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スギハラ・ダラー
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スギハラ・ダラーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 1~20 1/3ページ
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自分のようなBBAが読むには勿体ない。お若い方読んでください。 ヘタな新聞やテレビを見るより、この本を読んだ方が、今の国際情勢が見えてくるのでは?小麦、為替、金融先物取引、戦争、そういった何やかやが繋がって見えてくる。一気に読めた。 世界的な出来事が積み重なって、繋がっての「今」である事を、理論ではなく小説として、生き生きと書いてくださっているのが有難い。 ポーランド、リトアニアの出来事が、(恐縮ながら)朝鮮半島で生まれ育った血縁者が「南下する最後の貨車」に転げ込み、殺されかけながら引き揚げた事と重なる。ティモシー・スナイダーの「ブラッドランド」読むのがキツければ、コレでいいと思った。 ちなみに、主人公を始めとした登場人物に教養、素養、胆力ありすぎて…。 そんな方々と一生会える機会は無いんで…いるんですか、いたんですか。 少なくとも著者はそうなんでしょうね。興味深い | ||||
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この「スギハラ」は杉原千畝のこと。リトアニアの日本領事館に勤務した外交官で、外務省の訓令に反し命のビザを発給したことで外務省を追われた。彼の名誉が回復されたのは1991年鈴木宗男外務政務次官の政治的イニシアティブによってであった。鈴木が小渕総理に伴いシカゴに訪問した際、マーカンタイル取引所名誉会長レオ・メラメドが「私はセンポ・スギハラによって命を救われた」と杉原千畝が発行したビザを示したという。このメラメドはこの小説の重要な登場人物のモデルになっている。 杉原千畝は単なるヒューマニズムによって逃亡ユダヤ人に対してビザを発行したのではない。これによって、ポーランドのインテリジェンスからドイツとソ連邦の重要な機密情報を得ていた。彼は独ソ不可侵条約の情報も得、本国に送達していた。残念ながらその情報は独ソの対立軸を望む陸軍によって無視され、陸軍中将大島浩駐独大使の情報の方が取られ、三国同盟、国際連盟脱退、対英米戦争と歴史は進んでしまったわけだが。 ポーランドのユダヤ人たちの「出ポーランド記」。南のオーストリア、ハンガリーを目指す者が多かったらしいが、ごく高度なインテリジェンスを得たものは北のリトアニア国境の街ヴィリュニスを目指した。スターリンがリトアニアの歓心を得るためこの街をリトアニアに与えるという情報があったからだ。その刹那に杉原はできる限りのビザを発行した。スターリンがバルト三国を併合するのは時間の問題だったからだ。 この物語は戦前戦中戦後の複雑な中東欧や東アジアの神戸や上海、9.11テロと株価、21世紀の中東シリアと北朝鮮、それを見つめるユダヤ国家イスラエルのインテリジェンスと時間と地域を駆け巡って描かれる。国民国家を所与のものとして認識する現代日本人にはなかなか実感のしづらい世界だが、これがインテリジェンス小説というものだろう。前作の「ウルトラ・ダラー」をさらに上回る出来栄えと思う。スティーブンとマイケルが活躍する物語はいくらでも読みたい。 | ||||
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かつて、リトアニア・カウナスの千畝博物館にも脚を運んだことがあったので、当時の話や描写が克明に頭の中でイメージできました。 ただ、最後の物語の締め方が、自分には「なぜそのような締め方をするのか」と分からないまま終わってしまったので、自分にはこの作品の本当の良さは理解できていないのかもしれません。 | ||||
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諜報物大好きなので、大変興味深く読ませていただきました。できれば上下巻にしてストーリーの進行をもう少し肉厚にしてほしいと感じました | ||||
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読み出し、ふと、フレデリック フォーサイスを想った。 東南アジアの端で安閑と過ごしていると、知ることのない近代史を見せつけてくれる。 これを小説とみると、人物描写が物足りないだろう。 でも、歴史は人の動き。動きを捉えると、繋がってるんだよ、と教えてくれる。これくらいのテンポが小気味よい。 杉原千畝を主人公にした映画があれば面白いのに。ポーランドかフランスで作らないかしら!? 日本語版より、有れば英語版で読んでみたい。 小説仕立の情報書として、おすすめします。 | ||||
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U.S. Bureau of Economic Analysis のWebページで、2021年第3四半期のGross Domestic Products [Billions of dollars] に占める輸入額とInternational Transaction Account Data [Millions of dollars]における資本収支黒字額を検索しようとしていた矢先に、ホーム画面で奇天烈な記事が目に飛び込んできた。2022年1月13日午前7時付けのNEWS ポストセブン紙に寄稿された『2022年の中国情勢「草の根で中国人と付き合うことで習近平独裁に痛打も」』に手嶋の氏名が掲載されていたので、Bureau of Economic Analysis を一瞥した後、最寄りの丸善店舗に電話をかけ、一度立ち読みに行く事にした。 というのも、冷戦期のCIAばりの秘密工作―ワイナーの代表的著書たる「CIA秘録」において酷評している通りに、諜報活動の領分を逸脱する為、本業が疎かになり、副業以下の領分である King Making も現地の社会構造的反動性によって失敗している―によって、香港の民主派運動にすら勝利して見せた共産党レジームを転覆させる事に希望を抱くという内容の記事に動揺させられた為である。近年の日本民主主義の急激な硬直化を鑑みても尚、フランシスコ教皇までも秘密工作者と推定するこの記事の荒唐無稽ぶりに驚かされた。共著者の谷口智彦と佐藤優には自民党政治に仕えた経歴があり、元NHK記者の手嶋も右派寄りのインテリジェンス決定論者である事からも推察できる通りに、マスメディア向けの主張展開によく見かける悲観的現実主義者が書いた記事である。悲観的リアリストといえども、資本主義世界経済の拡大を鑑みて、経済学的パワーの比較優位を認める者もいるのだが、少なくとも谷口以外の2名は諜報決定論に固執していると言えよう。兎も角、強力な皇帝―共産党も大差ない―が指導し続けてきた中華帝国を政権転覆の対象とする政治的冒険主義には、開いた口が塞がらなかった。第一、14憶の経済成長―工業産出高・貿易総額・小売市場規模においても、為替換算GDPから世界商業及び金融の主導権までに比較優位を持つ米国の特権的位置に近づきつつある―を享受している中国人が経済的繁栄を担保する共産党政治を全面否定するはずがない。統治機構の刷新に伴う混乱に乗じて利益獲得を目論む火事場泥棒の夢想を読まされる身にもなって欲しかった。 故に、丸善に足を運んで、興味本位で手嶋の小説2冊を立ち読みしてきた。その内の一冊である「ウルトラ・ダラー」はまだ、北朝鮮の外貨調達政策の報道もあって、辛うじて理解可能な範疇―贋札流通によるドル紙幣価値の下落という計画も極めて即効性が薄く、気が遠くなる程の忍耐を必要とする世界政策上の小事ではあるが―にあった。 それはどうでも良い。最大の問題は、ユダヤ陰謀論混じりで、市場経済機能モデルを悉く超越する飛躍性に満ちた本作「スギハラ・ダラー」である。ストーリーの概要は、杉原千畝のビザによって命を拾われたユダヤ人-後述するように、インテリジェンス・コミュニティにおける黒魔術師なのだろうか。経済学的無知といい、大概にして欲しい-が金融投資・投機・資産家を組織し、各国金融市場から経済危機の趨勢に関与しているという愚癡な与太話となっている。前作もそうだが、インテリジェンスにまつわる蘊蓄の豊富さばかりが先行しているこの諜報決定論者は、金融市場自体の規模・極めて潤沢な投資資産・各国通貨資産及び債券流動性・集団や個人を選別しない多様な投資主体・連邦準備銀行の貨幣流通政策がもたらす影響力といった構造的慣性を悉く無視あるいは軽視している。とりわけ “妄想” の根幹を成すユダヤ人組織なぞ、各々の利害関心に基づいた上で、世界の貨幣流動性に関与している各国財務部門・中央銀行・市中銀行・機関投資家・個人投資家の意思の統一に成功しているという設定はあまりにも荒唐無稽であった。質の悪い事に、手嶋の "思想” に史実や歴史上の人物を織り込んでおり、非現実的な空想に現実味を帯びさせようとする浅慮が見え透いている。国粋主義を燻る事で定評のある百田尚樹ばりのユダヤ‐日本人間の友情物語―史実に基づかない手嶋の妄想でしかない―の項にも失笑が絶えなかったし、その低俗さによる薄ら寒さに苦しめられた。そして、最大のお笑い話は、バラク・オバマ暗殺-本書出版から11年経って、無事御年60歳を迎えた-と中国の門戸解放-輸入品市場なのか金融市場なのかは不明。少なくとも、2020年の中国の対外直接投資純流入額に関しては約1800憶ドルで、米国に次ぐ額を記録している。結局、手嶋がいう市場は全く意味不明である-というノストラダムスの大予言を騙って見せている事だった。語るまでもない程に、詐欺師的な "無" 論理性が充満しており、手嶋の大予言は最も読むのが苦痛な箇所でもある。 感想としては、数学以前に経済史学もまともに読破できない陰謀論者の書き物としか考えられない程、酷い空想金融読本―しかも、諜報決定論に満ち溢れている―であった。情勢遅れの悲観的リアリストの主張ならまだしも、その経済学的無知にも関わらず市場機能を騙り、近視眼的思考に満ちた諜報決定的な陰謀論者が跋扈するまでに、日本の言論界は凋落してしまったのだろうか。 | ||||
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旧版の単行本『スギハラ・ダラー』の帯に「これらの事実がこの小説を生んだ」と記された五つの事実が記されている。「①金融恐慌とテロを繋ぐ悪魔の連立方程式が存在する。②近未来を確実に言い当てる錬金術が、金融界に実在する。③世界の異変を傍受する『エシュロン』が機能していない。④杉原千畝は凄腕のインテリジェンス・オフィサーだった。⑤グローバリゼーションの起点はスギハラと神戸だった」……。 ナチス・ドイツの圧力に屈せずに離任の最後のときまでユダヤ人に命のビザを発行し続けた慈愛の人、チウネ・スギハラ。本書はそんな伝説とは一線を画す、戦前日本屈指の情報士官としての杉原千畝の側面に光を当て、二人の金融・先物取引の大物の半生を追う。 ・ヒットラーとスターリンの歯牙にかけられたポーランドの古都クラコフからの脱出に成功したユダヤ少年アンドレイ・フリスクと、彼が神戸で邂逅した孤児の松山雷児。同じくクラコフから逃れた「亜麻色の髪の美少女」ソフィー。時代に翻弄されても覚悟を決めて生きてゆく男二人は神戸からアメリカ、上海へと渡り、運命を切り開き始める。 ・「ジャンクフードを三食食べて暮らす未開」なアメリカ人と「漆にかぶれて股間のボールが二倍に膨れた」イギリス人(p161)。マイケルとスティーブンの秘匿電話でのやり取りは絶妙だが、小麦相場のちょっとした値動きから、シリアと北朝鮮、さらにはビルマの不穏な核取引を見つけ出すとは、英米の諜報能力の凄さには脱帽しかない(第七章)。そして「敵」の秘密会合場所、セイロン島へ乗り込んだスティーブンは、思いもかけない人物をそこに見出す。 ・トア・ロードの写真館、老舗のベーカリーに銭湯、そして神戸新聞。地元民としてはこれらのキーワードがうれしい限り。 ・「この世の中は不条理や」「俺に金さえあれば〇〇ーを救えたはずや。……」(p338)。ああ、人の行動原理は本当に尊い。 ・「崇高な民主主義の理念を圧政で虐げられている人々に押し広げてゆく」(p343)かつて強烈な国際的非難を浴びたネオコンだが、この思想は永遠のものだろうし、いまこそ実行に移すべきものだ。 非情。三人の少年少女の旅路の結末を一言で表せばこうなる。そしてこれが運命の本質であり、希望への細い道でもある。 「第九章 ブナの森のモーゼ」そして最終章「第十章 ソフィー・リング」は、アンドレイと雷児の生涯を吹き飛ばすほどの力をもって物語を締めくくってくれる。巻末の佐藤優さんの解説(「事後預言の手法」に騙されない!)と併せて、ワールド・インテリジェンスの世界を存分にに楽しめた。 やはり、手嶋龍一さんはすごい。一級の作品はこうあるべし。 | ||||
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インテリジェンスの素材はそろっているけど、肝心な小説として平凡でストーリーが全く生きていない。 著者の知識があるのは認めるが、それをとにかく詰め込みたいのか余計な広がりだけで人物にも、出来事にもフォーカスされていなくてぼやけている。 文体も読みにくい。 もっと軸になる出来事の周辺で展開されたら、面白くなっただろうに残念。 | ||||
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少し時間をあけ電子版で読み直しました。余計面白く読まさせていただきました | ||||
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GOOD | ||||
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先ほど、鳴かずのカッコウ のレビューを取り留めもなく3時間使って書いてしまったが、ウルトラダラーとスギハラダラーを先だって読んだ。 そして、こちらのレビューを見ると芳しくない評価が並ぶ。 僕としては、レオ・メラメドなる人物がアンドレイのモデルだということがわかってよかった。(WIKIの日本語がないのが残念。) 実際、読者はスパイのプロや政治経済のプロは少なく、説明的なのは仕方ない。 一方で、架空の人物を作って、真実を語らせるこの方式は手嶋龍一のスタイルとしていいのではないかと思う。 ウルトラダラー、スギハラダラー、鳴かずのカッコウ、の舞台はいずれもユダヤの要所なのだろう。 神戸はマルコポーロ事件でホロコーストの否定を行った号の雑誌が阪神大震災にかき消されたのでも有名だ。 そうやって見ると、ユダヤ教や世界の支配構造も含めて違う見え方もしてくる。 ポーランドのユダヤの情報組織が、なぜ少女を選抜して生かしたのか? 戦時中の日本からの行き先がなぜ、上海や香港だったのか? これは、ちょろっと書かれている、サッスーン家などのイギリス系ユダヤの兼ね合いだろう。 そして、ユダヤだけでなく華僑のネットワークも重なっている。 言い換えれば、ユダヤや関連権力の金と権力の再編成とも言える。 救いに来た杉原千畝の最初の妻も白系ロシアのユダヤ人だと本書か関連書のどこかに書いてあるし、ロスチャイルドの本を読めば既に欧州各国はロスチャイルドやその他のユダヤ資本がそれなり以上の金と権力を握っていたと書いてある。 そして、第二次世界大戦の中で、スイス銀行にナチスを含む多くの個人や組織の金が流れていた。 ホロコーストは、凄く嫌な言い方をすれば、葡萄酒を作るための葡萄の間引きみたいなものだろうか? 秘密組織に、他所の民族や人種まで動かして、金と知恵を持ったユダヤ人を選抜して他の地域に移植し、より洗練されたものにする。 そして、カネを稼がせて、ソ連地域に残ったユダヤ人の救出につかわせる。 苦難の行軍とか、どこかの国も大好きだが、試練を選民思想に使う不思議。 Chosen Peopleを翻訳にかけると選民思想と出てくるが、本当に不思議である。 日本人に技術を開発させて、金を稼がせて、南北朝鮮や中国に人道支援などに費やさせるのも、相似である。 また、初めて読んだ時には見落とした、オバマ暗殺を回避させる警告の金融市場の揺さぶりというシグナル。 一見、荒唐無稽だが、先日発売されたオバマの回顧録のタイトルは、約束の地 = A Promised Land というユダヤバリバリの言葉である。 オバマを選んだ、トランプの言うディープステートはユダヤ権力を含んでいるのだろう。 それにしても、最後の生前葬は少しよくできた話で、カネも暇もあるなら、会いに行けばいいのに、なぜそれをしないのだろうか? それもまた人間の不器用さなのだろうか? 鳴かずのカッコウにはこの業界に引退はないと書いているので、なんちゃっての生前葬の後、形を変えて生きているのだろうか? 2021年2月27日の午後15時半。 目の前では、浦和レッズとFC東京の試合が放送されている喫茶店。 なにせ、ルックアップもオフザボールの動きもボールの止め方も蹴り方も下手くそで、文句しか出てこない。 貴方の若い頃はもっとダメだったでしょう、とか言われそうだし、こんなものそれこそ金持ちの操るアイドル工業や政治メッセージの仕事に真面目になってんじゃないよと言われそうだが、僕も不思議な生き物になったものだ。 杉原千畝も外務省をやめてからモスクワ勤務をするなど不思議な状況になっている。 ということは、この本にも描かれない、公的記録に残っていない情報がまだあるのかもしれない。 それこそ、まさに、行間を読むインテリジェンスの仕事なのかもしれないが、基礎的な知識や動作を学んでいくとサッカーの試合も世界の展開も見え方が変わってくるものである。 スターリンの死亡を予測したのか、スターリンの側近に何かをさせたのか、朝鮮戦争はスターリンの死と共に終わった。 イスラエルの1割以上が旧ソビエト崩壊時の移民と言われるが、実はユダヤが旧ソビエト時代でも強かった可能性はある。 プリマコフもそうだったらしいが、公になっていないだけかもしれない。 各国の諜報機関はその情報がどう扱われるかまでが仕事だが、なかなか大変だなと思う。 ナチスのアイヒマンは公式にアルゼンチンからイスラエルまで引きずり出された上に、オーストリアとの関係を口にしたし、ヒトラーもオーストリア出身の上アルゼンチンに亡命したという説もある。 メルケルとヒトラーの顔はよく似ているという話もある。 Chosenのプリンス金正恩は王位の正当性を主張するにあたり、権力闘争の結果手にした権力であることが資格だと口にしていた。 そんな権力闘争ごっこの為に、日々が脅かされるのだから、庶民はたまったものではないな。 一方で、世界が波乱に満ちているからこそ、努力したものが上に上がっていける余地がある。 我々は否が応でもChosen Peopleの闘争に巻き込まれて生きていかざるを得ないのだろう。 | ||||
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流石は手嶋龍一。インテリジェンス小説として超一級の面白さ! この先も主人公の活躍に目が離せない。 | ||||
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時空を超えて紡がれるストーリーが印象的な佳作 | ||||
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個性豊かな登場人物たちが魅力的。第二次大戦前から現代に至るまでのスケールの大きなストーリーで物語に没頭しました。 | ||||
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余分な文章を詰め込んでいるせいかテンポ悪く感じます 教養を出したいのかがっかりでした。 | ||||
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「どこまでが本当の出来事か」と想像を働かせながら読めた。 当時、数少ないユダヤ人のoutletであった上海の街並みやうまくユダヤ人相手に金儲けをする上海人の様子も印象的。 ユダヤやイスラエルとの関係は無視できないということは歴史が証明している。 この点をスギハラを中心にスリリングに展開する良書。 「日本とユダヤの関係」に興味があるならばおすすめ! | ||||
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の主人公はどうでもいい蘊蓄を語ってばかりで、世界中が舞台のリアリティも必然性もない。シカゴ・マーカンタイルを兜町に、NYをロンドンに書き換えても同じ、名前を借りているだけ。「ブルータス」や『サライ』の記事のようで、小説としては最低です。 政治危機や経済危機のたびに、いつも出るユダヤの陰謀だの、フリーメイソンだの与太話をスパイ小説ばりの筋書きしにしました、というだけの読み物です。 結末も、「あ、そう」という感じの尻切れとんぼで、読後感悪し。 経済小説かと期待すると、空振りしますし、サスペンスも期待してはいけません。 | ||||
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スギハラ・ダラー。 聞きなれない言葉で作品を読んでもほとんど何を言っているのかわからない。 この言葉さえ作品最後に一回しか登場しない。 リトアニア大使であった杉原千畝が発行したゴム印の査証で生き延びた6000人のユダヤ難民が後に世界経済を塗り替える種であると言っているが、なかなか理解しがたいが小説であれば仕方ない。 一般文学通算1484作品目の感想。2015/08/16 11:50 | ||||
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手嶋さんの世界に引き込まれる素晴らしい作品!読んでいる間、ずっと私の中では静かにバックグラウンドミュージックが 聞こえていました。手嶋さんの細やかな描写は、まるで映画を観ているよう!これは名作。 | ||||
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面白い…のかもしれないけれど、「ウルトラ・ダラー」よりも推敲が足りないというか 完成度が低く感じられるのはなぜでしょう。 デビュー作よりつたなく思えます。 思い入れあるシーンをつなぎ合わせているだけで、書き込み過剰なところがあるかと思えば その過剰な描写が喚起するイメージはあまりにも薄っぺらい。 ラスト近く、登場人物の一人が「すべてを吐き出す」シーンなども圧巻の名場面になるはずだったんでしょうが… 瀬戸内寂聴の筆で描きだしてほしかった、と思ってしまいました。 筋書きは面白く、人物造型も描写はいびつだけど設定は上手だと感じました。 もう少し丁寧に仕上げてほしかったです。 | ||||
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