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電王
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電王の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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新品 | ||||
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将棋ファンとしては、突っ込みどころはいくつかありますが、とても面白く読めました。この作家の本は初めてでしたが、他も読んでみよう。 | ||||
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将棋とAIをモチーフとした作品。 冒頭「三十二手で詰む」というビックリ発言(※~手詰めは奇数である)が登場した瞬間から雲行きが怪しいな……とはおもっていた。 ただ、電王戦FINALを実際の対局場を列挙して述べるなど、現実の将棋界の歴史ともシンクロした世界をベースにしている(2016年末刊行)ので、その地盤がちゃんとしていれば、おもしろいかも、とも。これが10ページくらいまでの話。 しかし。 作者は将棋界について本気で何もご存知なかった……。ご高齢だからなのか、もともとそういう方なのか。 一応、最低限のプロのシステム(順位戦など)は説明があるのだが、奨励会制度や将棋道場の描写をはじめ、穴というよりは「知らないし調べる気もないので想像で書きます」的な箇所が散見される。ギャグだとすれば出来が悪いし、本気ならばタチが悪い。 ジャンルとしては無理矢理分ければ(文体は)ハードボイルドだろうか。思考停止という意味も含めて。 ハードボイルドというのは洋邦問わず基本的に後付けの文学、ご都合主義の極地、どんなテーマでも同じ雛形に落とし込んでポン、であって、だがそこがいい、とわたしは考えるのだが、この作品は中途半端すぎる。 小学校6年生の2人が三段リーグで対戦、という中盤のクライマックスも、現実路線としてはリアリティに欠け、ファンタジーとしてはお膳立てや収束含め雑である。 どうせなら、「将棋のタイトルっていくつあるか知らないから10冠にしちゃえ」とかのほうがまだ笑えたのだ。 同じ現代の将棋小説でも「盤上の向日葵」や「盤上のアルファ」に感じた、キャラクタが勝手に立ち上がって喋り出すような濃密な設定と描写には遙か及ばず、登場人物はみな書き割りのようだ。ただの記号だ。感情移入どころか「どんな顔してるのかな?」すら浮かばない。 また「サラの柔らかな香車」のように現実にかなり忠実な作品世界を構築した上で紡がれるファンタジーとしての華も、ジュヴナイル的な芳醇さもない(そこはハードボイルドだから別にいい、という気持ちもあるにはある)。 北方謙三ものも大概融通がきかないけれど(三国志、水滸伝、楊令伝など全部人名と時代が違うだけでエピソードやキャラ配置からの展開が清々しいほど一緒である)、あれはもうなんというか「わしゃこれしかせんけんね」という固い意思を感じるので、いいとおもう。 ただ、この作品はハードボイルドはハードボイルドでも、絶妙に地に足がついていなくて、薄っぺらくて、文体が固いだけで、余韻も余情もあったものじゃない。 なにより、将棋と、棋士と、将棋界と、将棋ソフトへのリスペクトをまったく感じなかった。 将棋はただ作者が洟をかむために用意したティッシュ程度の存在でしかない。 この作者の作品がお好きな方は面白く読めるかもしれないし、将棋に特に興味がない、という人もあるいは楽しめるだろう。 ただし、すこしでも文学や将棋を愛する気持ちをお持ちの方には、わたしは絶対にお薦めできません。 | ||||
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藤井聡太六段の活躍でブームになる少し前に将棋に興味を持ち、戦略、棋士のインタビュー、コンピュータ将棋などいくつかのジャンルの将棋本を読みましたが、将棋を題材にした書籍はこれが初めてでした。切磋琢磨して将棋のプロを目指した2人の少年が大人になってからプロとコンピュータ将棋の開発者として対戦するストーリーはとても興味深くどんどん読み進めましたが、残念ながら個人的にはエンディングは盛り上がらなかったなあという感想です。 本書は2016年12月に出版されています。2015年10月に情報処理学会がコンピュータ将棋の実力は2015年の時点でトッププロ棋士に追い付いているという分析結果の発表、2016年5月に人類最強と言われる羽生善治三冠(当時)が叡王戦への参戦を発表、ということを考慮すると、おそらく執筆中にこれらの発表があったことでエンディングにも何ら頭の影響があったのでは、と思ったりもしました。 | ||||
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面白かったですが、終わり方が少しスッキリせず残念でした。このあと、人工知能はどのようにして名人を超えたのかという内容の本を読みましたが、AIはとても人間が敵う相手ではなくなりつつあることがスッキリと納得いきました。 | ||||
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2人の少年がいた。2人は小学校の同級生で、子供のころはあまり体力がなく、相場(あいば)が鳥海に将棋を教えた。鳥海は頭が良く、一度聞いたことは忘れない。授業ではノートをとる必要もなかった。そして2人は将棋に熱中していく。 相場俊之―後の東都大学理学部の教授である。専門は人工知能の研究だ。一方の鳥海創は、後に将棋の第76期名人になる。しかも、2度7冠になっている。 彼らはいつも学校で将棋をしていた。実力は互角。そして、2人はもっと強くなるべく、将棋クラブに通うようになる。2人の腕はめきめきと上がり、アマ八段の強者にも勝てるようになる。そして2人は奨励会に入るように勧められる。相場も鳥海も学校の成績はトップクラスだったのだが、相場は親から中学受験を勧められる。鳥海のほうは母子家庭で、貧乏だった。妹は軽い知的障害がある。鳥海は絶対にプロ棋士になると言う。 2人は奨励会を目指して努力を続ける。周りの将棋関係者は、鳥海は中学生でプロになれる、20歳までに7冠も可能だと期待を膨らませる。相場のほうは、中学受験に備えて塾に通い始める。そこで西村という教師に数学の才能を見出される。2人は無事に奨励会に入り、切磋琢磨する日々が始まる。順調にプロへの階段を上っていく2人。しかし、ある対局で2人の運命は大きく分かれる。 そして今・・・名人の鳥海と相場の人工知能の将棋ソフトが対決する―。子供のころから親友だった2人にとっては、なつかしく、特別な意味を持つ時間なのだろう。 2人が将棋や数学でどんどん上のレベルへ行く様子が、RPGで主人公がだんだんレベルアップしていくのに似ていて、面白く読めた。私も仕事で少しずつレベルが上がっていくのを感じているので、自分の体験とオーバーラップさせながら読めた。 2人の天才の対決までの道のりは、将棋ファンならずとも興味深く、スラスラと読めてしまうだろう。 | ||||
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奨励会は年齢制限退会でプロになり損ね やむなく進んだ数学の世界でも、数学オリンピック出たくらいでは全く歯が立たず万年研究員 大学辞めて継いだ実家の電子会社は倒産寸前。自社開発の将棋AIがかつてライバルだった現名人に勝てば世界的に注目され、会社復活のラストチャンス みたいな設定にしてくれないと、相葉君には全く共感できません その方が電王戦にかける意義が出るのでは。 | ||||
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病弱な子供が将棋に出会い、それをキッカケに二人の天才が交流していく。 一人は将棋の道、もう一人は数学者、1度は2人の道が分かれた。 その2人が再び将棋で向かい合う。 将棋の人工知能ソフトをテーマにした物語で途中までは面白く読めました。 企業の話が中途半端にはいってきているように感じ、せっかくの2人の 話が少なく感じて ストーリーの中に入って行きにくくなりました。 まして、最後には 「なんじゃ、そりゃ?」です。 ソフトウェア開発の部分も さらりと流しすぎてバージョンアップの苦労なんか 全然感じれない。 テーマが面白かったのと、作者の作品が好きなだけに 残念に感じました。 | ||||
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自分は小学生低学年のときに祖父から将棋を教えてもらったことを思い出した。将棋を指しながら、祖父の人生の中で起きた様々な出来事を聞いた覚えがある。将棋は、世の中に向けて開いた、大きな窓のようなものだった。 作品に登場する2人は、異なった個性であるものの、ともに将棋の周囲で生きる大人に影響を受けながら、自身の生き方を見出していく。 そして、棋士と研究者という、まるで異なる世界の頂点に居るものとして、あらためて対峙する運命に。 2人が、がむしゃらに追い求めた生き様が、ついに交錯するラストに、青春という使い古された言葉を想起させられた。 | ||||
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弟の会社の要素はあまり必要なかった気がする。高野もいらないキャラだった気が。 過去と現在行ったり来たりの手法はいいんだが↑の「いらない要素」の為に読み進むのが多少面倒な部分もあった。 ラストに「なんじゃそら?」と思ってしまった。それ基本前提台無しやん?と。 ほどほどに楽しんだから良し。かな | ||||
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実は私は将棋のことは全然解らない。なんとなくタイトルで購入。 将棋が解らない私にも分かり易く書かれていると思う。 天才と凡人の間にある、溝の様なものについて書いているようで、なんだか感慨深かった。 作者は高嶋哲夫氏。プロフィールによれば、この方は元原子力の研究者で海外にもその仕事で 留学していたらしい。 埋めがたき溝が有ったのかな?高嶋さんの前にも?なんて、いらん事を考えた。 現代と過去を行ったり来たりするので、若干混乱刷る部分も有るが、ラストでは感動が(;_;) 将棋?ルール知らないけど?と言う方も楽しめると思う。 | ||||
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互いに切磋琢磨しながら将棋のプロを目指した二人の天才少年。やがて進む道が分かれ、七冠王とAI研究の世界的第一人者として対決! 序盤から中盤まで、二人の少年時代と現在の二重構成で話が進み、すべてがラストの対決への布石となっている。 人間対将棋ソフトという現実にも進行中の対立構図の面白さもあり、最後まで楽しく読めた。 星が3つの理由は、細かい内容に関し突っ込みどころが満載である点。これは小説なので、そのあたりを捨象することで楽しめるが、 いかんせん小説家としての筆力に問題がある。 本作のコンテンツは、将棋ファンである私としては最高のものであるだけに、他の作家に書いてもらいたかった。 | ||||
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囲碁・将棋・チェスの世界において、コンピュータはすでに人智を超えた存在にある。チェスはもとより、囲碁界の第一人者、イ・セドル氏が1勝4敗でグーグルのソフト・アルファ碁に大敗、また将棋においても、何度もプロ棋士が負け越しているし、プログラムの事前貸し出しというルールも解せない。 このような中でついに起きたのが、三浦九段のスマホ不正疑惑事件であり、竜王戦挑戦者が連盟幹部7名による決定で、三浦九段から丸山九段に差し替えられた事件である。少なくとも三浦九段の竜王戦挑戦者決定戦の2局を含む計4局について、スマホによるカンニング疑惑が浮上した結果、谷川会長、羽生三冠ら幹部7名が下した結果が、三浦九段の出場停止処分なのである。 このままでは、竜王戦のタイトル自体が無くなりかねない。そうなれば現在の将棋界の体制そのものが音を立てて崩壊していく。そう渡辺竜王は、きわめて強い危機感を覚えたという。 三浦氏の疑惑がここでは事実だと仮定しての話だが、三浦氏の心の中でスマホで対局情報を得るまで、そして出場停止処分を受けたとき一体どのような葛藤・ドラマがあったのか。そして、対局を拒否した渡辺永世龍王、決断を下した谷川会長、羽生三冠の胸中を思うとき、事実のあまりにドラマティックな展開にただただ驚愕するばかりである。 そして、一方、今回の小説の方であるが、一読したが、小学生から幼馴染の二人が一方は最強の棋士、他方は世界的な人工知能学者となり、再び、今度は人間対コンピュータプログラマという形で世紀の対決を果たすという友情物語となっており、本の表紙が示す世界観のままの展開であった。 いろいろと思うところもあるが、なんとも御目出度いオールドファッションな人間賛歌の物語に感じられた。しかし、ここには現実の将棋界が感じている危機感があまり感じられず、私の感覚では物足りなさを感じてしまった。 すなわち、事実は小説よりも奇なり、ではないが、週刊文春のスキャンダル記事のほうが、小説よりも遥かにドラマティックになってしまっているのである。 いま棋界が置かれている状況はどういうものだろうか。 (1)最強棋士がコンピュータに、敗北する (2)最強棋士がコンピュータに、圧倒的大差で敗北する (3)最強棋士がコンピュータに、圧倒的大差で敗北することが世間的に常識化する 現状は(1)、しかし来春には佐藤名人がponanzaに大敗して(2)となるかもしれず、5年後の2020年には(3)に達していてもおかしくないと思われる。 そんな中で、将来、例えば、日本将棋連盟の現体制(A級、B級、C級の構成)が維持できるのか、私は疑問を感じている。 小説はフィクションであるが故、現実を超えて未来を先取りするものであって欲しい。以前、「日本沈没」という名作があったが、この小説の値打ちは、日本が沈没する前に描かれたことにあると考える。 そういうわけで、私のような心の乾いた人間は、友情賛歌よりも、日本将棋連盟が危機に瀕し、C級棋士の亀田哲夫六段がある朝とつぜん連盟から解雇通知を受けて路頭に迷うところから始まるような小説を読んでみたい。すなわち、コンピュータの猛追に存在意義を失ったプロ棋士は人員削減を余儀なくされ、路頭に迷ったC級棋士たちのサバイバルの物語が始まる、という近未来小説にスリルを感じるだろう。 ところで高嶋哲夫氏は、同じように昨今の政情に対応した「日本核武装」という作品も上梓されている。こちらの作品は、もっと大胆かつ過激に、未来を先取りした内容になっているのだろうか、内容が気になっている。 | ||||
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