ホワイト・ジャズ

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ホワイト・ジャズの評価:

4.67/5点 レビュー 18件。 D ランク

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平均点4.67pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 21〜28 2/2ページ
No.8
(5pt)

言葉のジャブが少しずつダメージを蓄積させる

たまらない
例によって最初にやられたのはその文体で、いったい何が起こっているのか分からず、内容もつかみにくく、筋を終えている自信も全く持てないまま、気がつくと何章も読み進めている・・・。止まらなくなる・・・・。

ばらばらにちりばめられた言葉が寄り集まり、少しずつ流れが出来始め、自分もその世界にほうり投げられている。火薬の匂い、街のざわめき、立ちこめる不安、暴力と血の気配を共有する。ひとつの岩が次第に彫刻を施されそこに無かったものに変貌してくのを見るように、小説も次第に形を見せ始める。そして、読み終わった後、自分が体験した様々のものが一体なんだったのかうまく理解できないまま、不思議な感情の波が起こっているのを実感する。直接的な描写ではない、文体・小説のトーン・内容、全てが絡まって、直接書かれないある種の感情が浮き彫りになって行く過程は、ぞくぞくするくらい刺激的だった。

この体験を言葉にするのは難しい。何度も、「ああ、たまらない!」という言葉を反すうしている自分に気がついた。
たまらない
ホワイト・ジャズ Amazon書評・レビュー: ホワイト・ジャズより
4163161503
No.7
(5pt)

言葉のジャブが少しずつダメージを蓄積させる

たまらない
例によって最初にやられたのはその文体で、いったい何が起こっているのか分からず、内容もつかみにくく、なんだこりゃ?と思いながら、気がつくと何章も読み進めている・・・。止まらなくなる・・・・。
ばらばらにちりばめられた言葉が寄り集まり、少しずつ流れが出来始め、自分もその世界にほうり投げられている。火薬の匂い、街のざわめき、立ちこめる不安、暴力と血の気配を共有する。ひとつの岩が次第に彫刻を施されそこに無かったものに変貌してくのを見るように、小説も次第に形を見せ始める。そして、読み終わった後、自分が体験した様々のものが一体なんだったのかうまく理解できないまま、不思議な感情の波が起こっているのを実感する。直接的な描写ではない、文体・小説のトーン・内容、全てが絡まって、直接書かれないある種の感情が浮き彫りになって行く過程は、ぞくぞくするくらい刺激的だった。
この体験を言葉にするのは難しい。何度も、「ああ、たまらない!」という言葉を反すうしている自分に気がついた。
たまらない
ホワイト・ジャズ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ホワイト・ジャズ (文春文庫)より
4167254395
No.6
(5pt)

エルロイの狂気、ここに極まれり

読み終えて、しばらく動けなかった。この先、こんな読後感に浸れることが再びあるだろうか?幸運なことに「ブラックダリア」でエルロイという狂気のストーリーテラーに出会い、そこから始まる「LA4部作」で綴られてきた荒みきった欲望のドラマとリアルタイムで対峙することができた。幸運なことに、だ。鈍感だったのか、最初のうちは、少し特殊な背景を持つ作家くらいにしか認識していなかった。「ブラック~」を読んだにも関わらず...。犯罪歴のある作家は多い。刑務所で小説を書き始めた作家だって他にもいる。むしろエドワード・バンカーのほうがリアルだ。それでも気がつけばエルロイは抜きん出た存在となっていた。それは独特の文体に惹かれたからか? 現実と小説が混在したよう!な母親の死の謎か?違う。エルロイは人間の下劣さと脆さ、強かさ、そして選れた愛おしさを、自在に操り、無邪気な子供が様々な色の絵具で落書きを楽しむかのように描いていく。キャンバスは一見、出口の無い複雑な迷路のようにも見える。私はその迷路にはまり込み、狂気の道先案内人に手招きされ、何年!、そう何年もかけてようやく出口まで辿り付いたのだ。そしてその出口で、これからどうしていいのかわからずにただ佇んでいる。この先、こんな読後感に浸れることが再びあるだろうか?
ホワイト・ジャズ Amazon書評・レビュー: ホワイト・ジャズより
4163161503
No.5
(5pt)

エルロイの狂気、ここに極まれり

読み終えて、しばらく動けなかった。この先、こんな読後感に浸れることが再びあるだろうか?幸運なことに「ブラックダリア」でエルロイという狂気のストーリーテラーに出会い、そこから始まる「LA4部作」で綴られてきた荒みきった欲望のドラマとリアルタイムで対峙することができた。幸運なことに、だ。鈍感だったのか、最初のうちは、少し特殊な背景を持つ作家くらいにしか認識していなかった。「ブラック~」を読んだにも関わらず...。犯罪歴のある作家は多い。刑務所で小説を書き始めた作家だって他にもいる。むしろエドワード・バンカーのほうがリアルだ。それでも気がつけばエルロイは抜きん出た存在となっていた。それは独特の文体に惹かれたからか? 現実と小説が混在したよう!な母親の死の謎か?違う。エルロイは人間の下劣さと脆さ、強かさ、そして選れた愛おしさを、自在に操り、無邪気な子供が様々な色の絵具で落書きを楽しむかのように描いていく。キャンバスは一見、出口の無い複雑な迷路のようにも見える。私はその迷路にはまり込み、狂気の道先案内人に手招きされ、何年!、そう何年もかけてようやく出口まで辿り付いたのだ。そしてその出口で、これからどうしていいのかわからずにただ佇んでいる。この先、こんな読後感に浸れることが再びあるだろうか?
ホワイト・ジャズ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ホワイト・ジャズ (文春文庫)より
4167254395
No.4
(5pt)

腐敗した警官の意識の流れでつづられる裏面史

LA 4 部作の最後を飾る本書は、それまでとは一転して、ウィリアム・フォークナーばりの「意識の流れ」の手法で書かれている。そして、この手法は、話者が薬物の影響を受けるところで、恐ろしいほどの効果をあげる。エルロイは、この部分をこのように書く、というアイディアが先にあって、この手法を選択したのではないだろうか。本書を読んで、エルロイは文体の作家だ、というのは誤っている。この文体は、既に古くからある手法を選択したに過ぎないからだ。本書を読んで、エルロイの文体は読みにくい、というのは当然である。まさに、エルロイは、本書のために、そのような読みにくい文体を選択したのだ。それでも、フォークナーの「響きと怒り」の第 1 章に比べれば、ずいぶん読みやすい文章だと思う。本書を一般化して、エルロイの文体を語ることはできない。ただ、いずれにしても、エルロイは、その内部に書くべきものを持っている、というだけでなく、それをどう書くか、という技術、技法の点でも、卓越した作家であることを、本書で改めて示した。最後まで読んで、初めて、最初の、ほんの 1 ページほどの小文の意味が分かる。そうした構成の妙も含めて。
ホワイト・ジャズ Amazon書評・レビュー: ホワイト・ジャズより
4163161503
No.3
(5pt)

腐敗した警官の意識の流れでつづられる裏面史

LA 4 部作の最後を飾る本書は、それまでとは一転して、ウィリアム・フォークナーばりの「意識の流れ」の手法で書かれている。そして、この手法は、話者が薬物の影響を受けるところで、恐ろしいほどの効果をあげる。エルロイは、この部分をこのように書く、というアイディアが先にあって、この手法を選択したのではないだろうか。本書を読んで、エルロイは文体の作家だ、というのは誤っている。この文体は、既に古くからある手法を選択したに過ぎないからだ。本書を読んで、エルロイの文体は読みにくい、というのは当然である。まさに、エルロイは、本書のために、そのような読みにくい文体を選択したのだ。それでも、フォークナーの「響きと怒り」の第 1 章に比べれば、ずいぶん読みやすい文章だと思う。本書を一般化して、エルロイの文体を語ることはできない。ただ、いずれにしても、エルロイは、その内部に書くべきものを持っている、というだけでなく、それをどう書くか、という技術、技法の点でも、卓越した作家であることを、本書で改めて示した。最後まで読んで、初めて、最初の、ほんの 1 ページほどの小文の意味が分かる。そうした構成の妙も含めて。
ホワイト・ジャズ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ホワイト・ジャズ (文春文庫)より
4167254395
No.2
(5pt)

現実の裏側を見たい方は。

汚れ切った世界を最後をしめる傑作です。 本来は、4部作だけではなく、秘密捜査から、 連綿と続くダドリー スミスの悪魔の所業を追いかける のが、正しい読み方だと思います。 LA-で活躍したエドも絡んできます。 チャンドラーが固ゆで卵なら、 エルロイは、腐って熔けている卵でしょう。
ホワイト・ジャズ Amazon書評・レビュー: ホワイト・ジャズより
4163161503
No.1
(5pt)

現実の裏側を見たい方は。

汚れ切った世界を最後をしめる傑作です。 本来は、4部作だけではなく、秘密捜査から、 連綿と続くダドリー スミスの悪魔の所業を追いかける のが、正しい読み方だと思います。 LA-で活躍したエドも絡んできます。 チャンドラーが固ゆで卵なら、 エルロイは、腐って熔けている卵でしょう。
ホワイト・ジャズ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: ホワイト・ジャズ (文春文庫)より
4167254395