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刑罰0号
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刑罰0号の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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あっ、こんな本があったんだと西加奈子先生の本だと思い込んで購入。 こんなSFみたいな話も書くのかな?と違和感を覚えながら少し読み進み やはり、おかしいと気付いて作者を良く見たらお名前が全然違っておりました。 手元に本が無かったので、頑張って読み進めましたが途中で挫折。 やや筋書きが読めてしまう感がありました。 | ||||
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死刑に相当する罪を犯した人間に、殺した者の最後の苦しみを実体験させる。 これが本当にあったらすごく良いと思うが、人の心はそう簡単ではないのである。 映像化すると、今のCG技術ならかなりのものが作れるんじゃないだろうか、と思う。 確かに最初は上手くいくかと思いきや、問題が起きて技術は暴走していく。 細かい事は気にせず、物語を楽しめば良いのじゃないかと思う。 段々大きく広がっていって、壮大な物語になっていく。 単純に面白かった! | ||||
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人情物の西條奈加と思っていたが、思いもかけないSF小説を書いたものだ。死んだ人間から記憶を取り出し、生きた人間に埋め込んで疑似体験をさせるという話だ。こういうアイデアで、一体どんな話を展開していくのか。悲惨な記憶だったら、どうなってしまうのか。記憶は人格とどう関わって来るのか。最初から、広島の原爆投下が重い影を落としている。イスラム過激派、キリスト教世界の傲慢さ、核の不安などに上手くこのアイデアが直結してくるのだ。こんな目に会いたくないが、しかし目を背けてはいけないのではないか、と考えてしまう。 人物の描き方は、さすがに上手い。それぞれに魅力があるのだ。それにしても、野末眞のことが、ちょっと中途半端なような気がするが。 | ||||
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西條奈加さんが好きで、図書館で適当にある本を借りて読んでますが。 この本はちょっと毛色が違う。 優しさは同じですが。 私的にはあまり好きではなかったです。 死刑の代わりに刑罰0号を使うという内容で、脳に直接働きかけて実体験のようになる、みたいな感じで。 それを使って、世界中に原水爆を落とす(落とした時と同じ経験をする)、というのがグラウンドゼロという作戦で、アメリカはそれを止めようとして、開発者の博士の妹家族を順番に殺そうとするけど、ちょっとそこはムカついた。 いやいや、自分ら広島と長崎に実験的に落としてるやん、落とされてもしゃあないやろ、どんだけ自分勝手やねん、って思ってしまいました。 変なレビューになってしまいました。 すみません。 | ||||
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犯罪が起きたときに、被害者の苦しみを加害者に与える刑罰が刑罰0号。技術的なことは解決している世界で、それを人に適用したらどうなるかが描かれる。最初は、身の回りの小さな出来事の話だった。素直に刑罰の一つとして採用されるのかと思いきや、想像の範囲を越える場所や用途で使われる。物語のスケールも徐々に大きくなり!最後は地球全体を巻き込む。テクノロジーは使い方次第で人類を幸福にしたり不幸にしたりする。本書も0号システムを適用する場面の多様さが、それを訴える。さして重い物語ではないので、さくさくと読める。こんなテクノロジーがあったら、こんなことやあんなことができるなあが見事に小説になった。楽しく読了した。 | ||||
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6編の連作集。最初の掲載が2008年で、続編がその6年後ですから随分と間が空いています。しかし、死刑に代わる罰として、罪を犯した者に被害者の味わった苦しみを追体験させるという刑罰0号が運用されるという発想は、確かに短編で終わらせるのは勿体ない気がします。 当初は物語はこのシステムの不正使用により追放された開発者の後継者達と、最初の被験者の若者を中心に進みます。そのうち刑罰というより記憶・経験に話が移り、更には世界を巻き込んだ予想外の展開になります。タイトルからミステリーを想像しますが、全く違うテイストです。 | ||||
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ちょっと時代物っぽいファンタジー作家の印象がある 西條さんですがタイトル通りのSFテイストの dark成分ピチピチの素材です。 記憶を抽出して別人の脳内に移植できる0号システム。 これを用いて犯罪者に自分の行った罪の被害者の記憶、 体験メモリを施術するという死刑に代わる新たな刑罰として プロジェクトが試行される。 だが実験は被験者の精神破綻により失敗する。 生存した0号を施された者、糾弾された0号を施した者、 は其々の過去を隠し社会に紛れてゆきます。 そして失敗して頓挫した0号を社会の救済に活かしたいと 意欲的な研究者と、国際テロに行使しようとするグループが現れ 物語は緊張と崩壊の兆しが高まってゆく。 真っ黒黒のディストピア小説かというとそうでもなく 物語世界の空気感は彼のシンゴジラなのです。 決して落胆したり落ち込む読後感ではなかったので御安心を。 どの辺がシンゴジラなのかは 僕と物語を0号システムで共有化した読者とだけのヒミツです(ФωФ) | ||||
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死刑に替わる新たな罰として開発された、被害者の記憶を加害者の脳内で再生させる刑罰0号をめぐるミステリ小説。 刑罰0号をさまざまな犯罪者に適用してどうなっていくのか、のような展開を予想したのだが、いい意味で期待を裏切る展開となった。 刑罰0号から始まり、今度は死者ではなく生きている人間の記憶を抽出したり、刑罰0号を応用して夢を改ざんしたり、過激派組織のテロ兵器となったりと、刑罰0号を応用した新しい話題が次から次へと用意されており、壮大な展開となっていた。 最終章の「世界一、平和な核を落とす」話は突飛すぎたが、それ以外はいずれ実用化しそうなほどリアリティがあった。 物語の最初から登場する森田俊の人格が最終的にどうなっていくのか、江波はるかはどのようなアイディアで難局を乗り切るのか、最後まで目が離せなかった。 | ||||
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正直、初っ端の「被爆50年後の大腸がん」は因果関係を求めるなよ。と、思った。ナチュラルに「そりゃ50年もいきてりゃ何かの病位発症するよ」と思ってしまう。「運動」系も敬遠する。世代が変わって後まで「謝罪」を求める姿勢が「七代先まで祟ってやる」に等しく思えて。講演の度にきっちり「涙を流して嘆いて見せる」のが「芸」域に達してる人が多すぎるからなあ。みたいな。 しかし、やはり西條氏は「上手い!」。軽快に読ませるのに「思うトコロのモノ」が随所にあり、つい、文字を追いながら「そらなあ。こっちから見りゃ『我ながら出来の良い子』だろうが、相手から見りゃ『瑕疵のある人』に思えるよなあ。『後遺症』は認めて貰いたいけど、『子に瑕疵はない』と思いたいのも相反するもんで…」とか、これまた随所で思索が広がってしまい、がつがつと話の先を求めているのに、読み進むのに時間がかかった。 楽しく面白く読みました。 | ||||
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死刑に代わる選択肢、0号…記憶を抽出し、他人の脳内で再生するシステム。どこかで聞いたことがあるかなと思いながらあまり期待せずに手に取ったが、一気に読み終えてしまった。展開がとても面白く、作家の筆力に感心する。全編通してストーリーの破綻もなく、それでいて驚きの連続でひとつも飽きることがなかった。エンディングはやや壮大になり過ぎた感もあるが、全体を通しての作品構成と考えればこれでアリかなと思う。とにかく期待を良い意味で裏切ってくれたので大満足だった。他人にオススメできる作品。 | ||||
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