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鹿の王



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鹿の王の評価: 4.01/5点 レビュー 347件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.01pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全51件 41~51 3/3ページ
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No.11:
(3pt)

専門外に手を出してしまった結果冗長に

基本的に面白いのだけれど所々余分だなぁと思うところがちらほら。
特にホッサルの語る高度に体系化された医療知識については技術革新レベル(マスケットすら出てこない)に見合っておらず興ざめの域。
あとがきでも触れている通り医学関連は専門の方に見てもらったそうだが、現代で分かっている知識をファンタジー世界にそのまま
ぶち込んだ形で登場人物に説明させており、違和感が最後まで拭えなかったしテンポも非常に悪くなっていたのは残念。

ただし、病によって人をやめつつあるヴァンと世の理不尽さによって人の道をふみ外していく人々
そしてそのつらさに耐えつつ生きる逞しく、時にしたたかに権力を利用する人々などの対比は見ごたえがあった。
ラストのヴァンの行動は凄く強烈なイメージが湧いてきたのは良かったし、権力の裏の薄ら寒さも中々。

個人的にはホッサル&医療関連を減らしてマコウカン(笑)成分をもっと多めにして欲しかったなぁと思いました。
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897
No.10:
(3pt)

正直あんまりおもしろくない

本屋大賞につられて、電子書籍で上下巻買いました。
前の方は緊迫した様子で、どういう世界が広がっていくんだろうというわくわく感がありましたが、
結構、そのあとは単調な流れ。方向性がどんどん医学の方に流れて行きます。
ここら辺が謎解きの要素として評価する人もいるのかもしれませんが、
私にはどちらかというとマニアックに思えて楽しめませんでした。
登場人物も多く、いろいろな人たちの思惑とかがあって、話がどんどんこんがらがっていきます。
結構大人向けのファンタジーだと思いますが、どうしてそんなに評価されるのかがよくわかりませんでした。
鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐より
4041018889
No.9:
(3pt)

近代医学をファンタジーでどのように料理するか

守り人シリーズの大ファンなので、この作品もわくわくしながら手に取りましたが。
大国に取り込まれていく辺境国の悲哀や、それでもたくましく生きていく市井の人々など、さすが上橋菜穂子だと思いましたが、どうしてもこの世界に浸れなかった理由は、医学知識レベルが近代過ぎることです。
どなたかも書いていらっしゃいましたが、医学のレベルと、世界感がマッチしていない。これぐらいの医学知識に到達するなら、弓矢より鉄砲でないと違和感あります。
ファンタジーだからなんでもありかもしれませんが、読者がそれをファンタジーとして楽しむためのリアリズムは必要なのではないかと思います。
物語は面白かったので、この時代設定にしては不相応の医学的説明を抑えれば、もっと楽しめたのにと思いました。
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897
No.8:
(3pt)

すみません。途中で読むのが苦痛になりました。

【ネタバレあり】本屋大賞だから凄く面白いに違いない!と、期待しすぎたのかも知れません。レビューを書いてる他の皆さんの評価は高いので、私の読解力がないだけかも知れないですが…。全体的に淡々とした流れで、途中で飽きてしまいました。ラストは映画「アイ・アム・レジェンド」を思い出しました。国を滅亡させた謎のウィルスと戦うという点でも似てますし、タイトルとラストがリンクしているという点も似てるかな。
私はどうして物語に入り込めなかったのか?たぶん主要登場人物の成長物語では無かったからだと思います。ヴァンもホッサルもあまり深刻に悩んだり、苦しんだりしないので、誰にも感情移入ができませんでした。そして、だんだんと読むのが苦痛になってしまいました。例えばヴァンが未熟な若者、もしくは家族を失って心を閉ざしているような男だったなら、ユナと出会って人間的に変化していく過程を楽しめて、ラストも感動できたのかも知れません。もしくは、ホッサルが政治的な問題に巻き込まれて投獄されたり、医療活動ができなくなって病の広がりを阻止できない状態になるなど、絶体絶命な場面があれば面白く読めたのですが…。
飛鹿のシーンや、サエの跡追いの技、ヴァンやユナが生き残った理由や抗体の仕組みなど医療について分かりやすく書かれている点とか、所々は面白かった場面もあるんですが。全体的に山あり谷あり的なハラハラドキドキ感が足りないです。せっかくのファンタジー、作り込まれた世界観なのに、もったいないなと思いました。
※少数意見ですけど、こんな感想もありますよ~ということで。
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897
No.7:
(3pt)

視点がころころ変わる

いいところで、視点が変わりTVで翌週みるような感じ
もっとまとめて書いてほしかった

細菌感染の説明が詳しすぎる。もっと簡潔でよい

ナウシカの世界と似ていると思う。漫画化したほうが判りやすく、
世界観にはいれるとおもう
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897
No.6:
(3pt)

東西医学の比較について

作品については、かなり錯綜したストーリーなので、一読しただけの感想は敢えて控える。ただ私は漢方医なので、本作品中に出てくる東西医学の比較について数言述べたい。

本作では、ある重篤な感染症を巡って物語が展開していく。それを治そうとする者、拡大を押さえ込もうとする者も居れば、政治的思惑で病を利用しようとするものも居る。その治療を巡って東西医学のあり方の違いが描かれる。

著者は、西洋医学は自然の秘密にあくまで対峙し、人間の知恵と力の可能性の限りを尽くそうとするのに対し、東洋医学は自然に逆らわず、死は生の当然の帰結として受け入れようとすると指摘する。また西洋医学が何とかして病気の原因を特定しようとするのに対し、東洋医学は病気が起こるのは個体と自然の関係性によるもので、個別の特定された原因によって生じるのではないと考えるという。

漢方医である私からすると、著者は東洋医学、なかんずく中国伝統医学に関して、ある程度勘違いをしていると思われる。今日本で漢方医学と言われ、韓国では韓医学と言われる医学の大元は、中国伝統医学である。現代中国では「中医学」と呼んでいる。

この系統の医学はそもそも、疫病・感染症との戦いからスタートした。中国の歴史を読めば分かるが、古代から人々は疫病の猛威に苦しんでいた。自然に発生したこともあれば、戦禍に伴って人為的に広まったものもあろう。中国伝統医学の感染症の専門書「傷寒論(しょうかんろん)の序に、張仲景(ちょうちゅうけい)は言う。

「余宗族素多,向餘二百。建安紀年以来,猶未十稔,其死亡者,三分有二,傷寒十居其七。感往昔之淪喪,傷横夭之莫救,乃勤求古訓,博采衆方,撰用『素問』、『九巻』、『八十一難』、『陰陽大論』、『胎臚薬録』,并平脈辨証,為『傷寒雑病論』,合十六巻。雖未能尽愈諸病,庶可以見病知源。若能尋余所集,思過半矣。」''
「私の親族は元々多勢あって、二百人にも余る程であった。建安紀年(紀元2世紀、後漢の年号)以来、まだ十年にもならないのに、其の三分の二が死んでしまい、うち傷寒(感染症)によるものは七割を占める。昔年、多くの身内が相次いで亡くなり一斉に消え失せた悲しい出来事を痛感し、或いは前途ある若い人々が死んで行くのを救う事が出来なかったことを嘆き、古い訓えを熱心に求め、多くの人々の薬方を手広く採用し、素問、九巻、八十一難経、陰陽大論、胎臚薬録、及び平脈弁証の書を撰び用いて、ここに此の傷寒卒病論を編述する。いまだ、もろもろの病気を治せると云うわけでは無いが、できれば病の源を知りたいものである。そのうえで私がここに集めた処の方論を研究して見られるならば、まだまだ発展することであろう。」(出典[・・・])

あるいはまた、補中益気湯(ほちゅうえっきとう)という方剤がある。かつて「金」という国がモンゴル帝国に首都開封を攻められ籠城した際、城内で胃腸炎による体力消耗を伴った感染性炎症性疾患が蔓延した。その治療薬として名医李東垣(りとうえん)がつくったのがこの方剤だ。炎症性疾患が遷延して消化吸収機能が弱り、それにより栄養状態が悪化して免疫力が低下し悪循環となって炎症が治癒しないときに用いる。この方剤の意図するところは、胃腸の消化吸収機能を強化し、栄養状態を改善し、同時に免疫力を回復させ慢性炎症の治癒を促進させるところにある。

このように、東アジア伝統医学も、疫病、感染症との激烈な戦いにその長い年月を費やしたのである。また「病の源を知ろう」としたのである。決して、感染症は神の祟りと信じてむざむざとその餌食になったわけでは無い。

一方で、この医学では「胃気無き者は死す」と教える。現代医学は、瞳孔散大、心停止、呼吸停止をもって死ととらえる。簡単に言うと、心臓が止まったら死、最近はさらに脳がその働きを失えば脳死である。だが東洋医学では「胃気無き者」、すなわち自分で飲食を取らなくなった者は死ぬと考えるのだ。

中国医学では宋代に運気論が導入され、人の気は天地の気と交通しなければ生きてはおれないという考えが、それ以前より強まった。胃気が尽きて水穀の気を取り入れることが出来なければ、すなわち内外の気の交通が断たれたのであり、最早その人は死ぬしか無い。

あるいはまた、生命には親から貰った命の種火である「先天の気」と、大自然から絶えず受け取る「後天の気」とがあり、これらが相交わることで生を保つ。先天の精は腎に宿るが、後天の気は天地の気であり、これを肺と脾が取り入れる。だから「胃気が無ければ先天の気と後天の気の交通が断たれ、死を逃れ得ない」とする。

こうした考えからすれば、現代のように自ら食を取らなくなった者の鼻からチューブを突っ込み、あるいは胃に穴を空けて外から栄養物を注入して生かすというのは、生命本来のありように抗うことであり、異常な振る舞いと言わざるを得ない。このようことをするのは、西洋医学しかあり得ない。

西洋医学は世界に数ある医学の一つだが、「気」の概念を持たず、大自然の営みと人間の生命を切り離して考えようとする、極めて特異な医学なのである。この点については、本作著者の理解も、あながち誤りとは言えない。しかしながら、感染症に対しそれを神の意志として東洋医学が唯々諾々と受け入れてきたというのは、明らかな誤りであり、塗炭の苦しみと努力を重ねた先人達に謝って貰いたいものだ。

以上本作品に対し、漢方医の立場から指摘すべき事を述べた。
鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (上) ‐‐生き残った者‐‐より
4041018889
No.5:
(3pt)

頭でっかち

これまでの児童文学とは打って変わって、大人向けに書かれた作品。
そのせいか、かなり頭でっかちに感じました。
物語としての完成度は高いのだけれど、色々な要素を盛り込みすぎちゃった感じがしました。
私は『守り人シリーズ』や『獣の奏者』の方が、純粋に、シンプルに上橋ワールドを楽しめて好きですね。

今回、この作品が「2015年本屋大賞」に選ばれたのをきっかけに、沢山の方がこの本を読まれると思いますが、ぜひ著者の他作品も手にとっていただきたいと思います。
上橋菜穂子の本領が最も発揮されているのは、児童文学ですから!
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897
No.4:
(3pt)

詰め込みすぎたのかな・・・

今作以外の全てを読んできましたがこの作品ほど入り込み辛かった作品は他になかったですね。
上橋さんの作品は、特に人物を深く描写することはもちろん、舞台となる土地の気候からくる気質や食べ物。それぞれの地域の抱える民族政治問題まで多角的に描写し、架空の設定の物語舞台が色や匂いまで立ち上らせてくれるすばらしい作品が多くあります。
上橋さんにかかれば物語が3Dどころか4D、5Dって感じです。
でも今回は織り込みたいテーマが多すぎて上下巻ではほうぼうに散らばって薄くなってしまった感があります。人物の関係にしてもホッサルとミラルの関係は?マコウカンの姉との関係は?ヴァンの駆けて行く様はまるで狐笛のかなたのようでしたが、あれはその後が描かれて落ち着きがあったような気が・・・
何よりたくさんの民族が出てきすぎてどこがどの部族だったか、この王(貴)族はどういう地位だったか、どんな関係だったか、もしくは漢字が別読みだったりするのは毎回ルビのあるところへ戻ったりとか何度行きつ戻りつしたかわかりません。そのうち物語の中にのめりこむ気力を失ってしまいました。
これは守り人シリーズや獣の奏者のシリーズのように1冊ずつじっくりテーマを分けて書いていただけたらもっと深みのある物語になったかもしれません。今後は上橋さんの丁寧さにあった巻数でじっくり取り組んでいただけると私はうれしいんですが。
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897
No.3:
(3pt)

民族・医療そして政治・・・

リアルを求めた医療描写の為でしょうか?
上下巻の本にしては主要と思われる登場人物が多すぎたせいでしょうか?
期待が大きかった為に今回は消化不良…
どの民族、どの立場の人物も魅力的な人ばかりだった為に、なんだかとっても残念です。

上下巻で終わるようなお話ではなかったように思います。
地図付・5巻位で各民族毎に焦点を当てた話で読みたかったなぁ。

個人的には一気に読む本ではないと思います・・・
ゆっくりじっくり想像し、考えて読む本ではないでしょうか?
一気読みなんかしたらもったいないです。
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897
No.2:
(3pt)

心に染み込んで来るのを待ちながらじっくり読む作品

家族全員上橋さんの作品が大好きで、ほぼ全作品持っています。家にあることを知りつつ旅先で読みたくなって、同じ本が3冊もあったりします。この本が出た時飛びつきましたが、天と地の守り人に見られるような、吸い込まれるようなスピード感に欠け、なかなか進みません。今下巻の途中ですが、一旦中断して蒼路の旅人から守り人シリーズを読み返しています。どなたかもレビューに書いていましたが、一気に読もうと思わず、時々目を止めて、心に染み込んで来るのを待ちながらじっくり読むのが自分にはあっている作品と思っています。
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897
No.1:
(3pt)

う~ん・・・複雑

最先端の医療(科学)と宗教の戒律、民族間の紛争・・・
人間ドラマというより、社会問題がメインでしょうか。
私の理解力が追いつかず、読んだ後、物凄く疲れてしまいました。

やはり、こういった難しいテーマの作品より守り人シリーズのような躍動感と熱い想いがある作品のほうが好きです。
鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐Amazon書評・レビュー:鹿の王 (下) ‐‐還って行く者‐‐より
4041018897

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