■スポンサードリンク
悪意
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
悪意の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全189件 141~160 8/10ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
淡々と、全面的に犯行の動機を突き詰めていく本作。犯人野乃村と加賀刑事の、記録や手記といった、二人の視点から成り立っている。なのでほとんど内容は事件のことである。 私が読み終えて思ったことは、日高の妻、理恵などほとんどの登場人物が野々村や加賀刑事の手記を通して登場してくるという点。読み手の私達にも手記、記録を通して伝えられているという不思議な感覚になった。殺された日高も記録等から登場するため本当はどういう会話がなされていて、どういう人物かは第三者から伝えられる為にそれはリアルではない。 それによってより一層野々村と加賀刑事のキャラクターが引き立てられていて、インパクトがあって話が明快に感じられた。 このような視点から読む本は初めてで、今までにない感覚を味わえた。すごいーーー | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
今まで東野作品はかなり読んできましたが私のベスト1は「白夜行」です。ですから「容疑者Xの献身」での直木賞受賞は意外でした。さて「悪意」ですが、「容疑者Xの献身」よりかなり楽しめました。被害者の加害者への強迫や中学時代のいじめの描写、加賀刑事の過去の痛みなど、他の東野作品にないリアリティを感じました。パッとしない印象で読み始めましたが、2転3転どころか、4転5転もして後味はあまりよくありませんが、加害者の動機、私にはな〜んか分かる気がするなあ〜と思いました。加賀刑事ものは、「眠りの森」「赤い指」を読んでいますが、この作品が断然良かったですよ。もちろん「白夜行」にはかないませんが…。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この物語の謎は、犯人ではなく、動機だということにもの珍しさを感じ、何気なく買って読んでみたのですが・・・・・やられました!完敗です!脱帽です。何回どんでん返しがあれば気が済むのかと思うほど、最後までだまされ続けました。東野圭吾さんに言いように転がされ続けられた気分です。その緊張感。驚きの連続は病み付きです。 これだけの斬新さと意表をつくトリック(作者の手法)にもかかわらず、これはないだろ〜てのが一つもない。東野圭吾先生、偉大や! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
東野圭吾は本当にタイトルと作品を絡めるのがうまい。 この悪意は、かなり壮大な「悪意」だと思う。 記録(手記)によって、作品になりたっているため、 「悪意」を見抜くのが難しい。 刑事役である「加賀刑事」の冷静(冷徹?)さ がいい感じ。 この人が主人公の作品が多くなるのも頷ける。 個人的には「日高初美」がキーになると思って いたのに、最後の方はあらっ?となってしまった。 普通以上に楽しめたので、☆4つ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
誰が犯人なのか…そういう気持ちで読み始めて流れからすぐに犯人は分かってしまった。以外に売れてるのに単純な本なのかなと感じたら徐々に物語は予想外の方向へ。。読者の意表をつく手法はさすがだなといたく感心の作品。 ただタイトル【悪意】の内容に関しては、納得だけどイマイチ重みが足りないから☆4つが妥当。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
犯人当て(フーダニット)より動機(ホワイダニット)を追求していった作品。その突き詰める点が違う点が従来の著者の作品と一線を画す事もさることながら、手記・独白・記録で解き明かす手法もまた面白かった。 個人的には大好きなキャラクター、加賀恭一郎(特に「眠りの森」がイイです!)を過去が垣間見える所もおトク感(?)があってポイントが高い。 それにしても真の「悪意」の持ち主は… | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
犯人側、刑事側の手記をメインに構成、犯人が誰であるかではなく、その動機を探る形で展開していく本作品。 いろいろな部分に伏線が張られ、またその伏線も緻密に計算されており、読み始めてすぐに「面白さ」を予感させた。 話が展開していくとともに、無意識の間に自分の人生と照らし合わせて、自分の中の「悪意」とも対面していく。 私達がどういう過程でその人の「人間像」「印象」を作り上げていくのか・・・・・・ その過程をも見事に利用しており、またしても「東野WORLD」にどっぷりとはまり込んでしまった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ベストセラー作家日高の家に、小・中学校の同級生であり、児童文学作家としてスタートした野々口が訪れる。そして、その晩、日高は何者かに殺される。 以下、野々口の手記と、野々口のかつての教師仲間で、現在は刑事の加賀の手記が交互に挟まれる形で物語が進む。加賀は早い段階で野々口の犯行を確信するのだが、肝心の"動機"が掴めない。手記の中で、小説におけるモデル(ここでは日高・野々口の同級生)の問題(柳美里女史の件を思わせる)、ゴーストライター疑惑、手書きとワープロの問題、不倫疑惑、写真やナイフ等のこれみよがしの証拠、猫の毒殺事件、そして"いじめ"の問題などが提出される。読者は虚構と真実の狭間で彷徨うことになる。 この手法は、同業者の折原一氏の作風を思わせるが、もしかしたら2人は(良い意味で)意識するところがあるのかもしれない(実際「仮面山荘」のあとがきで作者は折原氏の作風に触れている)。 最後に提示される真相は着想外のものではなく、また読者を完全に納得させる類のものでもない。作者が読者に突きつけるのは、芥川龍之介ではないが、人間の深層心理は所詮「藪の中」ということであろうか。暗澹とした読後感を植えつける作者の「悪意」が光る、異色傑作である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書を読んでみると、周りの人が信じられなくなるなあという感じがします。いつ、自分が悪意をもたれるかも分からないわけですね。 人気作家、日高邦彦を殺した犯人は、幼なじみの野々口修だということは、加賀恭一郎の推理によってすぐわかるが、動機というものがわからない。動機の解明について加賀は推理を働かせることになる。そのために使われるのが、野々口修の手記と加賀恭一郎の記録である。これらの2つのものが交互に展開される。野々口修は、日高邦彦を殺すという計画を前からたてていたのであるが、それと共に、本当の動機を知られるのが嫌なので、最もありそうでふさわしい動機をどう偽装するかを計画するわけである。そういうトリックを、野々口修の手記にも忍ばせているわけである。そのために、野々口修が用意周到に計画を立てていただろうし、そのための工夫や準備に時間をかけるわけである。 私が、本書を読んで思ったことは、これが動機かなというものを何度も覆されるという面白さがあった。悪意という負のエネルギーのすさまじさを感じると共に、そんなことで人を殺すという一線を越えるんだなという感じがする。 ※ホワイダニット(Why done it?):犯人は何故犯行に及んだのか(動機) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作者は『名探偵の掟』という作品で、 推理小説におけるパターン化された手法をパロディーにしたことがあった。 作者には、そういう固定化された推理小説のあり方を変えようという意識が 昔からあったのではないかと思う。 この作品は、ホワイダニットという要素を追求することで 従来の推理小説という枠からはみ出して人文学的な域に近づくことに成功している。 それでいてエンターテイメント性も保っているので、 動機の追及に興味があるなら楽しめると思う。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
途中まではさ〜と読めたのですが。。最初にタイトル通りの悪意にだまされていたので後半はなんかスッキリしませんでした。ひっくり返しのひっくり返しでまた表??って感じですかね〜 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
また、東野さんに騙されたって感じですね。何冊か読んでいるので、東野さんの作品の主人公の話を信じず、冷静に読んでみようといつも思うのですが、今回もその展開に感心しました。 あっさりと犯人が明らかになるし、どういったことか、と思い読んでいくと、次々にその動機が判明してくるのですが、その記述の方法が、犯人と刑事の記録や手記で成り立っているんですよね。また、それも新鮮でした。でも、本当に「記録」は「事実」だとも限らないんだと痛感しました。 これから、読む方はその点を留意しながら読んで、楽しんでみて下さい。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
究極の「動機追求作品」。ここまで動機を書ききった作品はないのではないでしょうか。タイトルが言いえて妙で、読んでいるとぞわぞわしてくる作品です。 地味ですが、いい作品なのでぜひ多くの人に読んでもらいたい。個人的には「白夜行」に勝るとも劣らない作品だと思います | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上手い。読了後タイトルに立ち返って、納得させられる話は好きです。そりゃあ他のタイトルはないだろう…。 殺人事件なので初っ端に人が死んでます。犯人探しのミステリではないので、犯人は結構あっさり捕まるのですが、彼は秘して動機を語りません。探偵役にあたる刑事は執拗にそれを探します。何故犯人は殺人を犯したのか。そうさせる何があったのか。 結構戦慄の結果です。衝撃!! てほどでは私はありませんでしたが、意外な展開にびっくりはしました。犯人がとても冷静に様々なことを計算しているのが、とても冷え冷えとします。命だけではなく、何もかもを根こそぎ一切合切奪ってやりたいとするその心理がすごいなぁ…。 構成というか、作者の罠が面白かったですよ。後味は悪いですが。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
正直、感服ですね。犯人を当てるのは簡単です。使い古された手法を使っていて、誰でもわかると思います。ただ、もちろんそれは序の口。百ページほどで犯人はわかり、そこからひたすらワイダニットが展開していく。 メタフィクションでありながらも、その狙いをメタから外したところにするという斬新な発想は見事に騙された。東野圭吾の中でも最上級のできばえを誇る作品だろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
推理ものでもあり、それでいてヒューマンドラマでもあるような作品です。自分にも勿論悪意は潜んでいるし、友や自分の尊敬している恩師などにも必ず存在するかもしれない悪意という無意識のうちの意識を、この本を通して改めて考えさせられました。常に人は悪意と善意とを戦わせながら今日一日を過ごしている…その悪意が勝つとき、人は人ではなくなるのかもしれない。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
この作品の根底にあるのは、重油のようにどす黒い「悪意」であろう。 この作品では、犯人を捜すのはとても容易である。 しかし、犯人である野々村修は、同級生で作家である日高邦彦を殺した動機については沈黙する。つまりこの作品は、ホワイダニットに本質があるわけである。しかし、この先の展開が二転三転する。 もう一度言おう。この作品に如実に表れているのは「悪意」である。 この作品を読んだ後、私は人間の悪意の恐ろしさを感じた。そして、いかにして人と付き合うかについて再考させられた。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
殺人事件の容疑者としてあっさりつかまる犯人。 その意図とは・・・? 作者の思惑どおり最後まで騙され続けた作品。 「やられた!」読み終わった後の心地よさが 何とも言えませんでした。 作者が「動機」にこだわったという作品です。 そーいえば、他の作家の作品で深く納得できた 動機を持った犯人っていないなぁと改めて 思った。 新しい切り口のこの作品は必読です! | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
(;'Д`)ハァハァ 人が持つ 底知れぬ『悪意』が感じられる・・・・。犯人が 被害者の幼馴染である 野々村真であることは 最初に提示されるし それは事実であるが・・・その動機は皆目 分からない・・・。そして その動機こそ・・・底知れぬ悪意とつながっているのだ・・・。パンパンにはらした手が・・・その悪意を物語っている・・・と言った その見せ方がうまい・・・。 野々村真は 病魔に侵され 死ぬ寸前・・・。もはや警察に捕まる 事を恐れていない・・・だが・・・死ぬ以上に・・・ 暴かれたくない『悪意』が世の中にあるのだ・・・。 人の持つ悪意の醜悪さが この本からにじみでている 是非とも読むべし | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
トリック、犯人探し、そういったものを一切省いてホワイダニットだけに特化した作品。 加賀刑事シリーズでは一番好きな作品です。 導入部では、迫り来る加賀刑事のしつこい(笑)捜査の恐怖、という犯人視点に思わず感情移入してしまったり。 ただ、「騙されまい」と身構えながら読んだ方は結構真相を予想出来た方もいたのではないでしょうか? | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!