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電王
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電王の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全5件 1~5 1/1ページ
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藤井聡太六段の活躍でブームになる少し前に将棋に興味を持ち、戦略、棋士のインタビュー、コンピュータ将棋などいくつかのジャンルの将棋本を読みましたが、将棋を題材にした書籍はこれが初めてでした。切磋琢磨して将棋のプロを目指した2人の少年が大人になってからプロとコンピュータ将棋の開発者として対戦するストーリーはとても興味深くどんどん読み進めましたが、残念ながら個人的にはエンディングは盛り上がらなかったなあという感想です。 本書は2016年12月に出版されています。2015年10月に情報処理学会がコンピュータ将棋の実力は2015年の時点でトッププロ棋士に追い付いているという分析結果の発表、2016年5月に人類最強と言われる羽生善治三冠(当時)が叡王戦への参戦を発表、ということを考慮すると、おそらく執筆中にこれらの発表があったことでエンディングにも何ら頭の影響があったのでは、と思ったりもしました。 | ||||
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病弱な子供が将棋に出会い、それをキッカケに二人の天才が交流していく。 一人は将棋の道、もう一人は数学者、1度は2人の道が分かれた。 その2人が再び将棋で向かい合う。 将棋の人工知能ソフトをテーマにした物語で途中までは面白く読めました。 企業の話が中途半端にはいってきているように感じ、せっかくの2人の 話が少なく感じて ストーリーの中に入って行きにくくなりました。 まして、最後には 「なんじゃ、そりゃ?」です。 ソフトウェア開発の部分も さらりと流しすぎてバージョンアップの苦労なんか 全然感じれない。 テーマが面白かったのと、作者の作品が好きなだけに 残念に感じました。 | ||||
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弟の会社の要素はあまり必要なかった気がする。高野もいらないキャラだった気が。 過去と現在行ったり来たりの手法はいいんだが↑の「いらない要素」の為に読み進むのが多少面倒な部分もあった。 ラストに「なんじゃそら?」と思ってしまった。それ基本前提台無しやん?と。 ほどほどに楽しんだから良し。かな | ||||
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互いに切磋琢磨しながら将棋のプロを目指した二人の天才少年。やがて進む道が分かれ、七冠王とAI研究の世界的第一人者として対決! 序盤から中盤まで、二人の少年時代と現在の二重構成で話が進み、すべてがラストの対決への布石となっている。 人間対将棋ソフトという現実にも進行中の対立構図の面白さもあり、最後まで楽しく読めた。 星が3つの理由は、細かい内容に関し突っ込みどころが満載である点。これは小説なので、そのあたりを捨象することで楽しめるが、 いかんせん小説家としての筆力に問題がある。 本作のコンテンツは、将棋ファンである私としては最高のものであるだけに、他の作家に書いてもらいたかった。 | ||||
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囲碁・将棋・チェスの世界において、コンピュータはすでに人智を超えた存在にある。チェスはもとより、囲碁界の第一人者、イ・セドル氏が1勝4敗でグーグルのソフト・アルファ碁に大敗、また将棋においても、何度もプロ棋士が負け越しているし、プログラムの事前貸し出しというルールも解せない。 このような中でついに起きたのが、三浦九段のスマホ不正疑惑事件であり、竜王戦挑戦者が連盟幹部7名による決定で、三浦九段から丸山九段に差し替えられた事件である。少なくとも三浦九段の竜王戦挑戦者決定戦の2局を含む計4局について、スマホによるカンニング疑惑が浮上した結果、谷川会長、羽生三冠ら幹部7名が下した結果が、三浦九段の出場停止処分なのである。 このままでは、竜王戦のタイトル自体が無くなりかねない。そうなれば現在の将棋界の体制そのものが音を立てて崩壊していく。そう渡辺竜王は、きわめて強い危機感を覚えたという。 三浦氏の疑惑がここでは事実だと仮定しての話だが、三浦氏の心の中でスマホで対局情報を得るまで、そして出場停止処分を受けたとき一体どのような葛藤・ドラマがあったのか。そして、対局を拒否した渡辺永世龍王、決断を下した谷川会長、羽生三冠の胸中を思うとき、事実のあまりにドラマティックな展開にただただ驚愕するばかりである。 そして、一方、今回の小説の方であるが、一読したが、小学生から幼馴染の二人が一方は最強の棋士、他方は世界的な人工知能学者となり、再び、今度は人間対コンピュータプログラマという形で世紀の対決を果たすという友情物語となっており、本の表紙が示す世界観のままの展開であった。 いろいろと思うところもあるが、なんとも御目出度いオールドファッションな人間賛歌の物語に感じられた。しかし、ここには現実の将棋界が感じている危機感があまり感じられず、私の感覚では物足りなさを感じてしまった。 すなわち、事実は小説よりも奇なり、ではないが、週刊文春のスキャンダル記事のほうが、小説よりも遥かにドラマティックになってしまっているのである。 いま棋界が置かれている状況はどういうものだろうか。 (1)最強棋士がコンピュータに、敗北する (2)最強棋士がコンピュータに、圧倒的大差で敗北する (3)最強棋士がコンピュータに、圧倒的大差で敗北することが世間的に常識化する 現状は(1)、しかし来春には佐藤名人がponanzaに大敗して(2)となるかもしれず、5年後の2020年には(3)に達していてもおかしくないと思われる。 そんな中で、将来、例えば、日本将棋連盟の現体制(A級、B級、C級の構成)が維持できるのか、私は疑問を感じている。 小説はフィクションであるが故、現実を超えて未来を先取りするものであって欲しい。以前、「日本沈没」という名作があったが、この小説の値打ちは、日本が沈没する前に描かれたことにあると考える。 そういうわけで、私のような心の乾いた人間は、友情賛歌よりも、日本将棋連盟が危機に瀕し、C級棋士の亀田哲夫六段がある朝とつぜん連盟から解雇通知を受けて路頭に迷うところから始まるような小説を読んでみたい。すなわち、コンピュータの猛追に存在意義を失ったプロ棋士は人員削減を余儀なくされ、路頭に迷ったC級棋士たちのサバイバルの物語が始まる、という近未来小説にスリルを感じるだろう。 ところで高嶋哲夫氏は、同じように昨今の政情に対応した「日本核武装」という作品も上梓されている。こちらの作品は、もっと大胆かつ過激に、未来を先取りした内容になっているのだろうか、内容が気になっている。 | ||||
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