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星々の悲しみ
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星々の悲しみの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.65pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全28件 21~28 2/2ページ
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『真夏の犬』、『胸の香り』と続く、文春文庫宮本輝短編集の中でこれが一番のお気に入り。 他二冊も確かに面白いが、なんとなく“作られた世界感”が鼻につくのに対して、この短編集は純粋に小説世界に入り込める。繰り返し読んでも飽きない。 もし宮本輝の小説で長編ものしか読んだことがない人は、ぜひ読んでみてほしい。長編にも劣らない極上の物語が堪能できます。 特に『小旗』が僕のお気に入りで、読むたびに心に響き、襟元を正すような気にさせられます。 | ||||
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高校三年の時、担任に薦められ、僕がはじめて読んだ輝さんの本。学園祭にやる演劇の題材選びの時に、先生が持ってきて、これどう?って感じで渡してくれた。5月か6月頃の放課後だった。僕も題材決めグループの一員になってたから。その放課後に、僕はこの60ページくらいの輝さんの短編を読んだ。 たしか、教室には誰もいなくて、一人で黙々と読んだ。一時間くらいで読める物語で、読み終わって、背伸びしながら、「あー、なんかこの感じすごくいいなぁ」と感じた。上手く文章にはできないけれど。夕日が差し込む誰もいない教室で、ひとり、素敵な物語に浸る。それが、なんとも言えない雰囲気で、明らかにこの物語に出会う前の自分とは違う感じがする。一時間前の自分と違う!? なんかぞくぞくする感じが僕の体に残ってる。物語の主人公たちの、何気ない会話だったり、言葉にならない気持ちだったりが、なんだか僕の体のどっかにひっかかってるような。あれ、なんだこれは?という感じ。うーん、上手く言えないけど。 ともかく、僕はその時「物語に浸る」ってことを覚えてしまったんだと思う。高校生って、いつもよくわかんないことばっか考えてるし、生活してる世界も狭いから、知らない世界に出会った時の衝撃って強いんだけど、自分がその衝撃を受けてることも、その時は分からないわけ。あれ、なんだこれは、あれ?って感じだったと思う。 でも今思えば、明らかに僕にとっては『星々の悲しみ』っていう物語が大きな存在だった。それ以降、本をたくさん読むようになったし、でもそういう実際的なことだけじゃなくて、他の人を見る目であるとか、自分以外の人のことに思いをめぐらすとか、僕がいろんな人に囲まれて生きてることの意味みたいなことを感じられるようになった気がする。まー、その時はよくわかんなかったんだけど。あー、うまくまとまんない。ま、いっか。とにかく思い出の一冊。 内容は、みんな読んでみてください。面白いですよ。 | ||||
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宮本輝 短編集の傑作。何度も何度も読み返しました。 少年の心の描写をうまく描いた青春モノ。懐かしい風景のようにやさしい余韻がいつまでも残る作品である。 喫茶店から「星々の悲しみ」という1枚の絵を盗み出し、薄命の画家に想いをはせる若者を描いた表題作と、「西瓜トラック」が中でも非常に印象に残っている。 表紙の佐藤忠良氏のスケッチもよく合っている。 | ||||
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私が18歳の時、模試の現代文で初めてこの作品に出会った時の衝撃は、今でも忘れられない。胸が張り裂けるような苦しみを覚えたものだ。 当時、同じく大学進学への意味を見出せずに悶々としていた私の心境と、主人公の志水の心境とがだぶって見えた。 また、短編ということで、余韻が残る終わり方も良かったと思う。有吉の死後、志水はどういう人生を送ったのか、読者の想像に任せる形が逆に感動的だった。 これ程、「生きる」ということの意味を深く考えさせられる作品もなかなか無いと思う。とにかく最高です。 | ||||
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読書は好きだけど、最近本離れしつつあった私に文章がこれほどにも深い世界を作り出せることを気付かせてくれたのがこの本だった。 進学の意味を見いだせない主人公。恋に落ち、友だちとの出会い、妹の恋、そして友人の死。私たちの周りで当たり前に起こりそうな出来事が主人公の周りで次々と起こる。そんな中で主人公の揺れる心情が私の心情とだぶって、溢れるほどの感動を得られた。 短編ということを忘れて読んでいて、話がふっと終わってしまった。しかしその瞬間、私の心には快い余韻が残っていた。 | ||||
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宮本輝のよさが最も輝いていた頃の短編集。最近のものは短編も長編も、説教くさくてがっかりさせられるものが多いのですが、この本の作品はどれも、構成も描写も冴えわたっています。余計な説明を書かなくても、行間から浮き上がってくるような残像によって、云わんとすることが伝わってくる、短編のお手本のような本だと思います。ちなみに、豊饒の海シリーズを読んでいる方は、お父さんの最期と思われる場面が読めてしまうので、この本はあとにしたほうがいいのかも・・。 | ||||
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ぜひ、青春時代に読んでもらいたいと思う作品。 10代20代ではあまり体験しない友達の死、つまり人間の死について考えさせられた。 そして、青春というナイーブな一面を鮮やかにえがいていてとても良かった。 結構、謎ののこる作品でおもしろかった。 | ||||
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この本は7つの短編から構成されている。その中でも特に私が感銘をうけたのは星々の悲しみである。この物語の主題は若さと死のパラドックスであると思う。そして、その2つの相容れぬ関係は、はっとするほど美しい化学反応を示す。美しくそして悲しい物語である。 | ||||
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