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クロスファイア
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【この小説が収録されている参考書籍】
クロスファイアの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全94件 61~80 4/5ページ
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上巻と違って,下巻はかなり怒涛の展開になります。 ガーディアンの他の能力者達と触れ合って変わっていく淳子。 淳子が人間っぽくなっていきます。 しかし,そういう淳子に待っていた運命とは・・・・蛇足ですが,実写映画のクロスファイアでは設定がやや違います。 実写では表現できるところが少なく本から入られた方はもの足りない かもしれませんが,私個人としてはそっちの設定の方が好きです。 | ||||
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上巻はアサバを追う淳子と、淳子の能力の念力放火能力を使うシーンが印象的です。淳子を応援しながら読んでました。今の世の中、人間とは思えないような犯罪が多発しているし、そういう犯罪者に対し、今の法では十分に罰を与えてない気がするからです。淳子は自分が能力者であるゆえ社会の悪を許しておけなくて行動してたんでしょうけど、それにしても一人でその任務を背負って、孤独に耐えていきているなんて、私なら耐えられません。正義とは何か?深く考えさせられる作品ですが、答えは見つかりません・・・ | ||||
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最初は犯罪者だからといって躊躇いを覚えずに焼き殺す淳子に感情移入し難い印象を受けたが、読み勧めていくうちにその理由も納得できた。「あたしは装填された銃だ」の一言に、異端の力を得てしまったばかりに与えられた過酷な運命と、己を武器として認めている精神とが織り込まれているような感じがし、特別な存在であるがために人を避け孤独に陥っていた淳子が、最後にあんな形ではあるがきっと幸せな最期を迎えられたのだろうと思ったとき、心にこれ以上無い切なさを覚えた。犯罪者は処刑する。それが正しいのかどうか迷い始めたとき、そして木戸に逢って大切な人を得たとき、やっと「武器」から「人間」としての「戦闘」を始めたときが淳子のスタートだったのに、と思う。 | ||||
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相手に触れずに殺すことができる念力放火能力を持つ青木淳子と、それを追う刑事の石津ちか子の視点でストーリーが展開。異能者としての力を持ち、それを駆使し、自らを「正義」と信じる淳子のせつなさ、悲しさなどといったものがつづられており、素直に面白かった。確かにSFではあるのだけれども、特別だからこそ、蔑まれる悲しさのようなものが伝わってきた。下巻は上巻とは一転して、心理描写が多い。自らの「正義」への疑問、同じ異能者である理解者を得ての些細な幸せ・・・。 ある意味では予想通りの結末を迎えたのだが、それでも淳子の悲しさなどが伝わってくるものでまったく不満には思わなかった。 | ||||
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相手に触れずに殺すことができる念力放火能力を持つ青木淳子と、それを追う刑事の石津ちか子の視点でストーリーが展開。異能者としての力を持ち、それを駆使し、自らを「正義」と信じる淳子のせつなさ、悲しさなどといったものがつづられており、素直に面白かった。確かにSFではあるのだけれども、特別だからこそ、蔑まれる悲しさのようなものが伝わってきた。前半である上巻は、どちらかと言うとアクションシーンが多い。淳子が偶然出会った若者達との「戦闘」、そして、逃げた浅羽の追走劇。後半への伏線も多いのだが、心理描写の多い下巻とは対称的。 | ||||
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史上最強の超能力「パイロキネシス」。この本に出会うまで、サイコキネシス以上の超能力は知らなかった。とにかくドッカンドッカン強すぎる。それが、社会的・肉体的に弱者である若い女性に備わったからこそ、面白いのだ。この設定ゆえ、物語は全体として復讐譚の色を帯びる。宿敵を倒すまでは、痛快物語ですむ。しかし、その後の青木は、もう作者にも制御不能な怪物である。 より巨大な悪と戦う?それじゃマンガだ。しかも青木にも、嫉妬も欲望もあるはずだ。この登場人物をリアルに描き続ければ、必ずどこかで暴走を始める。作者宮部は、青木を美しく舞台から下がらせてやるしかないではないか。 私は、ラストシーンにしびれた。ラストシーンを繰り返し読んだ。とても美しくて、切なかった。 …その分、映画のラストシーンにはガッカリを通り越して腹が立ったけどね。 本作は、エスパーもののSFとして最高レベルだと思う。同じ宮部の「龍は眠る」や筒井康隆の七瀬シリーズ、スタージョンの「人間以上」などと並んで。 | ||||
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史上最強の超能力「パイロキネシス」。この本に出会うまで、サイコキネシス以上の超能力は知らなかった。とにかくドッカンドッカン強すぎる。それが、社会的・肉体的に弱者である若い女性に備わったからこそ、面白いのだ。この設定ゆえ、物語は全体として復讐譚の色を帯びる。宿敵を倒すまでは、痛快物語ですむ。しかし、その後の青木は、もう作者にも制御不能な怪物である。 より巨大な悪と戦う?それじゃマンガだ。しかも青木にも、嫉妬も欲望もあるはずだ。この登場人物をリアルに描き続ければ、必ずどこかで暴走を始める。作者宮部は、青木を美しく舞台から下がらせてやるしかないではないか。 私は、ラストシーンにしびれた。ラストシーンを繰り返し読んだ。とても美しくて、切なかった。 …その分、映画のラストシーンにはガッカリを通り越して腹が立ったけどね。 本作は、エスパーもののSFとして最高レベルだと思う。同じ宮部の「龍は眠る」や筒井康隆の七瀬シリーズ、スタージョンの「人間以上」などと並んで。 | ||||
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SF小説の体をとっているが、純粋にサスペンス小説として読む事ができる作品だ。 別作「燔祭」からの話の流れを持つ本作では、同作品では(文字通り)不完全燃焼だった青木淳子の躍動する『能力』が衣冠なく発揮されている。 念力放火能力(パイロキネシス)を持った、淳子は突如巻き込まれた争いの中で、能力を持って生まれて来たことに葛藤しつつも自分の意思で精力的に行動を起こしていく。 それが、どんな結果になるかは、読んでのお楽しみ。 上・下巻に分かれた作品だが、謎がつぎつぎと生まれ解決していくといったつくりなので、苦もなく読み通す事ができる。 淳子以外の登場人物も、一癖も二癖もある個性あふれる面々が揃っているので、物語をよりいっそうおもしろくさせてくれる。 宮部みゆきの作品の中でも、傑作に入れてもいい作品だと思う。 | ||||
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クロスファイア(上巻)を読んだ人なら、既に主人公青木淳子に感情移入してることだろう。 淳子はこれから後半佳境にかけて、ちょっと読み手を裏切る方向に走っていくかも知れない。 だけど、最後の最後で・・・・ こんな終わり方、想像していなかった。 燔祭から、クロスファイアを書くまで、作者は「青木淳子」を大事にしてから、大切にラストシーンを迎える。 余談ですが、筒井康隆氏の作品でテレパスをもった女性を描いた作品「家族百景」シリーズっていうのがありました。 あれも、とても好きな作品でした。 | ||||
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念力放火能力という超能力を使える主人公を用いることで、宮部氏は「法の裁けない悪を正義の名に基づいて裁く」という耳に心地よい命題の苦痛をえぐり出した。確かに処刑されても仕方がないような罪を犯すものがいる。次々とその手にかかる犠牲者もいる。だが、十人の殺人鬼を処刑できるなら、一人の無実なものを巻き添えにしても良いのか。処刑者が暴走するならば、誰がそれをチェックするのか。宮部氏の意図は答えを出すことではない。命題に正面から向き合って生を燃焼させるものを生き生きと描き、読む者を捕らえて放さない。 | ||||
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宮部作品のありがたいのは 弱者であることだけを理由に罪を逃れている者の横暴なふるまいや それを許す「人権擁護派」への警鐘を イヤミっ気なく 自然なストーリーの中で語ってくれること。年齢が若いとか 精神状態が不安定だとか それはいずれも人を殺めていい理由にはならないし 殺めた場合の罪を許される理由にもならない。(現行法では責任能力の阻却事由となっているが)(何人か殺している連中を)「人間と呼べるか? 呼んでいいか?」「彼らこそ社会の犠牲者だと、なんとでも呼べばいい」(第一容疑者の少年たちは)「自ら冤罪の犠牲者と名乗り」「一部のマスコミや人権擁護団体はこれに賛同」「第一容疑者の青年など、ちょっとしたタレント並みの扱いを…」いまブラウン管の向こうにある世界が そのままになっている問題が実に見事に描かれる。人をクズ呼ばわりする若者がほんとうに恐れる言葉。自分は特別の存在であるという根拠のない誤解。それらを遠慮なく描いてくれる姿勢には溜飲が下がる。それでいて冷静な現実も。社会が機能する生き物である以上 その灰汁である「悪」もまた根絶することはできない。さらには「場」というものの持つ力への考察 これにはおそれいった。でも前半通じて嫌な気分にならないですむのに大きいのは何と言っても ちか子 の存在。この冷静でやさしさを持った中年女性の存在が救いを与えてくれる。念力放火能力という設定にリアルさはたしかにないが、この作品は純文学じゃないし 権力やその他の他人に秀でた力 と置き換えても 問題はないと思う。とりあえず ここまでは(前半のみ)イントロが冗漫であるとは言え 良質な作品。充分楽しめます。 | ||||
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本来あたしは、SFとかファンタジー系は、あまり読まないタイプなんです。でも、この本は、すご~く面白かった!!SFっぽい作品なのに、夢中になってしまって、一気に全巻読みました♪やっぱり、宮部みゆきは面白いなぁ!って思いました(*'∀`*) | ||||
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朝、新聞・テレビで流されるどうしても我慢できない事件、逮捕された犯人の顔写真・映像・・・・もし、他人ごとではないことになったら・・・あなたはどうしますか?どうします?怒りや悲しみを抑えれますか?自分では何ができますか?復讐しますか?もし、もしですよあなたが誰にも気付かれずに復讐できる力を持っていたら、どうします?使いますか?使う自分を「肯定」して。最近のどうしようもない事件と重ねあわせて読んでみてください。答えは宮部さんと違うかもしれませんね。皆さんの気持ちがこの本にあります。Michael.I | ||||
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宮部みゆきの本の中では読みやすい本だと思います。模倣犯とか読んだ後に読むと初めから最後まですんなりと読める。でも本をたくさん読む人にはちょっと物足りなさがあるかも?内容的には面白い。パイロキネシスとかSFチックな話はいろんな所で出尽くしてるふしがあるのでいかがなものだろう?と最初思ったが読んだら、さすがって感じでした。お手ごろに読むなら面白い。でも読み出すとあっと言う間に読み終わっちゃうから通勤通学時に読むとベストかも? | ||||
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文庫になって登場!!夢中になって上下巻を読みました。正義とは何か。何が善で、何が悪か、人が人を裁くとはどういうことか、この作品を読んで考えてみてください。淳子は、自分の心の正義に従い、人を殺しました。果たしてそれは本当に良いことだったのでしょうか。確かに、世間一般に見て、悪と呼べる人間を、殺しました。けれども、淳子もまた、そのことによって手を汚したのです。何が良くて、何が悪いか。あなたは断言できますか? | ||||
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ミステリーなのでレビューは控えめにしないといけないですかね?「正義」とは何か?というのがこの物語の大幹になっているのですが、私は映画「マイノリティ・リポート」を思い出しました。あの映画では、超能力者が未来を予知し、犯罪を未来において起こす人間を「殺人予備罪」などと称して逮捕していきます。少し状況は違いますが、「犯罪=悪」に対する「正義=法」とは何ぞや?という視点において、同じだと思います。映画では最終的にこのシステムは破綻します。つまり、現行の法律が勝利し、それを超えた「正義」は認められないということになります。そして、この物語では。。。何が「正義」なのか私には判断できなくなってきました。青木淳子は正義なのか、それともただの殺戮者なのか。この本を手に取って、ぜひあなたならではの答えを見つけてください。私はもうしばらく考えてみます。 | ||||
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ミステリーだからレビューも気を遣わないといけないですね。パイロキネシス(念力放火能力)を使える青木淳子と淳子の起した事件を調べる石津&牧原刑事。この2つの視点で物語りは進んでいきます。いずれ交わることが予想される2本の線。どのように繋がっていくのか、というのを楽しみながら一気に読ませていただきました。上巻ラストでは「謎の組織」も絡んできて。。。パイロキネシスという実際にはありえない力(と、言ってしまっていいのかどうかわからないけど)を持ち出してきてもまったく非現実的な、あるいはSFチックな感じがしないのが、驚かされます。傑作なので、すべてのミステリーファンにオススメできますね。 | ||||
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以前矢田亜希子主演の映画を見てまぁまぁの評価だったので原作は気になりつつも避けてきました。読み終わった感想ははっきり言って最高! 中だるみもなく一気に読めます。宮部さんの作品の中でベスト3には入りますよ。なんとも切ないところとか強いけど弱い相反する気持ちが涙を誘います。「龍は眠る」同様これは超越したラブストーリーだと思います。宮部さんの頭の中と感性は無限です!さらに好きになってしまいました。 | ||||
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超能力なんぞが出てくるとミステリは成り立ちません。当たり前ですよね、密室もアリバイも警察も関係なくなります。しかし本作品はそれを合理的に現実的によくまとめたと思います。さすがの著者の力量でしょう。超能力だけで敬遠している方は読むことをお勧めします。最後は主人公に感情移入しすぎてしまい泣いてしまいました。星4つの理由は同著者の「理由」が星五つだからこれが4つです。 | ||||
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超能力なんぞが出てくるとミステリは成り立ちません。当たり前ですよね、密室もアリバイも警察も関係なくなります。しかし本作品はそれを合理的に現実的によくまとめたと思います。さすがの著者の力量でしょう。超能力だけで敬遠している方は読むことをお勧めします。最後は主人公に感情移入しすぎてしまい泣いてしまいました。星4つの理由は同著者の「理由」が星五つだからこれが4つです。 | ||||
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