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冥の水底
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冥の水底の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
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朱川さんの作品は昭和レトロなホラー作品が好きで、小説は殆どこの人のしか持ってないくらいです。 世界観でいうと、世にも奇妙な物語などが好みです。 コチラの作品は上巻を読み、下巻に入ったが、今までの中で一番好みではなかった。 恐らく”時代”が”現代”というのが余計に異型の者に対して違和感を感じたのかもしれません。 好みの同じ方へ かたみ歌とわくらば日記をオススメしておきます。 | ||||
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ミステリーとダークファンタジーがうまく混ざって、飽きさせない展開の物語だった。 人間だが、条件がそろうと獣や自然界の能力が開花してしまう種族。その中の一人の青年がメインに登場。 時間軸が前後するのだが、この青年が書く日記が物語をうまくリードしていた。 倫理的にいかがなものかと思う部分もあるが、利用されることも含め、超常的な能力を持ってしまえばどんな善人も、 場合によってはそうなるのかもしれない。思い人の行く末も含め、最期はとても切ない最後だった。 | ||||
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切ない。 本当に切ない作品でした。 切ない思いで終わる事が多い朱川作品の中でもとりわけ切ない作品と思います。 人ならば誰しもが落ちる可能性がある想いと罪。 余りにも純粋で優しい心を持った少年が落ちた闇と罪。 現代に生きる傷つき自暴自棄になっている男が巻き込まれた奇怪な事件。 この2人の過去と今を交互に方やミステリーで描き、方やとつとつと語られる 純真無垢な切ないまでの独白で構成されたこの作品は、人の想いとは? 罪とは? 本当に怪物なのは誰? 多くの問い掛けを投げ掛けられた思いで読了しました。 出来れば多くの人に読んで貰いたい作品です。 朱川さんの作品はホラーであれ、SFであれ常に根底にあるのは「ヒューマニズム」とは 何かを問い掛けている作品が殆どだと思います。 それは決して賛同、共感を求めるのではなく読者一人一人の思い、考え、価値観に委ね 今を生きる人に問い掛け続けている様に感じるのです。 自分はこの作品に救いが無いとは思いません。 救いがあるか、無いかは読者の想像と思いに委ねられているのではないでしょうか。 そして自分は考えさせられました。 俺は怪物ではなく、人であり続けているのだろうか?と。 | ||||
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医師の市原は、友人のライターから「狼男」の検死写真を見せられる。友人はその直後に行方不明になった。なにか重要な秘密が隠されているのか。 市原は一人息子の一真と共に調査に乗り出す。 一方1980年に上京した少年シズクは、渡せる当てもない手紙を初恋の少女に向かって書き続ける。 現代パートと過去パートが交互に描かれる。展開が気になって仕方ない局面で別パートに話が移るので、引っ張られてどんどん読んでしまう。 上手い構成だ。市原と別れた妻の間には陰惨な事情があり、物語に陰影を落す。 シズクの手紙は純朴すぎて痛々しいほどだ。こちらは危うくて目が離せない。 メインテーマの「マガチ」は手塚治虫の『バンパイア』の設定を思わせる。無論プロットもアイデアもまったく異なるので、パクリ云々と言うものではない。 シズクの持つ能力はささやかな物だが、応用のアイデアに舌を巻いた。有りえない話なのに、妙に納得できてしまう。 ある種の超能力SFであり、サスペンス満載のミステリであり、純愛の物語でもある。ラスト三行には多くの人が涙するだろう。 豪腕作家の力量を堪能できる傑作だ。 | ||||
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表紙絵の美しさに惹かれて手に取り、シズクくんの健気さに一気読みしてしまいました。差別される側の悲しみが粛々と伝わってくる物語です。謎はどんどん解明されていくので、面白いです。強いて言えば、合気道を永年していらっしゃる市原さんにそれらしさがあまり滲み出ていないのが残念でした。電話だけで警察の追っ手を逃れたところはすごいと思いましたが、もうちょっと気を読むとか気配を察するとかあってもいいのでは。なんだか暢気な感じでしたので、あまり稽古に熱心ではなかったのかと思われます。あと一真くんとのその後も気になります。それから表紙絵の女の子は誰なのかという謎が最後まで解明されず。ひょっとして、麻弥子さん?えぇ?いや違うだろと悩みました。なんかちょっと表紙と内容がマッチしてないですね。なので星はひとつ減らしました。でも私にとっては心洗われるような小説でした。 | ||||
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タイトルの意味は最後までわかりませんでしたが…伝奇小説?といったジャンルでしょうか? ベースは純愛のラヴ・レターですが、数枚の怪しげな写真と途中でつながります。 昔の日本の異民族?サンカなどを織り交ぜながら、そういう人たちがいたのではなかろうか?という気にさせられます。 細かい部分で突っ込みどころはありますが、話は面白かったです。 著者の独創が際立った作品ですね! 他の朱川氏の作品も読んでみたくなりました。 | ||||
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純粋過ぎるマガチである「しずく」の行った罪に共感できるかどうかで評価が変わるような感じがします。 私にはただ愚かな人間としか思えず、純愛を貫いたせっかくの切ない結末にも、 あまり心を揺さぶられることはありませんでした。 ------------------以下、多少ネタバレあり------------------------- 犯すべきでない行いも、人を愛する故にというならまだ分かりますが、 それとは関係ないところで、犯罪を行ってしまってます。 そのせいで、初恋の女性への一途な想いの美しさが霞んでしまいました。 それと、フィクションを現実の事件に絡める必然性もないでしょう。 興ざめするだけです。 一方の立場で書かれていますし、関係者が読んだら、どう感じるでしょうか。 あらすじを読んで、期待したんですが・・・がっかりです。 | ||||
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今回もホラー色豊かでまた、昭和の郷愁を感じる作品に 仕上がっていたので、楽しみながら一気に読みました。 ただ、全体的な印象は当時あった事件を無理やり、物語に くっ付けているような感がしました。 新宿バス放火事件や日野OL不倫放火殺人事件などが物語に 都合よく、リンクしてしまうのはどうも納得できません。 他の著書でも、オウム事件などが頻繁に登場するのも最近の 著者の特徴かと思います。 実際あった事件を使って料理するのではなく、本当にあり そうな話やストーリーを作るのが小説家の仕事だと思います。 今後、こういったストーリーが多いと読者に見破られ、飽き られそうな気がします。昭和をテーマとした小説を書かせたら 第一人者だと思います。今後もホラーとノスタルジーの融合 した小説を書き続けてもらいたいと思います。 | ||||
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筆者としては、ちょっと趣の変わった作品だなと思っていたので、期待をしていたのですが、普通の作品でした。半村良さんの「産霊山秘録」のような読後感が少しありますが、そちらのような満足感はありません。筆者も少し、ヒントなり意識をされたのではないでしょうか。 朱川さんには、いつものようなとらえどころのない、でもなんとも言えない独特の雰囲気の作品を期待します。 でも、久しぶりに、産霊山秘録を手に取りたくはなりました。 | ||||
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