遠い接近
評判
遠い接近の評価:
4.48/5点 レビュー 25件。 A ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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遠い接近の評価:
4.48/5点 レビュー 25件。 A ランク
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この長編ミステリー小説は、当初、週刊朝日に半年以上
に渡り連載され、凡そ五年後の1977年7月に文庫本初
版が出ております。週刊朝日に連載を始めたのは、著
者(清張)60歳の時です。
■ 【20年前の『召集令状』へのわだかまり 】
連載開始時は、既に、戦後二十年経ち、清張自身も、芥
川賞(’53年)、日本ジャーナリスト会議賞(’63年)、菊
池寛賞(’70年)などを受賞しており、既に、ミステリー作
家としての地位を固めた時期になっております。この時
期に、著者は二十年前の自分、即ち、34歳の中年版下
職人への『召集令状』という国家権力の拉致行為への
わだかまりを本著書によって、赤裸々に著わしている。
■ 【赤紙(召集令状)発行の実態を知る 】
小説そのものは、一兵士の個人的復讐ストーリーです。
しかし、著者本人の召集令状に基づいた体験により描
かれた内容ということで、俄然、単なるミステリーの領域
を超えております。天皇の名で出される赤紙、即ち、『召
集令状』をキーワードに、一市民家族を地獄の苦しみに
追い込む赤紙と言う国家権力、召集令状の不正な闇の
国家権力のカラクリの実態、大日本帝国の私的制裁の
横行する軍隊生活、兵士達の望郷の念と運命などを描
き出しております。ミステリー作家として「社会派」と言わ
しめる代表的な作品となっております。