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おまえさん
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おまえさんの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全93件 81~93 5/5ページ
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宮部作品は主要登場人物のみならず脇役に至るまでの一人一人の人物描写が見事。現代ものだとそれがしつこすぎて途中でうんざりしてしまうのだけれど、時代物ではさらりと読めてしまうのは何故だろう? 江戸物は作家の数だけあれど、「ぼんくら」シリーズの粋でとぼけた味わいは宮部氏ならでは。 登場人物それぞれが抱える屈託が、微笑ましく、滑稽で、痛ましく、そして哀しい。 初登場の弓之助の兄貴、おいしいところ持って行ったな。それにしても、平四郎の奥方は大人物だ。 弓之助が平四郎の後を継ぐまでシリーズを続けてほしいと思う反面、大成しない天才子役のような危うさを弓之助に感じてしまい、今後が心配・・・ | ||||
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上下巻合わせた感想を述べさせていただきます。 「ぼんくら」「日暮らし」は読んでいませんでしたが、特に支障なく読めました。さりげない人物紹介と、巧みな人物描写・背景描写のおかげかと思います。 ストーリー的には納得いかないところもありましたが、人の心の細かい部分が強く伝わって来て面白く読めました。細かすぎて私にはわからないところもありましたけど(笑)。 個人的には信之輔さんを応援したくなりました。 以前に起こった事件のことも気になりますのでこれから前作も読む予定です。 | ||||
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宮部みゆきの時代ものは、すべて読んでいます。 こと、このシリーズは大好きです。 他の方のレビューにもあるように、 確かに、1作目、2作目に比べると、 重苦しさやミステリー感が少なくなっています。 それは事実。 けれど、僕にとって、その変化は良い方に働いていて 新しい登場人物たちの投入は、今作の軽快さに一役もふた役も かんで来ているし、それは、宮部さん自身がこのシリーズを書くにあたって 安定感が出てきた証拠だと受けとめています。 このシリーズを好きな方はもちろん、 初めての方でも、間違いなく楽しむことができる一冊だと思います。 これを機会に、ぜひ、宮部みゆきの時代物ワールドへ 引き込まれてください。 手放しでオススメです。 弓之助君たちの成長を「感じ」たいなら、 1作目の『ぼんくら』、2作目の『日暮らし』の順に 読んで行った方がいいかもしれません。 | ||||
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僕みたいに宮部みゆきさんの時代小説ものを初めて手に取る、という方もいらっしゃるかと思い、レビューします。 シリーズとしては三作目。ミステリーのシリーズものは他の方の作品も多数ありますが、これは中でも最初から順に読まれるのを強くお薦めしたい作品です。(他の方のレビューで、これが最後、とありましたが、それは残念すぎる!) 様々な登場人物の描写が活き活きとして、舞台を見ているかのような臨場感。 そこに、これまで積み重ねられた物語で深〜い奥行きをしみじみと味わえました。 順番に読むことをお薦めする一番の“理由”は、この奥行きを楽しむため、です。 もちろん、本作から読んでも大丈夫なように細やかな配慮がされています。 今さら宮部みゆきさんのレビューもないもんか、と思いましたが、参考になれば幸いです。 | ||||
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久々に面白かった続編。美少年の弓之助君も大人になったんだな。おでこちゃんもね。 唯こんな子が身近にいたら疲れちゃうし、現実的には憎たらしいと思うかもしれないけど。 今回は新キャラの弓之助君のお兄ちゃんが飄々として都会的でいい味出してた。きっと続編があれば活躍していくんでしょうと思わせた。 そしていい言葉、人は鬼にでも仏でも、蛇だって鮑にだってなる・・・そうだな。 本当にそうだと思う。誰かが幸せになれば誰かが泣きをみる、これもその通り。 そうやって人間は原罪を背負って、でもそれすらも知らずに生きていくんだろうな。 いい言葉は覚えておきたい、引出にしまって。 作家さん、そんな言の葉を沢山くださいな。 | ||||
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「ぼんくら」「日暮らし」を読んでから 「おまえさん」を読むと今まで経緯のわからなかった部分が 枝葉を広げてここまで長編になったのかなぁという感じ。 おでこちゃんの経緯、弓之助君の細かい家族構成など知って 改めて感心したり哀れんだりと、このワールドにハマりました。 最初、この「おまえさん」というタイトルに違和感があったけど 最後の最後で本当の意味がわかった。 次のシリーズでは「佐々木先生」の謎を知りたい。 | ||||
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宮部みゆきファンという訳でも無いし、時代劇風が好きな訳でも無いけど、最高に楽しませてもらいました。 「おまえさん」は、3部作の3冊目、ということで、既に登場人物の人物像、人間関係も出来上がっているし、前作への言及もある。前の2作を読んでなくて、最初に「おまえさん」を読んだ私としては、最初は大いに戸惑った。しかし、何とかその部分をクリアすると、まあ、江戸の街に住んでいたたくさんの人たちの個性と人物像が生き生きと浮かび上がること。まるで、その時代にワープしたかのように、たっぷり楽しませてもらった。 江戸の町人物語としても十分な出来だが、体裁は、刑事物。刑事物としての謎解きの部分も、素晴らしい仕上がりで、本当に感心してしまった。中身が濃くて、読むのに時間がかかる本だったが、是非是非お勧めしたい。 | ||||
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この話は、3部作で終わりみたいですが、次回作は是非、河合屋兄弟を主人公にして欲しいです。 淳三郎さん良いキャラです。 | ||||
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「ひぐらし」「ぼんくら」と同じ主人公達が活躍する、江戸時代人情捕物帖最新作です。 辻斬りのように殺された身元不明の死体が一つ。それからほどなくして生薬屋の主人が自宅で密室殺人のような状況で殺される。傷跡から察するに同じ犯人による怨恨の線が強そうだが、果たしてこの二つの事件に繋がりはあるのか。また誰が何の目的でやったのか。この事件を、八丁堀同心の井筒平四郎とその甥の天才美少年弓之助とおでこの三太郎が追う。おばんざい屋のお徳や親分の政五郎をはじめとしたいつもの面々に加え、今回は新顔の出来物の同心も登場。 個性豊かな登場人物達が、本筋の殺人事件と微妙に重なり合う幾つかの事件を行きつ戻りつしながら解き明かしていく。。。 ということで、この作品、メインの一つの事件だけに絞ればもっときりりと引き締まった捕物帖になったと思うのですが、あえて作者はそうしていません。完全に余話といった話もあれば、人物像の陰影を濃くするための事件もあり、かと思えばそれぞれの人物の心境の変化を丹念に追うための事件もあり、といった感じでややもすれば冗舌、中だるみしているように思える部分もあるのですが、この作品の登場人物たちのいる世界・空気・世界の時間の流れを感じるという意味ではこういう群像劇スタイルも悪いものではないと思います。引き締まったミステリとしては評価できないかも知れませんが、人情物のシリーズ物としてはこういうのもよいかなと思います。 多くの女性達のそれぞれの生き方に思うところを持ったり、それぞれの人生について思いを巡らす男性陣の屈託に共感するもよし、また或いは少年たちの成長を微笑ましく読むのもありで、ゆったりと秋の夜長を楽しめる作品ではあります。 | ||||
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ミステリーとしては平凡感は否めません。 謎解きの部分も枝葉が多すぎで、え、結局それだけ?というものでした。 ただ源氏物語ほどではありませんが、女の生き方の見本市的なところが とても面白く感じられました。私も女なので。 ・佐多枝の天性魔性しかも天然最強。 ・史乃は才能を持ちながら、若さと魔性の天才佐多枝に運命を狂わされる。 ・きえは自分の欲しい物がわかっていて、努力してそれを手に入れる。 ・おとしの観察者としての哀しみと強さ(お徳もそう。) 宮部氏の「火車」はとても好きではあるのですが、 主人公の女性像でいまいち納得しかねるところがありました。 (きえのがむしゃらさと罪を犯しながらそれを後悔するというところが 同時に存在しているところ。) その辺りの人物造詣の矛盾点が女性においては無く、 これあるあるというのが面白かったですね。 | ||||
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秋の夜長、人肌恋しくなるこの季節、 ハートウォームフルな作品だとは思います。 ミヤベワールドを分析したり、評論すると 確かに過去の作品に比べると見劣りならぬ読み劣りは感じましたが、 感じ方はひとそれぞれ。 気になるのなら、その心で自ら感じにいってみたらいかがでしょうか。 | ||||
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これまでの三部作すべて読みましたが、一番まとまらない作品のように思います。上巻はまだ話の広がりが面白く、味のある新キャラも出てきたので期待して見られましたが、話が横道に逸れすぎて小さくまとまってしまっています。おでこの母親やお六のその後のごたごたはどう考えてもいらないでしょう…。おなじみ弓之介の謎解きも過程の説明で後付けがひどすぎて正直ウンザリです。余計なものがつめこまれた結果犯人の人物の掘り下げが浅すぎて消化不良となりました。犯人と被害者については面白い関係性だと思っただけに、下巻の展開はひどく残念でした。 | ||||
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読んでいるときはそれなりに面白かったが、事件を起こす動機が弱すぎるのが気になった。 この程度の動機で事件を起こすのはサイコパスだ。 そのサイコパスの心理が描かれていればもっと面白かったかも知れない。 動機の弱さは作者も分かっていたようで、作品の中で 「一瞬の迷いもなく・・・と思い込み、怒りと復讐の念に燃えたとは、平四郎にはどうしても思えないのである」と 書いている。中盤で謎解きはされるのだから、その後下手人側のことを書きこめばよかったように思うのだが。 本筋が弱いため枝葉が多くなり、それはそれで面白いのだが、ただ三福屋の事件関しては、 こうこうなりましたという説明だけで済ましており、ちょっといただけない。 三部作の中では一番落ちると思う。 | ||||
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