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グラスホッパー
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グラスホッパーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.70pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全271件 181~200 10/14ページ
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伊坂さんの作品は、映画はいくつか観てますが、小説はコチラが初めてです。 主要キャラがイメージしやすく、さらに各キャラのパートで区切られて話が展開するので、非常に読みやすく良かった。 物語としては、特に鈴木のパートや主要キャラ同士が絡み出す後半〜クライマックスのあたりは面白いのですが、結局ハッピーエンドとも言えないような、なんとも言えないラストなのが少し残念でした。 何も残らなさすぎ、というか。。 まあでも充分楽しめました。 | ||||
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これほど衝撃的な小説を読んだのは初めてでした。活字を読む、という行為に過ぎないのに、作品を司る文章の一文字一文字が頭の中に入り込み、言外の感覚を作り出します。頭の中をすうと風が吹き抜けるような、とか、後頭部を強く殴られるような、などと表現されることが多いですが、それでは役不足な感覚です。私はこの本がきっかけで読書に目覚めました。伊坂幸太郎の作品はとにかく緻密です。無駄がほとんどなく、巧みな伏線使いに感服します。この作品に、そして伊坂幸太郎に出会えて良かったです。 | ||||
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大好きな作品である『マリアビートル』へ続く作品としても位置づけられますが、もちろん、これ自体でも十分面白い作品であることは保証します。殺し屋達のドタバタ劇の要素が強い『マリアビートル』に対して、本作は結構マジな要素が強く、少し暗い感じもします。ただ、そこは伊坂作品。良質な会話や比喩が各所に散りばめられていて、中だるみや飽きが無いのがイイですね。 | ||||
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最初のスペースのある段落間と、田中氏の台詞と、最後の場面に注目して読んでください。全体のなんとなくぼんやりした雰囲気が「理解」できると思います。殺し屋と追いかけっこする話でも復讐の話でもありません。 | ||||
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伊坂さんの小説はどれもおもしろい、のは言うまでもないのですが、作風というか空気が微妙に違っていて、各作品で好みが分かれるところだと思います。殺し屋が何人も出てきて、視線が都度切り替わって、その人から見た場面がつなぎ合わされていくと、ぐぐっとつながる、という今ではすっかりおなじみのパターンだけど、ちょっともたもたした感じがしちゃうなと思って、レビューしないでいたのですが……最近出たばかりのマリアビートルももちろん読んでみたら、さかのぼってグラスホッパーも好きになってしまった。ほとんど上下巻?っていう位の錯覚に陥りました。マリアビートルを読むと出てくる人々の中に本作で描かれている人たち(のエピソード)が少なからず出てきます。併せて読んだら2倍以上のおもしろさなので、まずはこちらから是非是非!! | ||||
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伊坂氏らしい、陰惨な現実を、小粋な会話とスピード感溢れる展開で一気に読ませる作品。妻を殺され、復讐に燃える主人公なんだが、壊れ具合が現実的で、イッちゃってない感じが新鮮かな。ただ、その他の殺人で喰ってる輩たちの、そうなった経緯にもう少し突っ込んでほしかった。なぜ殺し屋稼業に手を染めたのかが、それぞれ描いてあると、殺し方や、殺人に躊躇しない心理、死にざまの重々しさがぐっと来るのではないかと感じた。「鯨」「蝉」なんて、命名理由ぐらいしかわからんし、「あさがお」に至っては、命名理由さえも不明だし。それがあるのとないのとでは、本作の評価もかなり違ってくる。「ラッシュ」なんて、目まぐるしく場面展開が変わる割に、各人の人物設定が鮮明で、感情移入しやすかった。「あさがお」なんて、逆に正体不明だからこそ、冷静で不気味なニュアンスが出ていたから、それが狙いなのかなぁ、という考え方もあるが・・・。 | ||||
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以前、伊坂さんこの小説を「シリアス?コメディ?オフビート?」と、店頭のポップか何かで紹介していました。 今回、再読してみると、伊坂さんの言いたかったことがわかったような気がします 鈴木は、「僕は、君のために、けっこう頑張っているんじゃないかな」と言って自分を奮い立たせますが、その度に、状況は悪くなっていくし、蝉は、文句を言いつつも仕事はきちんとこなし、自分のミスを、上司の岩西にきちんと報告しようとする、真面目なところがあるし、鯨にいたっては、胡散臭いホームレスに唆され、無理やりに、乱暴にすべてを精算しようとしています 冷静で、無感情に思える槿も、鈴木をからかって遊んでましたし、ファニーな殺し屋の物語というのはかなり、的を射ていると思います 蝉と鯨は、死を迎えることになるんですが、その最後はわりと報われる、というか悪くないように思えます 蝉は、嫌悪していた岩西との関係が和らいだように見えますし、鯨は、自分を騙すことをおぼえ、鈴木を押し屋として始末することで亡霊から解放されます 殺し屋として、活躍してきた2人にしては、上等な最後だと思います グラスホッパーは面白い小説です。今回、改めて、そう思いました。 | ||||
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『砂漠』も読みましたが、随分『砂漠』と本書とでは作風が違うな、と感じました。 個人的には、『砂漠』のほうが好きかな。 砂漠 ミステリ、というか、ハードボイルド小説、ということですが、確かに、鈴木・鯨・蝉の三者が最後のほうでひとつの線にまとめられていく過程はわくわくドキドキして楽しめました。この先、いったいどういう展開になるんだろうか?と気になって、どんどん先に読み進めてしまいました。 ただ、その殺人の動機というか、登場人物が殺人に至る過程にあまり意味を見出していないところが、小説としてどうなのかな、と。 教師だった鈴木が復讐のために裏社会の会社に勤める、っていう設定もなんだか不自然な感じがしましたし。 エンタテイメントとしてはそこそこ面白いけども、読み終わった後にあらためて何かを考えるきっかけにはならない感じ、です。 | ||||
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登場人物を複数出してストーリー進行を平行させ、最後に繋がっていくという形を作者は得意と していますが、本作もそんな感じです。この形式は、中々物語に入り込むのが難しいというか、 話がパラパラと目まぐるしく変わるので頭がついていかず(私頭悪いんで、、)そんなに好きな 手法では無いのですが、本作は軽妙な描写、しゃれた筆致、世界観で描かれているのであまり 苦にならずに読み進める事が出来ました。 三人の殺し屋と超ブラック会社社員、そしてその会社社長に怨みを持つ主人公。これら登場人物 が絶妙な塩梅で絡み交錯する。 最後もホロリというか、ニヤリというか、後味良く終わる感じでとても良!でしたね。 | ||||
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伊坂さんの小説の中では、 異質な部類に入るのかな。 先が読めない 摩訶不思議さは健在だけれども たぶん舞台が仙台じゃないからかな。 う〜ん、 なんでだろ? なんだか 落ち着いて読めなかったな。 | ||||
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「押し屋」と呼ばれる、被害者を道路に押して車に轢かせることによって殺害する 殺し屋を、妻を悪人に殺された鈴木、相手を自殺に追い込むことによって目的を 遂げる殺し屋「鯨」、相手をナイフで殺害することで目的を遂げる「蝉」の3人が 追う、犯罪小説。 1つのストーリーが、章ごとに鈴木、鯨、蝉の3人の視点から語られるという構成 を取っている。 本作は登場人物の造形とか描写が浅く、純文学というには無理がある。 エンターテインメント小説としてどうかということになるが、ストーリーが面白い し、伏線の張り方やエンディングも上手い。登場人物の人生観のようなものが描か れてるのもいい。読後感も良かった。エンターテインメントとしてはかなりの傑作 だと思う。 | ||||
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伊坂幸太郎は初めてである。 でも、あまりのすばらしさに言葉もない。 例えば鯨。あまりにも淡々としていて、とっかかりがなさそうに見えて、私は最初の数行から魅せられてしまった。自分が自殺に追い込んだ人間の幻影を見続けるような、行っちゃってる奴なのに、なぜか初っぱなからものすごくかっこよく見えてしまう。 それに、登場人物達の何気ない会話の端々に至まで全てが複線というのが、本当に恐れ入る。どの言葉一つとっても無駄がないのだ。 そして最後の一行。あの終わりでまた後頭部を殴られたような衝撃を覚えた。ああ、やられてしまったと思った。ここまで全くこのラストを予期できなかったなんて、作者に完全に振り回された。 感動ものである。 という事で、また伊坂幸太郎を買ってしまう。 | ||||
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妻の復讐するため、その敵の父親が経営する「非合法な会社」に入社した鈴木。 その一般市民である鈴木が、非合法的な事件に巻き込まれていく。 殺し屋小説と銘打っているが、それから想像されるものとはやや印象が異なる。 なかなか残酷なシーンも出てくるが、それでもなお、文章にどこか平和を感じた。 伊坂幸太郎が書いたどこか平和な殺し屋小説、といった印象。 印象に残るキャラクターとセリフは健在。 良く言えば読みやすい、悪く言えば薄っぺらい。 かっちりしたミステリーを期待して読むと、勢いはあるがどこか緊張感にかける感じがするか。 そこがこの作者の良いところでもあり、悪いところでもあるのでしょう。 | ||||
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隣にじいさんが座ったとき「彼がジャック=スピルヒン?」と思いました。 トリップの住所に行った比予子がカブトムシのシールを手に入れ、なんだかんだで孝太郎君の手に渡るのかな?と思いました。 要するに、井坂本に慣れてくると「これは伏線で後に回収されるはずだ!」と想像しながら読んじゃうんですよね。でも、じっくり1文も見落とすまいと思うので読みごたえはありました。 面白かったです! | ||||
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「自殺屋」「一家殺し屋」「押し屋」 物騒な事件が最後はだんだん1つへとつながってゆく。 ある会社に妻を殺された主人公が物騒な人物たちと遭遇してゆく。 内容は血みどろっていう感じですが、最後は結構さわやかな結末になってゆく。 伊坂さん。面白いじゃないですか〜。 | ||||
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伊坂幸太郎らしい、エンタテインメントなミステリ小説。だけども、内容的には後に倒れる感じの内容。面白いんだけど、なんかちがうんだなぁ。 元教師の鈴木は、妻の復讐のために、まともじゃない会社の「フロイライン<令嬢>」で働いている。「自殺屋」の鯨は、政治家からの依頼で秘書を自殺させる最中で、「殺し屋」の蝉は一家惨殺の真っ最中。そこに登場する、人を車や電車に突っ込ませる「押し屋」。鈴木は、復讐がはたせるんかなぁ、鯨と蝉はどうかかわってくるんかなぁ、という作品。 話が進み始めると、ジェットコースターのように展開し、メインキャラクターが関わっていく。そして、最後には割と丸く収まる、という伊坂幸太郎らしさ。いろいろな小道具を使い、セリフもいちいち面白く、展開も妙である。それでも他の伊坂作品に比べて、後ろ向きなイメージのする作品だった。「人は誰でも、死にたがっている」ってセリフに集約されるように。そのせいか、他の作品よりも最後に感じるすがすがしさも、ちょっと薄い。まぁ、なんとなくはっきりしない終わりでもあるし。最後が始まりなんだか、終わりなんだか、始まりの終わりなんだか、終わりの始まりなんだか、まだ始まっちゃいないんだかわかんなかった。 グラスホッパーってのは、バッタのこと。殺し屋だとかその「業界」だとか出てくるが、これは人が群れているからである、ということを、バッタ(イナゴ)の相変異になぞらえているのである。なるほど、的を射ているかもしれない。 それでも、やっぱり「生きてるみたいに生きる」、これが重要だ、ってことだね。手持ちぶさたで死なないように、がんばってみるかー、と思える作品だ。 | ||||
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あまり道徳的な話ではありません。 命の尊厳とか、そういうことを考えたら、けっこう身も蓋もない話です。 一つの物語が、鈴木、鯨、蝉という三人の視点から交互に語られています。 結構強引な展開なのに、勢いがあるので引き込まれて一気に読んでしまいました。 善人が一人も出てこないという、ある意味潔い設定は、かえってすがすがしい印象すらあります。 でも、読書に癒しを求めるタイプの人には向かない本だと思いました。 | ||||
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軽快でスピード感溢れる文章。読んでいて快感ですが、芯に重いものがあります。楽しく読み終わった後で、作者のメッセージがしっかり伝わってきました。お勧めです。 | ||||
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とにかくスピード感があってサクサク読み進められる。主人公を含めてどの登場人物も好きなれないが嫌いにもなれない。無駄な描写がなく、かつ大胆でタランティーノ監督の映画を見ているような感じがした。同作家の『重力ピエロ』の村上春樹のコピーのようなナルシスティックな文体には辟易したが、こちらの作品は同じ作家のものとは思えないほど秀逸であると思う。とにかくおもしろかった。 | ||||
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「このミスNo1」の『ゴールデンスランパー』で伊坂幸太郎氏の名前を初めて知った私です。 “話題の作家”の最初に読んだ著作がこの『グラスホッパー』だったのは、幸いだったのか、 それとも間違いだったのか・・・。 あまりにも簡単に人が死んでいくあり得ないような展開。 「押し屋」「蝉」「鯨」三人の殺し屋の現実離れしたキャラクター。 主人公のありふれた「鈴木」とい苗字と、妻を殺された男の復讐という小説では平凡すぎる設定。 こんな摩訶不思議と当たり前が入り乱れながら進んでいくうちに、 伊坂ワールドにぐいぐいと引き込まれてしまいました。 「いくら危ない状況にいてもね、多分大丈夫だろう、って思うもんなんだって」 「人は誰でも、死にたがっている」 どきっとするような言葉に出会い、突然現実の世界に引き戻されるのも、 読んでいて知った伊坂氏の魅力の一つだと思います。 これから暫くは、伊坂氏の著作にはまりそうです。はたして幸いだったか、間違いだったか・・・ | ||||
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