スギハラ・ダラー
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自分のようなBBAが読むには勿体ない。お若い方読んでください。 ヘタな新聞やテレビを見るより、この本を読んだ方が、今の国際情勢が見えてくるのでは?小麦、為替、金融先物取引、戦争、そういった何やかやが繋がって見えてくる。一気に読めた。 世界的な出来事が積み重なって、繋がっての「今」である事を、理論ではなく小説として、生き生きと書いてくださっているのが有難い。 ポーランド、リトアニアの出来事が、(恐縮ながら)朝鮮半島で生まれ育った血縁者が「南下する最後の貨車」に転げ込み、殺されかけながら引き揚げた事と重なる。ティモシー・スナイダーの「ブラッドランド」読むのがキツければ、コレでいいと思った。 ちなみに、主人公を始めとした登場人物に教養、素養、胆力ありすぎて…。 そんな方々と一生会える機会は無いんで…いるんですか、いたんですか。 少なくとも著者はそうなんでしょうね。興味深い | ||||
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この「スギハラ」は杉原千畝のこと。リトアニアの日本領事館に勤務した外交官で、外務省の訓令に反し命のビザを発給したことで外務省を追われた。彼の名誉が回復されたのは1991年鈴木宗男外務政務次官の政治的イニシアティブによってであった。鈴木が小渕総理に伴いシカゴに訪問した際、マーカンタイル取引所名誉会長レオ・メラメドが「私はセンポ・スギハラによって命を救われた」と杉原千畝が発行したビザを示したという。このメラメドはこの小説の重要な登場人物のモデルになっている。 杉原千畝は単なるヒューマニズムによって逃亡ユダヤ人に対してビザを発行したのではない。これによって、ポーランドのインテリジェンスからドイツとソ連邦の重要な機密情報を得ていた。彼は独ソ不可侵条約の情報も得、本国に送達していた。残念ながらその情報は独ソの対立軸を望む陸軍によって無視され、陸軍中将大島浩駐独大使の情報の方が取られ、三国同盟、国際連盟脱退、対英米戦争と歴史は進んでしまったわけだが。 ポーランドのユダヤ人たちの「出ポーランド記」。南のオーストリア、ハンガリーを目指す者が多かったらしいが、ごく高度なインテリジェンスを得たものは北のリトアニア国境の街ヴィリュニスを目指した。スターリンがリトアニアの歓心を得るためこの街をリトアニアに与えるという情報があったからだ。その刹那に杉原はできる限りのビザを発行した。スターリンがバルト三国を併合するのは時間の問題だったからだ。 この物語は戦前戦中戦後の複雑な中東欧や東アジアの神戸や上海、9.11テロと株価、21世紀の中東シリアと北朝鮮、それを見つめるユダヤ国家イスラエルのインテリジェンスと時間と地域を駆け巡って描かれる。国民国家を所与のものとして認識する現代日本人にはなかなか実感のしづらい世界だが、これがインテリジェンス小説というものだろう。前作の「ウルトラ・ダラー」をさらに上回る出来栄えと思う。スティーブンとマイケルが活躍する物語はいくらでも読みたい。 | ||||
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かつて、リトアニア・カウナスの千畝博物館にも脚を運んだことがあったので、当時の話や描写が克明に頭の中でイメージできました。 ただ、最後の物語の締め方が、自分には「なぜそのような締め方をするのか」と分からないまま終わってしまったので、自分にはこの作品の本当の良さは理解できていないのかもしれません。 | ||||
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諜報物大好きなので、大変興味深く読ませていただきました。できれば上下巻にしてストーリーの進行をもう少し肉厚にしてほしいと感じました | ||||
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読み出し、ふと、フレデリック フォーサイスを想った。 東南アジアの端で安閑と過ごしていると、知ることのない近代史を見せつけてくれる。 これを小説とみると、人物描写が物足りないだろう。 でも、歴史は人の動き。動きを捉えると、繋がってるんだよ、と教えてくれる。これくらいのテンポが小気味よい。 杉原千畝を主人公にした映画があれば面白いのに。ポーランドかフランスで作らないかしら!? 日本語版より、有れば英語版で読んでみたい。 小説仕立の情報書として、おすすめします。 | ||||
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