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ひとつ海のパラスアテナ
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ひとつ海のパラスアテナの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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『広大な海原を疾走する双胴船と、それを操るメッセンジャーの少女』という明確なコンセプトを持ったエンターテイメント作品。水没した世界に浮かぶフロートの島々でかろうじて人類が生き延びている様を、リアルに描いている。 海洋冒険物として、世界観、設定がしっかりしていて入り込むことができた。 過酷な海と自然の猛威。そして、強烈なサバイバル描写が素晴らしい。描写が的確で臨場感に溢れています。 一章は衝撃の連続。最初にあれだけの盛り場を持ってくると、目が離せなくなる。このあとどうなってしまうんだろう……と、先を知りたくなるパワーを持っていました。 オウムガエルのキーちゃんの使い方は秀逸で、見事に泣かされました。「たくさん生きろ」というシンプルな言葉にぐっときた。「生きること」これがこの作品の大きなテーマだと思う。 主人公が対照的な少女二人というのも、インパクトがありました。どちらもキャラクターの魅力がしっかりあって良かったです。厳しい環境下に置かれているにもかかわらず、明るく逞しく動き回る主人公たちが可愛らしい。二人のお喋りもほのぼのして和みます。 ただ、漂流記ゆえか、中盤なかなか物語の山場が出来ない点はちょっと残念。 「いついつまでに何かをしなくてはならない!」という切迫した条件が無く、漂流期間中も妙にのんびりした感じが漂っている。それが味でもあるのだけれど、その分ストーリーの推進力が弱まっているのは否めない。 終盤はドキドキハラハラでした。女の子でありながら、海賊のアジトからタカを救い出そうとするアキには、少し勇気をもらえた気がします。でも、ちょっとがんばりすぎかな……。ジブリ映画とかなら1人でどうにかできる気もするけど……。あと、ドリル氏が登場するところとか……色々ご都合展開に感じました。 ラストは強引なところもありましたが、総じてよくまとまっていると思います。 | ||||
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100ページぐらいまでの内容なら星5でもおかしくないぐらいに面白かったです。否応なく自然と向きあわなければいけない世界観の中でその美しさと厳しさがしっかりと描かれています。よくも悪くも主人公は単純な人間で、それゆえ彼女の一挙手一投足を見逃すまいと物語に引き込まれます。 ただ、後半からはよくあるラノベレベルです。またあまりにも都合よくというか、推理もので証拠と証人と動機が一気にでてくるような急展開です。そこを今後どうするかだと思います。 前半星5、後半星2、2巻以降へ期待を込めて星3という評価にしました。 | ||||
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女主人公、海洋ファンタジーというなかなかの異色作。ラノベというよりはジュブナイル。ただ、残念ながらレベルはそこまで高くない。 若者向けの小説にこんなことを言うと酷かもしれないが、素人受けはしそうなものの、普段から読書をしている人間にはあまり評価されないだろうと感じた。 とはいえ、21回受賞作品の中という相対的な評価では大賞であることは間違いない。序盤にピークを持ってきながら、最後をご都合主義で締めるなど構成力に難はあるものの、場面場面では高い筆力を感じさせる。 好意的に解釈するなら、中高生がこういう作品を足がかりにして、先達の傑作文学(二年間の休暇やロビンソン・クルーソーなど)を手に取るようになって欲しいとの意図があって大賞に選ばれたのではないか。 手放しに賞賛することはできないが、読んで損はないはず。 | ||||
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読了して表題のように思いました。 ※表題は「作品の外で損しているのが惜しい」です(文字化けする場合があるようなので)。 同じ内容であっても、その作品に対してどのような印象をもって臨むかで評価は変わってきます。 例えば帯で「本格ミステリー」と謳ってトリックが超能力なら多くの人が「はぁ?」と思うでしょう。 しかし「サイキックミステリー」とか謳っていたなら、作中で辻褄があっていれば、文句を言う人 は少ないでしょう。というか文句を言う人は帯がサイキックミステリーならそもそも読みません。 そして本作は、裏表紙にもここの「内容紹介」とほぼ同じ内容が書かれていますが、 その内容から本編の内容を想像するのは難しいのではないかな、と思いました。 ネタバレのため詳述はさけますが、裏表紙で書かれている内容の多くは序盤で終わってしまいます。 裏表紙に書かれている内容が話の本筋だと期待していた読者からすれば、序盤以降はずっと肩すかしです。 序盤以降は「え? え?」と思いながら読んでいくことになってしまいます。私はそうでした。 内容紹介が本編の内容を想像できるものであったなら、印象はもっと違ったのではないかと思いました。 そしてこの手の裏表紙の文章とかは作家ではなく編集者が考えていると思っていたのですが、 その辺どうなのでしょう。もし作家が考えているなら、作品の外ではなく中で損しているということになります。 その場合はさらに☆をマイナス1です。 | ||||
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電撃大賞の大賞作はここ数年読んでますが、 今年の受賞作はこれまでのとはだいぶ違うなと思いました。 タイトルや絵だけを見ると海洋冒険ぽい感じで、期待していました。 しかし、読んでみると、ちょっと期待外れでした。 展開に起伏が少なくて、ストーリーのあらすじを書き出すとすると、 おそらく七、八行で過不足なくまとめることも可能なくらいです。 正直、読んでいて退屈でした。 もう少し量を減らして、内容を濃くしてもよかったのでは。 この世界ならではというような要素が少なく、 これなら世界を全部海に沈めなくても話が成立しそうな気がします。 最後も予定調和的な感じで、新しさを感じられませんでした。 良い点としては、船や航海の記述が詳細で、かなり調べてあるなという感じでした。 また、どこまでも続く海を感じられ、また、海の怖さなども十分伝わってきました。 この作品を大賞に選んだのは、まんねりを避けるためかもしれませんが、 正直、ヒットにはつながらないかなと思います。 | ||||
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文章・ストーリー・キャラとラノベで重要な部分に数多く気になる点があった。しかし、世界観には深み・勢い・独自性があるように思う。 1巻は弱点を強みで補いきった、とはいえない出来になってしまったが今後の修正に期待したい。 世界観☆☆☆☆☆ やはり、この作品の一番の売りはここ。陸が全て海に沈んだ世界にて人々がどうやって生きているのか。この視点から様々な職業・暮らし方・人の考え方を描くことで、ひいては文化を描こうとしている。これは非常に良いスタンスだと思う。翠星のガルガンティアとはまた違う海洋ファンタジーを期待したい。 文章☆☆☆★★ 読みやすい文章だった。作品の肝である海に関する描写もうるさ過ぎず良い。 ただ、書きたい雰囲気に対しての言葉選びに拙さを感じた。特に、女性の描写に関してはそれが如実に現れていたように感じる。 また、地の文に主人公視点と神(作者)視点が時折入り混じって書かれているのが気になる。 つまり、作者が文章の中で余計な主張をしているように感じる。 キャラクター☆☆☆★★ キャラに関する設定そのものはそれなりに作りこまれている。キャラのパーソナル設定からキャラ同士の人間関係まで。ただ、それを物語においてどのように使っていくのかという点で非常にもったいないことをしているように感じる。もっと上手に話の中で設定を表現していけばより印象に残るキャラになる気がする。 ストーリー☆☆★★★ 1章から2章までで書きたいことが終わってしまったよう。以降の展開はありきたりかつ投げやり、更にはその展開のためにキャラの設定に不具合が生じるなど非常に残念。設定はラノベではあまりないものなので2巻ではそこから何が書けるのかを吟味してほしい。 イラスト☆☆☆☆★ 派手すぎず、地味すぎず。作品の雰囲気に合った良いイラストだと思う。ただ、ラノベなので挿絵は盛り上がるシーンで使ってほしい。 | ||||
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