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バビロン 3 ―終―
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バビロン 3 ―終―の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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米大統領を主人公として話が進むのですが、正直なところ正崎の話が読みたかったので少し残念。 物語としては、延々と机上の空論を続けた挙句、ああまたこのパターンねという締め方でがっかりしました。 小説として大して面白くなかったです。 また、自殺法から、より物語の核心に迫る善と悪について話が進むのですが、 その議論に説得力がなく、この物語における現時点での善と悪の定義に首をかしげてしまう。 大統領を自殺させた理由について曲世が語る内容も、はぁ?って感じです。 なんというかこれまでの作品と比べて全体的に登場人物の言動に対する違和感を強く感じました。 次巻以降でそれらをひっくり返してくれれば良いのですが、このままいくのであれば、個人的には残念です。 野崎まどさんは好きな作家なのでこのシリーズも読み続けはしますが、この巻が底だと信じたい。 | ||||
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本作は「バビロン」シリーズ3巻、最後の「どんでん返し」に定評のある野﨑まど氏の小説になる。 前巻までの捜査劇から一転し、米大統領を通して舞台を「世界」に移しての本作だが、読者を牽引する力に欠け、粗が目につく作品となっているように感じられた。 世界という舞台に移行したために、主人公や敵役の行動について動機を問うことができなくなった。曲世愛という人物を形容するのに「ヴィラン」や「ファム・ファタール」という言葉が用いられているが、とにかく人知を超えて大変な敵なんだ、という定義づけを超えるものはなく、キャラクターは深化していない。 他の部分で進展があったかといえば、物語の根幹、「自殺」「善悪」の定義づけくらいだろうが、この問いに今作の主人公(米大統領)が答えを出す過程が必然性に薄く乱雑にすぎ、「バビロン」シリーズが問う「善悪」のかたちの説得力を失わせてしまっている。 最後の結末も特段驚くべきものではなく、最後の「どんでん返し」で読者を突き動かす作者の得意技に疑問符が投げかけることとなった。「非論理的な事象」が非論理的に何かを行う描写を読んでいても、読んでいる自分の心を刺激するものは何もなかった。 最近、筆者は「世界」単位での物語の描写を多くしてきているが、今のところ、キャラクターの「動機」の描写が薄くなってしまう負の効果の方が強いように思われる。ダイナミックな「世界」の動きと、計算された「どんでん返し」、魅力的なキャラクター、『野﨑まどここにあり!』という小説を次に期待したい。 | ||||
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今までは日本が舞台でしたが、3巻はアメリカが舞台になっています。 登場人物もアメリカサイドがメインになり、主人公正崎の出番も減少。 良くも悪くも、今までと雰囲気が異なっています。 ラストはいよいよ…な展開になります。 | ||||
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内容の八割方が大統領執務室でのやりとりで、半ば読み進めるのが苦痛で後半まで流し読みしました ぶっちゃけ問題無かったです 内容があるようで深い意味は特に無い ただラストシーン演出の為の情報箇条書きというか・・・ knowを書いた野崎はどこにいったんでしょうか? 私は前巻から批判的なことばかりレビューしていますが、それは読前の期待感との落差から生じています タイトルからこれで完結だと思っていましたが、最後の〜つづく〜を読み呆気にとられました このシリーズ売れているんですかね?(終と題して続けるという叙述トリックかもしてませんが) 作者の才能はずば抜けていると思いますが、このシリーズには毎回がっかりさせられています 恐らくテーマと作者のテーマが一致していないのではないでしょうか? 担当の三木編集も自演星五つけるのやめましょう あとこのシリーズも終わらせましょう | ||||
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まず、第二巻の暗黒的なカタルシスが個人的には凄い好みで、この三巻はとても楽しみだった。 正解するカドが、なんかこううまくいかなくて、世間的な評価が微妙な感じでも、その感情は薄れなかった。 で、読んだのだが……、まずこの巻は主人公が交代している。俺はあくまでバビロンは正崎善と曲世愛の物語だと思っているので、巻の大半が別の主人公の視点となるとかなりテイストが変わってしまったという感はある。 ともあれ今巻の主人公アレックスの人物像も嫌いではないのだが、ただなんかこうスケール感がちょっとうまく行ってないような……。 前巻から齋開化の自殺法関連は、曲世愛と比べて映えないと思っていたのだが、都市法として自殺法が世界各都市で制定されたとか言われても、それは安楽死の延長線上のようなものなので、そこまで事態の緊迫はない。いや、異常事態なのだが、やっぱり曲世がどう動くかわからない緊張感が全体に張り巡らせられていた方が、読んでいて面白い。いくら曲世が魔法のような力を持っているとは言っても、それで世界の法律を変えていくとなると荒唐無稽な感が強くなってしまうし、やはり曲世はサイコパスな殺人鬼としての切れ味を二巻のように魅せつけてくれた方が映えると思う。自殺法があくまで中心、って感じになっちゃうと法制定の為の政治劇みたいな感じになっちゃって、しかも展開がかなり静的。 G7のサミットで善悪について語るというのは、やはりTPOを鑑みても場にそぐわない感じが強かった。善悪というのは個人が哲学として考えるというのならいいだろうが、政治的に考えるものじゃないだろうと感じてしまう。 物語の進行という意味では、この物語内での『善』と『悪』という言葉が定義されたのは確かに進んだのだけれど、そこに至るのがアメリカの大統領である意味は果たしてあったのか。ある真理に辿り着いても結局曲世に殺されてリセットがかかるなら徒労の感が強い。 自殺法は世界全体に適用され得る安楽死の延長線――だが、曲世の能力と比すると生温過ぎる。 曲世の能力はもはや超能力じみた相手を終わらせる能力――しかしそれは個人の異能であり世界に適用できるものではない。 この二つが上手く噛み合っていないので、世界のスケール感の調整がうまくいっていないように感じる。 サイコパスな殺人鬼の特性がうまく映えるのはある程度クローズな領域だと思うので、あくまで舞台は日本、主人公は正崎のままでやってた方がよかったんじゃないだろうか。 バビロンもこの三巻のラストでいよいよ世界規模みたいな展開になってきた訳だが、曲世愛の過去みたいなのは二巻で、この三巻では自殺法が世界展開するような話をやっていて、この先一体何の話をやるのだろう、という感じもする。話のスケールが広がり過ぎてしまったために収拾が難しくなってきていると思うのだが。これから正崎と曲世の関係性の決着をつけたところで、それだけでちゃんと物語のオチがつくのだろうか? あと、自殺はあくまで個人的な問題に紐づくものだから、感覚的にはアメリカの誰かさんが死んだところで「じゃあ自分も」とはならない気もする。 ・正崎が主人公じゃない ・G7のサミットで善悪という抽象的話題をテーマとする ・自殺法のスケールと曲世愛の殺人の異様さがそれぞれ噛み合ってない気がする 個人的にはしっくりこない巻だった。野崎まどは単巻で密度高めで話をまとめた方が面白いのではないか? と思い始めている。 曲世は沢山終わりが見たいというが、自身の能力は強力な強制力を持つ洗脳能力なのに、世界に対してはあくまで個人個人に自殺の権利を与えるに過ぎない自殺法でいいのか? 安楽死の延長線上に過ぎない自殺法の制定は彼女の理想の世界に繋がっているのか? ここら辺が違和感で、彼女が齋開化とずっと行動を共にしている理由もよくわからない。 自殺法に関しても、『なるほど、こんな風に変化した社会を見せたかったのだな』と次巻以降で納得できるといいなと思ってはいるが……。 ともあれいかにも終わりそうなタイトルなのに終わらなかったから次巻にほどほどに期待。 | ||||
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このシリーズ第三巻をご覧になっているということは、二巻まで読まれた方だと思います。もう何も言うことはありません。どうぞそのまま購入し、またあの女と再会してくださいませ。 | ||||
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今までの作品群に比べてちょっとパンチが弱い感じもありますが、その分キャラ立てを丁寧にやってくれているのでチャラです バビロン、よいです | ||||
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自殺は善か? 悪か? このシリーズのテーマである問答であり、『バビロン2 ―死―』でもそれを中心に物語がありました。 各々の人物が自殺に対する見解を述べ、その善悪について議論を交わす…… でもそれは間違っていました。前提に不備があったのです。 今作の主人公とも言えるアレックスを含む全員が、そして恐らく読者までもが、それを無視して自殺の善悪について考えていました。自殺は善か? 悪か? そんなことより、もっと先に決めるべきものがあったのです。今までルールも決めずに試合をしていたようなものでした。誰も確たる正解を出せずにいたわけです。 今回、野崎まどは紀元前何百年という時代から人類を悩ませ続けてきた問答に、一つの『答え』を示しました。 『2』ですら世界で一番面白い映画の『内容』についてはほとんど触れなかったし、knowでも人間の『その後』が『どう』なるか明言しなかったのに。 野崎まどは深化しています。そしてまだ変身を残しています。 延期に次ぐ延期で上がったハードルが粉微塵になる出来でした。星五つ以外あり得ない。 | ||||
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