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黎明に起つ
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黎明に起つの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全8件 1~8 1/1ページ
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自分は戦国時代が好きで,この時代を生きた武将の多くに興味がある.嫌いな武将は少なく,平成の世まで名が残っているような武将の大半は好きである.そんな中でも北条早雲(伊勢宗瑞)は大好きである.それをお気に入りの作家さんである伊東潤氏が描いてくれているので,本書を手にした. 予想通りというのもおかしな表現だが,本作品も思った通り,本当に面白かった.他にも宗瑞を描いた作品はいくつか読んだが,本書の特徴の一つは,室町から戦国時代に移行する複雑で解りにくい時代背景を,分かり易く描いてくれている点にあると思う.宗瑞の生きて活躍していたのはどんな時代だったか,それもよく伝わってきた. とても魅力的な伊勢宗瑞を,余すところなく表現してくれています.お薦めの一冊です. | ||||
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民のため……という現代人の心に訴える大義名分を戦国期の主人公にあたえ、その人生を記録した印象です。 宗瑞の慈悲深さは作者の演出だと見え見えで、少々鼻につきます。 民のために戦うのなら、「民」を代表するキャラクターを死んだ「菜穂」以外にも登場させたほうがよかったのでは? 妻の華子も息子の氏綱も、存在感薄すぎ。前半は阿茶女が物語に花をそえて、◎のキャラクター。 とはいえ、研究の成果はさすが。 出身の伊勢家の室町幕府とのつながり、東国の国衆の力関係、当時の大地震などなど、一読に値します。 | ||||
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迅速、丁寧な対応に満足しています。著者とおはある機会でご厚誼をえています。本書は実は2冊購入しています。1冊は保存用に、1冊は手元において友人、知人に吹聴しています。著者の歴史の解釈は本核的です。 | ||||
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著者の作品は殆ど読んでいるが、短編集に比べて長編の切れは今一歩だと思う。 本書の主人公は北条早雲と言うことで、著者得意の関東を基盤にしているだけに、新しい早雲像を打ち出してくれるのではと期待したが、残念ながら早雲の人物的魅力や理想とする社会を創造する迫力の何れも中途半端であった。期待していただけに残念。 | ||||
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以前刊行された同じテーマの短編集「疾(はや)き雲のごとく~早雲と戦国黎明の男たち~」は大傑作でした。早雲の謀略の手際の良さに圧倒されましたが、今回の長編・・・というほどの長編でもありませんでしたが、前回の如き余韻を期待すると裏切られます。 | ||||
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本書は、北条早雲の生涯を、応仁・文明の乱から始まる戦国時代の俯瞰図を背景に、描き抜いた一冊。 子供の頃に歴史に興味を持ったのが戦国時代で当時は素浪人の早雲、油売りの道三、草履取りの藤吉郎といえば戦国三大成り上がりだったわけだが、現在では彼の存命中は「北条早雲」とは呼ばれず、出自も室町幕府中枢に勤めた伊勢氏一門であり、講談から語り継がれた戦の数々もお話の世界ということが明らかになっている。 本書は、近年の史実に即する形で、混乱する中央政界とシンクロする形で駿河今川さらには関東へと軍を進める早雲という展開であり、年齢も過去の俗説より二十年も遅い生まれとなっている(このため、太田道灌と相まみえるという講談の定番は成立せず本書にはその場面もない)。 で、作品の出来だが、正直、盛り込み過ぎで、関東や伊豆の地図(お城の位置付き)や2頁丸々使った主な登場人物一覧もあるのだが、終盤になると誰が誰だかとなること請け合い。ただでさえ唯一大河ドラマの空白地帯とも云われるマイナーな15世紀後半から16世紀初頭なのに、応仁・文明の乱も関東の公方・管領のバトルロイヤルも全部全部ぶっこんだために、一つ一つの戦は薄い描写で、人間関係もストーリーも単なる事象紹介にとどまっている。 戦国のマイナーな人物や戦いは著者の十八番ではあるが、それはクローズアップして丹念に描くが故の出来であって、本作のつくりはその真逆を狙って、悪いが成功しなかった。実際、早雲と苦楽を共にした家臣も希薄な存在に終始したし、とってつけたような女性キャラに至っては添え花としか思えなかった。 まぁ、いまの「軍師官兵衛」しかりだが、マイナーな主人公のマイナーな戦と当時のメジャーシーンを重ねるとエテシテ失敗なのだが、伊東潤をしてそのワダチを踏んだものかと残念ではあった。 ついには、直木を何度ノミネートされても受賞できなかったことを売り文句にされ始めた著者だが、原点回帰がよいのではと思う次第。 | ||||
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最近注目されてる著者、伊東潤の渾身の作とのことで、期待して読みました。 流石に北条氏関係の小説を多く書いてるだけあってとても面白く読みやすい一冊になってます。 ちょっと難しい室町期の歴史や背景などもわかり易く説明されてるのが著者の得意技といったところでしょうか。 あまりなじみのない、若き日の伊勢新九郎が幕府の権力争いに巻き込まれ東奔西走しながら関東の地に覇権を打ち立てた壮絶な生涯を一冊にまとめた一代記。 歴史に興味がなくても楽しめる小説だと思います。 | ||||
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最近、よく取り上げられる北条早雲だが、この作品は、さすが後北条氏の小説を多く手がけてきた筆者だけあり、ページをめくる手が止まらない面白さだ。若き日の早雲が応仁の乱に巻き込まれる前半生に始まり、関東の争乱を収束させていく後半生まで、まさに疾風怒濤の一代記となっている。 しかも歴史の叙述は必要なものだけを簡潔に記し、読み手のストレスを和らげてくれているところが心憎い。歴史に詳しくなくても、十分に楽しめる作品だといえる。 こういう作品が、時代を代表する歴史小説となるのだと思う。 | ||||
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