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悪意
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悪意の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全189件 101~120 6/10ページ
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3分の1程度読み進めたときに真犯人が分かってしまいます。残りの3分の2でいったいどのような展開が待ち受けているのか少々不安に思いながら読み進めると、ストーリーは予想外の展開に進展します。このような仕組みの展開もそうですが、文章のほとんどが回想録的な書簡体で進められる本書に東野氏の新しい試みが感じられます。 | ||||
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やってくれるな東野圭吾! 今回はほぼ満点。 読んでいる途中、「今回の設定無理さかげんは酷いな」と感じていたら、まんまと騙された。 種類はまったく違うのだけれど、「秘密」に近い、いや凌駕するような衝撃があった。 重要人物の内面をあからさまにしない手法は、宮部みゆき氏が上手だなと感じていたが、今や、東野氏の腕にほれ込んでいる。 今に始まったことではない、永遠に解決することではないであろう、「苛め」。 この問題に色々な角度から焦点を当てていることで問題提起にもなりうる小説ではなかろうか。 中・高校生にもぜひ読んでほしい。 しかーし、自分の中でのお約束の重箱の隅つつき。(非常に高いレベルを要求するからこそなのだが) 現段階で、一点、設定に無理を感じる部分がある。 少年時代に誰にでも分け隔てなく優しかった日高邦彦。 自分を苛める側に回った野々口修を、再会後も面倒をみた日高邦彦。 本人にとってはさぞかし過酷な体験だったであろうが、そんな日高が「禁猟地」のような小説を書くのだろうか。 それは復讐を果たすというようなことではなく、彼自身のある種の区切りであったのかもしれない。 しかし、小説を読むことで本人が特定されるような書き方をするだろうか。 この疑問は残る。 いじめというのは、それほど強烈に引きずり続ける体験なんだよというようなメッセージなのであるならば何も返す言葉はないが。 話は全然違うが、程度の差はあれこそ、野々口のようなケースは実生活でも珍しくないことであろう。 本人にまったく非はなくとも、嫉妬、相性、生理的な感覚、その他諸々のどうしようもない理由で他人から攻撃を受ける。 まさしく悪意。 この悪意も大小さまざまな差別を生み出し、ひいては戦争がなくならない理由の一つではなかろうか。 人間の醜いところだな・・・。 | ||||
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最初はアガサ・クリスティの某名作ミステリを連想したが、その後の展開は全く予想と異なるものだった。犯人探しは序章に過ぎない展開もユニークだし、動機をめぐるどんでん返しも見事。作中の小説が本筋と重要に絡んでいたりして、無駄なエピソードがほとんどないように思える。表面化するかどうかは別にして、こういった悪意は本当に身近にありそうで恐ろしい。 猫のエピソードなど、作者お得意のさりげない読者誘導術のセルフパロディのようで面白かった。 | ||||
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すべての人物を疑ってしまう。まんまと引っ掛かった。誰がもつ、誰に対しての悪意か。結局、自分の心の呪縛からは抜けられない。犯人も、まんまと引っ掛かる読み手のわたしも。。。と読み終えて感じた。 | ||||
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ここまで、心を砕き意を尽くした末の犯罪。なぜ? 加害者が実現したかった、手中に収めたかったものは何か。 重く深く記された、犯人の心。 私自身のなかにもどこか底の方に存在する、その暗い部分が ゆっくりと焙りだされたような感覚を味わっています。 これを抑え込むのでなく、暴力的に顕すでもなく、 自分自身の一部として肯定し、付き合っていくにはどうすればいい。 この加害者の描写を通して、自分と向き合うことをまた余儀なくされた 希有な読書体験でした。 | ||||
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あっというまに読み終えてました。その後に空虚が残りました。 その空虚は私の心を支配しました。今までになかった思慮にふけってしまいました。 | ||||
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加賀刑事のシリーズです。 物語は、淡々と進んでいるように見えます。したがって、犯人は、すぐに捕まってしまい、動機もすぐに解明されてしまうという具合です。しかし、その淡々と進んでいるところに罠があるのが本作品です。 そして、この罠が解き明かされたときに、題名の“悪意”の意味がわかるようになっています。 ミステリ作品には、サプライズなラストは付き物ですが、サプライズなラストを目指すあまりに、物語が不自然になっている作品も多いように思います。しかし、本作品にはそれが当てはまりません。無理なくサプライズなラストを実現しています。 題名の“悪意”の意味を最後の最後で明らかにするあたりも見事です。 お勧めです、一読あれ! | ||||
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事件の真実が何度も何度もひっくり返されます。 いったい何が真実で、この犯行はなんのために起こされたのか。 一見筋のとおった真実が、新たな真実によって語られなおされます。 犯人がわかっているのに、その動機についてこれだけ ひっぱる本はあまり類を見ないと思います。 その展開に思わず引き込まれ、ぐいぐいと読まされてしまいました。 いや、おもしろかったです。 そして最終的な真実がタイトルと結びついたときに 大きく納得させられました。 | ||||
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本書はいわゆるホワイダニットである。犯人が誰か、どうやって殺したのか、ということより、なぜ殺人を犯したのか、ということが重要な問題になる。 本書の犯人の殺人の動機はとても単純である。動機は○○だ、と一言で言ってしまうこともできるようなものだ。しかし、それゆえに、とても複雑で不可解なものでもある。 ここに描かれているのは、まさしく「悪意」である。 | ||||
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おなじみ加賀警部シリーズ。 小説って一番がっかりするのがエンディングだったりするのですが、この作品はすごい!読み終わってほんとにすっきりしました。本当に意外な結末です。 お勧めします! | ||||
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人間の心の奥底に潜む理由なき"悪意"― その、一種の執念とも言えるものをここまで徹底的に突き詰めた東野さんに感服。 手法も斬新で、犯人の手記と加賀刑事の記録、独白、回想・・と、それぞれの側から交互に語られていく。 なので、前半で早くも犯人が分かってしまって、まさか後半全部使って種明かし?と、一瞬興ざめしたのもつかの間。 物語はそこから二転三転し、最後には「やれれた!」と叫んでしまった。 ものすごくダークだが、数ある東野作品の中でも個人的に上位にランクインする1冊。 | ||||
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本作は、ある人気作家の殺人事件を巡り、 被疑者となった友人と彼を追及する刑事との回顧を交互に配置して、 鮮やかなアリバイ崩しや、それをはるかに上回る事件の背景、 さらにタイトルともなった大小の悪意、 そして、本件の動機ともなった底知れぬ悪意を描き出すものです。 早い段階で犯人は明らかになるものの、 一見単純とも思えた事件の背景と動機とが二転三転していきます。 ちなみに、本件に描かれた細かい設定はすべて意味を持っています。 よもや、本件がこれほどの拡がりを持つとは…。 思わず、真相を追う加賀刑事と同じ感想を抱かされました。 また、真相につき、加賀刑事も思い当たる節のある、 大きな社会問題についての問題提起が織り込まれているのも秀逸だと思います。 決して後味は良くありませんが、一読に値する作品です。 | ||||
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東野圭吾の大得意であるミスリードを最大限に生かした作品かと思います。 最初から最後まで騙され続けました。 まさかこんな所で著者の術中にハマっていたのか!!?という感じです。 発端の殺人事件は割とあっけなく解決してしまうのですが、それこそがこの物語の序章だったとは終盤に入ってやっと分かりました。 その捕まった犯人が決して語らない「殺人の動機」。 この作品は、 人が殺人を犯す動機はなんなのか? この事に焦点を当てて加賀刑事が推理していく事で進んでいきます。 あらすじの説明をもう少ししたいと思ったのですが・・・難しいですね。特にこの作品は。 とにかく、東野圭吾の読者の意表をつく作風が好きな人は読んでみましょう!! とんでもない結末に驚くことかと思います。 | ||||
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手記のみで事件が進んでいき、 しかもその内容が真実とは限らない・・・。 とっても斬新な描き方で東野圭吾すげー! と思わずにはいられませんでした。 どんでん返しも1回のみではありません。 繰り返し読みたくなる小説もそんなにないですが、 これは間違いなくもう1回読みたくなります。 伏線につぐ伏線の数々!ほんとに東野圭吾スゴイです。 読んでる途中でも何度となく読み返しました。 犯人の悪意もほんとに陰湿で そのためにここまでするか!?と言いたくなります。 伏線好きならぜひ。 | ||||
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「殺人動機とは何なのだろうか。そのことを考えながら書いた」(著者) 人気作家が殺された。なかなか明らかにならない動機。 次第に明らかになる事件の真相。かつての悲劇が殺人の動機となったのか。 とにかく、レビューなどは読まずにまずは読んでみるべき。たったひとつの殺人事件を巡り新たな事実が判明する度に、二転三転する事件の「真実」。読み進めるたびに、読者も事件の真相に迫っていくが・・・最後は唖然とするほど見事。 犯人、刑事の手記の掲載という形で進んでいくストーリー展開。これも読み終わってみれば必然的に選ばれた手法だった。うまい、の一言。 ミステリー好きにはたまらない、世界がぐるりと回転するような読書体験ができる、よく練られたストーリー。秀逸な舞台設定。タイトルの付け方も本当にうまい。「悪意」の本当の意味を知ったとき、それまで意識していた分かりやすい「悪意」をはるかに超えた、空恐ろしい「人間の業」というものが感じられる。 小説ならではの楽しみを堪能できる、絶対おすすめの一冊。 | ||||
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手記を通して描かれるストーリーと言うことは、 事件が全て終わってからの回想と考えるとドキドキ感はあまりないかなぁと、 実は一章を読んだ後に思ってしまいました。 殺人事件後は犯人にとって不利な物証が次々出てきたりと、あまりにも単純な展開で、 東野作品2作目の「卒業」から先は2000年以降の作品ばかり読んでいた私には、 加賀恭一郎に久々に会えたうれしさしか見いだせませんでした。 それが後半、思いもよらない展開に。 思わず一気読みしました。 人はどうしてこう、ねたみという気持ちが芽生えるのでしょうか。 そしてそれを消化しきれなかったとき、 なんと残忍なことをしでかすんでしょうか。 その心持ちを決定づけるのは、昨日今日の事が原因ではなく、 小さな頃からの積み重ねで起きることに愕然としました。 ストーリー展開はもちろん期待を裏切りませんが、 子育て世代にはかなり考えさせられる小説でもあると思います。 | ||||
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作家達が繰り広げる殺人劇が、登場人物達の手記や告白により全て一人称で語られる。解説で桐野夏生が指摘するように、文字に書かれた「記録」や人の語る「記憶」の曖昧さ、信用できなさを、そのままトリックに使った着想は見事だし、殆ど「文学」的ですらあると思う。 一方で、「文学」作品の代表作である漱石の「こころ」なんかもそうなんだが、登場人物達が書く「手紙」「手記」により話の大部分が構成される小説というのは、その肝心の「手記」が妙に長くなってしまうところにリアリティが無くなってしまい、形式自体が弱点になったりする。(こんな長い手紙を書くもんかいな、と。) また、この小説の場合、語り手達は全体の構成の中でシナリオをもらってそれを演じる役者のようで、その心情描写には深みがない。いや、心情描写という点では、このタイトルにもなっている、人間の持つ「悪意」の根本的な不条理さがこれでもかというくらいに書かれており、唯一その点での心情描写には成功していると思う。ただ、これをミステリーでやると犯人の動機は結局言語・理屈で解析できない、ということになり、謎解きにはならない。そういう意味で、この小説はメタ・ミステリーとして機能しており、ミステリー作家としては相当巧い作家じゃないと、こういう手法は取れないだろう。 メタ・ミステリーの構図を構成するためにだけ描かれた登場人物達に魅力が無くて感情移入しにくいのに、それでも人間のドロドロした感情(=「悪意」)が上手に伝わってくるという、不思議な結果オーライの作品。 | ||||
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めちゃ面白かったですw 流石東野圭吾ですね。この人の小説はいつも一筋縄ではいかない。 売れっ子作家だけあって読みやすさはピカイチだし、一晩で読破できました。 手記や告白文でストーリーを進めるという独特な手法には驚かされ、感心しました。 ホワイダニットに重点が置かれているという点でも珍しい作品です。 ミステリー好きには必読書ですね。 | ||||
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殺人事件の犯人があっさり逮捕されたのになんでこんなに引っ張るのだろうと思っていたら、殺人の動機を巡っての展開が複雑で、とてもおもしろかった。犯人が白状しない動機を刑事が解明していく展開も巧妙だし、さらに隠された真実に迫っていく展開も読み応えがあっておもしろかった。 | ||||
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東野さんの作品はほぼ全て読んでいますが個人的にはこれと白夜行、夜明けの街での3作がベストと思います。悪意は本で読んだ後NHKでテレビドラマも見ましたがこれはいただけませんでしたね。誰かに貸して無くなってしまったので古本を買いました。文庫本は嫌いなので... | ||||
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