の愛船であり生活拠点であるパラス号と相棒カエル「キーちゃん」と共に日々必死にを生きていた。ある晩、船上でまどろんでいるところに、突如異常気象の嵐に遭遇し、孤立無援の浮島に漂着してしまう。そこで生死をさまよい、多くの大切な物を失ったアキを救ったのは、口の悪い、しかし女神の様な少女タカだった。出会った二人は多大な困難に立ち向かい時に残酷で時に優しい世界を生きていく… と言った感じです。 序盤から展開が激しく動き、予想を裏切られる様な展開の連続、中盤は世界観を楽しめる描写に溢れ、終盤にまた先の読めない展開が待っています。 常に予想の先を行くストーリーにページをめくる度に続きが気になります。 終盤に若干強引な所もあるものの、全体の出来としては素晴らしいものであり、新人さんの作品とは到底思えない物でした。 次巻の発売も決まっており今から待ちきれない思いです。 | ||||
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※かなりネタバレがありますのでご注意下さい。 文章はしっかりした書き方ですが、いかんせんカタカナの造語が多く、特に魚介類の名前はそれが実在するのかググッたりしながら読み進めました。船の部位なども、私はあまり詳しくないので調べるか、読み直すか、そういう細かな作業が必要で気軽に読めませんでした。ビルテン礁やトゥエルなどはすぐに分かりましたが。 構成は難ありだと思います。特にラスト辺りが忙しい。 サバイバルを押し出した作品であるにも関わらず、実質過酷なのは第一章まで。それ以降は、タカとの百合展開が中心になり「ボクは絶対生き残る!」というような気概は感じられませんでした。(これに関しては、あたかも全編がサバイバルであるというような見せ方をした、電撃に問題があると思います) 二章以降はライトノベルらしい感じになり、世界観を深める役割を果たしていましたが、ここを延々と落ち着いたペースでやっていた割には、ラストでむくつけき筋肉の男の正体や少年との関係が語られたり、タカの母親がいきなり出てきたりとかなりせわしなく、また、全体的に見通すと、一章が二章以降から浮いた感じになっており、どこの層をターゲットにした作品なのかよく分かりませんでした。 サバイバルとして読むには二章以降が肩透かしに感じられるでしょうし、重要な戦いにおいて当てにならない自然現象に頼るなど展開がご都合主義で物足りません。 一方、ライトノベルとして読むには一章の重さと言葉の難しさが足を引っ張ると思います。中高生が辞書引いてまでラノベ読むかな…… 色々バランスが悪いと感じました。 あと、「ビフォアの言い方では〜〜」という言い方が地文に何度も出てきますが、ビフォアの時代は祖父の代より遥か昔だという話で、どうやって世界が沈没したのかはっきり分からないはずなのに、なぜ、そんな言い回しだけはっきり伝わっているのか不思議でなりません。あと、その言い回しが物を知らないはずのアキ視点の地文で語られているのも謎でした。 スケールの大きさは大賞の名に恥じないと思います。そして、その世界の造りこみも良かったです。 セーラー服のビフォアとアフターでの対比のさせ方や、微妙に名残のある小物の名前など面白かったです。 海洋の知識が豊富で、海好きな人には合うんじゃないかと思いました。 選考委員の一人がカエルの運命をほのめかしていたことにより、読み始める前からカエルを食うとはっきり分かりました。 それが残念でしたので、星一つ減らしました。 以上、乱文失礼いたしました。 | ||||
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内容なのですが 海洋冒険、サバイバル、少女の頑張りなどに表されてるような感じが好きならあうかと 終盤がちょっと急いでバランス崩したようにも思えるのがちょっとおしいのですが 生きるってことを見つめなおすのもよろしいじゃないでしょうか さて自分にとって一番大事な百合についてですが 主人公アキとタカという二人の少女の出会いと絆の深さが予想以上に素晴らしい 赤い糸で結ばれてるとしか思えないぐらい命張ってるのですが今後期待してもいいのかは気になる 最後にカエルの船長大好きでした! | ||||
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まず、絵が良い 転じて世界観や主人公も魅力的だった ただ、一般的なラノベと比べて絵の枚数が少ないと思った カラー絵が冒頭に何枚かあるだけで、本編の中には申し訳程度にしか挿絵がなくて、とりあえずそれが残念 ストーリー的には、特にひねりのない海洋冒険モノなんだけど、ラノベというよりは児童文学に近い感じ なんていうか、俗っぽいところの少ない素直な話なので、ジョルジュ・サンドの「愛の妖精」みたいな子供から大人まで楽しめる古典文学を連想するところもちょっとあった (あくまで感覚としての話なので、内容やテーマは全然違うけど) ただ、その割に、 ・シャンプーが目に入って「目が、目がぁ!」 → ムスカ? ・「おつかれちゃ〜ん」 → インスタントジョンソン? など、雰囲気を微妙に壊している割に笑えるわけでもないパロネタモドキが、数こそ少ないものの悪目立ちしてるなぁ、とは思った また、ストーリーだけ見ると、作中通して何回か死にかけたり緊迫したりする場面こそ多いものの、 ラノベらしい斬新な驚きといったものはハッキリ言って皆無 世界観こそややラノベ的ではあるが、作中でやってることと言えば、 ・船が嵐に襲われる ・海賊と出会って戦う ・海の上を漂流する など、超古典的なものばかり ここまで古典的だと逆に新鮮というものあるが、この作品の真骨頂は、そういった古典的ストーリーに現代的なラノベ風キャラを合わせている部分だと思う(まぁ、キャラ的に見てもラノベ成分は薄めなんだけど) 中途半端にボーイッシュなボクっ娘主人公はありそうでなかった(?)絶妙なキャラ造形だし、萌えるし、絵も含めてお気に入り この娘がなにかと酷い目に合うのがまた良いんだよなぁ・・・ (逆に言えば、後半仲間になる相方の少女はいまいちだったし、サブキャラ勢は総じて単純且つ影が薄かったと思う。好みの問題かもしれないが・・) ただ、他の人も言っているけど終盤の展開は結構、酷い (なにが酷いのかは低評価の人のレビューを見れば大体わかるので割愛) と、いうか、繰り返しにはなるけどストーリー自体には(山場っぽいものこそ何度かあるものの)特筆すべき点はないと思う 良いシーンもあるけどイマイチなシーンや退屈な場面も多いというか・・・ ではなぜそのような作品に☆5をつけるのかと言うと、絵や、世界観や、文章や、キャラが良いからだ・・・というような一般的な理屈に加えて、 言葉では言い表せない不思議な心地よさ、謎の魅力の片鱗を感じたからと言う他ない こんなことを言ってしまうと身も蓋もないような気もするけれど、小説とかマンガ、アニメといったものは結局のところそういう側面のあるものだと思う 簡単に言うなら「相性」とか「好み」といった感じか(?) 総論として、ともすれば凡庸な駄作として放り捨てられてもおかしくはない危うさを持った本作を、電撃小説賞の大賞にまで選定した電撃編集部を、少なくとも私は賞賛したい ・・・と、いうか、レビューの分布見ればわかるけど、ラノベにしては比較的地味な話なのにこうまで賛否がわかれるってのもすごいと思う。否定派の意見も十分わかるのがまたアレだけど・・ | ||||
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非常に魅力的な作品でした。海洋冒険小説が好きなのでだいぶ贔屓目に見ていますが、それでも素晴らしいと思います。 舞台設定は単純そのもの、陸地がほとんど存在しなくなった未来なのですが、設定や描写が非常に細やかです。衣食住の三点をしっかりと抑えつつ、言語や経済、さらには風俗への言及もなされており、主人公・アキを取り巻く環境がいかなるものであるかということがスムーズに伝わってきます。それだけに、アテナ号は少し乗り心地が良すぎるのではないかな? とも。 次に、構成について。型外れかと思いきや意外と王道な作りになっています。前半の展開が無ければ、後編でアキの行動する理由付けが弱くなります。海賊との因縁もしばしば書かれているので、私にはさほど急な展開ではないように思えました。 私個人としては、四月発売という二巻も楽しみに待っております。 | ||||
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今回の大賞受賞作品は「生きること」という原初的な事柄をテーマにした物語です。パッと見は海洋冒険ロマン、ライトノベルでは珍しい世界観のお話で、少々わくわくしつつ読了。 感想としては、「勿体ない」の一言です。良く言えば全体的にまとまっていて、文章も読みやすい方であるし世界観設定は新鮮でした。悪く言えばストーリーが淡白、物語に没入できたのは序盤だけでページを繰るほどに、それこそ海中から海面に浮上していくような感じ。 ストーリーで悪かったというか、少し気になったところがありまして。 一つ目、序盤でアキがとあるキャラとお別れするのですが、この場面が物語における最初の「生きる」というところなのに、簡単に流されて終わりました。「えっ、もう終わり?」と言った感じで若干拍子抜けしました。見せ場だったのに、と思っていた私からしたら残念な描写でした。 二つ目、前半でアキはとある女の子と出会ってその子と一緒に旅をすることになるのですが、なんというかピクニック気分というか、食料少ないくせに危機感がないというか。まあ、私は女の子キャラ同士のかけ合いを見るのは好きなので、そこまで読むのが苦ではなかったのですが……「なんだかなぁ」と複雑な心境になりました。 三つ目、物語の結の部分でアキが大活躍をします。そこに至る流れも主人公の精神的な成長を描き、王道展開で良かったのですが……。この場面はアキが敵である恐ろしい海賊と戦うシーンで、しかもアキは男性に恐怖感を抱いている。そんなアキがどのような方法で敵を倒すのか、と期待したのですが肝心の内容は無能海賊相手にアキが無双するという、昨今のライトノベル業界に蔓延する俺Tueeee展開。呆気に取られました。 別に俺Tueeee事態が悪いというわけではないのです。上手くできれば至上な快感を読者に与えることができるので。こういう展開が嫌われたりする原因は二つあります。一つは、主人公の実戦経験及び戦闘経験が明らかに不足しているにも関わらず無双をしてしまうから納得ができない。もう一つは、主人公をageして敵方をsageしてしまうから納得できない。 今回はその両方を満たしてしまっていた。いくら夜間戦闘とはいえ曲がりなりにも海賊。その海賊が一人の少女を仕留められないとはこれ如何に? そしてラスボスである大柄の男も大した武器を持っていない少女に完全にではないにせよ、やられてしまう始末。無能すぎやしませんか、慢心しすぎでしょ海賊の皆さん。ご都合主義的な展開で白けてしまった。その後の転から結までの展開も詰め込みすぎの駆け足という二重苦で、「うーん」と首を捻ってしまった。 ここまで批判ばかりしてきましたが、メインキャラは個性が乏しいとはいえそれなりに可愛かったですし、海を含めた風景描写は良かったです。サブキャラに関してはむくつけき男は良いなと思いましたが、彼の髪型がドリルであったがために、脳内で「GOSICK」のブロワ警部の声で再生されてしまった。 全体的にテーマのわりにはストーリーはこじんまりとしている印象を受けましたが、キャラ同士の百合風味のかけ合いとか海洋メインの旅ものが好きな方には、ウケがいいのではないかと思いました。 駄文失礼致しました。 | ||||
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文章力や世界観などに不満はないです。 ただ、ストーリーやキャラクターがあまりに淡白で、 エンターテイメントとしての魅力に欠ける。 序盤のキーちゃんとのイベントなどは、この作品のテーマ性が如実に出る、 「ここで盛り上げなきゃどーすんの!」というようなシーンのはずなのに あまりにあっさりと片付けられてしまった。実にもったいないと思う。 それに「生きる」というテーマが強く出たシーンも数えるほどで、 全体的に淡白なイベントシーンが延々と続くようなイメージ。 書きたいこととエンターテイメントを両立できていないと感じた。 この作者さんは地力はあるけれど、キャラと演出が弱いように感じる。 深いテーマのはずなのに、キャラに魅力がなくて、 イベントやドラマを盛り上げるための演出がとにかく弱い。あまりに淡白。 キャラの魅力と演出力が優れていれば、面白そうなテーマだったのに・・・。 とまぁ、批判がメインでしたが、 初見では世界観が魅力的に見えましたし、文章はまともだった。 何より最近の流行の後追いだったり、 読者に露骨に媚びているような面がなかった。 そこは良かったと思います。 | ||||
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広げた風呂敷がまったくまとまらない終盤がひどいのは言うまでもなく序盤ですら読むのがひたすら苦痛なシーンが続く。ストーリーの本筋に関係ない無駄な描写が多く調べた海洋知識やサバイバルノウハウの羅列ばかりで起伏は皆無。知識はストーリーを面白くするために必要だがあくまでストーリーのためにあるわけでストーリーのなかで小出しにしていかないとただの調査書になってしまう。そんなものは読みたいやつが読めばいいわけで。小説を読みたい人たちはストーリーが読みたいのだということを作者は理解してない。果てしない海の上で生きることをテーマにした割にはちょろい展開が続くのでライトノベル臭がはんぱない。中途半端に真面目なものを書こうとするならいっそのことキャラだけを売りにした小説にした方がまだマシだったと思う。キャラも弱すぎるからライトノベルですらない。とってつけたような百合展開に喜べる萌豚しか旨味が感じられないんじゃないかな。設定と世界観を元にストーリーを根本から練り直せば面白くなる可能性があるし他にはない独自の小説になったであろうだけに勿体なさすぎる本でした。 | ||||
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『第21回電撃小説大賞』の受賞作で,海洋冒険ロマンにジュブナイル要素を加えた一冊. 海水から真水を蒸留したり,それでも足りない水分を補うために魚の血をすするなど, 厳しいサバイバル生活を描く序盤は,かわいらしい女の子が跳ねるカバー絵とは裏腹で, その最後に迎える『命のやり取り』は,良い意味で期待を裏切る前半の見せ場となります. また,中盤には新しい出会いが用意され,生きること,生きるために悩む主人公が, 少しずつその関係に心地良さを感じ,笑顔が増えていく様子には強い印象を覚えます. かと思えば,現実的で強ささえ伺わせていたその友人も,同じ苦しみを吐き出したりと, 互いに思い,ぶつかり合い,成長していく二人の若さとみずみずしさがまぶしく映ります. このほか,海だけとなった今の世界を『アフター』,それまでを『ビフォー』と呼び, 失われた文化や言葉を,軽い言葉遊びとユーモアを交えて語る場面はおもしろいところ. 反面,軽めではあるものの,チラホラと漂う『百合っぽさ』は気になる人も出てきそうで, アクション映画のような終盤も少し唐突で駆け足,そして都合の良さがあるのは否めません. それでも,人や船,いくつもの名前が結ぶ縁,様々な形で繋ぐ命の物語はうまく畳まれ, ただ漠然と海に出て行くだけだった日々から,大きな希望を抱き世界へと飛び出す最後は, プロローグの出『港」からエピローグでは出『航』へ,小さな変化が大きな余韻を残します. なお,巻末には早くも続編が告知(15年04月)されており,こちらにも期待をしたいです. | ||||
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男のふりをして一人称が「ボク」の少女、なんてキャッチーな設定を打ち出しておきながら、そんな主人公を生々しいサバイバルの世界に放り込んでしまうとは! 他の批判的なレビューも嘘ではない、というか確かにそうも言えるのだけど、ちょっと他にはない魅力を感じる。 「この作者はさらいもっとやれるはず!」という期待もあり、次巻以降が楽しみ。 | ||||
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