わたしは「みんな」を信じない、だからあんたと一緒にいる―。

1年2組の男子生徒が全員、姿を消した。

生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。

ちぎれそうな身体だって、おれの走りをするんだ。

中学校にはいろいろな生徒がいる。

少年は、ひとりぼっちだった。名前はきよし。

長距離走者として将来を嘱望された高校一年生の碧李は、家庭の事情から陸上部を退部しようとする。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

村内先生は中学の臨時講師。言葉がつっかえて、うまくしゃべれない。

あの日、あんなことをしなければ…。心ならずも親友を裏切ってしまった中学生さくら。

夏休みに七日間戦争を戦った東中1年2組。メンバーはまだまだくすぶってはいられない。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

東部第一高校陸上部で五千メートルを走る加納碧李は、清都高校のランナー・三堂貢から挑発の言葉を投げかけられる。

「ぼくらの七日間戦争」を戦った英治と相原たちは、遊びに行った山で、泥棒たちのアジトを発見する!「七福神」と名のる七人の泥棒は、アジトに盗んだ品をかくし、催眠商法をつかって老人に高く売りつけていた!ぼくらは盗品をうばい返し、貧しい人にバラまく計画を立てる。

五千メートルのレースで貢に敗れた碧李。その時、碧李の胸には勝ちたいという新たな衝動が込み上げる。

僕たちは「その日」に向かって生きてきた―。昨日までの、そして、明日からも続くはずの毎日を不意に断ち切る家族の死。

中1の奈緒がピアノを教わっている絹子先生の元に、フランスからサティのおじさんがやってきた。

幼い頃に母親を亡くし、父とも海外赴任を機に別れ、継母を選んだ優子。

巨額の遺産を相続した若い独身女性の家に侵入してみると、なぜかどの部屋のなかも鏡だらけ。

箱根駅伝を走りたい―そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。

昭和三十七年、ヤスさんは生涯最高の喜びに包まれていた。

亜紗は茨城県立砂浦第三高校の二年生。顧問の綿引先生のもと、天文部で活動している。

小間物問屋「遠野屋」の若おかみ・おりんの溺死体が見つかった。

婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。 その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。

５２ヘルツのクジラとは、他のクジラが聞き取れない高い周波数で鳴く世界で一頭だけのクジラ。何も届かない、何も届けられない。

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。

恩人の命令は、思いがけないものだった。 不当な理由で職場を解雇され、腹いせに罪を犯して逮捕された玲斗。

さゆきは中学1年生。近所に住むいとこの真ちゃんが、小さい頃から大好きだった。

昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上とコンビを組むことに。

9年前、家族を事故で失った環は、大学を中退し孤独な日々を送っていた。

真夜中の屋根のぼりは、陽子・リン姉弟のとっておきの秘密の遊びだった。不登校の陽子と誰にでも優しいリン。

おいちは十六歳。江戸深川の菖蒲長屋で、医者である父の仕事を手伝っている。

東京でピアニストとして活躍していた柏木ユリが音楽教師として長崎にある中五島中学校へ赴任してきた。

宇宙基地に連れてこられたミノルとハルコは、奇妙な”電波幽霊”の正体を突き止めるため、基地隊員のキダ、特殊ロボットのプーボとともに広大な宇宙空間へと旅立った。

塚原マチは本好きで気弱な中学一年生。ある日、図書館で本をめくっていると一枚の便せんが落ちた。

胸を匕首で刺された骸が発見された。

犬の最期を看取る「老犬ホーム」で働くことになった智美。

ホテルで行きずりの女を殺してしまった吉行は、車で逃げる雨の山中で不思議な少年と幼女に出会う。

ニヒルな同心木暮信次郎。元刺客の商人遠野屋清之介。

村が水害にあい、練習もままならない蜷谷高校・通称ニナ高の野球部。剛速球投手コーキも、日々その素質をくすぶらせていた。

江戸の町で女が次々と殺された。

４７歳で若き官房長官となり、総理への階段を駆け上がる男は、周囲を魅了する輝きを放っていた。

毎日が黄金に輝いていた12歳の夏、少年は川辺の流木に奇妙な印を残して忽然と姿を消した。

悪事を働いた3人が逃げ込んだ古い家。そこはかつて悩み相談を請け負っていた雑貨店だった。

このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。

才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。

妖艶な美貌と大胆なふるまいで暗黒街の女王として君臨する「黒蜥蜴」。

「私は、“永遠”という響きにめっぽう弱い子供だった。」誕生日会をめぐる小さな事件。

放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。

おなかがすいたら料理をつくり、あとかたづけに、へやのそうじ、退屈すれば話し相手に。

甲子園に憧れていた。予選を勝ち進んだ。

悪夢を見た夜に必ず近所で起きる通り魔事件。

写真家志望の大学生・相羽慎吾。卒業制作間近、彼女の夏美と出かけた山里で、古びたよろず屋「たけ屋」を見付ける。

本屋大賞ノミネート作家、瀬尾まいこのデビュー直後から3年半の日常をつづるほのぼのエッセイ。

定年退職をむかえた元・小学校の先生が、子どもたちとの日々を小さな謎をひそませながら、奥さんに語ります。

羊飼いの少年サンチャゴは、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出た。