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(短編集)
珈琲屋の人々
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珈琲屋の人々の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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心温まり、切なく、とてもいい! ひと昔前、アーケードがあるような古い商店街には ありましたよね。 カフェでなく、軽食などは出さない喫茶店。 常連でないとちょっと入りづらい、店。 そんな珈琲屋に来る人々と訳ありの店主の話。 大切に仕舞っておきたい、そんな作品です。 | ||||
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淹れ立ての熱いコーヒー。 それが ごつごつした手で出される。 なぜか、そのヒーヒーのあったかさが、手を通じて伝わる。 口の中にはいり、身体も 『ほっと』する。 この珈琲屋に来る人は、何らかの悩みを持っている。 それぞれが 善良で、善良であるが故に悩み、 想いもつかないことを考えてしまう。 この珈琲屋のマスターは、行介。 インターハイにでたことがあるが、地上げ屋のヤクザの 横暴に 我慢できず、殺してしまった。 服役して もどってきたのだ。それで、オヤジのあとを継いで 珈琲屋をやっている。 幼なじみの冬子が、離婚して、もどってきて、 珈琲屋の片隅で 凛として 珈琲を飲んでいる。 実に、いろんな想いがこめられているからこそ、 悩みを持っている人は、自分の想いを すべて 行介に語る。 悩みがあっても、実に、おおらかで、あからさまだ。 それは、人を殺したごつごつした手にたいする 不思議な安心感なんだね。 アイロンと包丁 元子は 浮気した夫が許せなかった。 和菓子屋なのに、団子しかうれない店の手伝いしている省子は、 父親が 自殺しようか、自己破産しようか悩んでいることを聞き、 自分は 冷たい女だと思って、身体を売ろうとする。 その元締めの高校生に、行介は なにが大切なのかを説く。 介護している妻に、はやく死んでほしいと願う 杉良太郎に似ている夫。 レイプされた智子のボーイフレンドだった保彦は、智子の記憶をなくすために、 行介と格闘することを約束するが、保彦の父親が意外な面を見せる。 行介の同級生島木の店で働いている千果。不倫を清算し手切れ金をもらおうとする。 自分は、計算高い女なのかもしれないと思う。 行介に殺されたオトコの妻は、行介に好意を寄せるが。 ふーむ。それぞれの人の抱えているもの。 それを がっしり受け止める 行介。 何よりも、主役なのが 淹れ立ての熱いコーヒーだった。 | ||||
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何回か読み返しますが、飽きが来ない内容の話しに、読み返す度に、新しい発見をして楽しんでいます。 | ||||
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高評価のレビューが多いので読んでみましたが、私には今ひとつでした。 会話や登場人物が不自然で引き込まれない。 カフェやレストランを舞台にした小説なら他にもっと良いものがあるので、この作品の続編購入は無し。 | ||||
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書店で見つけるまで知らずに、後で気になって購入しました。 なるほど、シリーズ化されるわけです。 単元ごとに話がひと段落しながら、裏では続いているストーリーがあり、全7話収録。話が臨場感あふれて進むのであっという間です。 長編でなく、心情に触れるような短編を探している人におすすめです。 | ||||
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揺れるバスの中で読んだけど、とりたててどうの感は無い。TVで見ては いないものの いがいと映像の方が 面白いかも知れない と思った。 何気に 普通に暮らしている人も 珈琲屋で 語れば それなりの 面白い話に な・る・の・か・な? | ||||
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確かに盛り上がりの少ない小説かもしれませんが、珈琲屋の薫りとともにお店に訪れるコクのある客・酸味のある客・甘みのある客、1人1人のドラマがジンワリ染みてくる小説です。 | ||||
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喫茶店「珈琲屋」の主人・行介は、過去にあることで人を殺してしまった。そのことが原因で恋人冬子とも別れてしまう。冬子は別の男性と結婚したが、行介が出所すると離婚して行介の店に通うようになる。行介と冬子、そして店に通う人たち。それぞれの人間ドラマ7編を収録。 いつも思う。人の数だけ人生のドラマがあると。珈琲屋を訪れる人たちにもさまざまな人生があり、そしてさまざまな苦悩がある。けれど、どんな人でもこの店に来て行介の顔を見たら癒される。生きる希望を見つけ前向きになった人、行介に悩みを打ち明け心が軽くなった人、自分の人生を見つめなおした人、本当にさまざまだ。我が家の近くにもこんなお店があったらいいのにと思う。おいしいコーヒーを飲みながら、静かに時の流れの中に身をゆだねてみたい。心が穏やかになっていくことだろう。 ストーリー自体は平凡だと思うが、ほのぼのとした温もりに満ちた作品だ。読後感も悪くなかった。 | ||||
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ドラマとは多少設定が異なっていましたが、期待していた通りの「心が暖かくなるような」内容でした。 登場人物は基本的に善人ばかりで、店の雰囲気と主人公の人となりに「癒し」を感じました。 映画の「フーテンの寅さんシリーズ」が好きな人なら、気に入って読んでいただけると思います。 | ||||
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善意に溢れる包装で、古書とも思えぬ品質でした。有難うございました。今朝明け方まで読んでました。 | ||||
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曰くあるコーヒー屋のマスターを中心に繰り広げられる物語。一話一話につい引き込まれ、あっと言う間に読んでしまう。とは言え、中々身につまされる話題満載の本です。 | ||||
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最近はスタバやドトールといった若者を対象とした喫茶店が増え、 我々オヤジ達が学生時代や社会人になって直ぐの頃に利用したあのカウンターのある喫茶店が最近は少なくなりました。 木製の椅子やテーブル、肉厚のカウンターに代表される重厚で落ち着いた雰囲気の喫茶店でマスターやママと話すのが楽しみでした。 そういった喫茶店の持つ雰囲気がこの小説の舞台ですからこの背景が理解できないとこの物語自体が面白くないと思います。 その背景を理解した上での物語の評価ですが個々の短編の題材は良いのですが内容が浅いと思いました。 それと女や過去の事件をめぐって今時命を賭けた決闘は流行らないと思います。 | ||||
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主人公の行介が犯した殺人事件の設定は少し強引な部分があるが、そのような些細なことを抜きにして 行介の悟りきった優しさを感じることのできる喫茶店の物語だ。 また冬子の設定が微妙で、読み手としては早く二人に幸せが来ないものかとやきもきさせられる。 このコーヒー屋で救われた人も多くいて、それそのものが行介自身を癒している。 そんな物語だ。 | ||||
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ふとしたきっかけで犯した殺人の罪で服役した過去を持つ喫茶店・珈琲屋の主人・行介。珈琲屋には集まる人々は悩みや迷いを抱える人ばかり… 読みながら、ふと、自分の家族や人生を深く省みたくなる連作短編集。七編の短編はいずれも抒情に溢れ、味わい深い。中でも『すきま風』が良かった。最後のページで涙が溢れた… 己れの過去に苦悩しながらも、珈琲屋を訪れる人々に人生の答えを与え続ける行介の姿が何とも魅力的である。 | ||||
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以前、作者の「コンビニ・ララバイ」を読んでそれなりに「うまい」と思った。なので、本書も書店でたまたま見かけて手にとり、所収の連作短編7本を通読した。下町の喫茶店と商店街、という舞台設定は悪くない。そこで繰り広げられる男女の愛憎ドラマも、読んでつまらなくはない。けれども、会話や描写のこなれがいま一つというか、無理に作っているというか。熱いコーヒーを飲みたくなる、という「余韻」は少しは残ったものの、通り一遍で読み進み、さて次、といった程度のあっさりした読了となった。 | ||||
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池永陽という未知の作家、懐かしいような表紙の画、そしてタイトルの新鮮さで読むことにした。7編の短編小説集である。ワケ有りの面々が珈琲屋に通う。人生の微妙な断面を抉りだすのだが・・・。 「初恋」珈琲屋のマスター、幼馴染の冬子、被害者の妻の朱美。この三人の微妙な関係。やや技巧的だが、ラストのオチが残酷だ。 「シャツのぬくもり」今はやめているクリーニング屋の夫婦。夫が浮気をして、それがバレタ。妻が夫を連れて、その珈琲屋に向かう。妻の手にはアイロンと包丁が握られている。浮気をする方だけが悪いのか。 「心を忘れた少女」オチは甘いが、殺人歴のあるマスターの言葉が効果的。 「すきま風」個人的にはこれが一押し。久しぶりに歌を聴いてみた。ただ身につまされる。 「九年前のけじめ」シチュエーションに説得力がないが、さすがプロの作家だけあって、よくおさまっている。 「手切金」発想が面白く、ニヤッとさせるが、この女性は結婚できるのだろうか。 「再恋」二人で観た映画は恋人の別れでエンドマークなのだが、映画は終っても人生は続き、何があるか判らないという冬子の言葉にいじらしさを感じ、早く結婚しろよと言いたくなる。 通読して感じたのは感情を表す言葉に、「疳高い声」や「かすれた声」や「胸がざわっと騒ぐ」とかをどんな人物に対しても多用されており、その一本調子さが気になった。 さて、私的には熱いブレンドコーヒーにウィスキーを少々垂らして読めば、ホロ苦さが際立ってお奨めだ。 | ||||
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こんな店を人生のうちに、見つけられたらいいですね。珈琲屋の魅力は珈琲の味+こんな雰囲気だと思います。ぜひ珈琲スタンドでお読みください。 | ||||
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かつて、この商店街を守るために人を殺めてしまった行介。 彼が営む喫茶店「珈琲屋」にやってくる悩める町の人々を描く短編連作集です。 普通の日々を過ごしているように見える人にも悩みはある。 誰にも話せない・・・でも誰かに聞いてほしい。 人の気持ちの美しさも醜さも丁寧に描いています。 きれいに締めくくるわけではなく、うまくいかずに何らかの教訓を残してくれるようなほろ苦さがしみる。 その苦味がコーヒーの美味しさとうまくマッチしています。 行介と冬子の大人の純情も心にジンジン響きます。 私がこのレビューを書いている今日は30度近く、暑いです。 けど、この本を読むとアイスコーヒーじゃなく、苦味のある熱いコーヒーをゆっくり味わって飲みたくなります。 そんな作品です。 | ||||
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地上げ屋を殺してしまった過去をもつ主人公が経営する『珈琲屋』を中心とした短編小説です。 下町の商店街という舞台設定の中で、登場人物の誰もが悩みや秘密を抱えながら『珈琲屋』を訪れます。 作品自体は比較的淡々と続いていきますが、各編の珈琲についての描写を読んでいると、無性に「熱々」の珈琲が飲みたくなります。 もう少し主人公の内面にまつわるエピソードがあってもよかったのではないかなと思いますが。。。 | ||||
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本普通の人々の何気ない日常と彼らがそのなかで抱く感情を 情感豊かな文章で、つぶさに描くことに定評のある著者の連作短編集。 かつて商店街を荒らした地上げ屋を、怒りに任せて殺めてしまったマスターを主人公とし 主人公に殺された地上げ屋の妻 援助交際の元締めをする女子高生 複雑な過去・現在を背負った人々が、 一杯のコーヒーをきっかけに、秘めた想いを語り始めます。 ありきたりな表現だと「コーヒーのようにほろ苦い」―と言ったところですが この本に関しては、むしろ <特濃エスプレッソをマグカップで> ―という表現がお似合いではないでしょうか。 とにかく全編通じて、 話が重く、登場人物が暗く、 悲壮で、沈痛で胸が張り裂けそうになります。 とはいえ、いかに重い物語であっても それがゆえに不快になることはなく むしろ、つらい過去や現在を背負った人々の内面を追体験し それを記そうとする作家の姿勢に強い感銘を覚えます。 近頃流行の「深イイ」に感動できない方でも というか、「深イイ」に感動しない方にこそおススメの著作です。 | ||||
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