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有頂天家族 二代目の帰朝



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【この小説が収録されている参考書籍】
有頂天家族 二代目の帰朝

有頂天家族 二代目の帰朝の評価: 4.68/5点 レビュー 50件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.68pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全50件 41~50 3/3ページ
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No.10:
(5pt)

たいへん面白うございました。

本屋で発見,ただちに購入し,じっくり味わいました。
第一作目から時間がたいへん空いていたので,
何となく「狸と天狗の話」ぐらいな感じで読んだのですが,
とっても味わい深かったです。

 とくに私が好きなのは,擬音語・擬態語の多用です。
もがもが・まごまご・うごうご・のちのち・ちまちま・よちよち
等,なんか物がタヌキなだけに,じわじわ面白い。

読み終わるのが惜しかったけど,三作目が出る予定(である模様)。
今度は何年後になるのか!!なるべく早くお願いしたい。
有頂天家族 二代目の帰朝Amazon書評・レビュー:有頂天家族 二代目の帰朝より
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No.9:
(5pt)

天狗の、人間の、狸の悲哀

この作品のキーパーソンである二代目、弁天の関連性はやはり天狗であること。
人というのは、特に努力家や夢を描く人たちは俺は私は他のやつらとはちがうんだ。自分はあいつらよりずっと偉いと思ってしまう人が多いものです。
そして努力する。例えば京大生になったり法曹になったり大企業の社員になったりその他エリートになったりするのでしょう。
別にそれが悪いわけじゃない。でもそうすると一定の人たちは天狗になり人を見下し、孤独になってしまう。それを目指す過程だけで実際になれなくても同じく孤独を選んでしまう。周りを見下してるから。
そこで冒頭の二人の話に戻ります。
天狗の道を選ぶ弁天は孤独。逢坂の関の向こうにも戻れないし、いろんな人の所に出かけてはみるけれど京都にもほんとの自分の場所は見つからないまま。
天狗の道を選ばない二代目は、最後にたぶん、この国のこの街、京都に彼なりに心地のよさそうな場所を見つけた。
ついでに赤玉先生は天狗であるということと狸や天狗に愛されるということを両立している。

ファウスト博士の言う様にどんな学問も地位も権力も、誰かが側にいなきゃ、愛がなきゃ空しい。
だから弁天は可哀想なのだろう。
彼女は元々、自分の溢れる力をどこかで発揮してみたいと思って琵琶湖から出かけただけなのに。いつか孤独に成ってしまった。
別に努力するのもいい。夢を持つのもいい。人間というのは知恵の実を食べずにはいられない。
でも今いる、現状の友達や家族を見下したり捨てたりしないでほしい。
それはどうしようもない孤独に繋がるし、友達や恋人、家族の価値ってのはどんな地位にいても変わらないものだから。
一緒に楽しんだり喜んだりしてくれる人がいなければ、どんな学問も地位も金も空しいだけだから。
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No.8:
(5pt)

森見登美彦全開!

自分が今年読んだ小説のなかでずば抜けて面白い作品でした。
前作よりたくさんのキャラクターが登場し、誰一人使い余すことなくそれぞれの人生に
向かい合っている様は羽海野チカさんの言葉を借りれば
「ページをめくりながらたくさんのイメージが転がりまわり駆け抜けて」いくようでした。
第三部作との事でしたので、次の作品が楽しみでなりません。
何年後に発売だろうと真っ先に購入することを決めました。
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No.7:
(5pt)

面白いです。

続編というものは、得てして一作目に及ばないものですが。これは一作目を遥かに上回る面白さでした。
次々と登場する新キャラやイメージの奔流に夢中になり、楽しくって止まらない前半。と、中盤でほろりと泣かされ、ぱたぱたと心地よく伏線が回収され、なるほどと思った瞬間から大団円に雪崩れこみます。ラストはしっとり切なくて、この世界から出るのが淋しくてたまらない・・・。
三作目が早く読みたいけれど、そういうわけにはいかないので、今夜からまた読みます。
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No.6:
(5pt)

毛玉ワールド再び

待ちに待った続編ですね。アニメ四畳半神話大系を見て森見さんにはまった口で、前編を読んでからは約4年といったところ。感想としては期待を裏切らない内容だったと思います。

タイトルの通り今作は二代目の帰国から話が展開していきます。父赤玉先生との確執、弁天との関係など気になるところはありながらも序盤は多くは語られずに進みます。その後南禅寺玉瀾、天満屋、画伯と次々に新キャラが登場していきます。大きな盛り上がりは無いものの丁寧に綴られ、お馴染みのキャラクター達と絡み合っていきます。そうして中盤で恒例の五山送り火を迎えるとページを捲る指も早まり、その後は一気にクライマックスへと駆け抜けていきました。

今作では女性陣の魅力、そして四兄弟の成長が一心に感じられます。特に玉瀾先生は芯のある愛に溢れたキャラクターだと思いました。久米田さんがどんなキャラデザにしてくれるのかと今から楽しみです。そして彼女に支えられる矢一郎兄さんがとても頼もしくなりました。前作ではただただ不器用でそれがまた微笑ましくもありましたが今回は決意を固め、父総一郎の面影すら感じられるようでした。

赤玉先生の跡目や、矢二郎兄さんと星瀾の恋の予感などまだまだ気になるところは山積みでありますが気長に第三部を待ちたいと思います。
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No.5:
(5pt)

おっとどっこい、毛深き青春も有りじゃないか

不毛な青春をこよなく愛する私としては毛深き物語の続編には正直余り期待してなかったのだが、おっとどっこい、毛深き青春も有りじゃないか、という気になる作品で有りました。
森見登美彦の読者には馴染みの場所や物がカメオのように登場するのもお決まりだけど嬉しい。
ああ、京都行ってうだうだしたい。そんで弁天に耳掃除して欲しいw
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No.4:
(3pt)

肝心の新しい部分が少し消化不良

『パピルス』に07-09年に渡って掲載されたものを改訂,書き下ろしを加えた一冊です.
また,著者には珍しい続編となっており,前作は13年にテレビアニメ化もされています.

第一章からサブタイトルの『二代目』が登場,著者独特の言い回しを交えての物語は,
章ごとに多くの場面や人物(?),エピソードをふんだんに盛り込んで楽しいのですが,
反面,それぞれに今ひとつまとまりのなさが見え,特に前半の流れはモタつきを感じます.

その二代目も,冒頭での登場以降はほぼ沈黙,最後にチラリと存在感を見せるものの,
先代との騒動や宿敵との因縁は残ったままで,このあたりは消化不良の思いが残ります.
もろもろは次の第三部でとなるようですが,サブタイトルを飾るほどの印象はと言うと….

とはいえ,親兄弟,さらに本作では『運命の赤い毛』に翻弄される場面も多めでしたが,
いくつもの大きな愛情が穏やかに,時に苦々しくも描かれるのはなんとも魅力的なところ.

このほか,イヤなざわめきを与えながら,それをメチャクチャにひっくり返す終盤は,
この作品らしい阿呆らしさと,いかにもクライマックスという様子がおもしろおかしく,
一転,ピリピリと震える対峙から,意味深で切なげラストは続きへの意識を引っ張ります.

ただ,巻末に打たれた第三部の予告では,豪快に『執筆未定』とあるのがなんとも….
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No.3:
(4pt)

遂に出た毛深き物語の第二部

第一部にて活躍したキャラクターはそれぞれの個性を活かし
物語をうごうごと動き回り

第二部より加わった二代目、南禅寺家、幻術師、画伯、狸谷不動の祖母
そしてそして夷川家の隠れ狸などは
存在感をぷんぷんと振りまき、確固たる地位を確立するのであった。

天狗と狸と人それぞれの
ふわふわとした恋の話がぽこぽこと出てきて
毛深き愛を感じる一方、

最終章での壮大な戦闘は迫力満点、読み応え充分である。

役者は揃った第三部、どのような展開になるのか期待せずにはいられない。
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No.2:
(5pt)

思い合いながら成長していく下鴨四兄弟と、取り巻く女性狸陣の魅力

冬が明け、新緑の5月に始まる第一章は「二代目の帰朝」。赤玉先生如意ヶ嶽薬師坊に息子として育てられながらも大喧嘩の末に英国へ出奔していた二代目が100年ぶりに京都に戻ってきて、赤玉先生と再戦するところから始まります。ここの盛り上がりはいまいちで、この先どうなるのかなあと思いましたが、将棋が得意な女性狸、南禅寺玉瀾に矢一郎が恋をし、幻術を操る怪しい男、天満屋が現れ、弁天が世界漫遊から帰ってきて、第二章、三章と面白くなってきます。第四章では再び大文字納涼船合戦。昨年の騒動で船を無くした下鴨一家は突飛な物を船に仕立て、そこに矢一郎のお見合いが仕組まれます。夷川船との砲戦もありますが、クライマックスは二代目と弁天の空中戦ですね。第五章では金曜倶楽部を除名されながらも狸鍋反対をしつこく主張したため金曜倶楽部に拉致された淀川教授を救出しようと、有馬温泉での金曜倶楽部十月例会に乗りこむ矢三郎。なんと逐電していた夷川早雲が登場し、地獄絵の中の世界(当然ながら地獄)が出てきて、予想もできないとんでもない事態に。第六章では夷川家の長男の呉一郎が長い放浪から戻り、逆に矢二郎が旅に出ます。一方、海星が矢三郎だけには姿を見せなかった理由が明かされ、二狸が初めてまともな会話をします。そして最終第七章は偽右衛門選出の日で、総一郎の命日で、金曜倶楽部の狸鍋例会の日。今回こそ矢一郎は偽右衛門になれるかと思いきや、ここまでのエピソードや伏線が全て一か所に集結し、昨年同様の大騒動になります。そこを救うのは淀川教授か、赤玉先生か、はたまたあいつか?
今回第二部では下鴨四兄弟が思い合いながら成長していく様子が描かれるとともに、海星をはじめとする女性狸陣の魅力が満載です。「成長」が「大人になる、大人しくなること」とは違って「波風を立てて面白くするキレが良くなること」なのが狸ですから、読んでいる方には面白い。もちろん天狗の赤玉先生、弁天、二代目の執着と確執も可笑しいですが、こちらはまだまだ序の口のようです。
期待に違わぬ第二部でした。
巻末にある予告からは、第三部「天狗大戦」では二代目と弁天の対立、早雲と天満屋の行く末、寿老人の動き、矢四郎の活躍話が予想されますが、今回最終章で阿波徳島の金長一家の娘、星瀾に運命的な再会をした矢二郎の良い話も聞けるのではないかな。早くも次巻への期待が膨らみます。
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No.1:
(4pt)

待ち兼ねた第二作目!

待ち兼ねた第二作目!
初めて読む不思議な世界につられて一気に読んだ一作目と違い、今度はシチュエーションが分かっているので
ゆっくり読み進めました。そのせいもあってお話のスピード感は多少落ちたかも?
おなじみのキャラ達に、新キャラも沢山登場し、一作目の謎に「そうだったのか!」という、ピースの合わさる快感もあり、
ぎっしり盛り沢山のお重のような作品です。
3作目のための伏線?が多々あり、そのせいで場面がパッパ変わるので頭がついて行けないときがあって、
なので星4つにしました。これをどう大団円へ持って行くのか、早くも3作目の出版が待たれます!
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