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ウルトラ・ダラー
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ウルトラ・ダラーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全36件 21~36 2/2ページ
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先日のニュース。米国が北朝鮮で偽ドル札が製造されていることを確認したと発表した。TVのニュースキャスターは「スーパー・ダラー」と紹介した。 北朝鮮が、どのような手段で、どのように精巧な偽ドル札を製造したのか。「小説」というかたちで、その行程を掴むことができるのが、手嶋龍一氏が書いた小説「ウルトラ・ダラー」だ。 手嶋氏はNHKの元ワシントン支局長。つまり、現実に起きている事件を取材し、報道する機関にいた。北朝鮮の偽造ドル札製造とそれに関する動きを、事実である可能性が高くても最終的に報道できるだけの裏づけがなかったり、外交上の理由で報道できない情報として掴んでおり、それを「小説」というかたちにして見せたのだと思う。 小説を読んでいる時には「一体、どこまでが事実なのだろう?」と想像しながら進む。 報道されないままだった重要な事実がようやく報道された時、読者は「あの小説に書かれていたことは、事実だったんだ」と確認することになる。そして、報道でも確認できない部分を、さらに小説から想像することになる。 報道が小説よりも遅い。 報道で伝えられる内容が、小説から読み取れる内容と比べて情報が少ない。 そうなると、「報道=裏づけが取れた事実」の持つ力が脆弱にさえ感じられる。この小説はそういう力を持った作品だと思う。 少し厳しい目で見て、付け加えるならば、小説という土俵でこの作品を見たらどうか?という点である。展開の面白さ、登場人物の描き方などの要素が、よくも悪くも小説の背景にある事実の持つ力に押され気味な印象が残ってしまう。「事実は小説よりも奇なり」なのだろう。 | ||||
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同じ著者の「インテリジェンス」などで予備知識を持つと興味を持って読めるだろうが、それは小説としてもノンフィクションとしても一人歩きができていないということだ。 キャラクターがどれもわかりやすい。わかりやすすぎて奥行きが感じられない。特に登場する女性がいずれも教養が高く容姿端麗、ブランド志向。案外インテリジェンスの世界に棲む人間はそういうものなのかもしれないが、それを「あり得る」ように表現できていないのが、やはり小説としての完成を作者が考えていないからだろう。ノンフィクション小説と呼ぶなら、小説としては類書にはるかに劣るし、ノンフィクションとしてはどこまでが事実かが曖昧である。いずれにしても迫力が出し切れていない。頭脳戦に集中していた主人公がラストでゴルゴ13みたいになるのも唐突の感を免れ得ない。 | ||||
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パートパートでは良く書けているし面白いと思う。どなたかが言っているように日本語としてこなれていないところはあるが、要は内容である。残念なところはパートが絡み合って進み、収れんしていくというダイナミックさに欠けるということ。今後、たとえば幸田真音のような構成力をつけていけば、彼女を超えることも可能だと思う。期待しています。 | ||||
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北方謙三になりきれない表現力のなさ・・。佐藤優になりきれない情報量の少なさ・・。 全ての面においてガッカリの1冊。最悪なことに、最後の締めくくりが わけのわからん消化不良な終わり方。 日本語的にもおかしな表現が数箇所あり、久々に損した気分にさせられた一冊である。 佐藤優氏のご推薦もあり購入したが・・・得られるものが何もない本であった。 | ||||
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本の帯に「衝撃のドキュメンタリー・ノベル!」「これを小説だと言っているのは著者だけだ!」とあり、読者の興味を大いにそそります。金成日が実名で登場するなど、事実なのか虚構なのか、ぎりぎりのスリルを楽しめる仕組みです。これをドキュメンタリーではなく小説にしたところに、著者の苦悩(事実として書ききれない部分、Guessとしておきたい部分、せざるを得ない部分)があるのでしょうが、結果として、やや中途半端な印象は拭えません。個々の事実は、職業柄、何らかの情報網に引っかかったものでしょうし、綿密な取材もあったことでしょう、その限りにおいてはリアルで楽しめます。衣装、食事、篠笛、浮世絵といった小道具への薀蓄も並みではありません。しかし、全体として見た場合、人物造形が安直であったり、設定の一部に無理があったり、濡れ場の描写も避けているあたりも、別に濡れ場を期待している訳ではありませんが、小説としての厚みや纏まりに欠け、折角のストリーが生かされていないように思われます。それでも、それぞれの描写は興味深く、一気呵成に読めたので、星三つとしました。 | ||||
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スパイ巨編と広告ではとてもすごそうだったので読んでみました。た。悪くはないと思いますが、こざっぱりとまとまっている感じで巨編とは思えなかった。面白かったですが、特に優れたとこは感じなかった。インテリジェンスものとしてはそこそこよくできたものと思いました。傑作ではなく改作でもないので佳作だと思います。 | ||||
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導入部から、何か面白そうとワクワクしましたが、後は、全くの尻つぼみでした。 構成に難があって、登場人物を順番に並べるだけで、 途中まで主人公が誰か分かりませんでした。 あと、真の敵がはっきりしていなかった。 それに、主人公はイギリス人でしたが、 やっぱり日本人の描く小説だから、日本人でないと。 あと駄文が多すぎる。料理も服の説明も粋では無いと感じました。 最後のとって付けた様な、エンディングも興ざめです。 せっかく人の知らない世界や人脈を持ってるのだから、 もう少し、煮詰めていればなあ。とは思いました。 | ||||
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拉致問題・偽ドル・テポドン・・・北朝鮮問題をすべて関連付けてる一冊。 真実にせまろうとする、各国諜報機関。そして、中国のしたたかさ。 まぁ無難にまとまってるなぁ、というのが第一印象。そんなに騒然とする内容でも無いような気がしたのは、自分だけでしょうか? | ||||
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素材としてはおもしろいものを扱っています.普通の人があまり知らない諜報という世界のおもしろさと怖さを少しかいま見させてくれます.ただ「小説」としてはあまり感心しません.登場人物がいずれもあまりにステレオタイプで,いかにも絵に描いたような人物ばかりです.人物描写がおざなりで明らかに書き込み不足ですね.また最後の幕切れは,はっきり言って安直です.安物のスパイ小説のような幕切れでは,それまでの描写は何だったんだと思います.NHKの元記者ということですので,事件の背景の書き込みにはさすがと納得できますが,小説としてはまだまだ完成度が低いと思います. | ||||
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NHKのワシントン支局長という出世コースのポストにいながら、突然辞職して話題となった手嶋龍一氏が小説を書いたというので読んでみた。北朝鮮による日本人拉致とドル紙幣の偽造、それに対するアメリカ、日本、中国の対応など地球儀全体を飛び回る、スケールの大きな話である。また、パーツパーツは、さすがジャーナリスト出身者だけあり、リアリティあふれる繊細な描写となっており、帯に書いてあったとおり、「これを小説と主張するのは著者だけである」というのもまんざら嘘ではない。一方で、パーツを結ぶ部分の描写、人間関係の描写が未熟で、かなり強引な展開をしている部分が残念。このあたり、もっと丁寧な書き方をしてくれるのであれば、次作は期待できるかもしれない。 | ||||
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スパイ小説・謀略小説として、面白い内容だった。北朝鮮の瀬戸際謀略と中国の狡猾謀略。それぞれの特徴が出ている。アメリカの驕りにも触れられていて、さすがと唸る。 ただ、いかにも絵に描きましたというような美男美女のオシャレな会話場面や、説明に頼った官僚やエージェントの優秀ぶりは、鼻につく。やはり文章には未熟さが感じられる。そもそも、ストーリーとしては急ぎすぎだ。場面と場面の間の展開が急すぎて、ブツ切りになってしまっているところがある。 小説なんだから、キャラクターをじっくり育てて描きこみ、敢えていくつかの部分は省略してほしかった。……これは小説好きの私見。知見を求める人には、大変興味深い一冊だろう。 | ||||
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話題の書でもあり、意表をつく導入部から前半部分までは後半の展開が期待できる読みごたえのある内容でした。小説とノンフィクションの境界すれすれをいく、ある意味、書き手の真意をさぐりながら読み進めていくのはこの手の読書の醍醐味でもあります。ただし結果的に「小説」であるなら人物の描き方に掘り下げが足りないし、人物の扱いが尻切れトンボ。後半の力技の展開は・・・。おいおい、このラストはないだろ、と首を傾げました。あまりにも取ってつけた感じです。 書き進めていくうちに結末のつけ方に悩んでこんなふうに終わらせるしかなかったのかしら?という印象を受けました。だったら最初からノンフィクションのほうがよかったのに。導入がおもしろかっただけに残念です。 | ||||
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前NHKワシントン支局長の著者が送る一冊です。 彫刻職人の失踪、行方不明になった紙幣印刷機、そして偽百ドル札。 物語の展開する場面は多岐にわたり、緻密な情景描写で綴られた文章、 また偽百ドル札にまつわる様々な事柄など全体的に興味深く読めました。 前半の導入部で引き込まれるように物語に入り込みましたが、場面展開に 少し戸惑う部分もありました。偽百ドル札の裏側に迫る、そんな一冊です。 | ||||
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最初のページから辞書が必要でした。 内容はあくまで「小説」なのですが、かなりの読み応え。 面白いと思います。 ルビが付いていればなお良かった! | ||||
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帯には「これを小説だと言っているのは著者だけだ!」と記されているが、読んだ私も小説だと思っている。小説を事実と混同させるような販売手法を選択した出版社の良識を疑う。 NHK前ワシントン支局長が多少なりとも北朝鮮を批判したことについては時代の流れを感じられなくもないが、原因を日本が植民地政策に対して謝罪していないことにありとするあたりが隠しきれない著者の育ちを表している。卑劣な行為が正当化されているようで共感できない。 純粋なエンターテイメント小説と考えれば並程度の作品。 | ||||
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真実みのあるストーリーですが、なにかものたりない。もっと北朝鮮や中国のことがなまなましく書かれてると思ったが、多くの文化的なことや状況の描写が中途半端でストーリーを進めていくには邪魔になってると思う。正直言って何度も途中で読むのをやめようと思った。 こういうのは小説ではなく著者の想像を入れたノンフィクションのほうがおもしろい。 | ||||
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