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フォルトゥナの瞳
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フォルトゥナの瞳の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.31pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全91件 81~91 5/5ページ
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百田さん、多忙中(おまけに例の書評家の悪質ネットデマ騒動の中)での週刊誌連載開始で、大丈夫かなと思ったんですが、さすがにプロの凄みを感じました。主人公が巻き込まれた異常な境遇の中で苦闘する心理描写やストーリーの展開が巧みで、読み出したらやめられません。後半近くでは、のめりこみすぎて、読んでいられないような気分にさせられました。で、読み終わってみると、あ、これは、スティーブンキングのあのネタだなって気が付くんですが、プロの仕事だなあと感服しました。キングには、主人公が落ち込んだ危機を悪戦苦闘して逃れるという悪夢のような中・短編が多いですが、百田さんこそ、和製キングと呼ぶにふさわしいテクを持っていると思います。twitterで百田さんに絡んでいる屑作家、書評家がいますが、もう、はなから実力が違うってことでしょう。 | ||||
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*ネタバレあり 人の「死」が視えた時、あなたなら、どうしますか? 主人公はある日、他人の死の運命が見えるようになる その力に対し終盤まで悩む「主人公の葛藤」 自分の命と引き換えに変えられる一部の運命に対し 死ぬ人達の周りにいる人の悲しみや辛さ、その人の未来を考え、自分の命を引き換えにするのか? 視ないものとし、自分のために生きていくのか? ここに多くの人が持っている、 時に善であり時に悪の思考の、時に単純であり時に深い思考が表されている。 ここに人間の持つ思考のアンバランスさが表されていて読み応えがあります。 そして、ラストは今までの葛藤や人のもつ思考のアンバランスさが何だったのか? というほどあっさりとした思考と行動。 覚悟が決まる瞬間も行動の瞬間も淡白。 しかし、この淡白さが「生々しい」 現実世界でも人は悩んだ時期が何だったのかというほど 覚悟や結論の時、その行動の時は振り切ったかのように、あっさりしている。 最後が物足りないと言う読者も多くいると思いますが、この淡白さに人の生々しさを感じます。 また、最後に明かされるヒロインの心情も「人のアンバランスさ」を表しており、 生々しく、考えさせられるものがありました。 | ||||
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百田先生の最新作。一気に読み終えました。 意外と酷評が多いようですが、やっぱり私は好きですね。 他の人と同じように、印象的には影法師の現代版という感じがしました。 主人公の木山君の心の葛藤がとても切なく感じました。 特に、百足先生の恋に悩む男心?の描写は流石ですね。 私も昔、恋に悩んだ頃を思い出し「ある、ある」とつい頷いていました。 いつも思うのですが、主人公にハッピーエンドを迎えて欲しいと心から思ってしまいます。なかなか簡単にはいきませんけどね。 今回ヒロインの葵ちゃんの心の中はとても難しいですね。悪女なのか?すごくいい子なのか? 私は素敵な子だと思いました。 ラストシーンは賛否両論ですかね? でも、いつも百田先生の作品を読み終えた時は、なんとも言えない切なさが心に残ります。 朝方に読み終えましたが、今日一日、木山君と葵ちゃんのことを思うだけで、目がウルウルしてしまいました。 また、次の作品に期待します。 | ||||
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結末が気になって一気に読んで しまいました。 読み易い内容で自分はおもろいと 思いました。 若干最後の方は謎が多いけど こういうもんでしょ? | ||||
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週間新潮の連載小説でしたので毎週最後には次号を待ちきれない気持ちにさせる仕掛けがあって、書籍になれば一気読み確実です。 以下ネタバレ 最後の方のヒロインの言動に納得できない読者も多いと思いますが、女としてはあの事故を無視できるような人とは一生を共にできない、でも他人の悲劇よりも自分との幸福を、何をさておいても自分”だけ”を選んで欲しいと、思ってしまう女の思惑と、主人公が聖女のように思っていた女性が、悪く言えば、他人の不幸は蜜の味的に高みの見物を決め込んでいる人間だったという事が最後に垣間見えてちょっとゾッとする部分なのだと思うのです。 主人公や黒川、その他の能力者(男側)が皆結局使命を受け入れるのに女の能力者はそうじゃない、という。 男性の視点に終始している話の裏側に隠された女の性(サガ)みたいなものを感じます。 | ||||
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先週の土曜日,御嶽山の突然の噴火で,多くの人が亡くなりました。 美しい山が一瞬にして牙をむき,それまで,山登りを楽しんでいた人が命を落とす。自然の驚異と人生のはかなさを感じさせる災害でしたが,もし,この人たちの運命が見えて,その命を救うことができたなら。 この小説は,そのような能力を持った人の物語です。 木山慎一郎は,気弱で不器用な性格,自分に自信が持てず,ただひたすら他人の車を磨き続ける毎日を送るカーコーティングの職人だった。 ある日,電車の中で,指先が透き通った男性を見かける。そして,死が迫るほどにその人の体が透けて見える特殊な能力に気が付き,何人かの人を不慮の事故から救うこととなる。 しかし,ある日,駅で同じ能力を持つ医師である黒川と出会い,他人を助けることによって,自分の体が蝕まれていくことを知らされる。 このあたりのプロットは,未来の事件を報ずる新聞を読むごとに百日ずつ寿命が短くなっていくという,つのだじろうの漫画「恐怖新聞」を思い出します。 慎一郎は,爆発事故で命を落とすはずだった携帯電話ショップ店員の桐生葵を救い,やがて恋に落ちていく。 自分に好意を寄せる葵とのつつましくも幸せな日々を過ごしているさなか,街中で多くの人が透けて見えることに気が付き,大きな列車事故が発生することを予見することとなる。 電車を止めれば,多くの命を救うことができる。しかし,その代償として,自らが命を落とすことになる。葵との明るい未来を捨ててまで,自分にそれができるか。大いなる葛藤の末,慎一郎のとった行動は。 百田さんの小気味良い文調もあって,全体的に暗い印象の話も途切れることなく一気に読んでしまいました。 人を救うことを生業としている自分がこのような能力を持ってしまったら,どう使うだろうかと考えさせられた作品でした。 | ||||
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「週刊新潮」掲載時に貪るように読んだ。だいたい連載小説は読まない性質ながら、この作者だけは特別。毎号真っ先に目に通した。作風も容貌も思想も声も、全てを愛する百尚大々大々ファンとしての感想なので、ここでは小説の内容には触れない。他の方がいみじくも懇切丁寧に書いておられるので、重複は避けたい。本を読む基本について感じたままを記したい。単行本(文庫本でも)を読むには、本のページを繰るので、だいたいの全体量を把握して進捗することになる。それは無意識の中に、終盤に差し掛かったな……などと身構えているのが普通だ。処が週刊誌連載時にはその概要把握は一切ない。毎号読み進む中、ある日突然に終了してしまい、非常に戸惑って狼狽えたのが正直な気持ち。え、ひょっとして不人気で打ち切り' そんな作者に失礼なことも考えた。今、単行本で改めて読んでみて、構成も巧みだし、なんらの欠点もない名作なのがハッキリ分かる。私の心に、何時迄もこの物語を読み続けたい願望があり、それが切られたのでそのように感じた……と言うのが冷静な判断だろう。そのショックが大きすぎたので星は4個にした。この歳になって改めて読書の本質を感じた次第。印刷されて纏めて綴じられた歴史ある書籍。電子書籍が普及しても、この本と言う形態は絶対なくなることはないと確信した。お門違いの書評レビューでごめんなさい。 | ||||
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相変わらず百田さんの小説の終わり方はせつない…プリズムと同じパターンだ。わかっちゃいるけどやめられないのが百田尚樹さんの本だ。泣けるしせつなくなるし、惹きつけられる、一気に読破してしまいました。 | ||||
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百田ファンですがいつもながらの安定感のある出来栄えでした。 文体、校正はほぼ完璧ですがストーリー性は及第点というところかな。 好き勝手に書ける側としては難しいテーマに挑戦したのは承知の上ですが、 もう少しだけ広げて前後2巻程度の物語だったらどうだろうかなんて考えちゃいました。 ある特殊な能力に気づいた主人公がその事で悩みながらも出会った彼女。 心情的には彼を応援する立場で読み終えました。 その彼女が・・・。 何となく結論は予測出来たのですが読後の余韻という部分が星一つ分だけ減らした理由です。 総合的には良い作品だと思います。 百田氏の作家としての能力は主人公以上の物を感じるのが正直なところです。 既に超一流の作家として押しも押されもしない円熟の境地に至った感のある彼の今後をさらに期待します。 | ||||
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百田さんの作品は、一行目から物語に入るスイッチが入ります。それが解っていたので、今回はゆっくり読める環境になるまで読まない!と決め、週末早速読み始め、ご飯も食べるのを忘れて一気に読了しました。 自分の天命を全うする主人公。 目の前にある自分の確かな幸せや未来より、自分の生命と引き換えに、多くの生命を救う道を選んだ主人公。 現代に生きる人々には欠ける、人間の美しさを感じました。 先日、『責任を感じることに、人間の素晴らしさがある。』と哲学を専攻する学生さんから教わったばかりという事もあり、自分の特殊能力を持つ者として天命を全うする姿がこの言葉と重なり、泣きました。逃げようと思えれば逃げれたはず、目を背けようと思ったら絶対に出来た。彼女も出来て仕事も絶好調!なのに、何故?今の私にもし同じ能力あったとしたら、特殊能力を持つ者の責任の取る形で生命を差し出せるだろうか。 『自分の人生や生命を、何処に使うのか。』 この部分は百田さんの作品全てに通じることではありますが、今回も強烈にその言葉が頭から離れなくなりました。 はぁ〜、良かった。 …さぁ、もう一回読み返そう。 | ||||
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人の「余命」が見える、不思議な能力を持った主人公の葛藤を描いた物語。 人の「余命」の「見え方」は、こうだ。 「余命」が短い人間を見ると、その人間が透き通って見える。 「余命」が短くなるに連れて、透明度が増し、「余命幾許もない」人間は、最早、その人間が身につけている衣服しか見えなくなる。 そして、その人間が絶命し、生命のない、亡骸になった時点で、亡骸が目視可能となる。 この能力には「発動条件」があり、写真や、鏡に映った人間の姿を見ても、能力が発動せず、「直」に見た場合にのみ、発動するのだ。 故に自分自身の「余命」は、見通すことができない。 では、透き通って見える人間の「運命」は、変えようのない出来事なのか? 本作品においては、主人公と、透き通って見える人間とが、 行動を共にすることによって、「運命」を改変でき、透き通って見えていた人間が、普通に見えるようになる。 しかし、人の身でありながら、他人の「運命」を改変した、その「代償」を、主人公が支払わなければならないのだ。 「代償」の具体的内容は、ここには書かないが、 なぜそれほどの「代償」を支払ってまで、他人の「運命」にわざわざ介入するのか、到底理解できない、と言いたくなるほどの内容なのだ。 本作品の主人公が、まだ幼い頃、両親と妹を火災で失っており、火災の直前に、幼い妹が透き通って見えていたのに、 結果として、「俺は妹を見殺しにした」という「炎の記憶」が、大切な人を失った喪失感が、主人公を突き動かしているのだ。 そして主人公に訪れる、「究極の選択」。 もうね、「頁をめくるのが怖い」なんて経験、スティーヴン・キングの「デッド・ゾーン」を読んで以来だよ。おっさん涙目だよ。 | ||||
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