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(短編集)
さよならがまだ喉につかえていた: サクラダリセット4
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【この小説が収録されている参考書籍】
さよならがまだ喉につかえていた: サクラダリセット4の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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この本はサクラダリセットシリーズの4巻に当たる。 が、シリーズものの中途半端な巻だとかどうとか関係なしに、すべての文芸好きにこの本を、サンタクロースのごとく送りたくなる。 なぜなら、この本には「ホワイトパズル」という大傑作の短編が収録されているからだ。 この「ホワイトパズル」、たった50ページ程度で、かつ本編のサクラダリセットとは直接関係のない短編でありながら、あらゆる読者の心をガッとつかんで離さなかった。 それだけ作者の河野裕のエッセンスが全てつまっているのである。 この短編を読んで合わない人は多分河野裕の作品は合わないし、合う人は熱狂的ファンとなり、河野裕の作品全てをそろえ、一生彼の新刊を心待ちにして過ごすことになるであろう。 それだけの賛辞を与えていい作家であり、作品であると思っている。 | ||||
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アニメでこの作品にハマり、最終回を視聴後、原作小説を全巻購入しここまで読んできました。 「階段島」シリーズは前に読んだことあり、好きだったのですが、同作者さんのデビュー作がこの作品だとは知らずにアニメを視聴し始めました。 しかし、1話の時点で作品全体から滲み出る雰囲気や登場人物の特徴的な話し方などから、「これはもしや?」と思い調べてみると案の定でした。 そして、自分はこの作者さんの作風がとても好きなのだということに気づき、すっかりファンになってしまいました。 今巻「さよならがまだ喉につかえていた サクラダリセット4」では、アニメでもお気に入りだった回「ある日の春崎さん」とアニメではカットされていた、特別収録「ホワイトパズル」という話がとても良かったです。 「ある日の春崎さん」は、シリアスな場面が多いこのシリーズでは珍しく、終始春崎のある日の日常が続き、読んでいてほっこりとしました。 「ホワイトパズル」は、内容にふれるとなんだかネタバレに繋がりそうなので避けますが、すごく感動的なお話で、かつ最後にはなるほどと思わせる展開で非常に面白かったです。 | ||||
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この作者の短編で一番好きな「ホワイトパズル」(短編) を深夜に再度読みたくなり電子書籍で購入。 作中の軸の奇妙な現象(SF感は薄め)も、サクラダリセットの世界での出来事と思えば納得です。 | ||||
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可能性について考える。 人生において終わってしまったことはすでに確定事項だ。それについて事実として変更が加わることはなく、あくまで解釈だけが変更が可能なこと、それが過去だ。 しかしその過去を変えられるとしたら未来はどのように変質するだろう?そしてそれまでの過去への解釈はどのように変化し、それはいかなる内面の変化を自分にもたらすのだろう? 思考はそもそもがその人の一部だ。過去に巻き戻った人間が仮に存在しているとして、その人が未来の記憶を持っていると言うタイムパラドックスは本質的には起こりえない。 この本質的に起こりえない可能性について思いを巡らすと、それは希望、と言う言葉に行き着く。 望まなければそれは手に入らないのかもしれない。してみれば、最も重要なことは、過去を変えることよりも希望を持ち続けることだろう。 ましてやそんな人間が、広がる可能性から目を背けずに、誰もが少しだけでも幸せになれる、そんな世界を望むなら、それはもはやほとんど神であり、つまり善に他ならない。 神様が死んだ現代において、それでもなお僕らがこうしたありもしない可能性にああでもないこうでもないと自分の希望への思いを巡らすのは、可能性そのものがすでに希望であることに他ならない。 してみるにここに我々は結局神様のようなものを見ているわけで、西洋的な絶対神はとうの昔に打ち倒されたけれども、僕らはそれでも未だに神話を追い求めている、言って見ればここに原初の衝動のようなものを見出しているのではないか。 簡単に言えば、世界がこうあってほしい。 それが実現されるのが小説の中だけだとしても、それが作られた優しい世界だとしても、そうした希望を自分の中に呼び覚すことは、人が人として生きるためにとても必要なものじゃないだろうか。 私は、どうしたいのか、どうなりたいのか。 未来とは、知っているものではなくて、願うものだろう。 そんな当たり前のことをふと思い出させてくれる、そんな優しい世界がここにはある。 最後に残るのはいつも希望だ。 故に、そこから目を背けてはいけない。希望は自らが願った時初めて、形をなすものなのだから。 | ||||
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なんてことだ。私にとっては嬉しいことが四つもある。ひとつ、帯に書かれたアニメ化の話。春埼美空役を花澤香菜が担当!最高!楽しみ!ふたつ、短編構成となっている。短編好きなんです。みっつ、春埼美空の悩みがかわいい。「ある日の春埼さん」というシリーズになっています。よっつ、特別収録の「ホワイトパズル」という作品が秀逸です。 この四つの理由でこのサクラダリセット第4巻は大好きです。ご参考になれば幸いです。 | ||||
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今回は短編集となっています。 内容としましては、高校入学後はじめての奉仕クラブの活動の「ビー玉世界とキャンディーレジスト」、 春埼の日常を描いたショートショート「ある日の春埼さん〜」二編、 野ノ尾盛夏と少年の事件の話である「月の砂を採りに行った少年の話」、 二年前、相麻菫が死んでから、どうリセットに向き合うか、悩んでいるケイと春埼の「Strapping/〜」 サクラダリセットに全く関係ないのに、何故か収録された短編「ホワイトパズル」の計六編が収録されています。 どの作品も完成度が高く、このシリーズらしいものになっています。 ただ、個人的には「ホワイトパズル」が一番好きです(笑) 2人の空気感が独特な恋愛もので、ファンタジー要素も相俟ってとっても幻想的。 ハッピエンドな終わり方で、気持ちの良い読後感でした。 他にも、「ある日の春埼さん〜」では彼女の人柄がよくでていて、和みました。 | ||||
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サクラダリセットの登場人物達をより深く理解出来る短編。 また短編集でもサクラダリセットの持つ雰囲気は変わらず、逆に長編と違って ちょっとした依頼や日常を描いているので、ストーリーを追いかける必要がない分 より雰囲気を堪能出来るという長所も。 3巻まで読んでる人ならオススメ。 | ||||
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連番なので長編だと思い込んでいたらまさかの短編集。 芦原橋高校入学初日の奉仕クラブの初仕事を描く「ビー玉世界とキャンディレジスト」、野ノ尾盛夏が出会った月を目指す猫と彼が助けた少年のエピソード「月の砂を採りに行った少年の話」、ある日の春埼さん「お見舞い編」「友達作り編」は能力が関係しないストーリー。 そして二年前、相麻菫が亡くなった直後、春埼美空のリセット発動にどうして浅井ケイが関わるようになったのかを明らかにする「Strapping/Goodbye is not an easy world to say」という5編の短編と、全く別のお話「ホワイトパズル」が収録されている。 長編は浅井ケイが全ての展開を計画している印象があるけれど、この短編集では春埼美空の姿を描いている印象が強い。特に、ある日の春埼さんは基本的にケイが登場しない。 その他には長編の補完的な側面と予告的な側面があって、「ビー玉世界…」は津島信太郎の意図がうかがえるし、「Strapping…」には宇川沙々音という新キャラクターが登場する。 短編だけれど長編に漂う静謐な雰囲気はそのままに、短いので読みやすく凝縮された仕上がりになっていると思います。 | ||||
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とても綺麗で少しだけヘヴィ。 でもクスリと笑える短編集。 ★「ビー玉世界とキャンディーレジスト」は少し雰囲気が重たいが、それだけに胸に迫る。3巻のテーマと重なる部分も多い。 ★「月の砂を採りに行った少年の話」では、これぞ短編という切れ味を味わえる。また河野裕の文体と舞台設定が実にマッチしている。 ★ある意味、ファンには一番嬉しいかも知れないのが「ある日の春埼さん」シリーズ。軽妙なユーモアを楽しめる日常系のショートショートで、特に「お見舞い編」はラブだ。 ★「Strapping/Goodbye is not an easy word to say」は3巻過去エピソードの後日譚で、大きな展開は無いが本編を補強する内容。5巻が一層待ち遠しくなる。 ★そしてサクラダリセットとは無関係なSF短編「ホワイトパズル」だが、この作品を4巻のベストにあげる読者も少なくないだろう。余計な背景や設定はバッサリと切り捨てた、真っ白なラブストーリーだ。 優しさ、正しさ、ためらい、思索。 サクラダリセットシリーズお馴染みの要素は短編集になっても健在。 「月の砂〜」と「友達作り編」では野ノ尾盛夏、「お見舞い編」では皆実未来がそれぞれ再登場しているのも嬉しいところだ。 | ||||
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「サクラダリセット」の第4弾で、初の短編集です。 1作目・2作目とストーリーが前進し、前作(3作目)では 今後のストーリー展開に必要なケイと春埼の出会いという 過去にスポットが当てられましたが、今回の短編は、 さまざまな時間軸で進行する作品を補完するものだと思います。 と言っても説明チックなものではなく、短編の一作、一作が 魅力的であり、また、「ある日の春埼さん」というちょっと 遊びの入った作品もあるため、十分に楽しめます。 (個人的には、1作目以来、出番の無かった野ノ尾盛夏の 再登場が良かったです。) また、最後にサクラダとは関係のない短編「ホワイトパズル」も 収録されており、改めて「河野さんの描く作品は面白いな〜」と 思いました。 前作と本作で三段跳びのステップは終わったと思います。 次作はいよいよジャンプ段階、今から楽しみです! | ||||
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「新刊が出た!!」と、飛び跳ねるように喜んですぐに読み始めました。 前巻は、素直に続きが気になるようないい終わり方をいていたので、当然4巻はその続きを描いたものだと思っていました。 しかし、今回はなんと短編集!「あれ?」と困惑を隠しきれず、正直なところ少し落胆に近い気持ちを持ったりしてしまいました。「期待していたものとはちがう…」といった感じですね。 けれど読み進めていくと、なんと! とてもおもしろい…。本編の物語をより鮮やかに彩るための話や登場人物たちをより魅力的に魅せるための話、これから重要な意味をもつであろう人とのちょっとした出会い。どれもこれもなくてはならないような話であり、今まで本書を読んできたひとであれば、本当におもしろいと思えるような、『サクラダリセット』という作品が持っている魅力が詰まった話ばかりでした。 改めて、いい作品だなぁ、と思えました。 これまでの『サクラダリセット』を読んで少しでも楽しめたひとであれば、「短編集だからなぁ…」といって読むのをためらう理由はどこにもありませんよ。ぜひぜひ、手にとってみてください。 個人的には、最後の、「ザ・スニーカー」2009年6月号に載っていたという『サクラダリセット』とは無関係の短編「ホワイトパズル」もなかなかにGoodでした!! | ||||
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幕間幕間に挿入される短編が一冊に。 前日譚や後日談が全部で五つ。 スニーカーに掲載されたサクラダリセットとは関係のない読み切りが一つの構成になっている。 短編集ではあるが、どれも物語を補強する重要な話ばかりだ。 番外編ではなく、正しく「4」である。 表題作の 「Strapping/GOODBYE is not EASY WORD to SAY」 の導入は鳥肌が立った。 未読の人のために具体的な説明は避けるが、こういった演出はシリーズ物ならではの重みがある。 サクラダリセットがこういう重みを出せるようになったことが、素直にうれしい。 描写が映像的で、とつとつとした語り口なのにイメージが鮮明だ。 これまでもそうだったが、今回は顕著である。 「この本を映像にする。絵コンテを書け」といわれたらすぐに描ける気がする。 とてもストレートで、思考の隙間を突くように、するりと物語が頭に入ってくる感覚は 「良い作家」の作品を読むとき、よく現れる感覚だ。 もともとこの作者のスタイルは完成されていたと思うが、磨きがかかってる。 作者の今後にますます期待が募る。 古き良きライトノベルの体裁を持った秀作である。 | ||||
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