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バッテリー
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バッテリーの評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全206件 161~180 9/11ページ
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| 巧が投げる球はすべてにおいて小学生の域を脱している。その実力に裏付けされた自信から、不安、妥協、馴れ合いといった感情を一切排除し、野球と真正面から向かい合い真剣に取り組んでいる。年齢とはそぐわない言動から回りの大人たちは巧を大人として見たり、ときには子供として見たりする。大人たちのその身勝手な判断を嫌う巧は、自分の実力が認められないことに対して苛立ち、周りの人間を見下し、さらに孤独になっていく。 そんななか、引っ越先で豪と出会う。豪には人の内側を見抜く洞察力とキャッチャーとしての才能があった。孤独を決め込む巧はいままで他人を認めようとしなかったが、豪に対して次第に安息感を覚え始め、ついに豪をキャッチャーとしてバッテリーの女房役と認めたのだ。 巧の心中とは裏腹に、野球に対するストイックな姿勢や人を寄せつけないカリスマ感、そして一級品の実力から次第に周りを巻き込み始める。甲子園常連校の監督をしていた祖父、身体が弱いにもかかわらず兄に憧れる弟・青波、そして巧の球を捕ることを誰よりも欲している豪。巧を中心に野球に対する熱い気持ちの者たちが集いはじめる…。 野球に対するストイックさとあの年頃の生意気さの狭間でゆれる巧の心が見事に描かれている。えてして巧のような人間は太く短い人生になってしまいがちだ。凡人の常識を覆すその実力の裏に、線香花火のような儚さが隠されているのを感じるからだ。そこに読む側は魅せられ、引き付けられるのだろう。 | ||||
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| はっきり言ってなんてことない内容なのです。 だけど、読み始めたら一気に読んでいて、野球少年になってマウンドに立ってどきどきしている自分がいたり、 手を握り締めている自分がいたりするのです。 どこがどう感動するかは実際に読んでみないとわからないです。 もしかしたら感動するという言葉には当てはまらないかもしれません。 でも、読んで損をしたということはないと思います。 | ||||
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| 物語はどうと言うことはないのです。 中学の野球部のバッテリー2人の回りで起こることを描いているだけ。 主人公・原田巧はピッチャーとしては天才的才能を持つのだが、少々傲慢な性格の少年。 巧の女房役であるキャッチャー・永倉豪は大らかな性格で周囲への気配りができる少年。 この2人の中学生を軸に描かれる世界は瑞々しく、奥が深い。 スポーツにはまるで縁がない巧の父、 息子の傲慢な性格をもてあます母、 甲子園を何度も経験した元高校野球部監督の祖父、 体は弱いが感性豊かな弟・青波、 など周りの登場人物も生き生きしている。 中学生とは言っても、現代のそれなので、自分の頃とずいぶん違うのが面白くもある。 | ||||
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| 児童文学だけどむしろ大人に読ませたいなどという前評判を聞いていたのでとても期待して読みましたが、期待にたがわないすごくいい本でした。 悔しいくらいに世界に引き込まれます。 思春期が始まった頃の、何でもわかっているつもりがそうでもなく、でも大人が思っているほど鈍くもない、いつもイライラのカタマリみたいな頃の気持ちが本当によく書けていて心に迫ってきます。 子供にも、読んで欲しいな。 | ||||
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| 少し違う方向性を期待していた私にとっては、なるほどこういう話か、と少々残念 な気持ちもあったのですが、くやしいけど面白い。ぐいぐい引き込まれます。 心理描写がものすごく丁寧で、そういえば自分も少年時代にこんな気持ちを抱いて たかも、と、遠い目をすることもしばしば。 彼らのセリフや思考の中には、明らかに子供とは思えない大人びた表現があり、 最初は違和感を持ちましたが、今ではそうでなければならないと感じています。 協調性ゼロで小生意気な「巧」ですが、その真っすぐな危なっかしさが僕ら大人 には眩しい。そして弟「青波」の言葉はダイレクトに心に届く。「永倉」の小学生 とは思えない器の大きさは、僕らに大人の自覚を促す。 児童よりもむしろ大人が読むべき本です。 | ||||
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| 舞台は“地方”・岡山の“山あい”の市。 この小説には、その地域の現実的な「自然のくらし」が 惜しげもなくあらわにされていると思う。 山、峠、川、緑が生い茂る神社、大樹、 水面と区別がつかなくなるほど、雑草に覆われている池・・・。 そうした景色の中で烈しい野球への情熱をひめながら、 伸びやかに生きる少年たち。。。 思うに野球とは(スポーツならどれもそうだと思うが) 研ぎ澄まされた感性(五感のフル活用)と肉体を縦横に 活かすものではないだろうか。私は女で野球の経験はない。 ただ、身近にいた野球をする男性たちをみていると そうした思いをだかずにはいられない。 走る、投げる、頭を使う、全身のすべてを駆使して 行うスポーツ・・・。 野球を行うために、必要な資質がこの“自然と とともに生きる”ことで、養われているのではないか・・・。 高校野球でもどちらかといえば、地方の高校が強豪 になるのも、そうした要因があると思わずにはいられない。 巧や豪たちと同じく、「やさしい」だけでない 狂ったような一面をみせる自然。 山深い中国山地の自然描写が、少年・野球ということば とリンクして、この物語の縁の下になっていることは間違いなく、 かつその表現の巧みな点にはまさに脱帽モノだ。 | ||||
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| 高校生の私にとって野球は少し遠いスポーツでした。 (もちろんそうじゃない人もいますが) それに、野球ってちょっと中年っぽい・・! (好きな人、本当にごめんなさい) けれどこの本は私の野球に対する偏見を きれいにとりさってくれました。 主人公は天才ピッチャーの原田巧。キャッチャーの永倉豪と 知り合い、自分には無い考えに触れます。 巧の家族や豪の家族、周りの友人、一人一人の気持ちが丁寧に 描かれていて、児童書、なんて名前をつけるのはもったいないほど! ぜひ家族みんなで読んで欲しい一冊です。 | ||||
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| 図書館員の私は、ずっと書棚の片隅にあるこのシリーズを読まずにいた。 つまらなそう、とかいうのではなく、なんとなく避けていた。 いい本のにおいはしていたから人には勧めておきながら、なのだが。 で、思い切って読んでみた。 そう。まずい。はまる。はまった。 中学入学直前の巧は超中学級。剛速球の直球を投げるピッチャー。 それを受け止められるキャッチャーはなかなかいなかった。 父親の転勤でふるさとに帰った巧の前に現れたのが豪。 彼は巧の二人といないキャッチャーとなる。 このバッテリーと彼らを取り巻く人々との物語。 巧のこの上ないストレートな野球・自分のピッチャーとしての力への思いが痛いくらい。 彼らがとにかくまぶしい。 | ||||
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| 色々な内容に関する評価はもうでているでしょう。小難しい理屈は、嫌いではないけれど、この本についてはなにも言わない、ただ、読め。文庫で買えば数千円でしょう。映画一本みた気になれば安すぎて悲しくなるくらいです。貧乏なら一食けずっても読む価値あり。せつなくて苦しくてもどかしくてでも力一杯応援したい。そんな人物達(父母教師らも含めてね)とそれらを描き出した作者に乾杯です。いやマジで読め。時間、金銭とも無駄にしたとは思わないでしょう | ||||
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| 1巻を読んで、2巻もすぐに読んでしまいました。 中学生になった巧が、校則や野球部の慣習にどう立ち向かうのか、巧は巧のままでいられるのか? 登場人物も増えますます面白くなってきました。巧でも恋愛に悩んだりするのかな。 文庫は3巻までだから、その後どうしようか早くも悩んでます。 | ||||
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| 大人になって、こんな時代がそういえばあったなーと思わせる小説です。 タイトルから想像する野球だけの話かと思うとそれだけでは無く、ちゃんと子供達とそれを取り巻く大人達がきちんと描かれています。 典型的なピッチャーの性格の巧が、どう変わっていくのか、豪は野球を続けられるのか、自立心の芽生えた青波は?と興味が尽きません。 2巻では、中学生なってからの話になるかと思いますが、恋に悩んだりもするのかな? これから、この子達がどんな風に成長していくのか非常に楽しみです。 | ||||
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| 以前から、児童書売り場で気になっていたのですが、子供向けということで避けてきました。が、文庫化したので手に取ると、びっくりしました。よく、良い児童書は大人が読んでも十分耐えうるものであるというが、まさにそのとおりである。 主人公・巧の微妙な気持ちの変化などが良く書かれていて、頷きながら読みました。人を寄せ付けなかった巧が、両親の故郷に引っ越してきたことで、弟・青波、キャッチャー・豪、祖父、いろんな人々との関わりの中で、どのように成長していくかが、今後の楽しみである。 | ||||
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| 野球、そして少年が主人公とくれば、よくあるハッピーエンドに導かれる成長物語を想起されがちだけど、何が凄いって、この巧少年が、なかなか鼻持ちならない「嫌な」やつとして描かれていて、多少の心情の変化はあるにせよ、最後まで都合で簡単に「いい子」にはならないところが、とても好ましくも思えた。 また、かといって物語が成立しないほどまで破綻しているわけではないのでーーもしかしたらこのあたりで評価は分かれるかもしれないけれどーーそれなりに彼に対しての心情移入も充分可能だ。 だから 「ーーほんの一瞬、豪が羨ましかった。他人を真正面から思いやることの出来る資質が、打算も嘘も衒いもなく、”かわいい”と慈しみの言葉を口にすることが出来る力が羨ましい。しかし、羨望は、一瞬の後、風にさらわれるように消えて、わずかないらだちだけが残る。ーー」こんな文章を目にすると、まるで巧の心情を著者が翻訳してくれているようにすら思えてくる。 とにかく、主人公とほぼ同じ息子を3人も(しかも年子で!)持つ父親として、この巧の行き場のない鬱積した思いのやるせなさは痛いほど伝わってきた。凡百の成長物語とは一線を画するとても自然な気持ちになる作品だ。 | ||||
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| 中学生の息子に勧めたつもりが、私がはまってしまいました。 早く3巻が読みたいです。 | ||||
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| こういう、登場人物を気持ちよく受け入れられる物語を読んで、こんなところに引っかかるのはへそ曲がりなんだろう。 しかしこれは、優れた登場人物の造型や情景描写を車輪の一方とするなら、もう一方には間違いなく「野球」がある作品だ。とことんリアルにする必要はないが、それでも押さえて欲しい基本はある。ましてやそれが、主人公の心理や性格にも関わってくるのなら、なおのこと。 生半可な知識があって、たまたまそこに引っかかってしまったために、作者の描く野球シーンがそのまま受け止められなかった。主人公も、彼が投げる球も、それを受ける捕手も、彼らがそれまでにやって来た野球も、イメージがぶれた。そのぶれを、喉に引っかかった小骨のように、最後まで違和感として引きずり続けてしまった。 脳裏に映像が浮かぶような的確な描写が各所にあって、脇役まで生き生きと動かしているのに、その些細なミス(断言する)のために、文中に描かれている情景をいちいち脳内で疑い、修正する作業をしてしまった。こんなに面白い作品なのに。 やはり私はへそ曲がりなんだろう。 だが、そんな細かいことを気にする方がおかしい、という話ではないと思う。テーマに直接影響するミスは、編集者がちゃんと気づいてやれよ、と口惜しい思いで指摘せずにはいられない。 少年野球に於いて、ピッチャー(巧)とキャッチャー(豪)との距離は、18.44メートルではないのだ。 | ||||
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| 物語の力もありますが、何よりキャラクターが魅力的。 季節は春で、物語は動き出している。けれど主人公の巧はその変化に気付けない。彼は誰かに何かを伝えようとはしないのです。慣れようとしない、ともいえます。 家族は少しぎくしゃくしますが、それでも誰の気持ちをもやわらかくする、弟の青波がいるから穏やかでいられる。小鳥を殺せるくらい鋭い巧の球。かわいそうだから、と枝を狙う青波。意外な目のよさとまっすぐに飛ぶ球。巧はそれだけに反応する。彼にとって大事なことは野球をすることで、それ以外のことにはほとんど意味がない。それは傲慢なほどに、潔かったです。 豊かで確かな文章で、描かれるのは天才少年です。軽いものじゃなくて、選ばれてしまったくるしさもそこにはあるのが、なんだかひどく切実でした。とても力のある作品です。 | ||||
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| 2時間半で一気に読みきり、読んだあと相方に「なかなか良かったよコレ」と言ったまではいいけど、「どこが良かったの?」と聞かれてうまく説明出来なかった。何故だろう。学生時代にスポーツをしなかった都会育ちの相方とは育った環境が違うので微妙なニュアンスを共有できないと思ったのか、そもそも微妙なニュアンス以前に物語の何が良かったのかを把握できていなかったのか。文庫の帯の「こんな傑作を読んでこなかったのかと猛烈に反省」が無ければ素直な感想(「野球したくなるね」とか「子供の時ってこーいう事考えとったかもしれんけど忘れちゃうもんかな」とか)が言えたかもしれないけど、妙に硬い話を言おうとして挫折しちゃったんだな。 イメージとしては、広島カープの前田。いや彼の性格がどーとかじゃなくて。「野球は好きじゃない、打つのが好きだ」みたいなコメントをしていた気がするんだけど、そんな感じ。ボクの野球の楽しみ方は「観客型」だなぁとも思った、これは余談。子育てって難しい。相手が年上だろうが年下だろうが公私問わずに「嫌いになったヒトとは絶対接触したくない」と思って実行している今のボクでは、子育ては本当に難しいだろうなぁって思った。自己嫌悪ー。 うーん、言いたい事はこーいう事とは違うんだけど、うまく外に出せないなー。刺激を受けたし、おもしろかったですよ。 | ||||
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| 男の子を持つ親なら、ぜひ読んでおきたい本ですね。 大人の言葉を寄せ付けない時期の彼らの気持ちを、 少しでも理解するためにも、とても良いです。 もちろん、シンプルに小説としても楽しめる作品で、大好きです。 早く、前作文庫化を望みます。 | ||||
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| 少年時代に誰もが抱く大人社会への矛盾と抵抗。それ少年の視点で、立場で描いている文句なしの秀作です。でも、それでけではありません。本書のテーマは‘距離感’だと思います。 バッテリーを組む2人が、多くの人と関わりながら、お互いの距離感を手加減なしには図ろうとします。探りあいなし、手加減なし、逃げることなしの人間関係が、そこには描かれています。彼らの間にあるのは、‘渇望’に似た何かだと思いました。そして、それらの過程を通して、自分自身のことを発見し理解していく。つまり、自分自身との距離をつきつめていく彼ら。それを成長というのだと思います。 彼らが、マウンド上での18,44mという2人の物理的な距離の間に、何を見出していくのか。それは読んだ人によって異なるものかもしれません。 | ||||
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| 文庫で1、2巻を読んだら、どうしても続きが読みたくなってしまい、児童文学のコーナーに行って単行本の3、4、5を買いました。行間は広いし、仮名はふってるし、さすが小学生でも読めるようにしてあり、大人が読むにはちょっと恥ずかしい。でもでも、文庫になるまで待ってられなかったのです。そして5巻も読み終えてしまったのがつらい。 もっとずっと読んでいたかった。早く続きを読みたい~~。でも終わっちゃうのはいやだ~~~!!! | ||||
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