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夏をなくした少年たち
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夏をなくした少年たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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貴志祐介、伊坂幸太郎、道尾秀介。 この三人の著作を初めて読んだときには、彼らにしか書けない世界観、 ミステリ部分の面白さに非常に唸らされたものです。 その三人が選考委員を務める小説賞の受賞作というから読んでみたら。。。 これ、短編でよくないか?というのが読後最初の印象。 これだけのことに400P近くを費やす意味がわからない。 あと、事件が起こるまでの描写が長過ぎる。何度放り投げようと思ったことか。 文章が非常にうまく、主人公たちの心理描写も卓越しているけれど、 それがなかったら途中で読むのをやめていたと思う(実際一度図書館に返してる)。 事件の真相も、あまりにありがち過ぎて「まさかそんなベタなオチじゃ ないだろう」と思っていたが故に逆に読めなかった。 二時間ドラマよりも薄っぺらい事件と真相。 仮にも「ミステリー大賞」と銘打っているのだから、それに相応しい作品を 選ぶか、もしいい作品がないのなら「該当作なし」にするべきだったのでは。 ミステリ部分を抜かして少年たちの青春譚として読んだとしても、 友人関係を書いた秀作ならほかにいくらでもあるし本作を読む必然性を感じない。 そしてちょっとクサい。 クライマックスの誘拐事件も、取ってつけたようで蛇足に感じた。 ひと言でいえば「地味」な小説だった。 更にひと言付け加えるならば、女はあんな変な映像喜んで見たりしません。 吐き気を催して放り投げるのが普通。 それと、作中に「嘆息をつく」っていう表現が何度か出てくるけど、 「嘆息する」か「溜め息をつく」が正解では? このひとの著作は今後読むことはないかな。 それにしても、同賞の受賞作 「サナキの森」は使い古されたトリックのラノベだったし、 「レプリカたちの夜」は独特の世界観はあるけれどまったくもって ミステリじゃないし単純につまらなかったし、 三人の選考委員が何を考えているのかはっきり言ってわかりません。 色々な意味でがっかりした。 | ||||
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まず良いところから。文章はこなれていないという人がいたけど、まあ良い方。読みやすい。ただ伊坂氏を気取ったような、こなれない比喩がちらほらあるのは鼻につく。キャラもちゃんと書き分けてあるが、四人の少年の立ち位置が「スタンドバイミー」に似すぎている。傍観者の主人公、家庭環境に問題あるリーダー格、奇矯な性格の問題児、おとなしいやつ、とそっくりなので、もう少し工夫すべき。 いちばんの長所は丹念な心理描写。ここは才能が感じられる。合ったジャンルを見つければ、プロでやっていけそうだ。難点は、少年時代のパートが大人の視点で書かれているので、不自然におとなっぽい。全編、回想として書いた方がよかったかな。 反面、ミステリーの才能はない。筋立てがストレートすぎてまったくひねりも驚きもない。だれでも推測できる。 もっとも、この話を無理に謎解きにしなくてもよかったのではとも思う。謎解きにしたのでショボい印象になってしまった。 それと挿入的な誘拐話は蛇足。動機もあまりに説得力がない。 | ||||
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4人組の少年たちの少年時代に起こった事件と20年余り経た現在の殺人事件を描いた作品です。 ストーリーの骨格はミステリーなのですが、少年たちや周りの人たちとが織りなす人間模様や心の葛藤がかなり綿密に書かれていますので、全体を通してみれば、ミステリー色は薄い印象です。 私は、本書を読んで、「著者は一所懸命に書いているが、作品は文章が硬く、こなれていない」、「登場人物の少年たちが小学生なのに、こんなに鬱屈した理屈っぽい思考をするのは不自然」と思いました。読んでいて、ややたいくつでした。 また、ミステリーとしては、「これだけの登場人物で、アリバイも考え合わせると、この人物が犯人と考えざるを得ない」という感じです。多くの人が話の途中からストーリーの骨格がわかると思います。 総じて言えば、「これだけのストーリーのために377ページの分量が必要?」と思います。 力作であることは感じ取れますが、「新潮ミステリー大賞受賞作」というのは首をかしげてしまうような出来栄えの本です。 | ||||
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