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火車の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全382件 301~320 16/20ページ
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| 93年度版 このミス 2位1992文春ベスト10 1位文春二十世紀傑作ミステリーベスト10 国内部門 2位「カード破産」をいち早くあつかった、社会派ミステリーの傑作である。いろいろ意見はあると思うが、個人的には本作と「理由」「模倣犯」が作者のベスト3と考えている。この中でも本作は作者らしい、やさしく穏やかな文体で描かれており、作品の長さも適切で、もっとも作者らしい作品といえるのではないだろうか。最終章のすごさ、これだけでも一読の価値ではある。「この作品を読まずして、現代ミステリーは語れない。」というレベルの作品である。 | ||||
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| 刊行されて十数年が経つようです。カード社会の落とし穴に足をすくわれ、身を滅ぼしてゆく。自分を押し殺し、別人になるための相手も殺す。 宮部流心理描写に、ぐいぐい引き込まれていきました。背景はサラ金やカード・クレジット社会全盛の時代、いや今日の社会でさえほとんど状況は変わっていないのではないでしょうか。プラスチックのカード一枚で夢が見られるのなら、あなたはカードを手にしますか。 | ||||
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| 自己破産を扱っているので今も通用する内容ミステリーのキィワードとなる美女と借金真実を突き止めようとする男「これ以上悪事をさせてはいけない。救わなくては」と、魂を揺さぶられる仕上がり弱者という設定にされている女を、守りたいと思う男追いつ追われる展開に一気に読める作品ただ、彼女は救えるんだという美しく清らかな設定に女の底意地が見えてこなく、又読みたいとは思わない | ||||
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| 何度読んでも本当に面白い。消息不明の女の人を探すことで、見えてくる人間像で、人間はひとつも痕跡を残さずに生きることは出来ないんだな、どこかに足跡をちゃんと残さずには生きられないんだな、と実感した。この話の特に大きな魅力は現代社会の問題、カード社会の問題に焦点をあてているところと、主人公が出会った色んな人々との話のやりとりの面白さだろう。複雑なカード社会の問題を本当にわかりやすくしていて、宮部みゆきのすごさを感じた。この物語の登場人物はどれもすごくキャラが良い。 私の一生の中でも大切な本になりそうだ。 | ||||
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| 宮部みゆきの長編小説の中でも傑作に名を連ねるのではないかと思われる一作である。突如失踪した女性を休職中の刑事が追うのだが・・・読んでいると刑事と一緒にその女性を追跡しているようで、ついつい物語に引き込まれてしまう。物語りが飽きないように、小出しに場面展開をしていくあたりが作者のうまいところだろう。物語は、600ページ近くあるが、前述のとおりすらすらと読み通すことができる。これを読めば宮部みゆきの作品のおもしろさがきっとわかるはず。 | ||||
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| 話は主人公の本間俊介が一人の失踪した女性を追うストーリーです。本間はその女性を探していく中で、嫌な予感がしたり、出来事と出来事が繋がって閃いたりして次々と新たな事実を突き止めて行きます。読んでいるといつの間にか自分も本間と同じ事を閃いたり、リアルに嫌な予感がしてドキドキしたり、そして自分なりに女性の事を考えたりしているとずっと本間と一緒に女性を追っているような感覚になりました。ただ、少し話が長くて、なかなか進まないじれったさを感じるような場面もあるのですがそれは主人公の本間も同じように進展がなくてじれったい気持ちになったりもしているので、逸る気持ちを抑えながら慎重にじっくりと読みました。後半本間が女性の核心に近付くにつれて私はとても深く悩み、怖くて、考えても考えても何が正しいとも思えなくなり、それでもどんどんと進んで行く本間に置いていかれたような気持ちになりました。そして読み終えた今でも心が痛み、何度も考えています。言い方が悪いですが、とてもおもしろかったです。 | ||||
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| 宮部みゆきさんの本を初めて読みました。次の展開が全く読めないミステリーでした。次はどうなるのかワクワクしながら読むことができました。緻密なストーリー展開と巧みな人物描写で一気に宮部ワールドに引き込まれました。この後、立て続けに宮部さんの本を7冊も読むきっかけになった本です。 | ||||
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| とても面白く読みました。宮部みゆきさんの作品はすべて読んでいませんが、一番面白かったです。その反面他の作品が面白く感じられなくなりましたが…。ストーリーも一人の女性の失踪から、身元を調査していくうちに彼女が別人であるとわかった所で目の前が真っ暗になるような、そんな面白みを感じました。その後の展開もどんどん闇に突き落とされていくように力強く、最後まで楽しく(怖かった)読ませてもらいました。失踪した女性(ヒロイン?)の描きかたに意見が分かれがちですが、私はラストの終わり方もとても気に入っています。彼女の弁解とか必要性は感じられませんし、ドロドロの後の清清しさも感じられました。(つたない文章ですみません) | ||||
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| カード破産をテーマにした作品。この作品に関してはかなり賛否両論あるようですが、私は構成がとてもよくできていると思いました。宮部みゆきの本は今まで何冊か読みましたが、人物描写や心理描写がすぐれているとはあまり思いませんでした。この本もそういった点では同じなのですが、内容がおもしろかったです。読みながら、自分がもしそうだったら・・・と思うと鳥肌が立ちました。 | ||||
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| 宮部みゆきさんの本は、これまでに『R.P.G』しか読んだことなくてあんまり面白いとは思いませんでした。だから今回もあまり期待はしていませんでした。ただミステリーものが読みたくて。。。しかし…見事にその期待は裏切られました…。すごく面白くて、どんどん話に吸い込まれていき、読み始めたら、先が気になって気になって止められなくなりました。宮部さんの本をまた読もうと思いました。 | ||||
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| 確かにこれは凄いです。哀しくも美しく、そしておどろおどろしいラストシーンには戦慄しました。このラストシーンのために物語があったのでしょうか。消費者金融の説明は、ちょっと教科書的で血が通っていませんでしたが。 | ||||
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| 初めて僕が宮部みゆきさんの本を手にしたのが「火車」でした。なにげに買ってみたのですが、後から考えるとこれが宮部作品で一番だじゃないかと思っています。ストーリー展開が早い上に読みきれず、いい意味で裏切られてどんどん先が読みたくなりますよ。どこか身近でありそうでなさそうな怖~い話です。まずは読むべし!また読み返したくなる本だと思います。 | ||||
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| 実をいうと、ここ数年あまり、ミステリー小説を読もうと思ったことはありませんでした。理由は簡単、読み飽きたり、途中で大体のシナリオが見えたりとこんな感じで、なんとなく、友達の勧めで この本を購入して読むこと初めて背中がぞくぞくするような、緊張を覚えました。内容は借金地獄から逃げる展開を、ある人が追いかける物語です。そのなかで、えっなんで? と思うようなというか、こんな方向に持っていくのか?いろいろな展開の複線が張られていて、読んでいるほうもかなり緊張していきました。とにかく、この小説で安定という状況を作らせない 宮部女史のすごさを肌で感じました。まるで、映画のような面白さです | ||||
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| おもしろかったけど、どうしても好きになれない話でした。それは、ヒロインに感情移入できなかったから。彼女の過去には同情するけれどだからといって彼女のやったことには納得いかない。ヒロインに感情移入できていたら大好きな1冊になっていたと思います。 | ||||
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| 初めて読んだのは長時間列車に乗るとき何となく買って乗ったときでしたが、そのときその長時間が全然知らない間にすんでしまった、のを覚えています。今でもちょっと暇が出来て特に読みたい本がないときは迷わず本棚から取り出してしまいますし、そのたび最後まで読み切ってしまいます。今の社会より若干前の時代設定にもかかわらず、ローン関係の描写などは今読んでも同じぐらい迫力がありますが、なんと言ってもこの作品の傑作ぶりは見事なプロット(まさに最後の1点に向かって絞られていきます)もさることながら、やはり犯人(と呼ぶのも難しいところですが)の女性の書きっぷりが見事なことだと思います。悪人、というか罪を犯した人を読み手がきらいになるように描写するのはたやす!いことですが、どうしても憎むことは出来ない、という状態に描写するのは大変難しいのに、これはその点がとても優れていた、と思います。単に人情的に同情をひく程度に描かれているのではないのでよけいです。もちろん回りの人物像もみな生き生きして実感がありました。(ちょっと、大阪弁の「せんせ」は若干東野圭吾の「なにわ少年探偵団」のせんせが入ってましたが、、)終わり方に関しては賛否両論のようですが、私は長い間彼女を一緒に追いかけている気分になっていたので、あの終わり方の方が臨場感があって好きでした。べつに勧善懲悪ものではないので、捕まえてどんな罪を受けるか、とかはどうでもいいわけですし。 | ||||
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| この著者の作品に共通する、ミステリーにあってはならない現実感の無さやご都合主義が、何とも悩ましいところ。彼女は、もう少し警察や記者などについて真剣に取材をしてから執筆する必要がある。また、文庫版の解説に佐高信を起用し、「社会派作家」という評価を下してるところには、失笑せざるをえない。 | ||||
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| 独りでがんばってた女性にこの本をあげた時、「他人になってまで、自分を幸せにしたい」の気持ちわかると、感想を聞きました。現代の「独りでがんばってる」と思っておられる女性にお薦めかな・・・この本を読んでみてください。きっと「独りで」生きてるわけじゃないと気付くかも・・男性にはスリルある追いかけっこ小説かな?楽しめますよ。Michael.I | ||||
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| これを読んで借金が怖くなった人は多いでしょう。「返せないのに借りるのが悪い!」というのが当てはまるとは限らないのです。我々が生きている社会というのは、かくも危ういモノなのか・・・・。とにかく傑作です。ちなみに私自身はこの作品から宮部ワールドにはまり、宮部作品を追いかけていくようになりました。オススメです。 | ||||
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| 初めて読んだ宮部みゆき作品です。他の多くの読者と同様に、知らないうちにその世界にひきこまれ、これをきっかけに手当たり次第に彼女の作品を読み進めています。この作品に最初に当たったのは幸運だと思いますが、仮にそれ以降読んだどの作品が最初だとしても同じような感想を持ってしまいそうなので、特別幸運だったのかは自信がありません。ある人気作家に言わせると、現代日本には2種類の作家しかいないとか。片方が「宮部みゆき」で、もう一方が「それ以外」。大げさな言い方ですが、この言葉に触発されて読み始めたのも事実です。この作品の良いところは、長さを苦痛に感じさせないのにもかかわらず、長編の読み応えを実感できること。長い小説でないと体験できない物語の膨らみや、早く先を知りたいと思うワクワク感でいっぱいなのです。クレジットカードの多重債務者が一つの大きなテーマとなっていますが、この小説が書かれた数年前と比べてカードはより身近になっているはず。昨今のもっと悪辣な金融商品への自己防衛策としても、少しはためになるのではないでしょうか。 | ||||
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| これぞ宮部みゆき! という1冊。推理小説の形を取りながら、まさしく人間を、人生を、日々の暮らしを、社会の恐ろしさを描き切っていると思います。そして随所に宮部さんらしい暖かさもあって、決してサスペンスだけにならないところなど、彼女にしか描けない小説の形だなと思いました。そして、自分がいかに世間を知らず、ぼやーと生きているかも深く考えさせられました。推理小説なのにそんな本ってあるでしょうか?!社会勉強にも非常にためになる1冊だと思います。借金から始まる犯罪を扱っていますが、決して人事ではない。誰にでも、どこにでも起こり得る恐怖と教えてくれるすごい本でした。こわかったです。 | ||||
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