夢を与える

【この小説が収録されている参考書籍】

【この小説が載っている参考書籍】

評判

夢を与えるの評価:

3.28/5点 レビュー 134件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.28pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全258件 181〜200 10/13ページ
No.78
(4pt)

さらに次回作を期待

この作品に出て来る登場人物はおもしろい。というよりも興味深い。ただし、描き切れていない。主人公以外の登場人物がちょっと薄い印象があった。思ったのは、社会の悪意、また「善人」の悪意のない悪意、などの人間心理を書くにはまだ若いのかなと思った。たとえばヒロインと付き合った男がいまいち伝わらなかった。全体に人間描写は突き放した書き方をしているのが、どこかふっきれてない。それが読後のもやもや感につながっている。だけど、それが等身大なのかも。綿矢りさという小説家はいいと思う。アイデアはおもしろいし、自分に正直な感じがする。次回作を読んでみたい。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.77
(4pt)

さらに次回作を期待

この作品に出て来る登場人物はおもしろい。というよりも興味深い。ただし、描き切れていない。主人公以外の登場人物がちょっと薄い印象があった。思ったのは、社会の悪意、また「善人」の悪意のない悪意、などの人間心理を書くにはまだ若いのかなと思った。たとえばヒロインと付き合った男がいまいち伝わらなかった。全体に人間描写は突き放した書き方をしているのが、どこかふっきれてない。それが読後のもやもや感につながっている。だけど、それが等身大なのかも。綿矢りさという小説家はいいと思う。アイデアはおもしろいし、自分に正直な感じがする。次回作を読んでみたい。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.76
(2pt)

「綿矢りさ」を勝手に完結させて欲しくない。次回作に期待!

十九歳で芥川賞というのは、やっぱ相当のプレッシャーだったのだな。作者がどこまで自己と作品の距離感を計って書いているのか、それが戦略的なものなのかどうかは不明だけど、読み手は、本作の主人公に著者を重ね合わせて読むだろう。「作家」のメタファーとして、あえて「アイドル」を持ってきたことは、著者がどのように自分の立ち位置を認識しているかを示しているし、そこには周囲が考えている以上の苦悩が読み取れる。それにしても「向いてはいないけれど、選ばれた」とか「見よう見まねに演じていた自分が“演技がうまい”と言われたことが不思議だった」とか「この子は幼稚なところがあるな」とか「いい意味で真面目すぎるんだな」とかセーフティネット張り過ぎである。こんな聞かれてもいないエクスキューズはどうなのよ?だいたい、読みたいのは、「外見は悪そうに見えるけれど、同じクラスの男子たちよりもよっぽど大人」といった陳腐な理想の異性像や、初体験、避妊といったサービスシーンじゃないんだよな。著者は「綿矢りさ」に対する読み手の期待を読み違えているとしか思えない。そりゃディティールの粗さとかメタファーや引用の凡庸さとか、物語自体の古臭さとか、本作について言えば突っ込みどころ満載だけど、作家のアイドル性だけじゃなくて、やっぱその作品の新しさ、いい意味での裏切りに期待している訳であって。駄作って言い切っちゃうけど、これ書いた事で吹っ切れてバンバン量産してほしい(オザケンの轍だけは踏まないように)。
 著者は、「肉」=リアリティ、実力、「夢」=バーチャル、期待、という文脈の中で、主人公に「私は十八歳の今、肉が固くなった」なんて最後に言わせているんだけど、著者には「綿矢りさ」を勝手に完結させて欲しくない。次回作に期待!
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.75
(2pt)

「綿矢りさ」を勝手に完結させて欲しくない。次回作に期待!

十九歳で芥川賞というのは、やっぱ相当のプレッシャーだったのだな。作者がどこまで自己と作品の距離感を計って書いているのか、それが戦略的なものなのかどうかは不明だけど、読み手は、本作の主人公に著者を重ね合わせて読むだろう。「作家」のメタファーとして、あえて「アイドル」を持ってきたことは、著者がどのように自分の立ち位置を認識しているかを示しているし、そこには周囲が考えている以上の苦悩が読み取れる。それにしても「向いてはいないけれど、選ばれた」とか「見よう見まねに演じていた自分が“演技がうまい”と言われたことが不思議だった」とか「この子は幼稚なところがあるな」とか「いい意味で真面目すぎるんだな」とかセーフティネット張り過ぎである。こんな聞かれてもいないエクスキューズはどうなのよ?だいたい、読みたいのは、「外見は悪そうに見えるけれど、同じクラスの男子たちよりもよっぽど大人」といった陳腐な理想の異性像や、初体験、避妊といったサービスシーンじゃないんだよな。著者は「綿矢りさ」に対する読み手の期待を読み違えているとしか思えない。そりゃディティールの粗さとかメタファーや引用の凡庸さとか、物語自体の古臭さとか、本作について言えば突っ込みどころ満載だけど、作家のアイドル性だけじゃなくて、やっぱその作品の新しさ、いい意味での裏切りに期待している訳であって。駄作って言い切っちゃうけど、これ書いた事で吹っ切れてバンバン量産してほしい(オザケンの轍だけは踏まないように)。
 著者は、「肉」=リアリティ、実力、「夢」=バーチャル、期待、という文脈の中で、主人公に「私は十八歳の今、肉が固くなった」なんて最後に言わせているんだけど、著者には「綿矢りさ」を勝手に完結させて欲しくない。次回作に期待!
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.74
(4pt)

少し残念。

綿矢りささんは割と好きなんですが、今回は少し残念でした。

前二作では、私自身が中学生、高校生だった事もあってか、とても共感出来る部分があったのですが、

今回のものは、年齢云々と言うより世界観や文体のためか、あまりそういった感情がありませんでした。

正晃の事を愛していて、依存症になっていた夕子の心情が上手く伝わってきませんでした。

激しく愛していて、裏切られても信じたくないという程の愛情が、何だかあの文章からは伝わってこず、うーん、とうなってしまいました。

また、多摩について、あれだけ意味深に書いてあったにもかかわらず、後半ではあれっぽっちしか出てこなかった事も、またしかり。

芸能界の中でのことも、出来事を追って追って追って・・・が多く、夕子の揺れていたはずの感情がなかなかつかめませんでした。

後半のスキャンダル後はまだ伝わってきましたが。

ただ、ラストの夕子の言葉や行動に、グッとくるものが個人的にあったので、この評価です。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.73
(4pt)

少し残念。

綿矢りささんは割と好きなんですが、今回は少し残念でした。

前二作では、私自身が中学生、高校生だった事もあってか、とても共感出来る部分があったのですが、

今回のものは、年齢云々と言うより世界観や文体のためか、あまりそういった感情がありませんでした。

正晃の事を愛していて、依存症になっていた夕子の心情が上手く伝わってきませんでした。

激しく愛していて、裏切られても信じたくないという程の愛情が、何だかあの文章からは伝わってこず、うーん、とうなってしまいました。

また、多摩について、あれだけ意味深に書いてあったにもかかわらず、後半ではあれっぽっちしか出てこなかった事も、またしかり。

芸能界の中でのことも、出来事を追って追って追って・・・が多く、夕子の揺れていたはずの感情がなかなかつかめませんでした。

後半のスキャンダル後はまだ伝わってきましたが。

ただ、ラストの夕子の言葉や行動に、グッとくるものが個人的にあったので、この評価です。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.72
(3pt)

今はただ、待ってみたい。

彼女自身がどこかの紙媒体のインタビューで、本書『夢を与える』の前に書き上げた作品が

世間に出せるような水準に達しなかったから、お蔵入りにしたという話をしていた。

それを考えると、本作のどこかに綿矢りさがやりたっかったことが埋め込まれているのだと思う。

ただ、それが過去2作品を書いた綿矢りさとは似ても似つかない新しい彼女のイメージをつくってしまったため、

この本を読み終えて、私はしばらく黙り込んでしまった。

けれど、23才にしてこの確信犯的で壮大な挑戦をした彼女を、

私はただ黙して待ちたいと思う。

ただし、これだけの期待を抱かせたのだから、次回作では「やっぱりな。」と唸らせて欲しい。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.71
(3pt)

今はただ、待ってみたい。

彼女自身がどこかの紙媒体のインタビューで、本書『夢を与える』の前に書き上げた作品が

世間に出せるような水準に達しなかったから、お蔵入りにしたという話をしていた。

それを考えると、本作のどこかに綿矢りさがやりたっかったことが埋め込まれているのだと思う。

ただ、それが過去2作品を書いた綿矢りさとは似ても似つかない新しい彼女のイメージをつくってしまったため、

この本を読み終えて、私はしばらく黙り込んでしまった。

けれど、23才にしてこの確信犯的で壮大な挑戦をした彼女を、

私はただ黙して待ちたいと思う。

ただし、これだけの期待を抱かせたのだから、次回作では「やっぱりな。」と唸らせて欲しい。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.70
(2pt)

何十年前のドラマ?

始めこそは夕子の行く末が気になり、途中で読むことをやめられない状況にはなりました。
しかし、無駄なエピソードが多く、そのせいで中弛み。
しかもようやく起きた事件は、掃いて捨てるほどやりつくされた男絡み。
何かのリメイクかというほど先が読める展開。
これはやっちゃったなーと、睡眠時間を削って読んだことに後悔しはじめました。
でも結末がよければ!と期待したものの、予想を下回るオチに腹がたつほど。
読んでも何も得られない。
読者としては夕子の幸せを願うべきなのだろうけど、『愚か』以外の人物像がまるで浮かんでこず、性格に可愛らしい所もないので感情移入も出来ません。
読者に、この人がどうなろうと知らん、という気持ちにさせるのはダメだと思います。
「夢を『与える』」ことへの疑問、テレビの存在についての斜に構えた考えは嫌いじゃないけど、結局うぬぼれていたのはテレビより夕子だった、という伏線だった感じです。
読後は疲労感と苛立ちしか残りませんでした。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.69
(2pt)

何十年前のドラマ?

始めこそは夕子の行く末が気になり、途中で読むことをやめられない状況にはなりました。
しかし、無駄なエピソードが多く、そのせいで中弛み。
しかもようやく起きた事件は、掃いて捨てるほどやりつくされた男絡み。
何かのリメイクかというほど先が読める展開。
これはやっちゃったなーと、睡眠時間を削って読んだことに後悔しはじめました。
でも結末がよければ!と期待したものの、予想を下回るオチに腹がたつほど。
読んでも何も得られない。
読者としては夕子の幸せを願うべきなのだろうけど、『愚か』以外の人物像がまるで浮かんでこず、性格に可愛らしい所もないので感情移入も出来ません。
読者に、この人がどうなろうと知らん、という気持ちにさせるのはダメだと思います。
「夢を『与える』」ことへの疑問、テレビの存在についての斜に構えた考えは嫌いじゃないけど、結局うぬぼれていたのはテレビより夕子だった、という伏線だった感じです。
読後は疲労感と苛立ちしか残りませんでした。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.68
(4pt)

痛々しい

[夢を与える]仕事をしてる人の感情が痛いほど伝わる本でした。

もちろん、この話が綿矢さんの実体験でないとしても、多感な時期に人生が変わってしまった綿矢さんが書くとリアルに思えてしまう。

[夢をもらう]事は一種の罪なのだとおもってしまった。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.67
(1pt)

あ〜あ

『蹴りたい背中』もいまひとつだったが、もしや才能の片鱗があるのではと期待を寄せて読んだのだが、この作品はひどい。新聞や雑誌の書評で一流といわれる評論家や作家たちが絶讚していたが、読まなければよかったと思ったほど。この若い作家に芥川賞をあげるのは、まだ早計だったのではないだろうか。文学賞が出版界の単なる話題づくりといわれてもしかたないかも。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.66
(4pt)

痛々しい

[夢を与える]仕事をしてる人の感情が痛いほど伝わる本でした。

もちろん、この話が綿矢さんの実体験でないとしても、多感な時期に人生が変わってしまった綿矢さんが書くとリアルに思えてしまう。

[夢をもらう]事は一種の罪なのだとおもってしまった。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.65
(1pt)

あ〜あ

『蹴りたい背中』もいまひとつだったが、もしや才能の片鱗があるのではと期待を寄せて読んだのだが、この作品はひどい。新聞や雑誌の書評で一流といわれる評論家や作家たちが絶讚していたが、読まなければよかったと思ったほど。この若い作家に芥川賞をあげるのは、まだ早計だったのではないだろうか。文学賞が出版界の単なる話題づくりといわれてもしかたないかも。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.64
(5pt)

身を切り刻んで書いた小説だと思う。

女性アイドルの話なのだがとても難しい小説だった気がする。

難しいというのは内容はやストーリー、文といった部分ではよくあるありふれた小説なのだ。

でもそのひとつ、ひとつを吟味しながら読んでいくと最後には

「人から信頼を得る」

ということの大切さ、複雑さ、難しさのようなものが浮かび上がってくるのだ。

その読み終えたあとに襲う恐怖感のスケールがすごい。

この主人公のモデルは綿矢自身できっとネットの噂を気にしたり、男に裏切られたり、身内に利用されたり、芥川賞をとってから本当に辛かったんだろうなあと感じた。

その辛さにがんじがらめになっていく過程を繊細に結んだのがこの小説なのだと思う。

相当身を切り刻んで書いた小説だと思う。

おもしろかった。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.63
(5pt)

身を切り刻んで書いた小説だと思う。

女性アイドルの話なのだがとても難しい小説だった気がする。

難しいというのは内容はやストーリー、文といった部分ではよくあるありふれた小説なのだ。

でもそのひとつ、ひとつを吟味しながら読んでいくと最後には

「人から信頼を得る」

ということの大切さ、複雑さ、難しさのようなものが浮かび上がってくるのだ。

その読み終えたあとに襲う恐怖感のスケールがすごい。

この主人公のモデルは綿矢自身できっとネットの噂を気にしたり、男に裏切られたり、身内に利用されたり、芥川賞をとってから本当に辛かったんだろうなあと感じた。

その辛さにがんじがらめになっていく過程を繊細に結んだのがこの小説なのだと思う。

相当身を切り刻んで書いた小説だと思う。

おもしろかった。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.62
(5pt)

芸能界

インストール、蹴りたい背中と続いての三作目。

あらすじ

子役から現役高校生までのアイドル・女優として生きる夕子の物語。

感想

一旦離れた信頼は取り戻せない。

多いに共感するところだ。

こんなタイトルで吊り上げられたわけですが。

夢を与える。確かにアイドルだとかスターだとかの存在意義だと思う。

職業としてこれほど二面性をもったものもない。今をときめくアイドル・スター達は激務に追われ一発屋で終わらないように務める。焦りがよりあせりを生み、テレビでの表情は冴えなくなる。ネットでの評判は人を傷つける。書いている人は心の表現を自由にしているだけだ。悪意のない悪意。

本作はフィクションだが現実も似たようなものだろう。記者は躍起にスクープを探し、墜落させる。ダイアナ妃のように二度と戻れない場所へ。

二面性を持たずに生きる事は出来るのか。

趣味として仕事をする。

チクセント・ミハイが書いたフローにあるのではないか。

綿矢りさには、取り返しのつかない後悔があるのではないか。蹴りたい背中にあった思いも本作にうかがえる想いも共感するところもある。

三作程度では読みきれない綿矢りさを今後に書いてくれることを期待する。

話としては面白い。落ち込んでる人は読まない方が良い。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.61
(5pt)

芸能界

インストール、蹴りたい背中と続いての三作目。

あらすじ

子役から現役高校生までのアイドル・女優として生きる夕子の物語。

感想

一旦離れた信頼は取り戻せない。

多いに共感するところだ。

こんなタイトルで吊り上げられたわけですが。

夢を与える。確かにアイドルだとかスターだとかの存在意義だと思う。

職業としてこれほど二面性をもったものもない。今をときめくアイドル・スター達は激務に追われ一発屋で終わらないように務める。焦りがよりあせりを生み、テレビでの表情は冴えなくなる。ネットでの評判は人を傷つける。書いている人は心の表現を自由にしているだけだ。悪意のない悪意。

本作はフィクションだが現実も似たようなものだろう。記者は躍起にスクープを探し、墜落させる。ダイアナ妃のように二度と戻れない場所へ。

二面性を持たずに生きる事は出来るのか。

趣味として仕事をする。

チクセント・ミハイが書いたフローにあるのではないか。

綿矢りさには、取り返しのつかない後悔があるのではないか。蹴りたい背中にあった思いも本作にうかがえる想いも共感するところもある。

三作程度では読みきれない綿矢りさを今後に書いてくれることを期待する。

話としては面白い。落ち込んでる人は読まない方が良い。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789
No.60
(5pt)

人間を描くこと

小説に対する感想なんてものは人それぞれで結構だとはおもいます。
けれどこの「夢を与える」は主にストーリーを取り上げて評価すべき作品ではないでしょう。
展開がベタだとか、伏線がどうのこうの……というよりも、
そういう、(芸能界では一般的であろう)出来事が目の前に提示された際に揺れ動く夕子と、
それを取り巻く人物たちの物語であると、私は(あるいはみなさんもそうかもしれませんが)感じました。
あまりにも生々しいカオスティックな人間の繋がりを浮かび上がらしています。
けっきょくのところ小説が「人間を描く」芸術なのだとすると
綿矢りささんはその点に関して、これ以上ないほどの実力をもっているのはこの作品を読んで明らかです。
人間の、あいまいではっきりしない態度を巧みな文章で描き出している秀作です。
サリンジャーを思い出さずにはいられません。
しかしこれを読んで「共感しなかった」とおっしゃる方がいれば、もっといろんな小説を読みこなした方が良いです。
そういった低いレベルで対象を評価するのは、たんに感情論でしかありません。
少し偉そうですが「夢を与える」で、私は綿矢さんが本物の作家だと確信しました。

あと、綿矢さん独特の文体にはさらに磨きがかかっています。その点でも次回作が待ち遠しいです。
夢を与える Amazon書評・レビュー: 夢を与えるより
4309018041
No.59
(5pt)

人間を描くこと

小説に対する感想なんてものは人それぞれで結構だとはおもいます。
けれどこの「夢を与える」は主にストーリーを取り上げて評価すべき作品ではないでしょう。
展開がベタだとか、伏線がどうのこうの……というよりも、
そういう、(芸能界では一般的であろう)出来事が目の前に提示された際に揺れ動く夕子と、
それを取り巻く人物たちの物語であると、私は(あるいはみなさんもそうかもしれませんが)感じました。
あまりにも生々しいカオスティックな人間の繋がりを浮かび上がらしています。
けっきょくのところ小説が「人間を描く」芸術なのだとすると
綿矢りささんはその点に関して、これ以上ないほどの実力をもっているのはこの作品を読んで明らかです。
人間の、あいまいではっきりしない態度を巧みな文章で描き出している秀作です。
サリンジャーを思い出さずにはいられません。
しかしこれを読んで「共感しなかった」とおっしゃる方がいれば、もっといろんな小説を読みこなした方が良いです。
そういった低いレベルで対象を評価するのは、たんに感情論でしかありません。
少し偉そうですが「夢を与える」で、私は綿矢さんが本物の作家だと確信しました。

あと、綿矢さん独特の文体にはさらに磨きがかかっています。その点でも次回作が待ち遠しいです。
夢を与える (河出文庫) Amazon書評・レビュー: 夢を与える (河出文庫)より
4309411789