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消えない夏に僕らはいる
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消えない夏に僕らはいるの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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小学生の時にとある事件を経験した五人が偶然同じ高校入学を機に再会します。 序盤に描かれる事件はなかなかスリリングで、懐かしい雰囲気も出ていて悪くありません。 しかし、驚くべきは物語のプロローグ的な位置づけである小学生時の体験こそが、本書のピークであるという事。 これから読もうという方には特に押さえておいていただきたい点があります。 本書はミステリでもサスペンスでもホラーでもなく、学園青春ラノベです。 あらすじだけを読むと三浦しをんの『光』のように、過去の事件やそこに隠された秘密に成長した主人公たちが翻弄される壮大な物語を期待してしまうかもしれませんが、全く違います。 彼らが立ち向かうのは、スクールカーストやモンスター教師が繰り広げるドロドロした人間関係でしかありません。 冒頭の小学生エピソードは、あくまで「絆で結ばれた五人」を演出するためのエッセンスでしかないのです。 そして「絆で結ばれた五人」は、お互いのどこに惹かれ、何を評価しているのか。何ら内面的な関係性を描かれることなく、ただただ盲目的にお互いを思いやり、失敗すら無条件で受け入れます。 そういう設定だから、です。 彼らは設定通りに役柄を演じる名札を付けられた役者でしかありません。 五人の関係性に限らず、全て作者の脳内設定が前提の作品なのです。 「こいつには逆らってはいけない」という設定をされたキャラクターには、どんなに理不尽で論理が破綻していても、誰も逆らいません。なぜそうなのか、という理由は描かれません。登場人物たちは一度も反攻を試みる事すらなく、外部に救いを求める事もなく、最初から「逆らえるはずはないもんな」と口を揃えて諦めます。 そういう設定だから、です。 劇的な事件を共有し、数年ぶりに再会したはずの五人は、謎の強キャラには最初から最後まで屈し続けます。 理不尽につけられる傷を肩を寄せ合ってなめ合うだけの五人の姿。 これが作者の描きたかった物語なのでしょうか。 尚、一人だけチートな登場人物がいますが、彼の存在がなおさら本書をチープにしているとだけ付け加えておきましょう。 子どもに刃物や筆の握り方を教える時以外で、僕は未だかつて相手の利き手を意識して物を手渡した覚えはありません。よっぽど親しい人間に剥き出しのお菓子を渡す時のように、明確に「手に握らせる」という意図があれば別でしょうが。 手を差し出されればその手に渡しますし、そうでなければ相手の正面に向けて無造作に差し出します。相手が両手を出したとしても、きっと正面に差し出す事でしょう。利き手どっちかな?なんて考えもしません。 最初から最後まで、首を捻りっぱなしですよ。 | ||||
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すっきりしない、はっきり言って胸糞 ミステリーとしてもイマイチ | ||||
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