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スギハラ・ダラーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.84pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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U.S. Bureau of Economic Analysis のWebページで、2021年第3四半期のGross Domestic Products [Billions of dollars] に占める輸入額とInternational Transaction Account Data [Millions of dollars]における資本収支黒字額を検索しようとしていた矢先に、ホーム画面で奇天烈な記事が目に飛び込んできた。2022年1月13日午前7時付けのNEWS ポストセブン紙に寄稿された『2022年の中国情勢「草の根で中国人と付き合うことで習近平独裁に痛打も」』に手嶋の氏名が掲載されていたので、Bureau of Economic Analysis を一瞥した後、最寄りの丸善店舗に電話をかけ、一度立ち読みに行く事にした。 というのも、冷戦期のCIAばりの秘密工作―ワイナーの代表的著書たる「CIA秘録」において酷評している通りに、諜報活動の領分を逸脱する為、本業が疎かになり、副業以下の領分である King Making も現地の社会構造的反動性によって失敗している―によって、香港の民主派運動にすら勝利して見せた共産党レジームを転覆させる事に希望を抱くという内容の記事に動揺させられた為である。近年の日本民主主義の急激な硬直化を鑑みても尚、フランシスコ教皇までも秘密工作者と推定するこの記事の荒唐無稽ぶりに驚かされた。共著者の谷口智彦と佐藤優には自民党政治に仕えた経歴があり、元NHK記者の手嶋も右派寄りのインテリジェンス決定論者である事からも推察できる通りに、マスメディア向けの主張展開によく見かける悲観的現実主義者が書いた記事である。悲観的リアリストといえども、資本主義世界経済の拡大を鑑みて、経済学的パワーの比較優位を認める者もいるのだが、少なくとも谷口以外の2名は諜報決定論に固執していると言えよう。兎も角、強力な皇帝―共産党も大差ない―が指導し続けてきた中華帝国を政権転覆の対象とする政治的冒険主義には、開いた口が塞がらなかった。第一、14憶の経済成長―工業産出高・貿易総額・小売市場規模においても、為替換算GDPから世界商業及び金融の主導権までに比較優位を持つ米国の特権的位置に近づきつつある―を享受している中国人が経済的繁栄を担保する共産党政治を全面否定するはずがない。統治機構の刷新に伴う混乱に乗じて利益獲得を目論む火事場泥棒の夢想を読まされる身にもなって欲しかった。 故に、丸善に足を運んで、興味本位で手嶋の小説2冊を立ち読みしてきた。その内の一冊である「ウルトラ・ダラー」はまだ、北朝鮮の外貨調達政策の報道もあって、辛うじて理解可能な範疇―贋札流通によるドル紙幣価値の下落という計画も極めて即効性が薄く、気が遠くなる程の忍耐を必要とする世界政策上の小事ではあるが―にあった。 それはどうでも良い。最大の問題は、ユダヤ陰謀論混じりで、市場経済機能モデルを悉く超越する飛躍性に満ちた本作「スギハラ・ダラー」である。ストーリーの概要は、杉原千畝のビザによって命を拾われたユダヤ人-後述するように、インテリジェンス・コミュニティにおける黒魔術師なのだろうか。経済学的無知といい、大概にして欲しい-が金融投資・投機・資産家を組織し、各国金融市場から経済危機の趨勢に関与しているという愚癡な与太話となっている。前作もそうだが、インテリジェンスにまつわる蘊蓄の豊富さばかりが先行しているこの諜報決定論者は、金融市場自体の規模・極めて潤沢な投資資産・各国通貨資産及び債券流動性・集団や個人を選別しない多様な投資主体・連邦準備銀行の貨幣流通政策がもたらす影響力といった構造的慣性を悉く無視あるいは軽視している。とりわけ “妄想” の根幹を成すユダヤ人組織なぞ、各々の利害関心に基づいた上で、世界の貨幣流動性に関与している各国財務部門・中央銀行・市中銀行・機関投資家・個人投資家の意思の統一に成功しているという設定はあまりにも荒唐無稽であった。質の悪い事に、手嶋の "思想” に史実や歴史上の人物を織り込んでおり、非現実的な空想に現実味を帯びさせようとする浅慮が見え透いている。国粋主義を燻る事で定評のある百田尚樹ばりのユダヤ‐日本人間の友情物語―史実に基づかない手嶋の妄想でしかない―の項にも失笑が絶えなかったし、その低俗さによる薄ら寒さに苦しめられた。そして、最大のお笑い話は、バラク・オバマ暗殺-本書出版から11年経って、無事御年60歳を迎えた-と中国の門戸解放-輸入品市場なのか金融市場なのかは不明。少なくとも、2020年の中国の対外直接投資純流入額に関しては約1800憶ドルで、米国に次ぐ額を記録している。結局、手嶋がいう市場は全く意味不明である-というノストラダムスの大予言を騙って見せている事だった。語るまでもない程に、詐欺師的な "無" 論理性が充満しており、手嶋の大予言は最も読むのが苦痛な箇所でもある。 感想としては、数学以前に経済史学もまともに読破できない陰謀論者の書き物としか考えられない程、酷い空想金融読本―しかも、諜報決定論に満ち溢れている―であった。情勢遅れの悲観的リアリストの主張ならまだしも、その経済学的無知にも関わらず市場機能を騙り、近視眼的思考に満ちた諜報決定的な陰謀論者が跋扈するまでに、日本の言論界は凋落してしまったのだろうか。 | ||||
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余分な文章を詰め込んでいるせいかテンポ悪く感じます 教養を出したいのかがっかりでした。 | ||||
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の主人公はどうでもいい蘊蓄を語ってばかりで、世界中が舞台のリアリティも必然性もない。シカゴ・マーカンタイルを兜町に、NYをロンドンに書き換えても同じ、名前を借りているだけ。「ブルータス」や『サライ』の記事のようで、小説としては最低です。 政治危機や経済危機のたびに、いつも出るユダヤの陰謀だの、フリーメイソンだの与太話をスパイ小説ばりの筋書きしにしました、というだけの読み物です。 結末も、「あ、そう」という感じの尻切れとんぼで、読後感悪し。 経済小説かと期待すると、空振りしますし、サスペンスも期待してはいけません。 | ||||
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杉原千畝の"命のビザ"によって生き延びた一人のユダヤ系ポーランド女性が全世界の市場を縦横に操っているという荒唐無稽なお話。「ユダヤ人が世界の経済を牛耳っている」との俗説の類と言って良い。これを歴史的史実を交えて綴っているのだから尚更始末が悪い。作者は情報通のジャーナリストを自認している様だが、情報を知っている事と、それを物語として構成する手腕との間には天と地の落差がある事は認識していないらしい。最初の頁を操っただけで、作者に作家としての才能がない事が良く分かる。 視点も相変わらずのアメリカナイズされ過ぎたもので、これをカバーするためか、金沢を主要舞台の1つに持って来ているが、何とも据わりが悪い。また、全体分量の割には、その骨子は極めて薄っぺらなのである。無駄な情報を垂れ流しているからであろう。本作で作者が予言している事が2つある。 (1) オバマ大統領暗殺 (2) 中国市場の開放(外国への自由化) 物語としての面白さは皆無なのだから、せめてこの予言の幾分かは正鵠を射ていなければ(決して暗殺を願っている訳ではありません)作者としては大恥だろう。作品として発表したからには、それがジャーナリストとしての最低限の意地ではないだろうか。 | ||||
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「ウルトラ・ダラー」が大変面白かったので、本作も期待して読んだ。しかし、残念ながら、前作が傑作すぎたのか、筆者の個性が悪い方に伸びてしまったような感じで、失望した。即ち、筆者の博学が無駄に浪費され、時間軸や世界を駆け巡る展開に無理があり過ぎ、全体に関係ないことを無理やりこじ付けて関係させたような印象を受ける。私の専門分野である87年のブラック・マンデイといった金融関係の問題で、著者の調査不足が目に付き、他の分野もアヤシク思われてきたことは大変残念である。事実とフィクションのギリギリの部分を説得力を持って記述できるバックグランドの著者であるだけに、次回作で、失地地挽回を図って欲しい。 | ||||
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おそらく小説に出てくるインテリジェンス、風景描写、そして登場人物すべてにモデルと事実が存在 しているのだろう(実存のモデルがストレートに出て来る場所・人物も多いが)。 それをどこまでが本当でどこからが小説の虚構かを推理しながら読む、 というのが著者の小説の楽しみの一つである。この手法ではおそらく日本での第一人者でああろう。 それにしても文章のまどろっこしさといったらない。この人、こんなに文章下手だったけ、と読みながら何回も思ってしまった。 テレビマン特有の冗長さや過剰なまでの人物・背景・風景描写がある(これは分野、種類はまったく違うが田原総一朗氏の文章もその傾向がある)。 著者に言わせれば、その全てに意味があり、ストーリーの後段への伏線になっているのだろうが、それを割り引いても読み進めるのがつらかった。 本書は書下ろし作品のため、雑誌の連載等から単行本化する際の推敲・改稿段階がなかったため、こんなことになってしまったのだろうか? いまやこの分野では人気者だろうから、出版・編集サイドも甘くなってしまったか? とにかく、題材は超一級なのだから惜しい。 昔読んだ著者の「たそがれゆく日米同盟」「外交敗戦」には身震いするほど感動しながら読んだ記憶がある。それこそ一気に読んだ。 やはりフリーになるとお金のかかる取材や重要情報源にアクセスする機会は、著者のような実力派でも難しくなってしまうのか。 著者に望むのは2点。まずは今回の素材をもとに書けるところまでで構わないのでノンフィクションを書いて欲しいこと、 第2はとにかく何でもよいので骨太のドキュメントを書いて欲しい。売れなくて出版社が嫌な顔をするかもしれないが、 是非たのしみに待っております。 レビュー者は基本的に「★」「★★」はつけません。単純に楽しみと趣味、必要時の実用として読書しているからです。 つまらないと思った本は、読むだけ時間の無駄と考え途中で放棄するため、その場合はもちろんレビューを書きません。 結果的にレビューを書くのは、面白く最後まで読んでしまう作品か、この人の作品ならつまらなくても最後まで読まなくてはいけない、と考える場合だけです。 今回の場合は後者で、残念ながら★が少なくなってしまいました。 「木に縁りて魚を求む」ところがあったかもしれませが、それならレビュー者の責任になります。 高い評価の方が多いため、あえて書かせていただきました。 | ||||
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